記事一覧:Book Reviews オフタイムの楽しみ418件
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【コミック】 寒い冬を部屋で快適に過ごす インドア派必読の3冊
2013年2月16日号この冬は雪も多く、全国的に厳しい寒さだ。外になど出ずに、暖かい部屋の中に引きこもって、マンガでも読んでいたいところ。そんな気分に浸るインドア派の近刊3作品をご紹介。
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【科学読み物】 先端技術や今日的な問題の 理解を深める歴史へのまなざし
2013年2月9日号宇宙人がやって来たら真っ先にこの本を手にすることだろう。『137億年の物語』には、宇宙が産声を上げたビッグバンの瞬間から、46億年前の地球を含む太陽系の出現、38億年前に発生した地球の生命とその進化、さらには人類の文明の興亡で彩られた世界史が、計500ページに、読んで楽しく圧縮されているからだ。
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【子育て・教育】 天才子役を育てるノウハウ! うちで実践してわが子を伸ばそう
2013年2月2日号テレビで見る子役たちは、みんな頭の回転が速く表現力も抜群だ。感性が豊かなので人の気持ちがよくわかり、気配りも上手だ。以前、鈴木福君の撮影現場を見たことがあるが、OKが出るまで何度でも同じ演技をする、その集中力と自己管理力には感心した。実はあまり知られていないことだが、彼らは皆、専門的なレッスンを受けている。もちろん才能もあるだろうが、レッスンによって開花した部分が非常に大きい。
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【音楽・演劇・演芸】 どうして面白いのか? “間”が生む笑いの構造分析
2013年1月26日号バラエティ番組で、芸人が矢継ぎ早に間を埋めるようにしゃべりまくり、さらには過剰なテロップが追い打ちをかける。これはテレビに限ったことではなく、今の時代はどんどん“間”もへったくれもないギスギスした時代になっている。『間抜けの構造』はそんな時代に警鐘を鳴らす一冊。
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【健康・医療】 人材と発想が結実した iPS細胞誕生の舞台裏
2013年1月19日号昨年12月10日、山中伸弥氏がノーベル賞の授賞式に出席し、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。ヨーロッパの人々は日本人を見ると、話題は「山中伸弥氏」と「iPS細胞」ばかり。「知らない」と答えてヨーロッパの人々を落胆させないようにするのが日本人としての務めであろう。山中氏とiPS細胞を同時に知ることができるのが、『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』。自伝的スタイルになっている。父はミシンの部品を製造する町工場を経営。工場は景気に左右されることから「医師になれ!」と勧められる。神戸大学医学部を卒業後、当時の国立大阪病院整形外科で研修医として勤務。その2年間は、すっかり有名になった「ジャマナカ」時代である。
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【旅行・乗り物】 「昭和」のころに活躍した 懐かしの鉄道車両で楽しむ旅
2013年1月12日号さまざまなジャンルで昭和がブームになっているが、鉄道趣味についても当てはまる。旧国鉄が製造した古きよき時代の重厚な車両を求めて、乗ったり撮ったりする鉄道ファンが増えているのだ。一時は、国鉄からJRに引き継がれた車両を厚化粧のように派手な色に塗り直して走らせていたものだが、最近、国鉄時代のオリジナルカラーに戻して運行している例が相次いでいる。
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【映画(DVD)】 定番のテーマも面白くなる 歌と踊りと笑いのインド映画
2013年1月5日号『ロボット』──発明したロボットが暴走して……何回見たかわからないテーマだが、これがインド映画となるとこうもハチャメチャに面白くなるものか。出来上がった途端に踊りだすのだからうれしくなる。こうでなけりゃ歌と踊りと笑いのインド映画じゃない。以下どのシーンもどこかで見た覚えがあるものばかりだが(最初の電話帳のギャグも「ターミネーター」のパクリ)、そんなことはお構いなし、ただそれを非常に複雑に、予算も何十倍にもしているところが理数系(そして今や経済の)大国インドらしい。
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【スポーツ・ホビー】 ワイルドな挑戦を続ける 超進学校野球部のセオリー
2012年12月22日号この本を抱腹絶倒の連続と評しては、著者にも当該野球部諸氏にも怒られてしまうかもしれないが、とにかく面白い。『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』が、なぜこれほどまでに愉快なのかといえば、それは多くの常識を覆し、まったく新しい価値、予想外の思想というものを提示してくれているから、あるいは最も頭脳的であるはずの集団(超進学校野球部)が、笑ってしまうほどシンプルにワイルドな挑戦を続けているからだろうか。すべては「エラーは開成の伝統ですから」という開き直りから始まっている。いや、自分たちの現実をしっかりと認識するところから、勝機をどこに求めるかという論理的なアプローチが生まれる。
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【ファッション】 スタイルを向上させる スナップ、スーツ、靴への純愛
2012年12月15日号今、流行をリードする人々はファッションショーの最前列に陣取るセレブの中にはいないと思う。むしろそうしたおしゃれな人種はストリートに生息している。彼らはセンスのよい古着がある路地裏の店に出入りして市場にない新鮮なモードを発見したり、隠れ家のようなカフェで情報収集をし、感性に磨きをかける。
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【料理・食文化】 人はなぜ食べるのか? 生命をいのちたらしめる食事
2012年12月8日号いま世界で一番人気のレストランはパリでもニューヨークでもなく、コペンハーゲンの「noma」で、北欧の食材を駆使しての「自然」「野生」が店のテーマである。11月初旬、この店に出かけたとき持参したのが、辰巳芳子『食といのち』。店では、野草を手で食べさせたり、酸味や苦味の強い料理が出てくるが、それは芽吹いたばかりの希少な食材を大切にする北欧の食文化を理解しないと、シェフの意図がわからない。本書の対談で「その人の日頃の食べ方には、先祖代々の物の食べ方がDNAで深く関わっているのよ。だから、人は自分のためだけに食べていると思ったら大間違い」という辰巳芳子の言葉を読んでいたので、独りよがりの解釈をせずに済んだ。
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【伝統芸能・文化】 ジャンルを超えた才能が不可欠 不思議を提供する奇術師の仕事
2012年12月1日号奇術師は「変な職業」なのだそうだ。プロマジシャンの藤山新太郎氏が、最新の著作『天一一代』でそう書いていた。天一とは明治の奇術師・松旭斎天一である。幕末、福井の下級武士の家に生まれた天一は、日本の伝統奇術「手妻」と西洋奇術を身に付け、日本国内はもちろんのこと諸外国でも公演を成功させ、明治を代表する芸能人となった。天一という人を通して、奇術とはどんな芸能なのかが伝わってくる。
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【ミステリー】 悪意と中傷、嫉妬と保身…… さまざまな感情が交錯する物語
2012年11月24日号スコット・トゥロー『無罪』は、1988年に翻訳されて、「週刊文春ミステリーベスト10」の1位に選ばれ、後にハリソン・フォード主演で映画化されたあの傑作『推定無罪』の続編だ。24年後に続編を読むことになろうとは思ってもいなかったので複雑な感慨がある。物語の中でも時は流れていて、主人公のラスティは60歳になっているが、40歳のときに愛人をつくってふらふらしているやつは(その愛人殺しの容疑で裁判にかけられたのが前作の『推定無罪』だった)、60歳になっても愛人をつくってふらふらしている、というのが教訓だ。
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【映画(DVD)】 映画は奇術・手品の延長線上!? スコセッシが描くノスタルジー
2012年11月17日号本人に多少似てなくても芝居がよけりゃいい、と前回『マリリン7日間の恋』で書いたが、似ていて(そっくりだ)演技もすごいのが『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』。演じているのはメリル・ストリープ。雑貨屋の娘が英国史上初めての女性首相となり、鉄の意志で10年の長きにわたって統治し、いわゆる英国病を克服し、フォークランド紛争に勝利し、結局独裁のそしりを受け、敗れ去る。
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【コミック】 夢を追っていて食えるのか? 主人公の出した答えとは
2012年11月10日号秋、大学生にとっては就活シーズン真っ盛りだ。相変わらず厳しい経済状況が続き、雇用形態の流動化が進む中、コミックの分野でも「仕事」と「ライフスタイル」をめぐるテーマで描かれる作品は多い。いかに収入を確保するか。一方で、いかに生きがいを見つけるか。そのはざまで揺れ動く主人公たちが、個性的に描かれた新作が続けざまに登場している。
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【科学読み物】 土星の輪、太陽の黒点まで観測 天文学から見える江戸の科学史
2012年11月3日号江戸の元禄期を生きた将軍お抱えの囲碁家にして天文暦学者の渋川春海。その存在は新作映画「天地明察」で広く知られるようになったところだ。『江戸の天文学』は、苦節の末に正確な暦を編纂した彼の研究活動を第1章に充てている。最終5章までに登場する30余人の江戸の科学技術者の活躍には驚かされるに違いない。何しろ鎖国中だったのだから。
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【子育て・教育】 リアルな肉声があふれる本で “いじめ解決法”を真剣に考える
2012年10月27日号いじめによる自殺が後を絶たない。自殺までに至らなくても、今現在も一人で苦しみ抜いている子どもがどれだけいることか……。そう考えただけでも暗い気持ちにならざるを得ない。
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【音楽・演劇・演芸】 聴かなくてもわかる? 目からウロコの入門書
2012年10月20日号「クラシック音楽に親しむには、まず気軽に聴いてみてください」と言われ、聴いてみたもののよくわからない……。「聴いた」がために挫折した、という経験を持つ方も少なくないのではないか。
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【健康・医療】 親が予防接種を正しく知って “ワクチン後進国”返上!
2012年10月13日号9月からポリオの不活化ワクチンの定期予防接種が始まった。日本でこれまで使われていた生ワクチンは、ポリオの予防効果は強いが、70万人に1人くらいワクチンウイルスによるまひが起こる。そのため副作用が少ない不活化ワクチンが導入された。そして、11月からは、不活化ポリオワクチンを含めた4種混合ワクチンも導入される予定である。
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【旅行・乗り物】 スカイツリー、駅舎復元…… 注目観光スポット「東京」を知る
2012年10月6日号東京スカイツリーの完成により、そのお膝元である下町が脚光を浴び、周辺を散策する人が増えている。そして10月、東京駅赤レンガ駅舎がリニューアルオープンし、下町のみならず、首都東京全体の過去から今に至る歴史、変遷が注目されている。今、日本全国で一番人気の観光スポットは東京なのである。そんな、東京を知る3冊を選んでみた。
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【映画(DVD)】 ソックリショーで終わらない マリリン「王子と踊子」の裏側
2012年9月29日号『マリリン 7日間の恋』をソックリショーと思って敬遠しないこと。いい映画だ。主演のミシェル・ウィリアムズはそんなに似ているわけじゃない(顔も体も全部似るのは無理だ。そこが本物M・Mの偉大なところ)。