記事一覧:マーケット・人物2504件
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株式市場 透視眼鏡
潜在成長率引き上げに不可欠 今こそ税制改革、規制緩和を
2014年5月24日号日本の株式市場がさえない。株価はウクライナ情勢や中国経済を気にして一進一退を続け、出来高も薄く盛り上がりに欠ける。最大の要因は、日本銀行による追加金融緩和期待の後退だろう。3月か4月の緩和を期待していた向きが失望に転じ、次いで期待の高かった7月についても可能性が後退したとみられている。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 大手の統合を契機に業界再編が加速する欧州セメント業界
2014年5月24日号4月上旬、スイスのセメントメーカー、ホルシムと同業の仏ラファルジュの経営統合が発表された。実現すれば売上高400億ドル(約4兆1000億円)、中国を除く生産能力の世界シェアは単純合算で24%に達する世界最大のセメント会社誕生となり、欧州のセメント業界は市場で大きな注目を集めている。
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為替市場 透視眼鏡
ドル円膠着相場続くも米景気 回復による先高観は変わらず
2014年5月17日号米国経済の堅調が続く限り、ドル円の上昇観に揺るぎはない。今年1~3月は、米国の経済指標が寒波で思いがけず下振れた。しかし天候という一時要因で米景気は腰折れするはずもない。春とともに米指標は反発し、5月は、ドル円の再上昇にどう弾みがつくか極めて重要な場面、と注目してきた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 あなたはスティーブン・コルベアを知っていますか?
2014年5月17日号コルベアというのは、政治風刺が売りのコメディアン、スティーブン・コルベアのことだ。スーツとネクタイ、七三に分けた髪型。そんなお堅い風貌で、バリバリ保守派のTV用人格をパロディとして演じ、保守派もリベラルも徹底的におちょくるのが彼の芸風だ。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 自らを光武帝に重ねる 習近平総書記が目指す トップダウンの統治
2014年5月17日号「習近平は文景の治の歴史を熟読しており、自らを劉秀に重ねている」。中国共産党指導部の経済政策ブレーンの1人が最近筆者にこう語った。「文景の治」とは経済・社会状況が衰退から繁栄に向かう転換期を歩んだ前漢の一時代(紀元前180~紀元前141年)を指す。時の為政者だった文帝は、生産力向上のための農業政策や周辺民族との紛争を抑えるための軍事・外交政策を重視した。と同時に、皇室や官僚組織に徹底した倹約と質素な生活を求めた。
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短答直入
田中孝雄(三井造船社長)
2014年5月17日号今から1年前の2013年4月、川崎重工業と三井造船の経営統合話は、川崎重工側の事情で破談となった。三井造船は、“全社構造改革”に踏み切り、経営リソースを海洋開発分野へと向け始めた。
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新社長 Who's Who
橋本雅博(住友生命保険)
2014年5月17日号大局的に物事を見て、長期的に考える。そして、世の中の変化に適応した姿へと自らを変えていくために、根本的に手を打っていく」これが信念だという橋本雅博は、2003年に労働組合の窓口である勤労部長に就任した後、主力販売チャネルの営業職員の制度改革を担当した。改革の要諦は、保険販売の“量”より“質”を重視する品質経営への転換にあった。
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金融市場 異論百出
乖離する長期金利とインフレ率 追加緩和が孕む金利急騰リスク
2014年5月17日号今後のアベノミクスにとっての最大のリスクは、長期金利高騰によるショックにあるだろう。
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数字は語る
ガバナンス透明化は 対日投資を呼び込む 突破口となるか
2014年5月17日号1980年代に世界の市場を席巻していた日本のハイテク産業が、この20年ほどで勢いを失ってしまったのはなぜか。制度的・文化的障壁などによって海外からの直接投資が妨げられ、人材不足に陥ったのが大きな原因だ。優秀なグローバル人材を引き寄せることに成功し、世界をリードするIT企業やイノベーションを次々と生み出している米国と対照的である。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 後を絶たない発砲事件 差別や対立の延長が引き起こす銃犯罪
2014年5月3日号そのニュースを聞いた瞬間、「明日から警察官が近所に増えるな」と思った。フレイジャー・グレン・クロス容疑者は4月13日の日曜日、中西部カンザス州のコミュニティセンターなどに行き、見知らぬ市民に発砲、3人が死亡した。AFP通信によると、同容疑者は、発砲前、人々に対してユダヤ人かどうか聞いた。
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商品市場 透視眼鏡
景気回復を映し米国WTIの 北海ブレント上回る上昇続く
2014年5月3日号原油相場は、ロシアによるクリミア半島への軍事介入が行われた3月初めに高値を付けた後、下落傾向で推移していたが、4月に入って徐々に上値を切り上げている。
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特別対談
【エコノミスト緊急対論】 消費税増税後 どうなる? 日本の景気
2014年5月3日号消費増税前の駆け込み需要、その反動減を経て、日本経済はどうなるか。焦点は、個人消費や企業設備投資の足腰の強さだ。論客エコノミスト2人が楽観派と慎重派に分かれて激論を戦わせた。
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数字は語る
女性の活躍推進に 必要となるのは 夫婦の適正な家事分担
2014年5月3日号安倍晋三首相が成長戦略スピーチで女性の活躍推進を打ち出してから約1年がたち、役員や管理職に女性を登用したり、女性の管理職比率などについて目標数値を示したりする企業が増えてきた。
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金融市場 異論百出
いずれ「トラック運転手って何?」 労働者を脅かすテクノロジー
2014年5月3日号シェールガス革命によるエネルギーコストの低下を主要因に、一部の製造業は工場を米国に戻し始めた。ただし、それらの工場はオートメーションが極限まで徹底された設計となっており、雇用の増加は限定的という報道が見られる。
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World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 華やかな経済発展の陰で新たな成長モデル確立に苦闘するシンガポール
2014年4月26日号5年のシンガポール駐在を終え、筆者は4月に帰国した。この間のシンガポールを振り返ると、屋上の天空プールが有名な総合リゾート施設「マリーナベイ・サンズ」の開業が象徴するように、市街地の開発は進み、観光地としての人気も高まるなど、大きな変化があった。
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短答直入
三宅占二(キリンホールディングス社長)
2014年4月26日号キリンHDの2013年12月期決算は、国内酒類事業で独り負け、海外事業も計画未達に終わった。三宅占二社長に挽回策を聞いた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 高まる反EUの機運 右翼・極右の台頭での波乱必至の欧州議会選挙
2014年4月26日号今後5年間の欧州連合(EU)の運命を、5億人の有権者が5月22~25日に決める。欧州議会選挙ではEU加盟28カ国が751議席を選出する。議席の割り当ては加盟国の規模を考慮に入れているが、人口の少ない国でも6議席が与えられる。各国のEUの政策に対する“審判”がはっきりと下されるのだ。
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特別寄稿
ユーロ高で忍び寄るデフレ 欧州経済に潜む新たな危機
2014年4月26日号ユーロ圏諸国がギリシャの金融支援を決定したのが2010年5月。以来、長らく過剰債務に悩まされてきた欧州が、徐々に改善への道を歩み始めた。だが、ここにきて新たなリスクが浮上している。徹底した現地取材を基に、欧州経済の最新事情をレポートする。
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金融市場 異論百出
2人のFRB理事が警鐘 米国経済の悲観的な見方
2014年4月26日号米国経済の中長期的な成長力を慎重に捉える見方が最近増えてきている。イエレン議長を含むFRB主流派は、米経済は回復を続けるものの、先行きの改善ペースはゆっくりとしたものになるとみている。それ故、銀行間の短期金利を来年から引き上げ始めても、それが中立的な水準である4%前後に達するには時間がかかるというイメージが発せられている。もしそうなら、日米金利差の観点からは先行きの円安進行は限定的となる。
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金利市場 透視眼鏡
将来の為替ヘッジコスト上昇で リターン低下する米国債
2014年4月26日号日本銀行の「量的・質的金融緩和」の効果もあり、日本の10年債利回りは0・6%台での安定推移が続いている。政策効果への期待という観点からは非常に望ましい状況だが、債券の運用者の視点からは、長期金利の低位安定は悩ましい状況である。4月より新年度入りする中、あらためて利回りの高い外債投資への関心が高まると予想される。