記事一覧:金融市場 異論百出417件
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金融市場 異論百出
4時間後に紙幣が使えなくなる インド経済がまひした衝撃宣言
2017年7月29日号昨年11月8日の午後8時、インドのナレンドラ・モディ首相は衝撃的な宣言を行った。1000ルピー札と500ルピー札は4時間後(9日午前0時)に法的通用力を失うという宣言だ(1000ルピーは現在のレートで約1750円)。
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金融市場 異論百出
「伝家の宝刀」を抜いた日銀 効果があると自己矛盾の皮肉
2017年7月22日号7月7日に日本銀行は、米欧の債券市場の動きにつられて上昇していた10年日本国債の金利を抑え込むため、「伝家の宝刀」とでもいうべき国債買い入れの「指し値オペレーション」を発動した。
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金融市場 異論百出
世界中の中央銀行幹部も関心大 「ロボットによる人類征服」
2017年7月15日号労働市場におけるロボカリプス(ロボットによる人類征服)はすでに始まっているのか。6月27日、欧州中央銀行(ECB)が開催したカンファレンスの主要テーマがそれだった。マリオ・ドラギECB総裁をはじめ、他国の中央銀行幹部も多数参加。ブノワ・クーレECB専務理事は「こうしたカンファレンスを催したという事実が、われわれの関心を示している」と語った。
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金融市場 異論百出
大隈重信が泣いている 痛みを覚悟できない日銀
2017年7月8日号大隈重信(1838~1922年)は、明治維新後の日本において、通貨制度の確立に大きな功績を残した人物である。当時の彼の奮闘が『イノベーターたちの日本史』(米倉誠一郎著)で解説されている。
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金融市場 異論百出
世界的な症候群と化した人手不足でも賃金は上がらず
2017年7月1日号失業率が低下しているが賃金の上昇が遅く、物価の上昇ペースも緩やか、という現象が日本だけでなく世界的に起きている。欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏の景気回復に自信を深めているが、賃金と物価が相互に影響を及ぼして上昇していく動きは、以前よりも弱いと首をかしげている。
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金融市場 異論百出
混迷する世界の政治は賭けの的 英総選挙の後は次期首相に焦点
2017年6月24日号英国のブックメーカー(賭け業者)は、何でも賭けの対象にしてしまう。それも気が早い。英国の総選挙は6月8日に終わったばかりだが、政治関連の新たな賭けが多数提示されている(以下、オッズは日本式の倍率で表記)。
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金融市場 異論百出
日英で台頭するステルス値上げ シュリンクフレーションの実態
2017年6月17日号6月3日に英ロンドンで、またテロが発生した。5月に出張した際、筆者もちょうど現場近くで食事をしてロンドン橋をぶらぶら歩いた。犠牲者には外国人も多いため、ひとごととは思えない気持ちになった。しかし、ロンドン在住の知人に話を聞くと、英国の人々は案外タフで、職場の同僚との会話の中でも大きな動揺は見られないという。
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金融市場 異論百出
“教祖様”にざんげされた日銀 バーナンキ前FRB議長の反省
2017年6月10日号「私はよく理解できていなかった。特に初期の論文では楽観的過ぎた。中央銀行がデフレを克服できると決意して金融緩和策を行うことに、私は確信を持ち過ぎた」米連邦準備制度理事会(FRB)の前議長で、著名な経済学者であるベン・バーナンキ氏は、5月24日に日本銀行内で開催された講演で、そう語った。
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金融市場 異論百出
黒田総裁の“花道論”は後退 来年度に公約実現を懸け勝負か
2017年6月3日号黒田東彦・日本銀行総裁の任期は、来年4月8日までだ。春先ごろまでは、「任期終了までに“花道”づくりとして、10年金利誘導目標の引き上げなど、金融政策の正常化に手を付けるのではないか」といった観測を市場関係者がよく口にしていた。しかし、現在はそういった見方は大幅に後退している。
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金融市場 異論百出
日銀の“株価”は長期低迷 黒田時代もピーク時から6割減
2017年5月27日号東京証券取引所のジャスダック市場に日本銀行の出資証券が上場されている。これは、一般の株式会社の株式に相当するものだ。黒田東彦氏が日銀総裁に就任した2013年3月にその価格が9万円台へ跳ね上がったのだが、その後は下落傾向が続き、今月は3.6万~3.7万円で売買されている。
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金融市場 異論百出
「選挙の年」欧州の現地で聞いた政治の行方と次の注目ポイント
2017年5月20日号「選挙の年」を迎えている欧州に出張中だ。そこで、各地で聞いた今後の政治上の注目点を整理してみよう。フランスでは5月7日、大統領選挙の決選投票でエマニュエル・マクロン氏が勝利した。そして、早くも目先の関心は来月の議会選挙に移っている。
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金融市場 異論百出
イオンとコストコが教える 「脱デフレはイリュージョン」
2017年5月13日号大きめサイズのホットドッグとソフトドリンク飲み放題のセットが180円(税込み)。先日、神奈川県横浜市にある米系スーパーマーケットのコストコ・ホールセールの店舗に行ってみたところ、フードコートで売っていたこのセットの安さに驚かされた。
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金融市場 異論百出
異次元緩和の出口に何が待つか 日銀は説明責任を果たすべき
2017年4月29日号異次元金融緩和策を日本銀行はどのように収束させるのか。出口政策の詳細や、それに基づく収益シミュレーションの公表を日銀は拒んできた。「出口の議論を行うと緩和策の効果が低下する。時期尚早だ」という考えがその背景にある。
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金融市場 異論百出
人気サンドイッチは3600円 米国の外食価格インフレを象徴
2017年4月22日号サンドイッチの価格が米国でニュースになった。米ワシントンのホワイトハウスの近くに、「Mirabelle」という最近人気の高級フレンチ・アメリカン・レストランがある。米紙「ワシントン・ポスト」(4月4日)は、その店のハムサンドイッチの価格がなんと26ドルになっていると報じた。
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金融市場 異論百出
米国よりも大幅利上げの中国 地下街にも漂う消費意欲と商魂
2017年4月15日号米連邦準備制度理事会(FRB)は昨年12月から今年3月にかけて、銀行間の短期金利を合計0.5%引き上げた。そして、世界の金融市場は米国の利上げ観測やその動向に大きく揺れてきた。
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金融市場 異論百出
“最先端”の日本に学ぶFRBと 昔のFRBに学ぶ日銀のねじれ
2017年4月8日号この4月4日で、黒田東彦総裁率いる日本銀行が実施している異次元金融緩和策は5年目に入る。4年前に日銀は「マネタリーベースを2年で2倍にして、インフレ率を2%に引き上げる」と宣言した。当時130兆円台だったマネタリーベースは、今や3.3倍の440兆円台に達した。
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金融市場 異論百出
IT企業になれない銀行は淘汰 フィンテックが破壊する金融業
2017年4月1日号既存の金融業とフィンテック(金融とITを組み合わせた技術・サービス)が「ウィンウィン」の関係になることはない。今年1月、スイスで開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の場で、ビットコインを取り扱うフィンテック企業ブロックチェーンのピーター・スミス最高経営責任者(CEO)は、そう警告した。
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金融市場 異論百出
インフレ2%の達成は程遠い ヤマトの値上げが話題のお国柄
2017年3月25日号宅配便最大手のヤマト運輸が、宅配便の運賃引き上げを検討しているというニュースが大きな話題となっている。1面トップで報じた全国紙もあった。しかし、米国人がこの話を聞いたとしたら、「なぜそんな話題が新聞の1面に載るのか」と驚くと思われる。なぜなら、米国では荷物の配送料の値上げは日常茶飯事だからだ。
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金融市場 異論百出
日本で注目高まるシムズ理論 ジンバブエが示唆する“破壊力”
2017年3月18日号「物価水準の財政理論(FTPL)」が、日本ではここ数カ月、大きな話題になっている。「異次元」といわれた日本銀行の金融緩和政策をもってしても、目標の2%に到達しないインフレ率を高める手段として注目されているのだ。
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金融市場 異論百出
旧ソ連指導者のひ孫もショック トランプ大統領めぐる国内分断
2017年3月11日号2月の終わりに米国のニューヨークとワシントンを回ってきた。日本で予想していた以上に、ドナルド・トランプ米大統領をめぐる米国内の分裂は激しい状態にあった。