記事一覧:マーケット・人物2504件
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World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 選挙目前で支持率低下 農村で人気が低迷する印モディ首相の試練
2018年9月22日号インドのモディ首相は、足元で求心力を失いつつある。モディ首相が率いるインド人民党(BJP)を中核とする与党連合(国民民主同盟)は、2014年の総選挙で10年ぶりとなる政権を勝ち取って以降、ねじれ国会という制約下、漸進的ながらも着実に構造改革を進めてきた。この改革はモディノミクスと称され、国民から絶大な人気を集めた。しかし、最近の世論調査によれば、次期総選挙における与党連合の予想獲得議席数は、過半を割る寸前まで悪化している。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 11月の中間選挙に向け盛り上がる「反トランプ」 女性候補者は過去最多に
2018年9月22日号トランプ米大統領は就任以来、彼を「不支持」と答える有権者が常に50%以上いる(ギャラップ調べ)。このため中間選挙で、民主党が上下院の多数派を獲得し、トランプ氏を「レームダック(死に体)」にできるかどうかが焦点となっている。一方、女性やLGBTQ候補者の数が過去最多となる見込みで、トランプ氏が女性蔑視やマイノリティー差別を認めるような風潮を煽る中、中間選挙は「反トランプ」がキーワードとなりそうだ。
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数字は語る
超低金利下の副作用 財政節度が弛緩 企業の変革にも遅れ
2018年9月22日号日本銀行の政策誘導金利は、1995年9月以降今日までの23年間で、0.5%が上限になっている。FOMC(米連邦公開市場委員会)の政策誘導金利の下限(中央値)は0.125%だが、この23年のうちの16年半はそれよりも低い金利だ。現在の日銀の物価見通しの下で、この記録更新がいつまで続くのか、見当もつかない。
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金融市場 異論百出
大阪でインバウンドバブルの感 日本経済は円安頼りの脱却必要
2018年9月22日号台風21号が近畿圏等に甚大な被害をもたらした数日後、出張で大阪に行った。梅田や堂島では大きな街路樹が根元から倒れていた。難波では古い木造店舗がめちゃくちゃに壊れていた。通天閣近くの新世界には吹き飛ばされて骨格だけになった看板が多数あった。
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株式市場 透視眼鏡
業績動向と投資家の期待値 両者の動きに目を配るべき
2018年9月22日号株式市場はここ数カ月間横ばいで推移しているが、これは投資家が二つの要素の板挟みになっているからだと考えている。その二つの要素とは業績と期待値であり、現状を単純化すれば、株価は堅調な企業業績が下支えするが、将来を楽観視できるような材料も見当たらず上値も抑えられている、となる。
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数字は語る
消費増税後も変わらない社会保障の国債依存 将来の負担増は避けられず
2018年9月15日号消費税率は2019年10月に10%へ引き上げられる予定である。だが増税後も、多額の財政赤字で運営されている社会保障制度の構造は変わらない。社会保障給付費は高齢化や医療の高度化等を背景に、経済成長率を上回るペースで長期に増加すると見込まれている。
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金融市場 異論百出
英国600年の歴史をひもとき 「インフレ率2%」を再考する
2018年9月15日号ある大手機関投資家の役員から一冊の英語の本を薦められた。13世紀ごろから20世紀に至る英国の物価の歴史を解説した『The Great Wave』(D・H・フィッシャー著、1996年)である。
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為替市場 透視眼鏡
ドルは来年にかけて天井圏に 110円以上は投機の短命相場
2018年9月15日号かく乱的とされがちな為替変動には、実は基本ロジックに沿う美しさがある。ただし、国と国の格差、短・中・長期で異なる主な動因の重層を読む分析は少々面倒だ。専門家の視点もさまざまで雑多な情報が溢れ、為替はかく乱的との心証が広まってきた。本欄では、数カ月~2年の中期を観測期間の中心に置き、情報を分別し、相場の主な動因への視座を定めるよう心掛けている。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 脱原子力に続いて脱褐炭・石炭目指すドイツ 産業界や地域から慎重論も
2018年9月15日号今年6月下旬に、ドイツ連邦経済エネルギー省で「成長、構造変革、雇用のための委員会」が初会合を持った。政財界、学界、環境団体の代表28人が参加する委員会の任務は、褐炭・石炭の採掘とこれらのエネルギー源を使った火力発電所の停止期日を、今年10月末までに内閣に勧告することだ。メルケル政権は今年中に脱褐炭・石炭の期日を決定し、来年制定される「気候保護法」の中に明記する。
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World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 インドネシア大統領選 勝利の鍵を握るのは宗教、経済、中国?
2018年9月15日号来年4月のインドネシア国政選挙へ向けて、戦いの火ぶたが切られた。5年に1度の大統領選と議会選が、2019年からは初めて同日選挙となる。注目の大統領選は8月10日に立候補登録が締め切られ、現職のジョコ・ウィドド大統領と最大野党党首のプラボウォ・スビアント氏による一騎打ちが確定。14年の前回大統領選で熾烈な争いを演じた同じ顔触れだ。
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短答直入
玉井光一(富士ゼロックス社長)
2018年9月15日号富士フイルムホールディングス(HD)による米ゼロックスの買収契約が破談。両社の合弁企業である富士ゼロックスの行方も五里霧中となってきている。
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短答直入
坂井辰史(みずほフィナンシャルグループ社長)
2018年9月15日号キャッシュレス化に伴うATMの変化や異業種との競争について、みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長に話を聞いた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 中国系企業による欧州企業の買収攻勢に 警戒感募らせる欧州各国
2018年9月8日号欧州では、海外企業による自国企業の買収・株式取得に関する規制を強化する動きが広がっている。近年、中国企業による欧州企業の買収等が増加し、技術流出や安全保障上の懸念が意識され始めたためだ。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 「爆雷」による金融不安で中国政府が政策を転換 構造改革は足踏みへ
2018年9月8日号夏場に入って「爆雷」(金融機関の破綻などによる金融不安)という言葉が中国の経済・金融誌をにぎわせている。足元、P2P(Peer to Peer、貸し手と借り手をネットで結び付けるネット金融)の閉鎖加速や、債券のデフォルト(債務不履行)の増加などから、これらが経済をかく乱しないかと懸念されている。
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短答直入
倉井敏磨(三菱ガス化学社長)
2018年9月8日号“三菱”を冠する化学メーカーは数あるが、一社だけ系統の異なる企業がある。三菱ガス化学は、約40年も前にサウジアラビアに進出するなど独自の路線を歩んできた。倉井敏磨社長に、問題意識を聞く。
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数字は語る
地図の整備が遅れ 災害復旧や土地取引に支障が出ることも
2018年9月8日号今夏の未曽有の大雨は全国に多大な被害をもたらした。特に7月の西日本豪雨では降水量が平年の4倍となった地方もあり、200人以上の死者を出す惨事となった。全壊した家屋も6000棟を超え、いまだに避難所生活を送る人も多い。
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金融市場 異論百出
ちゃぶ台返し披露のFRB議長 日銀総裁の現実重視転換に注目
2018年9月8日号UberやLyftといったシェアライド(相乗り)サービスがマンハッタンの渋滞を悪化させている、という指摘を最近米ニューヨークでよく聞く。地下鉄からシフトする利用客が増え、それが街中の車の数を増加させているという主張だ。
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商品市場 透視眼鏡
中国需要減懸念で足元下落も 中長期の銅相場は上昇基調か
2018年9月8日号銅相場は、世界景気の動向をにらみながら一進一退で推移していたが、6月には世界最大の鉱山であるチリのエスコンディーダでの労使交渉が難航するとの見方から、1トン当たり7348ドルと4年超ぶりの高値にまで上昇した。
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数字は語る
トルコの通貨下落で ユーロ圏への飛び火とドル高継続に警戒
2018年9月1日号トルコの通貨、リラの混乱は収まりそうにない。トルコ経済が短期の外貨借り入れに慢性的に依存している上、エルドアン大統領は通貨防衛のための金利引き上げも拒んでいる。経済担当には身内を据え、市場との対話も進まない。懸念されるのはグローバルでの波及だ。三つのポイントに注目したい。
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金融市場 異論百出
日銀の資産規模がGDPに迫る それでもそれは通過点にすぎず
2018年9月1日号「日本銀行は世界の他の中央銀行を上回る金融緩和策を行っている。これを勇敢というよりも無謀だと見なしている人は正しい」国際決済銀行(BIS)の元チーフエコノミスト、ビル・ホワイト氏は4年近く前の2014年11月、すでにそのように述べていた。