記事一覧:ものつくるひと169件
-
ものつくるひと
「G-SHOCK」 伊部菊雄(カシオ計算機時計事業部モジュール開発部モジュール企画室 主幹)
2018年3月10日号「落としても壊れない時計」。その1行以外に何も書かれていない企画書から、35年間で累計1億個を売った「G-SHOCK」の歴史は始まった。当時の腕時計は、子供が高校の入学祝いに買ってもらうような高級品で、簡単に壊れるものだった。
-
ものつくるひと
「スマートフォンアプリ受託開発」 牧野兼史(フェンリル取締役最高経営責任者)
2018年3月3日号2017年9月、スマートフォン向けアプリを受託開発するフェンリルが、米グーグル公認のモバイルアプリ開発機関の一つとして認められた。グーグルは15年から開発会社向けにアプリ開発に関する研修や事例の共有などを行ってきた(Google Developers Agency Program)。その参加者の中でも、特に技術力の高い企業を「Google Developers Certified Agency」として公認している。
-
ものつくるひと
「さんふらわあ」 小野北絵(商船三井フェリー 司厨長)
2018年2月24日号わずかに重油の臭いが漂う船に揺られ、大広間で雑魚寝する──。首都圏(茨城県の大洗港)と北海道(苫小牧港)を結ぶ商船三井フェリーの「さんふらわあ」号では一昔前まで、こうした光景が繰り広げられていた。
-
ものつくるひと
「移動銀行店舗」 伊藤彰浩(大垣共立銀行支店部営推企画課調査役)
2018年2月17日号「AKB48」ならぬ「OKB45」と名付けた女性行員45人によるPRユニットの結成、数字がそろえば手数料が無料になるスロットマシーン付きATMの開発──。銀行が持つ“堅物”というイメージと懸け離れたサービスに取り組む地方銀行がある。岐阜県大垣市に本店を構え、「OKB」の愛称で知られる大垣共立銀行だ。
-
ものつくるひと
「MOTOBOT(モトボット)」 内山俊文(ヤマハ発動機NPM事業統括部PM先行開発部企画研究グループ主事)森田浩之(ヤマハ発動機NV事業統括部NV企画部主事)
2018年2月10日号「人型ロボットがバイクを運転し、世界最高のライダーを打ち負かす」こんな前代未聞の挑戦に本気で取り組んだ技術者たちがいる。二輪車メーカーのヤマハ発動機は2009年12月期、リーマンショックによる世界的な不況で2000億円以上の最終赤字に転落。創業以来の危機に陥った。
-
ものつくるひと
「りそにゃ」 東 和浩(りそなホールディングス社長)
2018年2月3日号ゆるキャラの人気投票大会である「ゆるキャラグランプリ」。その大会で、「ゆるさ」とは対極にある銀行業界から参戦したキャラクターが、栄えある賞を受賞した。それは、りそなグループのキャラクター「りそにゃ」だ。2017年11月、企業・その他部門で優勝を果たしたのだ。
-
ものつくるひと
「ビヨンドマックスシリーズ」 木田敏彰(ミズノ グローバルイクイップメントプロダクト部 用具開発課 課長)
2018年1月27日号バットの開発に携わるようになったのは入社6年目の1998年。「野球に携わる仕事がしたい」とミズノに入社した木田敏彰にとって、願ってもない職場だった。会社からは「今よりも飛ぶ軟式ボール用バット」の開発を命じられた。
-
ものつくるひと
「人型ロボット『EMIEW(エミュー)3』」 馬場淳史(日立製作所機械イノベーションセンタ ロボティクス研究部部長)
2018年1月20日号日立製作所の研究開発部門のホープ、馬場淳史が人型ロボット「EMIEW(エミュー)3」の開発チームを率いるようになったのは2015年のことだ。当時は、ソフトバンクが「Pepper(ペッパー)」を発売するなどロボットブームだった。05年に初代EMIEWを発表するなど先行して人型ロボットを開発してきた日立は次にどんなロボットをつくるのか──。
-
ものつくるひと
「ネット炎上対応費用保険」 大野真樹(損保ジャパン日本興亜 企業商品業務部 賠償保険グループ 課長代理)
2018年1月13日号「酒のCMとは思えない。セクハラで時代錯誤」「(即席麺から)虫が出てきた」「あの○○さん夫婦がうちの店になんとご来店!」「価格の設定がひど過ぎる」ツイッターなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)によるそうしたつぶやきをきっかけにして、インターネット上で企業や個人に対して非難の声が集中し、瞬く間に拡散する「ネット炎上」。
-
ものつくるひと
「2代目N-BOX」 白土清成(本田技術研究所 四輪R&Dセンター主任研究員)
2017年12月23日号ホンダの軽ワゴン「N-BOX」(エヌボックス)が快走を続けている。9月の2代目モデル発売以来、国内新車販売で3カ月連続のトップを獲得。“日本一売れている車”として不動の地位を固めつつあり、躍進が止まる気配はない。
-
ものつくるひと
「超撥水型枠 アート型枠」 辻埜真人(清水建設 技術研究所 企画部 主任研究員)
2017年12月16日号「これは応用できるかもしれない」──。2012年のある日。建設大手、清水建設の技術研究所企画部主任研究員、辻埜真人はこの日も、食べるのが“日課”という大好物のヨーグルトを手に取った。
-
ものつくるひと
「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」 猿渡健一郎(マツダ商品本部副本部長)
2017年12月9日号小さな車から大きな車まで。全てのマツダユーザーに卑屈さを感じさせないようにする──。12月7日、マツダは主要車種の中で最も小さな車「デミオ」に先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」の改良版を搭載して発売する。これで、国内の主要6車種で安全装備の標準化が完結することになり、モデル間の“安全格差”が解消される。
-
ものつくるひと
「交通会館マルシェ」 飯村一樹(銀座農園社長)
2017年12月2日号「最初は東京・銀座の一画にイチゴ農園を造ろうと考えていた」銀座農園社長の飯村一樹はそう切り出すと、銀座の街角にイチゴ畑が描かれている一枚の絵を取り出した。自らの構想を描いたスケッチだ。「新鮮なイチゴの苗木を運ぶコストが見合わないため諦めた。水田ならできると考え、妻と2人で始めた」(飯村)。ただ、手持ち資金だけでは実現できない。そこで、100人の農家から2万5000円ずつ、計250万円を募る資金調達を計画した。
-
ものつくるひと
「超立体マスク」 柴田 彰(ユニ・チャーム グローバル開発本部 商品開発部 アシスタントマネージャー)
2017年11月25日号都内を走る電車の中、一人の乗客をずーっと見詰めてニヤニヤ、別の乗客に目を移すと今度はため息。怪しげな挙動を見せる男は柴田彰、48歳。日用品大手ユニ・チャームでマスクを開発している。車通勤が主流である香川県内のテクニカルセンターに勤務する柴田にとって、東京出張の楽しみは電車に乗ること。マスクを着けた乗客をたっぷり観察できるからだ。
-
ものつくるひと
「KOIKEYA PRIDE POTATO」 白井秀隆(湖池屋マーケティング本部商品開発部部長)
2017年11月18日号パリッ、ポリッ。ポテトチップスの音が、研究室に鳴り響く。快音とは対照的に、その中心にいる白井秀隆の顔はさえなかった。 「これからの湖池屋にふさわしい、全く新たなポテトチップスを作ってほしい」この言葉が頭にこびりついて離れなかった。言葉の主は、社長の佐藤章。かつて、キリンビバレッジで生茶などを大ヒットさせた、伝説的なマーケッターだ。
-
ものつくるひと
「グランエイジ」 大菅聡和(日本生命保険 商品開発部 商品開発G 課長補佐) 小松啓伸(日本生命保険 商品開発部 数理G 課長補佐)
2017年11月11日号「まさかこういった商品を御社が作るとは思いませんでしたよ!」2016年4月、生命保険業界のガリバーこと日本生命保険が、長生きリスクに備えた新型の年金保険「グランエイジ」を発売し、生保業界の度肝を抜いた。理由は、生保業界で初めて「トンチン性」を組み込んだことに加え、加入時に終身年金を選べることだ。
-
ものつくるひと
「リンクルショット メディカル セラム」 ポーラ化成工業(シワ改善医薬部外品開発プロジェクトチーム)
2017年11月4日号写真をよく見てほしい。写真右のポーラ化成工業の檜谷季宏のほうれい線は左右で違う。向かって左側のほうれい線はかなり薄くなっている。シワの改善効果があると認められた日本初の医薬部外品である美容液、リンクルショット メディカル セラムを、同製品の承認申請をした2009年6月から塗り続けた結果である。
-
ものつくるひと
「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」 井上一鷹(ジンズ JINS MEMEグループマネジャー)
2017年10月28日号目の前の物を「見る」のではなく、自分の脳や体の状態を「知る」ことができるメガネ──。従来のメガネの定義を根本から覆したのは、メガネメーカーのジンズが開発したJINS MEME(ジンズ・ミーム)だ。「メガネを視力矯正の道具としてではなく、ヘルスケアのデバイスとして開発し提案した」(同社JINS MEMEグループ マネジャーの井上一鷹)のである。
-
ものつくるひと
「オンライン医療事典」 豊田剛一郎(メドレー代表取締役医師)
2017年10月21日号代表取締役医師──。受け取った名刺には、聞き慣れない肩書が記されていた。名刺の差し出し主は、「医療」と「テクノロジー」を掛け合わせたヘルステック会社メドレーを率いる豊田剛一郎だ。豊田は実際に医療活動に従事しているわけではない。旧態依然とした日本の医療を病院の外から変えたいと、医師から起業家へと転じて、新規ビジネスを立ち上げてきた。
-
ものつくるひと
「折り紙構造物」 舘 知宏(東京大学大学院総合文化研究科 広域システム科学系助教)
2017年10月14日号舘知宏が取り組むのは、折り紙の工学的研究である。幾何学やアルゴリズム、そしてひらめきを基にさまざまな建築・構造物への応用の道を探る。1枚の紙を折ってさまざまな形を作り上げる──。この日本の伝統文化は今や、「ORIGAMI」として広く世界で知られるようになった。