ビジネスの現場でも
活用進むLINEの威力

 キャラクタースタンプやゲームなどのイメージで〝女性や若年層のSNS”と見られがちなLINEですが、実はすでにビジネスの場での利用が進んでいます。

 実際に、社内の連絡でもLINEをよく使うという野村総合研究所の桑津浩太郎・ICT・メディア産業コンサルティング部長は「組織内の連絡手段として、オフィシャルではないもう1本のパスを持っておくことは、リスク管理上でも必要になった。社外に対しても、特定のお客と仲よくなりたいというとき、会社のメールや正式な報・連・相のラインとは別で、内々で話を聞くといったときにLINEのようなアプリは最適」といいます。

 LINEの執行役員を務める田端信太郎氏も「LINEが社会のインフラを目指す上で、ビジネスの業務フローの中で使われるのは必要」と話し、ビジネス需要開拓に力を注ぐ姿勢を見せています。

 今週号はこのように、ビジネスマンにとってのLINEを採り上げました。

 まったくの初心者向けのマニュアルに加え、ビジネスの現場でどう活用するかというノウハウや、業務で使う際の注意点をまとめました。

 最近、職場ではSNS上で部下のプライベートに不必要に介入したり、嫌がらせを行う“ソーシャル・ハラスメント上司”の存在が問題視されています。ビジネスマンがたしなむべきSNSのマナーについてもまとめました。

 また、企業としてのLINEの成長の秘密を探ると共に、現在、SNSの業界で繰り広げられている、世界規模でユーザー獲得競争を読み解きます。

 前述したように、フェイスブックによるワッツアップの買収には190億㌦もの大金がが費やされました。従来のビジネスでは考えられない金額です。果たして今、SNS業界で何が起こり、何が評価されているのか。そうした側面にも切り込みました。

 ビジネスにも十分に使えるコミュニケーションアプリ「LINE」のすべて。すでに使っている人も、これからの人も、必見です。

(『週刊ダイヤモンド』副編集長 深澤 献)