記事一覧:後藤謙次 永田町ライヴ!402

  • 「同時多発型の官僚不祥事」に批判続々、政権は末期の様相

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    「同時多発型の官僚不祥事」に 批判続々、政権は末期の様相

    2018年4月21日号  

    首相の安倍晋三は4月8日の日曜日の午後、久しぶりに映画館に足を運んでいる。安倍が観賞したのは英国の元首相、チャーチルを描いた「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」。チャーチルを演じたゲイリー・オールドマンの特殊メークを行った辻一弘が、アカデミー賞のメークアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したことでも話題になった映画だ。

  • 止まらない公文書管理の失態「政」の対応に不満たまる霞が関

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    止まらない公文書管理の失態 「政」の対応に不満たまる霞が関

    2018年4月14日号  

    「政治と行政がぼろぼろだ」。立憲民主党代表の枝野幸男がこう指摘する通り、一難去ってまた一難。安倍政権のずさんな公文書管理をめぐる失態が止まらない。4日午後7時前、防衛相の小野寺五典が防衛省で記者団の前に現れ、神妙な面持ちで手にしたペーパーを読み始めた。

  • トランプショックに電撃訪中複雑化する北朝鮮めぐる外交戦

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    トランプショックに電撃訪中 複雑化する北朝鮮めぐる外交戦

    2018年4月7日号  

    首相の安倍晋三は昨年秋の衆院解散を「国難突破解散」と命名した。その「国難」の一つに挙げたのが北朝鮮情勢の緊迫化だった。

  • 官民の基本構造が崩壊の危機 安倍1強に霞が関が反乱か

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    官民の基本構造が崩壊の危機  安倍1強に霞が関が反乱か

    2018年3月31日号  

    「それはいくら何でもご容赦ください」。声を震わせて答弁する財務省理財局長の太田充。森友学園への国有地売却と財務省の公文書改ざん問題で窮地に立つ財務省の防波堤の役割を一身に背負う。沈着、冷静な太田が声を荒らげたのには原因があった。19日に行われた参院予算委員会の集中審議での、自民党の和田政宗の質問だ。

  • 森友文書書き換え問題の内幕「佐川召喚」はもろ刃の剣

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    森友文書書き換え問題の内幕 「佐川召喚」はもろ刃の剣

    2018年3月24日号  

    「永田町は水曜日に動く」──。永田町と目と鼻の先にあるホテルオークラ東京。毎週水曜日の朝、日本の政治の流れはここから始まる。自民党の幹事長の二階俊博、国対委員長の森山裕。そして公明党の幹事長の井上義久、国対委員長の大口善徳。自民党からは二階にピタリと寄り添う幹事長代理の林幹雄が“通訳”として同席する。

  • 森友問題で文書書き換え疑惑 変わる「安倍1強政治」の潮目

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    森友問題で文書書き換え疑惑  変わる「安倍1強政治」の潮目

    2018年3月17日号  

    首相の安倍晋三から副総理兼財務相の麻生太郎へ──。もちろん首相交代のことではない。大阪の学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、「渦中の人」が安倍から一気に麻生にすり替わったのである。大きな転換点は3月2日付の「朝日新聞」朝刊だった。

  • 看板政策の断念の裏に透ける二階幹事長の老獪な国会運営

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    看板政策の断念の裏に透ける 二階幹事長の老獪な国会運営

    2018年3月10日号  

    「裁量労働制のデータについて、国民が疑念を抱く結果になっている。働き方改革関連法案の中において裁量労働制については全面削除するよう指示した」2月28日深夜、首相の安倍晋三は自ら「働き方改革国会」と名付けた看板政策の柱だった裁量労働制の対象業務拡大を盛り込むことを断念すると明言した。安倍が2012年12月に政権に復帰して以来、初の本格的な撤退劇と言っていい。疲労感を漂わせながら取材に応じた安倍の表情には、無念の思いが浮かんでいた。

  • 裁量労働制で首相が異例の撤回働き方改革めぐり「乱戦国会」に

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    裁量労働制で首相が異例の撤回 働き方改革めぐり「乱戦国会」に

    2018年3月3日号  

    やはり国会にも「魔物がすむ」のかもしれない。1強体制を築き上げた首相の安倍晋三が再び国会答弁でつまずいた。「私や妻、事務所が関わっていれば首相も国会議員も辞める」──。大阪の学校法人森友学園をめぐる国有地払い下げ問題で、責任を追及された安倍がこう切り返したのが昨年2月17日の衆院予算委員会。この発言が森友問題を拡大、政治問題化したきっかけになったことは否定できまい。

  • 朝鮮半島情勢で激しい神経戦「平壌五輪」と化した平和の祭典

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    朝鮮半島情勢で激しい神経戦 「平壌五輪」と化した平和の祭典

    2018年2月24日号  

    「平昌(ピョンチャン)五輪ではなく平壌(ピョンヤン)五輪ではないか」──。韓国国内でもこんな疑念が表面化していた平昌で開催中の冬季五輪。予想通り北朝鮮ペースの「五輪外交」が展開された。韓国と北朝鮮が合同チームを編成、開会式では「統一旗」が使用された。“美女軍団”と呼ばれる応援団や芸術団も北朝鮮から送り込まれた。

  • 幹部投入、自公共闘に“隠し玉”総力戦で勝利した名護市長選

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    幹部投入、自公共闘に“隠し玉” 総力戦で勝利した名護市長選

    2018年2月17日号  

    「ここで負けていたら後々大変なことになっていた」──。官房長官の菅義偉は2月4日深夜、沖縄・名護市長選で与党推薦候補が勝利した直後に周辺にこう語った。米軍普天間飛行場の移設先に決まっている名護市での敗退は安倍政権の行方にも直結しかねないほどの重みがあったからだ。

  • 33年ぶりの「2月政変」額賀派で激化する会長降ろし

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    33年ぶりの「2月政変」 額賀派で激化する会長降ろし

    2018年2月10日号  

    自民党の額賀派(平成研)が揺れている。原因は党内第3派閥ながら会長の元財務相、額賀福志郎の求心力が急速に低下、「額賀降ろし」が表面化したからだ。額賀派は元首相の田中角栄が率いた旧田中派の覇権を竹下登が握って結成した旧竹下派(経世会)の流れをくむ。竹下をはじめ橋本龍太郎、小渕恵三、さらに自民党を離れた羽田孜という4人の首相を輩出した名門派閥だった。しかし額賀が会長に就任した2009年以降は、往年の名門派閥は見る影もなくなった。その不満の蓄積が「額賀降ろし」に発展した。

  • 「外圧」に加えて「党内圧」まで首相の平昌五輪出席めぐる攻防

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    「外圧」に加えて「党内圧」まで 首相の平昌五輪出席めぐる攻防

    2018年2月3日号  

    「韓国は北朝鮮にもてあそばれずに済むか」。これは1月8日付の「ニューヨークタイムズ」紙に掲載された署名コラムの見出しだ。このコラムの筆者は、北朝鮮は何の対価を示すことなく韓国との南北会談を実現、北朝鮮が最も嫌がる米韓合同軍事演習の延期を勝ち取ったと指摘している。それどころか2月9日に開会式が行われる平昌(ピョンチャン)五輪を“人質”に取るように、女子アイスホッケーでは南北合同チームの編成、開会式の入場行進を含め韓国の国旗である太極旗は使わず、さらには五輪とは直接関係のない北朝鮮の芸術団の派遣まで受け入れさせた。

  • 自民党内の憲法改正議論は事実上の総裁選の前哨戦

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    自民党内の憲法改正議論は 事実上の総裁選の前哨戦

    2018年1月27日号  

    第196回通常国会が22日に召集され、150日間の長丁場の論戦が始まる。今年は久々に国政選挙とは無縁の国会となるが、6月20日の会期末の政治状況はかなりドラマチックなものになっているに違いない。閉幕後に政治状況を大きく変える重要日程がめじろ押しだからだ。

  • 自民党総裁選は「安倍3選」が濃厚だが、世論と外交に死角

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    自民党総裁選は「安倍3選」が濃厚だが、世論と外交に死角

    2018年1月20日号  

    2018年最大の政治イベントは言うまでもなく、9月に予定される自民党総裁選だ。焦点は首相の安倍晋三が3選を果たすかどうかにあるが、今のところ安倍の眼前に立ちはだかる有力候補は見当たらない。自民党幹事長の二階俊博は5日の新年仕事始めから安倍の支持を明確にした。

  • 北朝鮮情勢は春から夏にヤマ場背景には米朝双方の国内問題

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    北朝鮮情勢は春から夏にヤマ場 背景には米朝双方の国内問題

    2018年1月13日号  

    「差し迫る脅威となった北朝鮮にどう立ち向かっていくか、その一年だった」年末に「2017年報道写真展」を訪れた首相の安倍晋三は昨年一年を振り返ってこんな感想を語った。日本の政治・外交は2018年も同様に、安倍が「国難」と呼んだ北朝鮮情勢を軸に展開するのは間違いないだろう。

  • 税制改正は党内議論軽視で進み最優先されたのは「官邸税調」

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    税制改正は党内議論軽視で進み 最優先されたのは「官邸税調」

    2017年12月23日号  

    「自民党が革命と言ったらおしまいだ。保守の考えとは全く相いれない」自民党の税制調査会の幹部は憤まんやる方ない思いを語る。首相の安倍晋三の肝いりでまとめられた政府の看板政策、「人づくり革命」と「生産性革命」の具体化に向けた政策パッケージのことだ。

  • 天皇陛下の退位日程が決まり浮上する「2019年問題」

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    天皇陛下の退位日程が決まり 浮上する「2019年問題」

    2017年12月16日号  

    昭和から平成の橋渡しを担ったのは元首相の竹下登。平成元(1989)年に日本の税制史上初めて消費税を導入したのも竹下だった。その竹下は「政治の職人」と呼ばれた。凡人では思い付かない緻密なシナリオで大きな政治目標を達成していたからだ。それを支えたのがいわゆる「竹下カレンダー」だった。

  • 脱走、漂着、密貿易…北朝鮮で連続的に異変が発生

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    脱走、漂着、密貿易… 北朝鮮で連続的に異変が発生

    2017年12月9日号  

    北朝鮮が長い沈黙を破って再び弾道ミサイルを発射した。11月29日午前3時18分ごろ、ミサイルは北朝鮮西岸から高い軌道を描いて青森県沖約250キロメートルの日本海に落下した。飛翔時間は50分を超えた。

  • 北朝鮮をテロ支援国家に再指定米国の圧力を日本が支持する訳

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    北朝鮮をテロ支援国家に再指定 米国の圧力を日本が支持する訳

    2017年12月2日号  

    「北朝鮮は核で世界を威嚇しているだけでなく、国際テロを繰り返してきた。何年も前に再指定されるべきだった」。米大統領のドナルド・トランプは11月20日の閣議で、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定することに踏み切った。トランプは北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を繰り返し、2月には最高指導者、金正恩の異母兄、金正男がマレーシアで殺害されたことを激しく非難しており、再指定は時間の問題とみられていた。米大統領報道官のサンダースはトランプの北京入り直前に同行記者団にこう明言している。

  • 公明党の小池離れと官邸との溝都知事に立ちはだかる二大障害

    後藤謙次 永田町ライヴ!
    公明党の小池離れと官邸との溝 都知事に立ちはだかる二大障害

    2017年11月25日号  

    「秋の日はつるべ落とし」──。そんな秋の夕日と重なるのが「希望の党」共同代表だった東京都知事の小池百合子。14日夕、衆議院第1議員会館で開かれた希望の党の両院議員総会で自らの進退に触れた。 「創業者の責任として代表でスタートしたけれど、これからは皆さまにお任せする」小池が絶大な人気を背景に、国政への進出を明言したのは9月25日。首相の安倍晋三が衆院解散を表明する記者会見に先んじて小池が声を上げた光景は強烈だった。

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記者の目

  • 副編集長 千本木啓文

    農協から届いた「抗議文」を読んで、しばし感傷に浸る

     JA全中から毎年、抗議文をもらうのですが、今年は雑誌の発売前に届きました。特集の一部を「組合長165人が“辛口”評価 JA上部団体の通信簿」としてダイヤモンド・オンラインで先に配信したからです。
     抗議文は、「19万人の農協役職員の0.2%の意見で記事が構成されており、(中略)偏った先入観を植え付ける意図があった」として、続編の配信中止を求める内容でした。
     組合長ら幹部200人超を含む役職員434人の声には傾聴する価値があるはずです。抗議文を読み、自分は若いと思い込んでいる人が鏡に映った老いた姿を見て、こんなはずはないと怒っているような印象を持ちました。自戒を込めて、鏡のせいにしてはいけないと思いました。

  • 編集長 浅島亮子

    ロングセラー第9弾でも攻め続ける農業特集

     今年も人気企画「儲かる農業」特集の第9弾が刷り上がりました。身内ながら感心するのが、毎年新しいコンテンツを加えて特集構成を刷新していることです。今回の新ネタは農協役職員アンケート。ロングセラー企画の定番を変えるには勇気が必要ですが、果敢に新機軸を打ち出しているのです。
     昨年、千本木デスク率いる農協問題取材チームは、共済の自爆営業などJAグループの不正を暴いたことが評価され、報道実務家フォーラム「調査報道大賞」優秀賞を受賞しました。訴訟に屈することなく、問題の本質を突く取材活動を貫いた結果と受け止めています。今回の特集でも粘り強い取材は健在。取材チームの熱量を存分に感じていただければ幸いです。

最新号の案内2024年5月11日号

表紙

特集儲かる農業2024

いよいよ儲かる農業が実現するフェーズに入った。「台頭する豪農」と「欧米のテクノロジー」と「陰の仕掛け人」が”令和の農業維新”というムーブメントを起こしている。他方、農業を牛耳ってきた旧来勢力である農協と農水省は、存在意義を問われる”緊急事態…

特集2家計・住宅ローン・株が激変! 金利ある世界

日本銀行が17年ぶりの利上げで金融政策の正常化に踏み出した。”金利ゼロ”に慣れ切った家計や企業経営、財政はどうなるのか。日本は「成長期待が持てない経済」から抜け出せるのか。それとも低金利は続き、物や資本が余った経済への道を歩むのか。「金利あ…