記事一覧:金融市場 異論百出417件
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金融市場 異論百出
ノーベル経済学者が研究重ねた 「人間の非合理性」に目を向けよ
2017年12月23日号先日、スウェーデンのストックホルムでノーベル博物館を見学したが、入り口付近に今年ノーベル経済学賞を受賞した米シカゴ大学のリチャード・セイラー教授の展示があった。彼が、受賞理由である行動経済学の研究に情熱を注いできた背景には、「人間は合理的に判断する」という従来の経済学の仮定に対する強い違和感があった。
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金融市場 異論百出
ラーメン屋も現金お断り キャッシュレス化先端都市の今
2017年12月16日号11月最終週から12月初めにかけて、欧州におけるフィンテック(金融IT)を用いたキャッシュレス化の進展をのぞいてきた。英ロンドンでは、非接触式のデビットカードおよびその機能を搭載したスマートフォンのアプリが急速に普及。
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金融市場 異論百出
「ゴルフは仕事の役に立つ」 通説を検証した論文の結果とは
2017年12月9日号全米ゴルフ協会(USGA)など米国のゴルフ団体は、ゴルファーを「18歳以上で、過去12カ月に最低1回は規定ラウンドを回ったことがある人」と定義している。その中で年間8~24回プレーする人を「コアゴルファー」、同25回以上を「アビッド(熱心な、貪欲な)ゴルファー」と定めている。
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金融市場 異論百出
芸術界とサッカー界が演じる シーソーゲームの陰に金融政策
2017年12月2日号巨匠レオナルド・ダ・ビンチの幻の絵画とされていた「サルバトール・ムンディ(救世主)」が、11月15日に米ニューヨークで行われた競売大手クリスティーズのオークションにおいて、4億ドルで落札された。
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金融市場 異論百出
「黒田発言」の変化が示唆する 日銀金融政策に微調整の可能性
2017年11月25日号全品280円(税抜)を28年以上維持してきた焼き鳥チェーン「鳥貴族」が、10月に298円へ値上げした。人件費や原材料費の上昇が理由だ。8月下旬の値上げ発表時に同社の株価は急騰したが、マスメディアに大きく取り上げられたことが、販売上はマイナス効果になってしまったようだ。
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金融市場 異論百出
リッチな法律家でタカ派の面も 新しいFRB議長の意外な素顔
2017年11月18日号ドナルド・トランプ米大統領は、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長にジェローム・パウエルFRB理事(64歳)を指名した。彼はこれまでジャネット・イエレンFRB議長の金融政策をFRB内部で支えてきた人物なので、政策の継続性という点で米金融街のウォール街は安堵している。
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金融市場 異論百出
米サンフランシスコで垣間見た インフレ率2%超えの秘密
2017年11月11日号10月下旬の米国出張の際に、サンフランシスコからシリコンバレーにかけてのベイエリアに立ち寄った。ここはシリコンバレーの高額所得者が多い地域で、平均年収は全米平均の1.6倍といわれている。
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金融市場 異論百出
日銀にもFRBにも求められる 金融・経済の専門性+多様性
2017年11月4日号「もし完璧に率直になるなら、この問題を避けることは難しい。われわれは本当のところ、どの程度インフレが起こるプロセスを分かっているのだろうか」。英紙「フィナンシャル・タイムズ」は10月5日の金融政策に関する特集記事の中で、国際決済銀行(BIS)のチーフエコノミスト、クラウディオ・ボリオ氏の発言を取り上げた。
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金融市場 異論百出
海外市役所の財政やりくり術はテクノロジーの先見性で勝負
2017年10月28日号日本は規制が厳しい国なので、Uber(ウーバー)やLyft(リフト)といったライドシェア(タクシー運転手に必要な免許を持たない人が自家用車で乗客を運ぶ配車サービス)は、いまだに認可されていない。
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金融市場 異論百出
超監視社会の到来を感じさせる 「お酒は20歳になってから」順守
2017年10月21日号最近の大学生は、20歳になるまでコンパなどの場でアルコールを飲まないようにしているようだ。順法意識が昔よりも高まっている、ということではなく、ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に酔った写真が載るのを警戒しているらしい。
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金融市場 異論百出
衆議院選挙戦で吹き荒れる 感覚マヒの「財政ポピュリズム」
2017年10月14日号この夏に相次いだ大洪水によって、インドやネパール、バングラデシュでは1200人以上が亡くなった。倒壊家屋は95万棟以上、被災者数は4000万人に達するという(8月28日時点、日本赤十字)。東京に住む知人のインド人から被害の状況を聞いていたところ、日本で今後起きるかもしれない災害に話題が及んだ。
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金融市場 異論百出
インフレ率の弱さはミステリー それでも欧米は量的緩和を縮小
2017年10月7日号「ミステリー以上のものがある。FOMC(米連邦公開市場委員会)がその原因をはっきり理解していると言うつもりはない」米国の失業率は16年ぶりの低さなのに、インフレ率は目標の2%に届かない状況が続いている。9月20日、その理由について、米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長は記者会見で冒頭のように語った。
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金融市場 異論百出
日本発の“イノベーション”で 日銀の脱デフレシナリオに狂い
2017年9月30日号BS-TBSの経済報道番組「Biz Street」にコメンテーターとして時々出演させてもらっているが、9月16日の番組で興味深い話題が取り上げられていた。週休3日制の企業が増加しているという特集である。
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金融市場 異論百出
米・欧で金融政策の正常化議論 日銀に迫る「打つ手なし」リスク
2017年9月23日号債務上限に伴う米政府閉鎖リスクは、議会の“先送り策”によって当面回避された。米財務省の資金繰りは、少なくとも来年3月までは支障が生じないもようだ。確率はまだ高くないが、4月15日まで持ちこたえられれば、給与税が入ってくるため、夏場まで政府閉鎖懸念は再燃しない可能性も出てくる。
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金融市場 異論百出
「プライバシー関係なし」の強さ 中国IT業界が示す独特な発展
2017年9月16日号日本に来ると、最初に財布を買いたがる中国人観光客が増えているそうだ。中国では、電子商取引(EC)大手のアリババ集団が提供するアリペイや、IT大手のテンセントが提供するウィーチャットペイといったスマートフォン決済が爆発的に普及しており、財布を持たない人が増加しているためだ。
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金融市場 異論百出
“無視”される中銀インフレ目標 小売業の価格設定に影響なし
2017年9月9日号「インフレターゲットを意識しながら価格を決める小売業はいない」。イオンの三宅香執行役は、プライベートブランド商品の値下げを発表した8月23日に、そう述べた(「日本経済新聞」)。
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金融市場 異論百出
FRBの“敵”はUber? 革命的な価格破壊の体験記
2017年9月2日号8月3週目に米ロサンゼルスに行った際、配車サービスのUber(ウーバー)を使ってみた。これは確かに、革命的に安くて便利だ。ロサンゼルス中心部からハリウッドのチャイニーズシアターまで、相乗りサービスの「Uberプール」を利用した。1人で乗る「UberX」よりも到着は遅くなるが、料金は安い。スマートフォンのアプリで呼ぶと、数分でヒュンダイのソナタ(4ドアのセダン)が来た。中東系の運転手だった。
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金融市場 異論百出
タクシーもレストランもIT化 米国で見た「機械との競争」
2017年8月26日号現在、筆者は米国にいるが、ITを用いた新サービスがますます普及しているように感じた。例えば、空港やターミナル駅では、タクシー乗り場とは別の場所で大勢の人がスマートフォンを片手に車を待っている。タクシー配車サービス「Uber(ウーバー)」などの利用者だ。
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金融市場 異論百出
タイムリミットは9月29日 米国で政府債務上限問題が再燃
2017年8月12日号米国の政府債務上限問題が金融市場の懸念事項になってきた。スティーブン・ムニューチン米財務長官は、9月29日までに議会が上限を引き上げないと、政府の支払いが遅延する恐れがあると訴えている。
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金融市場 異論百出
新たな日銀審議委員2人が就任 「打つ手なし」回避が喫緊の課題
2017年8月5日号7月24日、元三菱東京UFJ銀行副頭取の鈴木人司氏と、元三菱UFJリサーチ&コンサルティング上席主任研究員の片岡剛士氏が日本銀行政策委員会の審議委員に就任した。鈴木委員にはマイナス金利政策に反対してほしいと思っている金融業界の関係者は多いが、鈴木氏は「業界の代表ではなく、国民の代表として判断する」と述べた。