記事一覧:マーケット・人物2504件
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商品市場 透視眼鏡
新興国需要、シェール停滞で 引き締まる足元の原油需給
2017年12月2日号国際商品相場の中心である原油が高値圏でもみ合っている。足元では、11月14日にIEA(国際エネルギー機関)が発表した月報で世界の石油需要見通しが下方修正されたことや、15日にEIA(米エネルギー情報局)が発表した週次石油統計で原油やガソリンの在庫が増加していたことがマイナスの材料視され、上値が重くなっていた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 世銀ランキングが示す中国のビジネス環境 鍵は「時間」の読み方
2017年12月2日号10月末、世界銀行は15回目となるビジネス環境ランキングを発表した。中国の順位は習近平政権が始まった2013年から18も上昇したが、なお78位と厳しいものであった
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World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 難産の末「イレブン」がTPPチームを再結成 米国抜きでの勝算は?
2017年12月2日号カナダもTPP(環太平洋経済連携協定)から離脱か? こんな報道がベトナムで流れた。11月前半、ベトナム中部の都市ダナンでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)の開催に合わせ、米国抜きの新TPP11の閣僚会合が開催された。いったんは大筋合意到達と発表されたものの、合意を確認し合う首脳会合を、カナダのトルドー首相が「ドタキャン」したのである。
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金融市場 異論百出
芸術界とサッカー界が演じる シーソーゲームの陰に金融政策
2017年12月2日号巨匠レオナルド・ダ・ビンチの幻の絵画とされていた「サルバトール・ムンディ(救世主)」が、11月15日に米ニューヨークで行われた競売大手クリスティーズのオークションにおいて、4億ドルで落札された。
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数字は語る
高等教育費の出世払い 働く意欲の低下に財源確保の課題も
2017年12月2日号大学や専門学校など高等教育の費用負担を軽減するため、自民党・教育再生実行本部から「出世払い」制度の導入が提言されている。これは、政府が授業料等を肩代わりし、卒業後に一定の所得に達した人だけが返済する仕組みだ。返済されない分は社会全体で負担する。
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金融市場 異論百出
「黒田発言」の変化が示唆する 日銀金融政策に微調整の可能性
2017年11月25日号全品280円(税抜)を28年以上維持してきた焼き鳥チェーン「鳥貴族」が、10月に298円へ値上げした。人件費や原材料費の上昇が理由だ。8月下旬の値上げ発表時に同社の株価は急騰したが、マスメディアに大きく取り上げられたことが、販売上はマイナス効果になってしまったようだ。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 米・メキシコ国境に建つトランプの「壁」の試作品 国境の街の反応は?
2017年11月25日号「メキシコとの国境に巨大な壁を建てて不法移民をシャットアウトする」。そう公言して大統領になったトランプ氏。その壁の試作品8点が、カリフォルニア州のオータイメイサ地区に建設された。現地に行ってみると、荒涼とした平原が広がっていた。高さ9メートルの壁の試作品が並ぶ場所は公道から1キロメートル以上離れた所にあり、公道から壁は見えない。
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数字は語る
低所得の階層に薄い日本の所得再分配 米国並みの水準
2017年11月25日号日本経済の成長率は低下傾向にある一方、社会保障費が急増し、財政赤字が恒常化している。債務残高(対GDP比)は200%を超え、財政・社会保障の抜本改革は不可避だ。社会保障費を抑制しないで財政を安定化させるためには、消費税率換算で20%超の増税が必要であるとの専門家の試算もある。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 日系コンビニ初の南京出店 日本の6倍売り上げる店もローソン快進撃の理由
2017年11月25日号日系コンビニエンスストアの中国における2016年末の店舗数は、セブン-イレブンが1371、ファミリーマートが1810、ローソンが1003。いずれもざっと日本の店舗数の1割程度にすぎないが、近年急激に増加している。その中で最近話題なのが、日系として初めて南京に進出したローソンだ。
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金利市場 透視眼鏡
年末にかけ米国債買い戻され 米金利急低下、円高の公算も
2017年11月25日号9月初旬に2%付近まで低下した米10年債利回りはその後、10~11月にかけて上昇基調を保ち、10月下旬には2.5%に迫るような動きも見せた。米日10年債利回り差と強く連動するドル円が115円台に近づいたことからも、米10年債利回りの動向にいつも以上に注目が集まっている。
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金融市場 異論百出
リッチな法律家でタカ派の面も 新しいFRB議長の意外な素顔
2017年11月18日号ドナルド・トランプ米大統領は、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長にジェローム・パウエルFRB理事(64歳)を指名した。彼はこれまでジャネット・イエレンFRB議長の金融政策をFRB内部で支えてきた人物なので、政策の継続性という点で米金融街のウォール街は安堵している。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 もう一つの東西分裂 LGBTへの偏見が深く残る東欧諸国
2017年11月18日号今年6月にセルビアの新首相に就任したブルナビッチ氏は、同性愛者であることを公表している。9月にはLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の祭典「ゲイ・プライド」にも参加した。これは同性婚や反差別などの法的権利を求める社会運動だが、セルビアではいまだ国民のほぼ半数が同性愛は直さなければいけない「病気」だと思っている(セルビアでは2008年まで、同性愛は「病気」だと公式に定義されていた)。
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株式市場 透視眼鏡
25年ぶり高値も募る懸念 好業績銘柄に集中する買い
2017年11月18日号日経平均株価は25年ぶりの高値を更新し、市場は企業業績の見通しにわれわれよりも楽観的であることを示した。確かに12カ月先PER(株価収益率)で見て日経平均は17倍程度であるので、2015年の高値のときの19~20倍程度のような割高な水準ではない。
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World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 タイとマレーシアが 外国人労働者の人権対策を進める理由
2017年11月18日号このところタイとマレーシアで、外国人労働者に関連する規制が強化されている。まずタイでは、2017年6月23日、外国人を不法に就労させた場合、雇用主に40万~80万バーツ(約130万~260万円)の罰金を科す規制を施行した。
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短答直入
宮原道夫(森永乳業社長)
2017年11月18日号今年で創業100周年を迎える森永乳業。「シールド乳酸菌」などが好調な一方、森永製菓との統合話は“破談”になった。宮原道夫社長に課題と展望を聞いた。
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数字は語る
物価目標の未達で金融緩和の継続期待 過剰な楽観論に懸念も
2017年11月18日号国際通貨基金(IMF)の10月の世界経済見通しで、世界の経済成長率が4月時点の見通しから上方修正される一方、インフレ率(消費者物価ベース)は下方修正された。先進国の大半でインフレ率は目標を下回っており、目標へは徐々にしか近づかないとIMFはみる。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 英航空・防衛大手企業が受注苦戦で大リストラ 英国のEU離脱も影響か
2017年11月11日号10月10日、英国の航空・防衛大手BAEシステムズは、来年1月から国内で約2000人の人員整理に着手する方針を発表した。本件は、7月に就任したウッドバーン新CEOが進める構造改革の一環と位置付けられている。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 新任常務委員お披露目 ネクタイの色が示す習総書記の権力基盤
2017年11月11日号10月25日午前11時50分、北京・人民大会堂。習近平総書記が他の6人を引き連れて新たな政治局常務委員をお披露目した。李克強首相は同委員を続投、他の5人は政治局委員からの昇格となった。
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為替市場 透視眼鏡
来年1ドル120円の上値試すも ドル高・円安サイクルは終盤へ
2017年11月11日号来年のドル円相場は115~120円の上値を繰り返し突っ掛ける展開を予想する。今年はこれまで110円前後のレンジを上抜けできず、上方へと動き始める場面を辛抱強く待つことが多かった。この忍耐が報われる条件がそろったのはここ1、2カ月だ。米国・世界の景況改善を背景にリスクオン環境下の円安機運が次第に強まった。
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金融市場 異論百出
米サンフランシスコで垣間見た インフレ率2%超えの秘密
2017年11月11日号10月下旬の米国出張の際に、サンフランシスコからシリコンバレーにかけてのベイエリアに立ち寄った。ここはシリコンバレーの高額所得者が多い地域で、平均年収は全米平均の1.6倍といわれている。