記事一覧:勝手にケンミン創生計画52件
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勝手にケンミン創生計画
【総集編(3)】 眠れる地域資源を掘り起こし 遠い地域からの評価を上げよ
2016年7月23日号この1年、全国各地で外国人観光客が激増した。これは格安航空路線の増加、および円安によってもたらされたわけで、ひとたび円安効果がなくなれば、大挙して訪れた外国人観光客は蒸発する。今は、まさに急激な円高で、観光業界にあった熱が一気に冷めているところだ。
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【総集編(2)】 くまモン堂々の2連覇 バブル崩壊で効果も剥落
2016年7月16日号この数年、観光やイベントのPR要員として、全国で数多くのご当地キャラクターが誕生した。ところが、その数はなんと3000体を超える乱立状態で、効果を疑問視する声も多い。
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【総集編(1)】 地域資源と魅力度を比較 ギャップに潜む飛躍の鍵
2016年7月9日号自然景観や歴史、文化、食、町並み、祭りなどの地域資源を活用して、地域活性化につなげる取り組みは、観光客の増加や地域経済発展への定石として、どの地域でも熱心に行われている。
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【熊本】 歴史・自然と豊富な資源 底力見せれば復興も早い
2016年7月2日号熊本県は、川が折れ曲がって入り組んだ場所にあったことから、かつては「隈本」という地名だったが、「隈」の字が「畏(おそれる)」の字を含むため「武将が居城する名にふさわしくない」と、加藤清正が「熊本」に変えたという(九州にクマは生息していない)。
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【徳島】 全国区の阿波おどり人気 食との相乗効果は見えず
2016年6月25日号「えらいやっちゃ、えらいやっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ、踊るあほうに見るあほう、同じあほうなら踊らな損々……」。阿波おどりは日本三大盆踊りの一つで、約400年の歴史がある。夏になると徳島県内各地の市町村で開催され、中でも「徳島市阿波おどり」は毎年130万人超の人出がある。県内の小中学校や高校には、体育の授業などで「阿波おどり」を採用しているところも多い。
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【京都】 歴史と伝統があだに 保護政策乱立で本末転倒
2016年6月18日号明治維新後の1869年に日本の首都は東京に移転したが、今でも首都を東京と定めた法令は存在しない。そのため、794年に平安京が日本の首都に定められてから、現在も京都市が日本の首都であるという意見は根強い。
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【大分】 温泉日本一を生かせず 魅力度への波及は限定的
2016年6月11日号「梅栗植えてハワイに行こう!」。旧大山町(現日田市)がこんなキャッチフレーズを打ち出したのは1961年だった。稲作に適さない山間部で作業負担が小さく収益性の高い梅やクリを栽培し、さらに梅干し等に加工して付加価値を高め、農家の収益改善を図る取り組みだ。これが奏功して旧大山町の農家の収益は改善し、キャッチフレーズの通り、住民のパスポート所持率が全国一の町になった。
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【愛知】 リニアに名古屋城、食も豊富でも低迷続く観光意欲度
2016年6月4日号リニア中央新幹線が開通する2027年に向け、愛知県では名古屋市を中心にさまざまな再開発計画が始まっている。急きょ浮上したのが名古屋城の天守閣を木造に建て替えるという案だ。5層の屋根に金のしゃちほこを頂く天守閣は、現在は鉄筋コンクリート造だが、耐震補強面で修繕の必要性がある。どうせ修繕するなら木造にと、河村たかし市長が20年までに建て替える案を打ち出した。
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【岩手】 食も祭りも全国屈指だが 西日本から見れば圏外
2016年5月28日号「黄金の國、いわて。」をキャッチフレーズにしている岩手県。莫大な金を産出し、「宮殿や民家は黄金でできている」とマルコ・ポーロが伝えた黄金の国・ジパングは、平安時代末期に栄えた奥州藤原氏のことを指す。当時の岩手県は金を豊富に産出しており、中尊寺金色堂は黄金の寺院として有名だ。
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【長野】 善光寺“御開帳効果剥落” 近畿からの評価獲得が課題
2016年5月21日号野球の優勝シーンなどで見られる「胴上げ」は、長野市の善光寺が発祥であるとの説が有力だ。善光寺では江戸時代から12月の2度目の申(さる)の日に、住職たちによって五穀豊穣、天下太平を祈る行事「堂童子」で、仕切り役の住職を「ワイショ、ワイショ」の掛け声と共に、3度胴上げする。これが日本中に広がったというわけだ。
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【和歌山】 豊富な果樹ブランドにパンダ でもコラボ不足で中位に沈む
2016年5月14日号梅干しといえば「紀州南高梅」。その名前はみなべ町の高校名に由来する。明治時代にみなべ町で梅畑を保有していた高田貞楠氏が、果実の粒が大きい梅を見つけて栽培を始めた。「高田梅」と呼ばれていたが、1950年ごろから5年間、優良品種の調査と普及に尽力したのが竹中勝太郎氏。彼が教諭として在籍していたのが南部高校だったため、「南高梅」と名付けられた。
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【岡山】 桃太郎に教育、食も豊富 でも魅力度は万年下位
2016年4月30日号約6000年前に地球温暖化による海面上昇が起こり、それまで陸地だった瀬戸内が海面下に沈み、瀬戸内海が誕生した。瀬戸内市にある周囲約4キロメートルの黄島で、これを証明する貝塚遺跡が発見された。明治時代に欧米人が「内海」と呼んだのを機に、1872年に地理学者が「瀬戸内海」という名称を付けたのが始まりで、それまで日本では「内海」という概念はなかったようだ。
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【神奈川】 歴史でブランド力構築も 食の放置が足を引っ張る
2016年4月23日号県名が東海道の3番目の宿場だった「神奈川宿」に由来するのは有名だが、その神奈川とはこの地にかつて流れていた全長わずか300メートルの小川の名前だったことはあまり知られていない。現在は道路になっており、川自体は存在していない。
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【愛媛】 20代はミカンを想起せず 魅力度39位の甘くない現実
2016年4月16日号温州ミカン、イヨカン、清見、甘夏、河内晩柑──。愛媛県で収穫されているかんきつ類は48種類にもなる。それだけに愛媛県といえば「ミカン」のイメージがあるが、実はミカンとは「温州ミカン」のこと。
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【岐阜】 豊富な魅力の持ち腐れ “守”から“攻”へ切り替えろ
2016年4月9日号日本三大盆踊りの一つに数えられる「郡上(ぐじょう)おどり」は、郡上市で毎年7月中旬から9月上旬にかけて、市内で場所を変えつつ延べ33夜にわたって踊られる。8月13日からの4日間は、午後8時から明け方まで夜通し踊り続ける通称「徹夜踊り」だ。この4日間のために毎年およそ25万人が集まる。
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【山口】 近代化を支えた「長州閥」も資源分散で魅力埋没
2016年4月2日号辛子めんたいこは福岡の名産と思われているが、実は山口県下関市が発祥の地。韓国では古くからタラコをキムチのようにして食べる習慣があり、下関がその主な輸入港だった。
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【千葉】 “千葉時代”の到来か! 世界に名を売る大チャンス
2016年3月26日号77万年前の時代の名前が「千葉時代(チバニアン)」になるかもしれない。というのも、この時代を示す地層が市原市の養老川沿いにあり、世界中の地質学者に注目されているのだ。もし、この地層が「国際標準模式地」(地質学上の世界的な基準地)として定められれば、時代の名前に「千葉」が採用されることになるのだ。ちなみにアンモナイトや大形恐竜が繁栄したジュラ紀は、この時代の地層が広がる欧州の「ジュラ山脈」から名付けられた。
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【鹿児島】 九州新幹線効果が剥落!? 離島活用で現状打破せよ
2016年3月19日号自然豊かで温暖な気候の鹿児島県は日本で有数の畜産県で、黒毛和牛と豚、そして鶏の飼育数が日本一だ。特に「かごしま黒豚」は他の豚肉より脂肪の溶ける温度が高く、肉の繊維も細かいので、軟らかくてうま味が凝縮されていると評判だ。
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【青森】 食と祭りはトップクラス 北海道新幹線開業に期待
2016年3月12日号青森県の祭りといえば「弘前ねぷた」と「青森ねぶた」。語源はいずれも、過酷な農作業を強いられる夏場に睡魔を追い払うため、灯籠を川や海に流した「眠り流し」によるもの。「ぷ」と「ぶ」で異なる名前が注目されるが、特徴にも差がある。
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【兵庫】 地域で異なる文化や風習 魅力度は極端な西高東低
2016年3月5日号天智天皇の治世に、兵の武器の倉庫があったため「兵庫」と呼ばれた兵庫県。その兵庫県は、旧国名である摂津、播磨、丹波、但馬、淡路という5地域に分けられることが多く、それぞれの地域で風習や方言、食文化などの特徴が異なっており、県として多彩だ。しかし、まとまりにやや欠けるという欠点もある。