記事一覧:コラム2379件
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Book Reviews 書林探索
日銀ウオッチャーが読み解く 黒田緩和の効果と副作用
2013年7月6日号本書は日本銀行のOBであり、最も信頼されている日銀ウオッチャーの1人である井上哲也氏が、ここ数年の先進各国の金融緩和策を参照しながら、本年3月に着任した黒田東彦日銀総裁の唱える異次元の金融緩和策を、バランスを取りながら包括的かつ冷静に概観したもので、現状の金融政策を理解する上で、必読の一冊である。
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This is.
TAILOR FIELDS フィット感のよいオリジナルシャツ
2013年7月6日号“オーダーメードのスーツ”といえば、ハードルの高さを感じる人が多いのではないだろうか。オプションやデザインなど専門知識がないと選ぶのが難しそうなイメージがあり、価格もどれくらいになるのか見当がつかない、とつい二の足を踏んでしまう。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2013年6月29日号株式相場の先行きに関しては、楽観論と慎重論に分かれています。楽観論の中には、いずれ2万円、3万円という景気のよい話もあります。1989~90年、日経平均株価は3万円台。最高値では4万円近くまで行きました。当時の私は株など無縁の貧乏学生でしたので、そう聞いても何だか遠い世界の出来事のように感じます。逆にもし当時の市場関係者から見たら、1万円割れがずっと続くなどというのは信じ難いことだったでしょう。
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Global Survey グローバルサーベイ
年齢による報酬の差
2013年6月29日号下のグラフは世界各国・地域の非管理職の報酬が、年齢別にどの程度支払われているかを比較したものである。比較した六つの国・地域の中で年齢別に報酬を見た場合に、最も大きな差があるのは中国の北京で、7.8倍(45~49歳)にもなる。一方、英国は1.87倍と年齢による報酬差が最も小さい。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【料理・食文化】 「人間味」という味が 結局一番おいしい
2013年6月29日号昨秋、レストランで客をもてなすサービスの世界一を決めるコンクールが日本で開かれ、その大会で優勝したのが恵比寿の名店で働く宮崎辰さんだった。その本人がサービスの極意を説き明かしたのが『世界一のおもてなし』である。コンクールに臨むまでの様子をたどりながら、「人をもてなす」とはどういうことかをわかりやすく述べている。コンクールでは、制限された時間内で桁違いのプロフェッショナルの技術が要求されるが、サービスの基本は「人間が好き」という意外なほどシンプルな答えに思えた。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
創業経営者の言葉が持つ 他を圧倒する強さと説得力
2013年6月29日号創業経営者の言葉には、他を圧倒する強さと説得力があります。『僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。』は、若さ故の失敗と挫折を繰り返しながらも志を実現しようとしている起業家の物語。学生時代にバングラデシュを訪れ、コメや麦はあるのに栄養失調の子どもが多いのは、ビタミンやミネラルが不足しているためと知ります。「何とかしたい」。その一念で学部を理系に変え、巡り合ったのがミドリムシでした。しかし事業化するための金も設備もない。そこに、皆さんもご存じのあの人、あの人たちが次々と出現して若い理想家の支援に乗り出します。
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Book Reviews 書林探索
書物の性格を変えた 16世紀ヴェネツィアの革命
2013年6月29日号グーテンベルクが1455年に42行聖書を印刷してから半世紀後のヴェネツィアでは、ヨーロッパ中で出版された本の半数が印刷されていた。16世紀の本は製本されずに売られ、買った人が自分で製本するものだった。本には背表紙はなく白い裁断面が見えるように並べられていた。客が本を見つけることは不可能で、書店主の役割は本の内容を説明し、目当ての本を書棚から見つけ出してくることだったという。
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This is.
Panasonic お風呂でのんびりTVライフ
2013年6月29日号多忙なビジネスパーソンにとって、入浴タイムは疲れを癒やして明日への活力を取り戻す貴重な時間だ。そこは、煩わしい人間関係から解放されて1人になれる究極のプライベートスペースでもある。そそくさと体を洗って終わりではもったいない。もっとじっくりとリラックスできる場所にしたい人も多いだろう。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2013年6月22日号本誌100年分の特集テーマを調べたところ、松下幸之助も本田宗一郎も、バラバラではたくさんの記事がありますが、1人の経営者を丸ごと扱ったものはありませんでした。
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Global Survey グローバルサーベイ
男性の育児休業取得率
2013年6月22日号政府は昨年「仕事と生活の調和推進のための行動指針」で、男性の育児休業取得率目標を2020年に13%と設定した。マーサーの調査では、男性の育児休業取得率は、10年が10.3%、11年は9.0%で、政府目標到達までもう一息に見える。一方厚生労働省の調査だと、10年が1.34%、11年は2.63%と、改善されてはいるが、マーサー調査とは大きな乖離がある。この違いは何か?
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This is.
CROSS 世界を魅了する筆記具から生まれた腕時計
2013年6月22日号19世紀後半に、創業者アロンゾ・タウンゼント・クロスがシャープペンシルやボールペンの原型となる筆記具を発明したところから、「クロス」の歴史は始まった。創業100周年を迎えた1946年に発表された「センチュリーペンシル」は、そのエレガントなフォルムによってクロスを代表するデザインとなったばかりか、今日では米国の筆記具を代表するブランドといわれている。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【読書】 本の世界に革命を起こした 出版界のミケランジェロ
2013年6月22日号私たちは文庫本や新書といった小型の本を持ち歩き、読書を楽しみとしているが、これができるのもある人物のおかげである。その人の名は、アルド・マヌーツィオ。16世紀のヴェネツィアで活躍した人で、もっぱら祈祷や勉強のためにあった本を娯楽の対象とし、重い本を小型化してくれた「出版界のミケランジェロ」である。当時のヴェネツィアは世界の出版の中心地で、多言語の書物、楽譜、料理本など多様な本を作っていたそうだ。『そのとき、本が生まれた』は、ヴェネツィアで起こった「本の革命」についての知られざる歴史を語ってくれる。電子書籍が登場した今、本と読者の関係を考えさせられる一冊だ。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
所属する集団を超えられず 考えたつもりにさせる「空気」
2013年6月22日号今月はまず、『日本経済復活が引き起こすAKB48の終焉』を。著者は、人々が内向的になる時代に低価格公演や物語消費でファンを捉えたAKB48は、「“デフレカルチャー”の産物」だったが、アベノミクスでトレンドが物質的消費に変わり、AKBのビジネスモデルは危機に晒されているといいます。本書で興味を引かれるのは内村鑑三の三角形理論を援用してAKBとファンを図式した部分。“身近なアイドルとの成長物語の共有”という「空気」の生成こそがAKBの強みだったと読み取れます。
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Book Reviews 書林探索
豊富なデータや証言で論じる 史上類のない金融緩和の功罪
2013年6月22日号日本銀行など世界の主要な中央銀行がこれまで取ってきた史上類のない金融緩和策を比較し、そこに潜むリスクを整理した本である。世界同時緩和がどのように実現していったかを時代を追って解説すると同時に、豊富なデータ、各種のレポート、中央銀行関係者の証言などを多数紹介しながら、超金融緩和の功罪について丁寧に論じている。基本的なスタンスは日銀が長年取ってきた政策を擁護するものなので、リフレ派にとっては大いに不満の残る内容かもしれない。ただ、事実関係は正確に記述されており、リフレ政策への賛否にかかわらず、非伝統的金融政策に関する主要な論点を頭の中であらためて整理するには有益な本といえる。消費者物価指数の問題点など、経済統計の観点からの考察が加えられている点も興味深い。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2013年6月15日号レーシックを中心とした特集に続いて、今週はインプラントを中心とした歯の特集を担当しました。取材していて感じたのが、レーシックとインプラントは似た業界であるということ。自由診療、治療費は比較的高額、医療トラブルが社会問題化している、一部の医師が派手な宣伝を出して集客している。似ている部分を挙げたらきりがありません。
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Global Survey グローバルサーベイ
世界の育児休業制度
2013年6月15日号安倍政権で期間延長の方針が打ち出され何かと話題の育児休業制度だが、他国はどんな制度になっているのだろうか?
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【酒・酒文化】 ソムリエ世界一を決める 過酷で非情なたたかい
2013年6月15日号レストランで客の要望に応じてワインを選定・提供するワインの専門職ソムリエ。昨今、日本でも知られるようになった職業だが、世界各地から選び抜かれたソムリエたちの世界一を決める大会は過酷で非情だ。『たたかうソムリエ』は、2010年にチリで開催されたソムリエ世界大会のドキュメント。中でもブラインドテイスティングによって、ワインの産地や銘柄だけでなく、製造年やブドウの品種までをも探り当てようとする様は圧巻だ。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
深い理解が生み出す軽妙な文章 経営センスを高める六つの論理
2013年6月15日号ファン待望の新刊で、刊行されてすぐにベストセラー路線に乗ったのが『経営センスの論理』。前著『ストーリーとしての競争戦略』は、高価格の経営書としては異例のベストセラーになりましたが、本書は前著を補完する内容になっています。ウェブでのコラムをまとめたもので、経営センスを高める六つの論理が、「攻撃は最大の防御~極私的な事例(実は頭髪問題)で考える」といった調子で軽妙につづられていきます。それでいて内容は深い。深い理解と整理があってこその軽妙さです。個人的には第6章「思考の論理」での、スキルが身につかないのは、「論理を学ぶ」ことが身についていないからだ、という指摘にうなりました。
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Book Reviews 書林探索
EUとしての連携を可能にした 「補完性原理」の幸運な誤解
2013年6月15日号ヨーロッパの「統合は終わった」。本書は開口一番こう宣言する。確かに先の欧州通貨危機は、ユーロ導入以来最大の危機だった。それでも統一通貨制度の崩壊は何とか食い止めた様子だし、7月にはクロアチアが加盟してEUは28カ国になる。EUは依然として拡大と統合の途上にあるように見える。にもかかわらず、本書は欧州「統合」の物語は終わり、ポスト統合の段階に入っているという。その意味するところは何か。そしてポスト統合期のEUとはどのような存在か。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2013年6月8日号常識を完全に覆した──。日本銀行の黒田東彦総裁が打ち出した“異次元緩和”は、市場に混乱を及ぼすなど、一口で言うならそんな破壊力を持っていました。今回の特集では、そんな異常事態に巻き込まれているマーケットや、プレーヤーたちの動向をつぶさに追いました。