記事一覧:マーケット・人物2504件
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金融市場 異論百出
日銀の市場介入を支持する日本 FRBに正常化圧力かける米国
2018年6月2日号日本銀行の株価指数連動型上場投資信託(ETF)保有額は、5月20日現在で19.7兆円に達した。黒田東彦総裁就任前は1.5兆円だったので、13倍に膨張している。現在、金融緩和策の一環として、株価操作を意図してETFか株式を市場から購入し続けている中央銀行は、世界を見渡しても他にない。
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金利市場 透視眼鏡
米長期金利上昇でドル高 日欧金利に上昇加速懸念
2018年6月2日号投機筋によるショートポジションが積み上がる中、かつての重要な買い手であった本邦投資家の買い控えにFRB(米連邦準備制度理事会)によるバランスシート縮小も加わって、米国債市場の需給の悪さが目立つ状況だ。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 米国との“貿易戦争”で したたかに交渉を進める中国共産党の強気と弱気
2018年5月26日号「話すのであれば大きなゲートはいつでも開いている、戦うのであればどこまででも付き合う。これが中国側の一貫した立場だ」5月2日、トランプ米大統領の特使であるムニューシン財務長官率いる一行が北京に到着する前夜、国営新華社通信が「話すのであれば誠意を示さなければならない」と題した記事の中でこう主張した。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 国民から激しい非難 スキャンダルまみれのトランプ大統領の「嘘」
2018年5月26日号米国のドナルド・トランプ大統領と日本の安倍晋三首相をめぐる最近の状況には、共通点がある。あまりに多いスキャンダルの報道がある一方、首脳自らと政権が、スキャンダルを必死に否定するために、何が事実か分からなくなり、国民が混乱するという状況だ。
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数字は語る
自動車向け電池の普及のネックはコバルト供給 コンゴ不安で投資進まず
2018年5月26日号電気自動車(EV)は二酸化炭素(CO2)排出量削減の観点からも、普及が期待されている。英調査会社LMC Automotiveの予測によれば、2024年には世界の乗用車販売(米国の軽トラックを含む)に占めるEVのシェアが、昨年の4%から24%に拡大するという。
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金融市場 異論百出
世界の未来と呼ばれた国が凋落 日本はアルゼンチン化防げるか
2018年5月26日号ノーベル経済学賞を受賞したサイモン・クズネッツ氏は、「世界には4種類の国がある。先進国、発展途上国、日本、アルゼンチンだ」とかつて語った。発言当時の日本は、急速な工業化と高度成長で驚異の対象だった。他方でアルゼンチンは、第1次世界大戦前は世界で十指に入る豊かな国だったが、長期低落傾向が続いていた。
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株式市場 透視眼鏡
車載需要を取り込める 電子部品メーカーに注目
2018年5月26日号本欄では、今年前半の株価急落はトランプ米大統領の貿易関税の発表、安倍内閣の支持率低下というイベントに反応して、海外投資家が1~3月で日本株を7.9兆円(現物+先物)売り越したためであり、これを「正当化するのがやや難しく」(3月24日号)、「リスク要因は相当織り込まれたとみて、相場の短期リバウンドを見込む」(4月21日号)としてきた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 電子情報博覧会で生活の高度化を強調 中国が目指す小康社会
2018年5月19日号4月9~11日、活発な起業によって世界的に注目されている深圳で、「第6回中国電子情報博覧会(CITE2018)」が開催され、視察をした。10万平方メートルの会場に約2000社が参加していた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 英仏のシリア攻撃でますます複雑化する 欧州とロシアの関係
2018年5月19日号4月14日、米英仏の3カ国は、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したとして、化学兵器の製造・貯蔵等が疑われる同国の施設3カ所に対しミサイル攻撃を行った。米国は昨年4月にも、化学兵器使用を理由にシリアの空軍基地をミサイル攻撃している。今回は英仏も加わり、使用されたミサイルの弾数も59発から105発に増加した。
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短答直入
髙松富也(ダイドーグループホールディングス社長)
2018年5月19日号自販機市場の縮小などで苦戦するダイドー。中期経営計画の達成が危うい要因と今後の戦略を髙松富也社長に聞いた。
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新社長 Who's Who
金子 慎(かねこ・しん)/東海旅客鉄道
2018年5月19日号「社員の力を引き出し、高めるのが私のミッション。そのためには相手の話をよく聞いて、分かりやすい言葉で語り掛ける。そうすることで会社の意思がバラバラにならず、一つの目的に向かうことができる」。4月に東海旅客鉄道(JR東海)の社長に就任した金子慎は、経営ポリシーについてこう語る。
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金融市場 異論百出
日銀新体制の船出で変化の兆し 率直な修正は評価されるべき
2018年5月19日号3月の実質賃金(名目賃金から物価上昇率を差し引いたもの)の前年比が、4カ月ぶりにプラスになった。といってもプラス幅はわずか0.8%だ。「決まって支給する給与」の実質額は0%と横ばいである。大半の家庭にとっては、生鮮食品の価格高騰が年初よりも落ち着いてきたのに伴って、給与の目減り感が一時より和らいだかな、といった程度の感覚と思われる。
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為替市場 透視眼鏡
米金利のドル円支持は続く 今年は100~110円が基本
2018年5月19日号2国間金利差が為替レート決定に関わることは経済理論からも説明できる。ドル円は、日本の金利が長年0%近傍のため、米金利だけで説明できる展開が多かった。ドル円は主に米好況下の金利上昇時に上向きやすいと認識される。
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数字は語る
医療の進歩等で長寿化 75歳以上人口の増加に 社会保障の抜本改革必至
2018年5月19日号政府与党では“骨太方針”において、国と地方を合わせた基礎的財政収支(PB)黒字化の達成目標を含めた、「新たな財政健全化計画」を盛り込む予定である。同時に、自民党の「財政構造のあり方検討小委員会」(小委員長:小渕優子元経済産業相)で、医療費・介護費の抑制に向けた改革も議論している。
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新社長 Who's Who
鈴木 善久(すずき・よしひさ)/伊藤忠商事
2018年5月12日号2011年6月、伊藤忠商事の役員を退任し、グループ会社で航空機内装メーカーのジャムコに転籍した鈴木善久は、いずれ引退したら夫婦でマレーシアに暮らそうと長期滞在ビザを取得した。
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World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 東南アジアが赤化? 鮮明になってきた中国への擦り寄り
2018年5月12日号シンガポールのリー・シェンロン首相は、握手をしながらカメラに向かって満面の笑みを作ってみせた。お相手は、3月の全国人民代表大会で「独裁体制」を固めたばかりの習近平国家主席だ。中国海南省の博鰲(ボアオ)で開催された経済フォーラムに出席した両首脳は、4月10日にボアオ国賓館で会談。リー首相は、中国の広域経済圏構想「一帯一路」への長期協力を約束した。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 ドイツ自動車業界も驚愕 排ガス不正のVWで起きた 突然のCEO交代劇の真相
2018年5月12日号欧州最大の自動車メーカー、独フォルクスワーゲン(VW)の監査役会は、4月12日にミュラー最高経営責任者(CEO)を解任し、同社でVWブランドのCEOだったディース氏を新CEOに選んだことを発表した。
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短答直入
内田高史(東京ガス社長)
2018年5月12日号電力・ガスの小売り自由化をめぐり首都圏で競争が激化している。4月に就任したばかりの東京ガスの内田高史社長に対抗策を聞いた。
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数字は語る
トランプ政権が打ち出した 貿易・投資規制の不確実性 円安持続に黄信号か
2018年5月12日号米トランプ政権は、国家安全保障への悪影響や中国の不公正な取引慣行を根拠に貿易・投資規制を打ち出した。しかし、鉄鋼製品などへの関税賦課を国家安全保障のためとするのは無理があるし、不公正な取引阻止のために持ち出した米通商法301条は、WTO(世界貿易機関)協定に抵触する可能性がある。そもそも超大国の米国が貿易で不公平な扱いを受け続けてきたとは到底思えず、勝手な判断で貿易制限をすれば報復を招き、貿易戦争になりかねない。
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金融市場 異論百出
世界で巻き起こる住宅バブル 無縁の日本が喜べない陰鬱な訳
2018年5月12日号米国の10年金利が4月最終週に3%に到達した。「住宅ローン金利はどうなる」といった記事を米メディアは盛んに流している。これまで米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)は、長期金利が跳ね上がらないように超金融緩和策からの出口政策を慎重なペースで進めてきた。賃金や物価の上昇ペースがゆっくりだったからだ。