記事一覧:人事天命352

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記者の目

  • 編集部 土本匡孝

    13年間ありがとう、西成の中古自転車

     13年間、毎日のように乗ってきた赤いママチャリとお別れです。
     日本一の日雇い労働者の街、大阪・西成で購入。前職の新聞記者は転勤が多く、「大阪→大分→京都→大阪→東京」と、各地で良き相棒となってくれました。しかしもうボロボロ。先日チェーンが外れ、ついに直す気がなくなりました。
     購入前、一部のパーツを自ら磨きました。中古自転車の修理・販売をする西成の労働者たちの取材を兼ねてでした。
     足しげく通って信用してもらい、社会面記事となったのは1カ月余りも後。「最近のおまえさんは、汗をかく泥くさい記事を書いていないんじゃないか」。もしもお世話になった西村さん(故人)に会えたなら、あの頃のようにまた怒られそうです。

  • 編集部 重石岳史

    ドラマ『エルピスー希望、あるいは災いー』を観て思ったこと

     知人の薦めで最近、「エルピス─希望、あるいは災い─」を一気見しました。民放で昨年放映され、テレビ報道の裏側を描いて話題となったドラマです。
     長澤まさみさんが演じるアナウンサーらが、冤罪事件の真実を追うストーリー。私も全国紙の司法記者だった頃、冤罪の疑いがある事件を取材したことを思い出しました。
     裁判所が有罪認定した事件を「シロ」と書くのは、並大抵の覚悟ではできません。証拠集めに膨大な時間と労力を要し、異動もあって私は真実にたどり着けませんでした。
     冤罪は実際に起きています。99.9%の有罪率を誇る検察も時に間違える。司法取材でも経済取材でも「まさか」は必ず起きる。改めてそう肝に銘じた次第です。

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表紙

特集部長・課長の残酷 役職定年 給料 出世

「賃上げ」が今年の春闘の話題となる中、誰しも気になるのが自分の給料の行方だ。年収を上げる早道の一つは、社内での出世である。どうすれば部長・課長に出世でき、その待遇はどうなっているのか。そして部長・課長に昇進しても、シニア社員には「役職定年」…

特集2電力バトルロイヤル

大手電力会社が大揺れだ。関西電力や中部電力など大手4社が絡むカルテルは史上最高額の課徴金納付命令が見込まれ、電力自由化の理念を踏みにじる大手電力の送配電会社による情報漏洩も発覚した。自らが招いた荒波の真っただ中にある電力業界で、周りは敵ばか…