記事一覧:カラダご医見番 ライフスタイル編405件
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カラダご医見番 ライフスタイル編
入院、死亡リスクが顕著に上昇 重症EDは心血管疾患死の指標
2013年3月2日号勃起不全(ED)の重症度と心血管疾患死は関連する──こんな研究結果がオーストラリアから報告された。調査では45歳以上の男性9万5038人を追跡(平均年齢は62.0歳)。対象者は郵送アンケートでEDの有無とその程度を自己申告した。自己申告によれば、45~54歳の2.2%、55~64歳の6.8%、65~74歳の20.2%、75~84歳の半数が重症のEDに悩んでいる。ちなみに85歳以上は75.4%だとか。御年85歳にしてEDを嘆く状況があるなんてうらやましくも寿(ことほ)ぐことだろう。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
血中カロテノイド濃度がポイント 野菜、果物で将来も明るい!?
2013年2月23日号先月ハーバード公衆衛生大学院の「血中カロテノイド濃度が高いほど将来に対して楽観的」という研究結果が米心身医学会の機関誌に報告された。カロテノイドは赤、オレンジ、黄色の天然色素。すべての植物や一部の菌類などが自前で合成している。ニンジンに含まれるβカロテン、ホウレンソウのルテイン、トマトのリコペンなどが有名どころ。老化や動脈硬化の原因と見なされている「フリーラジカル」に対抗する抗酸化成分として名高い。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
社会参加や受診機会が奪われる うつ病患者への差別が助長
2013年2月16日号国内の年間自殺者が15年ぶりに3万人を下回った。原因・動機の分析結果は3月に公表される予定。ただ、毎年の傾向から「うつ病」が他を大きく引き離し、トップに来ることは予想できる。近年は有効率が60~70%以上という心理療法や抗うつ薬が次々に開発されているのに、なぜ歯止めがかけられないのだろうか。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
日系人対象の調査で確認 降圧薬でADを予防!?
2013年2月9日号オアフ島在住の日系人を対象に加齢と疾病との関連を追跡した調査研究がある。第二次世界大戦中に軍人登録した日系人の調査から派生し、1991年に始まる「Honolulu Asia Aging Study(HAAS)」がそれ。これまで、3700人以上の日系男性を対象に追跡調査が行われてきた。死亡例は同意を得た上で、「剖検」を実施している。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
セルフメディケーションは根付くか? 医療用高純度EPAが店頭へ
2013年2月2日号昨年師走28日、脂質異常症・閉塞性動脈硬化症治療薬「エパデール(イコサペント酸エチル)」のスイッチOTCの製造販売が承認された。生活習慣病薬のスイッチは国内初。是非をめぐる審議会では真っ向から反対する日本医師会と、賛同する日本薬剤師会との溝が浮き彫りになった。スイッチOTCは、医療用医薬品として使われていた薬を薬局で店頭販売できる一般用医薬品へ転用したもの。安全性、有効性に問題がないと判断された薬剤に限る。エパデールは魚油素材の高純度EPA。安全性の問題はほとんどなく、今回の承認で長期の有効性が裏付けられた薬剤を手軽に利用できるようになったわけだ。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
新腫瘍マーカーとなるか? アディポネクチンとがん
2013年1月26日号アディポネクチン(以下、アディポ)をご存じだろうか。脂肪細胞が分泌するホルモンで筋骨格での糖消費を促進し、インスリン抵抗性を改善するなど抗糖尿病、抗動脈硬化に働く「善玉ホルモン」として知られている。脂肪量が下がると、逆に分泌量が上昇するという特徴を持つ。研究の歴史が浅く生理作用の全容は解明されていないが、ここ数年は抗がん作用が注目されている。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
1日卵3個が効果的!? コレステ食品の汚名返上か
2013年1月19日号コレステロール含有量が高い、として脂質異常症患者は「避けるよう」指導されてきた卵。1日1個までと制限されている方も多かろう。内臓脂肪型肥満のメタボ親父なら、なおさらである。ところが先月、「メタボリズム」という医学雑誌に載った研究によれば、メタボリック症候群患者の減量食に全卵を加えると、脂質バランスが改善され、糖尿病の原因となるインスリン抵抗性が改善されたというのである。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
非力でも、肥満でも前途多難… 10代の筋力で寿命が決まる?
2013年1月12日号青少年の肥満に警鐘を鳴らす研究報告は数々あるが、どうやら「非力」も早死にリスクを高めるらしい。英国医学誌「BMJ」に掲載されたスウェーデンはカロリンスカヤ大学の研究から。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
胃がんを自腹で予防する 成功率が高いピロリ除菌療法は?
2013年1月5日号胃がん発症要因の一つと見なされているヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)。最近は一般にも認識が広まり、除菌療法を受ける人が増えてきた。ところが、ピロリ菌も並行して抗菌薬に対する「耐性」を獲得。除菌失敗例が増えつつある。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
術後の食事に配慮が必要 高糖質食は大腸がん再発と関連
2012年12月22日号最近なにかと旗色が悪い糖質だが、先月、大腸がんの再発と糖質との関連を示すデータが報告された。米国国立がん研究所ジャーナルの掲載論文から。調査研究にはステージ3の大腸がん患者、およそ1万人が参加。それぞれの食事内容を、どれだけ血糖値を上げやすいかの指標である「グリセミック・インデックス(GI値)」と実際の食事の量から計算される「血糖負荷(グリセミック・ロード:GL)」から5グループに分け、術後化学療法中の半年間、追跡した。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
甘いもの、塩辛いもの、脂質etc. 寝不足は不健康な食事を誘発
2012年12月15日号寝不足の身体は不健康な食事を渇望するらしい。米心理学会誌に報告された研究から。研究ではBMI22~26(日本では標準~肥満体型)の米国人男性14人、女性13人の計27人(年齢30~45歳)を対象に行われた。参加者は午前1時~5時の4時間睡眠と、午後10時~翌朝7時の9時間睡眠をそれぞれ6日間(5晩)ずつ実施。眠り始めの浅い睡眠をステージ1、最も深い状態をステージ4とし、睡眠ポリグラフ検査で脳波、呼吸状態、眼球運動からレム睡眠、ノンレム睡眠の状態などを記録した。また、それぞれの期間中にエネルギー代謝率を測定し、食事内容と量、食欲や満足感について問診を行った。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
日本人の喫煙習慣と寿命 死亡率は2倍、命は10年短縮
2012年12月8日号どうやら日本人でも喫煙習慣で平均10年は寿命が縮むようだ。英国医学雑誌「BMJ」に掲載された長期追跡調査の結果から。研究では、1950年に広島と長崎でスタートした原爆の影響を追跡した調査の参加者から対象者をピックアップ。63~92年にかけて喫煙データが得られた男性2万7311人、女性4万0662人を平均23年間追跡した。参加者を喫煙経験が全くない、過去に喫煙経験がある、現在も喫煙中の3グループにわけて比較している。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
生活習慣が子孫繁栄のカギ? 高品質の精子は適度な運動から
2012年12月1日号欧州の応用生理学の専門誌に報告された研究によると、適度な運動習慣がある男性の精子は高品質らしい。スペインはコルドバ大学の研究報告から。研究では、31名の男性を対象に運動習慣の有無と精子の質との関連を調べた。その結果、適度な運動習慣がある男性の精子は、座りがちな生活習慣の男性より有意に運動性が高く、正常な形態の精子数が多かったのだ。また、精子形成に必要なホルモンバランスも、運動習慣がある男性では良好に保たれていた。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
おなかの健康、だけではありません。腸内細菌で肥満や脳・神経疾患予防
2012年11月24日号ビフィズス菌、乳酸菌といえば、おなかの健康を保つ「善玉」腸内細菌の代表格。ヒトの腸内ではこれら「善玉菌」とウェルシュ菌など「悪玉菌」が日々、勢力争いを繰り広げ、さらに戦局次第で善にも悪にも転ぶ「日和見菌」が加わり、ある種の生態系──腸内細菌叢(そう)を形成している。これまでも腸内細菌叢の勢力図が免疫系や代謝機能に影響することは知られていたが、個々の培養が難しく詳細な研究は遅れていた。しかし、一度に数千~億単位でDNA断片を並列解読する「次世代シーケンサー」の登場で、細菌叢を丸ごと解析できるようになり、俄然、研究が進み始めた。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
健康でハットトリック!! 降圧、減量、心拍安定の3得点
2012年11月17日号サッカーシーズンたけなわで夜ごと寝不足のアナタ。どうせ熱狂するなら自分もフィールドに出よう。心疾患予防のハットトリックがかなうのだから。先月、米国スポーツ医学会の機関誌に報告されたデンマークの研究によると、1週間に2時間のサッカートレーニングを半年続けた結果、血圧改善と減量プラスアルファの効果を達成したのだ。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
高血圧型からメタボ型へ 若年層の脳卒中が増えている
2012年11月10日号秋の健診シーズンもそろそろ終盤へ。忙しいから、と逃げ回っている方へ少々厳しい報告を一つ。中高年男性が予防したい疾患の筆頭は心筋梗塞と脳卒中だが、脳卒中に関してはどこかに「お年寄りの病気」という気持ちがある。ところが、米国神経学会誌「Neurology」に報告された調査研究によると、近年、脳卒中の発症が若年齢化しているというのだ。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
妊娠高血圧にご用心 子供の認知機能に影響?
2012年11月3日号妊娠高血圧をご存じだろうか。高齢出産が当たり前の昨今、男性陣にも知ってほしい知識の一つ。一昔前まで「妊娠中毒症」と呼ばれていたもので、妊娠5カ月以降に初めて高血圧が生じ、分娩後3カ月までに正常に戻る場合を指す。蛋白尿を伴う腎症を併発することもある。原因はいまだに不明。妊婦の約1割に出現し、早産や帝王切開などの分娩リスクのほか、低出生体重児(未熟児)や仮死状態ギリギリでの出生など、胎児側のリスクも増加する。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
代表的な降圧剤+αの効果!? 米ぬか・ゴマ油で血圧と脂質が改善
2012年10月27日号高血圧は降圧剤、高コレステロールは脂質異常症治療薬と、検診で黄色信号がともるたびに増える薬。治療薬はターゲットを絞り込んで開発されるのだから、当然ではある。その点、生活習慣や食習慣改善の波及効果は大きい。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
思春期の「腹痛」がカギ? うつ病発症を予測する身体症状
2012年10月20日号成人後のメンタルヘルスは思春期の身体症状から予測できるかもしれない。スウェーデンでの調査研究から。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
高脂肪食で肥満を制す!? 時間厳守で代謝リズムを改善
2012年10月13日号糖質制限だ、いや低カロリー食だと新説が出るたびに「結局、何を食べればいいの?」と頭を抱えるダイエット。献立がころころ変わるご家庭もあるだろう。ところが、ヘブライ大学の研究によると献立を変えずに体重やコレステロール値を改善する方法があるらしい。しかも、高脂肪食のほうが効果を期待できるというから驚きだ。