記事一覧:金融市場 異論百出417件
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金融市場 異論百出
英国で「自称ケーキ」を食べて 消費増税と軽減税率を考える
2018年10月27日号安倍晋三首相は、来年10月に消費税率を10%へ引き上げる方針を固めた。これを“援護射撃”するかのように、黒田東彦・日本銀行総裁は「景気に大きな負のインパクトを与えるとは現時点で思っていない」と述べた。食料品等の消費税率を8%に据え置く軽減税率などによって、前回の税率引き上げ時(2014年4月)に比べ、国民の負担増は軽微で済むという。
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金融市場 異論百出
行動経済学で読み解く日米開戦 財政危機で過ちを繰り返すな
2018年10月20日号『経済学者たちの日米開戦』(牧野邦昭著)は、現代の視点から見れば「非合理の極致」である対米開戦を日本の指導層が選んでしまった原因を、行動経済学などを用いながら考察している。現代にも通じるリスクがそこに見られるため、ポイントを紹介してみよう。
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金融市場 異論百出
現実化したら日本はどうなる? ハーバード大教授の超悲観論
2018年10月13日号「ウォルマート、ギャップ、コカ・コーラ、ゼネラル・モーターズ、メイシーズは皆、関税が日常的な消費財の価格に影響を与えると予想している。それはいつ起きると思うか」
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金融市場 異論百出
報道の見出しに違和感あり 安倍首相の「出口発言」の真意
2018年10月6日号安倍晋三首相の発言が波紋を広げている。自由民主党の総裁選挙中、日本記者クラブで9月14日に行われた石破茂元幹事長との討論会において、日本銀行の異次元金融緩和策の出口に言及したのだ。この発言の真意はどこにあったのだろうか。
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金融市場 異論百出
景気がいいのはサッカー界だけ 伊・英に"爆弾"抱える欧州経済
2018年9月29日号「ビッグ5」と呼ばれるイングランド(英国)、イタリア、スペイン、フランス、ドイツでは、選手獲得のためにチームが支払った移籍金の総額が42.1億ドルに達した。過去最高だった昨年をさらに6.6%上回り、移籍1件当たりの金額は前年比14.2%増となった。
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金融市場 異論百出
大阪でインバウンドバブルの感 日本経済は円安頼りの脱却必要
2018年9月22日号台風21号が近畿圏等に甚大な被害をもたらした数日後、出張で大阪に行った。梅田や堂島では大きな街路樹が根元から倒れていた。難波では古い木造店舗がめちゃくちゃに壊れていた。通天閣近くの新世界には吹き飛ばされて骨格だけになった看板が多数あった。
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金融市場 異論百出
英国600年の歴史をひもとき 「インフレ率2%」を再考する
2018年9月15日号ある大手機関投資家の役員から一冊の英語の本を薦められた。13世紀ごろから20世紀に至る英国の物価の歴史を解説した『The Great Wave』(D・H・フィッシャー著、1996年)である。
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金融市場 異論百出
ちゃぶ台返し披露のFRB議長 日銀総裁の現実重視転換に注目
2018年9月8日号UberやLyftといったシェアライド(相乗り)サービスがマンハッタンの渋滞を悪化させている、という指摘を最近米ニューヨークでよく聞く。地下鉄からシフトする利用客が増え、それが街中の車の数を増加させているという主張だ。
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金融市場 異論百出
日銀の資産規模がGDPに迫る それでもそれは通過点にすぎず
2018年9月1日号「日本銀行は世界の他の中央銀行を上回る金融緩和策を行っている。これを勇敢というよりも無謀だと見なしている人は正しい」国際決済銀行(BIS)の元チーフエコノミスト、ビル・ホワイト氏は4年近く前の2014年11月、すでにそのように述べていた。
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金融市場 異論百出
インフレ率100万%予想の ベネズエラから得るべき教訓
2018年8月25日号ベネズエラ政府はかなり前に物価統計の公表をやめている。よって、現時点の実態は誰にも分からないのだが、野党は6月時点で国内のインフレ率は4.6万%に達したと主張していた。また、闇市場における為替レートからインフレ率を推計することで著名な米ジョンズ・ホプキンス大学のスティーブ・ハンケ教授は、同国の6月末のインフレ率は4.3万%、7月末は3.3万%と述べている。
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金融市場 異論百出
「ビールの焼酎割り」人気は 日銀の金融政策の限界を映す鏡
2018年8月11日号東京・神田駅の近くに「馬力」という居酒屋がある。7月28日に出演したBS-TBSの経済番組「週刊報道Bizストリート」で、この店で人気の「バリキン」(590円)が紹介されていた。生ビールに焼酎を加えてアルコール度数を高めたという飲料だ(生ビールより100円高い)。
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金融市場 異論百出
金融政策めぐる変数は複雑化 日銀・FRBそれぞれの板挟み
2018年8月4日号7月20日に発表された日本の6月の全国消費者物価指数は、日本銀行にとって衝撃的な弱さだった。生鮮食品とエネルギーを除いた総合指数(コアコアCPI)の前年同月比は、0.2%へ低下した。
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金融市場 異論百出
5年で株価9割上昇の北欧銀と 本業赤字の国内地銀は何が違う
2018年7月28日号地方銀行、第二地方銀行の約4割が、本業の収益において2018年3月期決算で3期以上の連続赤字に陥ったという(「読売新聞」より)。
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金融市場 異論百出
国際機関が金融市場に警告 世界の借金は174兆ドルに
2018年7月21日号「グローバル債務残高」が膨張を見せている。これは先進国と新興国の政府部門、企業部門、家計部門の借金を国際決済銀行(BIS)が集計したものだ。世界金融危機前の2007年末は110兆ドルだったが、17年末はそこから58%も増えて174兆ドルに達した。
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金融市場 異論百出
日本の段違いな低インフレ率を 五つの要因から読み解く
2018年7月14日号日本だけでなく多くの先進国で、景気が良い割に物価が過熱しない状況が続いている。以前なら失業率がこんなに低下すれば、インフレ率は高騰していた。グローバリゼーションやデジタル革命がそれを抑制している面がある。
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金融市場 異論百出
労働生産性、キャッシュレス化 見どころ多き北欧3カ国の旅
2018年7月7日号ヘルシンキにあるフィンランド中央銀行は、小規模だが実にしゃれた美しい建物に入っている。しかし、正面の銅像の台には戦争時の爆撃跡と思われる傷が残されていた。周辺の国々に翻弄された小国の厳しさが刻まれている。
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金融市場 異論百出
大衆迎合×極右の伊新政権より 緩んでいる日本の財政規律
2018年6月30日号6月、イタリアでポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」による連立政権が正式に発足。その過程において、新政権はユーロ圏から離脱するのではないかと金融市場が懸念した5月、ECBのイタリア国債の買い入れ額が前月より減少した。それが同国債の金利暴騰に拍車を掛けたという怒りが、五つ星運動支持者の間で渦巻いている。
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金融市場 異論百出
FRBが苦慮する政治家さばき 日本とは事情が異なる板挟み
2018年6月23日号米ワシントンにあるスミソニアン国立肖像画美術館に歴代米大統領の肖像画が並ぶ一角がある。同行してくれた地元在住の知人によると、この展示は見学客がいつも多いという。米国人にとって大統領が特別な存在であることが伝わってくる。
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金融市場 異論百出
「即日完売」は将来なくなる? 定価が姿を消す世界はすぐそこ
2018年6月16日号米国の人気歌手テイラー・スウィフトのツアーチケットの販売に、ダイナミックプライシングが採用されたことが昨年から米国で話題になっている。
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金融市場 異論百出
6年前の白川前総裁の“予言” 動くに動けない日銀の苦悩
2018年6月9日号日本銀行金融研究所は、ほぼ毎年5月末ごろに、海外から中央銀行の幹部や経済学者を招いて、国際コンファレンスを催している。その冒頭の日銀総裁演説に、日銀の問題意識の変遷を見て取ることができる。