記事一覧:大人のための最先端理科269件
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大人のための最先端理科
【数学】 複雑膨大な計算を不要とする 組み合わせ数学の「アート」
2016年5月28日号学校で習った「場合分け」を覚えているだろうか? サイコロを3個振って合計が15になる確率を求めよ、といった問題を解くのに必要となる。
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大人のための最先端理科
【地球】 九州で何が起きているのか 阿蘇山大噴火は起こるのか
2016年5月21日号九州が揺れた。4月14日夜の前震と16日未明の本震(マグニチュード〈M〉7.3)は震度7、それ以降も余震が頻発している。震度3以上の揺れは5月8日までに300回を超えたという。地元の方々の恐怖と絶望はいかばかりか。一刻も早い被災者への救援と復旧を願うばかりである。そして荒ぶる大地には、さらなる試練はどうかご勘弁願いたい。
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【脳科学】 動物にもある「数える」能力 脳はどうやって数を知る?
2016年5月14日号おやつが配られるときの幼い子らの目は真剣である。自分に配られたグミの数と他の子のグミの数を瞬時に見積もり、比較する。同様に、ビジネスマンは販売した商品の数を、受験生はテストの正答数を数え、他者と比べる。私たちはいつも何かを数え、大小を問題にしている。
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【宇宙論】 宇宙の年齢はどう測るか? 90億歳が今では138億歳へ
2016年4月30日号この連載の第21回では、「夜空はなぜ暗いのか」という問題を考えた。その答えは、「宇宙の年齢が有限であり、宇宙が膨張しているからだ」というものだった。現在私たちは、宇宙の年齢を有効数字4桁の精度で知っている。今回は、この年齢がどのようにして測られてきたかを解説しよう。
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【生命科学】 不老不死も夢ではない!? 冬眠はコントロールできるか
2016年4月23日号春眠暁を覚えずとはよく言ったもので、春になると朝方眠気を感じるのは、日の出が早くなることに体がついていかないからだ。ところが、冬眠する生物は、啓蟄を過ぎれば季節の変化を感じて起きてくる。さらに、SFの世界では、宇宙飛行士が遠い惑星まで行くために、人工的に冬眠状態にされる。こんなことが実現できるのだろうか?
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【数学】 数学とは「問題を解く」学問 ちまたのイメージは正しい?
2016年4月16日号一般の方々から見た「数学」には、「問題の解き方を考えるもの」というイメージがあるかもしれない。それはあながち間違いではない。和算の最も有名な学者である関孝和の主著『発微算法』は15個の数学の問題に対する解答集という体裁であり、古代エジプトの数学書として有名な「アーメス・パピルス」も84個の数学の問題とその解答を記したものだ。
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【地球】 恐竜はなぜ姿を消したのか 5度の大量絶滅の原因は何か
2016年4月9日号話題のディズニーアニメ「アーロと少年」を見た。弱虫の恐竜と人間の心が通じ合うシーンに、思わずほっこりさせられた。この映画は、もしも隕石が地球に衝突せず、恐竜が絶滅しなかったならば、という大胆な設定だ。実際には恐竜は6550万年前に絶滅している。大量絶滅の原因を探る研究は、地球史をひもとく地球科学の“華”の分野である。
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【脳科学】 人の心の内を察する仕組み ミラーニューロンシステム
2016年4月2日号他の人が頭を何かにぶつけるのを見て思わず首をすくめたり、自分の話を聞く人がそわそわし始めたのを見て「早く切り上げよ」ということだと察したりと、私たちは、他人の振る舞いからその人が感じていることを理解する。社会で生きていく上で、日々要求される大事な能力である。私たちの脳はいったいどうやって“人の心を読む”のだろう。
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【宇宙論】 ついに「重力波」をキャッチ! ブラックホールの合体も初観測
2016年3月26日号前回の記事は、1月に発表された太陽系の9番目の惑星の予言についての、緊急解説であった。ところが、記事が掲載される号が店頭に並ぶ数日前に、重力波を直接観測したという大ニュースがあった。宇宙の研究は進歩が速過ぎて、解説を書くのが間に合わない。
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【生命科学】 生命の起源は地球のどこか “生物の元”はどう誕生したのか
2016年3月19日号「海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある。」(「郷愁」より)
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【数学】 量子力学からさらに弦理論へ 新しい幾何学と宇宙の深い関係
2016年3月12日号昔の人は、夜空の星々は地上とは違った材料でできていると思っていたという。だから、望遠鏡で初めて星々の細かい部分を見て、穴が開いたり、傷が付いたりしていることが分かったのは、衝撃だったようだ。
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【地球】 火山の監視はどんな仕事か 巨大噴火は予測できるのか
2016年3月5日号2月5日、桜島で爆発的な噴火が起きた。142日ぶりの噴火は、世界一の火山大国に暮らしていることを忘れがちな私たちへの警鐘にも聞こえる。日本列島に110ある活火山は、いつ噴火してもおかしくない。だからこそ、火山の“体調”をずっと見守ることが必要なのだ。
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【脳科学】 大事な機能を優先して収納 ゆがんだ「脳」の再現地図
2016年2月27日号無人島で暮らすのにトランク一つしか持参できないとしたら、一体何を詰め込むだろう。島の気候や環境、自分の能力や活動を考えて本当に必要なものだけをそろえなくてはならない。何しろトランクの容量は限られている。脳もまた同様の、しかしはるかに深刻な問題を抱えている。
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【宇宙論】 太陽系に9番目の新惑星か!? 大惑星の存在が予言された根拠
2016年2月20日号太陽系が大変なことになっている。2006年には、国際天文連合の総会で冥王星は惑星ではないことが議決された。ところが今年1月に、今度は新しい惑星が存在する証拠が見つかったという発表があったのだ。いったい何が起こっているのか。
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【生命科学】 生物を構成する元素は何か 食物は体内でどう変化するのか
2016年2月13日号2015年の年末に明るい話題が飛び込んできた。日本人研究者が113番目の元素を見つけたことが世界で認められ、その命名権を得たのだ。理化学研究所グループディレクターの森田浩介先生が見つけた新元素に、どのような名前が付くのか今から楽しみである。
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【数学】 物理でも使える新しい幾何学が 「点を捨てる」のはなぜ?
2016年2月6日号20年ぐらい前のこと、筆者が京都大学数学科に移って数年後、物理学科の談話会で数学の話をした。ひょっとしたら物理学にも使えるかもしれない「新しい幾何学」の話をしたのだが、終わった後、素粒子物理学の大家であるX氏からだいたい次のような内容の質問をもらった。
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【地球】 酸素を増やし生命が躍進 地球が凍り付く全球凍結
2016年1月30日号暖冬の話題が世間をにぎわせている。日本のような中緯度の地域は過ごしやすい気候であるため、私たちはついつい、現在の地球は温暖であることが当たり前だと感じている。しかし、地球史のスケールで見ると、実は今は300万年ほど前から続く氷河期の中の、一時的な間氷期にすぎないのだ。
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【脳科学】 人工知能がネコをネコと認識 ディープラーニングとは?
2016年1月23日号この2~3年、ディープラーニング(深層学習)という言葉をメディアでしばしば見聞きする。米グーグル社がその技術を使って画期的なことをやった、多くの企業がこの技術を含め人工知能や脳関連の研究開発を強化している、人工知能が人間の脳を超える日がどうやらそこまで来ているらしい──といった話だ。今回はその中身に一歩踏み込んでみよう。
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大人のための最先端理科
【宇宙論】 光は重力によって曲がる アインシュタイン予言の検証
2016年1月16日号この連載の第46回では、アルベルト・アインシュタインの一般相対性理論発表100周年にちなんで、この理論の完成までの道のりをたどった。今回は、この理論が広く受け入れられるきっかけとなった「重力によって光が曲がる」という効果と、その検証について話そう。
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【生命科学】 1%のゲノムの差が生んだ ヒトとチンパンジーの違い
2016年1月9日号2016年の干支は申。映画「猿の惑星」では、サルは人間が進化したものとされているが、もちろんそれはフィクションである。ヒトはサルの仲間の中でも、類人猿と呼ばれるチンパンジーと共通の祖先から、約500万~600万年前に分かれていった。では、ヒトはサルやチンパンジーとどのくらい似ているのだろうか?