記事一覧:ものつくるひと169件
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「ラクチンきれいシューズ」 吉田雅美(丸井 シューズ事業本部商品課バイヤー)
2015年11月21日号「爪先が痛い」「長時間履いていると疲れる」……。こうした女性の悩みを解決したことで、累計販売220万足を超える異例の大ヒットとなった靴がある。丸井のプライベートブランド(PB)商品「ラクチンきれいシューズ」だ。10代から90代まで幅広いファンを持つこの靴を、手塩にかけて育ててきたのが、レディースシューズ一筋20余年の吉田雅美である。
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「いきなり!ステーキ」 一瀬邦夫(ペッパーフードサービス社長)
2015年11月14日号真っ黒な鉄板の上でジュウジュウと音を立てる「リブロースステーキ」。300グラムというボリュームだが、価格はたったの1800円(税抜き)。店内で見掛けるのは体格のいい男性客ばかりではない。女性や高齢者も多く、昨今の肉ブームを象徴している。
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「中国向けモノクロ複合機の開発」 高野賢一郎(富士ゼロックス上海商品開発統括部プロジェクトマネジャー)
2015年10月3日号「私に中国向け製品の企画をやらせてください」。2002年、三重県にある富士ゼロックスの開発子会社、鈴鹿富士ゼロックス(現鈴鹿事業所)。ここで開かれていた、ある“塾”でこんな発言をして周囲を苦笑させていた、高野賢一郎の姿があった。塾とは当時、子会社社長だった山本忠人(現本社会長)が開いていた「山本塾」という30代メンバー向けの経営塾。高野はその1期生として、毎週経営学を学んでいた。
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「福島洋上風力の開発」 福田知史(丸紅国内電力プロジェクト部長)
2015年9月19日号6月22日、経済産業省が進める実証研究事業の2基目となる浮体式洋上風力発電設備「ふくしま新風」が完成し、福島県いわき市の小名浜港で安全祈願式が開かれた。全高は50階建て高層ビルに匹敵する188メートル。3枚ある風車の羽根1枚の長さは82メートルに及び、出力は洋上風力としては世界最大の7000キロワットを誇る。
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「バトンドールの開発」 大森輝一(江崎グリコ マーケティング本部チャネル開発・ダイレクトマーケティング部 バトンドール)
2015年8月29日号「半年後に、百貨店2店で直営店を同時オープンする。企画はポッキーでやること以外決まってない。頼むわ」。2012年4月。チョコレート商品の開発担当を経て、組合専従、営業を経験してきた大森輝一は、異動の辞令を受けた初日から混乱していた。何しろ開口一番上司から告げられたのは、この“むちゃぶり”の仕事だったからだ。
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「シーブリーズの再生」 山口日出夫(資生堂・パーソナルケアマーケティング部ボディメンズG参事)
2015年8月8日号「迷いというか、当時の自分の弱気が透けて見えますね」──。“転換期”となった2007年に放映されたCMを見返しながら、山口日出夫は照れ笑いを浮かべた。その前年まで、山口の心中は焦燥の渦の中にあった。手塩にかけ伸ばしてきた、あるロングセラー商品の売り上げが新世紀に入り、坂道を転がるように落ち続けていたからだ。
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「Let's noteの開発」 レッツノート開発チーム
2015年7月11日号「重量1キログラム以下、6時間以上駆動を厳守。ビジネスマン顧客に特化せよ」──。2001年夏のある日のこと。パナソニックのノートパソコン、レッツノートを作る、ITプロダクツ事業部の開発チームにこんな指令が下った。指令の主は、事業部長の山田喜彦(現副社長)。当時としてはあり得ないスペック。これを実現できるか否かは、パナソニックにとってパソコン事業再生への試金石でもあった。
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「じゃがりこの開発」 山崎裕章(カルビー執行役員 研究開発本部 本部長)
2015年6月20日号「そうだ、この配合ならいけるぞ!」。1994年秋の、ある休日。そのアイデアは、街角で前触れもなしにふと山崎裕章の脳裏に降りてきた。携帯電話もない時代のことだ。はやる心を抑え、翌日朝一で出張先の茨城県の下妻工場から上司にそのアイデアをファクスで送った。現在ブランド単体で年間300億円以上の売り上げを誇るカルビーの中核商品「じゃがりこ」が、実質的に産声を上げた瞬間だった。
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「BaFe磁気テープの開発」 野口 仁(富士フイルム・記録メディア研究所所長)
2015年6月6日号「俺たちがこの磁気テープ業界を変えるんだ!」。2011年春、相模湾を間近に望む神奈川県小田原市。海鮮を売り物にした飲み屋が立ち並ぶ駅前の一角。そこには酒を片手に春先の空気にそぐわないほどの熱い気炎を上げ、盛り上がる団体の姿があった。市内に研究所を構える富士フイルムの研究者たちだ。