記事一覧:コラム2379

  • 米国の戦後金融危機に正面対峙元FRB議長の一級の評伝

    Book Reviews 書林探索
    米国の戦後金融危機に正面対峙 元FRB議長の一級の評伝

    2014年4月26日号  

    本書を手にするまで、すっかり誤解していた。1980年代初頭の高インフレに対し、ボルカーFRB議長が金融政策の操作目標を金利から貨幣供給量に変更したのは、高金利政策への政治的反発を避けるべく、量のコントロールというマネタリストの主張を隠れみのにしたためだと思い込んでいた。当時のマネタリストとケインジアンの政策論争では、前者代表のフリードマン教授も後者代表のブラインダー教授も同様の見解を取っていた。

  • DAKS世界最高峰のフレンチリネンで仕立てた一着

    This is.
    DAKS 世界最高峰のフレンチリネンで仕立てた一着

    2014年4月26日号  

    1894年、ロンドンのミドルセックスストリートにシメオン・シンプソン氏が小さなテイラーを開いた。それが、ブリティッシュラグジュアリーブランドの一つとして世界30カ国に輸出されるDAKSの原点。今年で創業120年。1976年発表のハウスチェックは有名で、このブランドのシンボルにもなっている。

  • 【映画(DVD)】スピーディで目がくらむ四人組マジシャンの欺し(イリュージョン)

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【映画(DVD)】 スピーディで目がくらむ 四人組マジシャンの欺し(イリュージョン)

    2014年4月19日号  

    日本中に「欺(だま)し」の風が吹き荒れているが、欺されて喜ぶものが一つだけある。それはマジックだ。その大がかりなのをイリュージョンと呼ぶ。『グランド・イリュージョン』は四人組のマジシャンが、ラスベガスの舞台にいたままでパリの銀行から大金を盗み出す、といった奇想天外な犯行をやってのける。ちゃんと魔術のネタはあるのだが、あの『トランスポーター』の監督(ルイ・レテリエ)だから、その映像の派手でスピーディなこと、目がくらむ。名優(モーガン・フリーマンとマイケル・ケイン)は出ているし、楽しめる。

  • リアルに大きな影響を与えるネットとの付き合い方

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    リアルに大きな影響を与える ネットとの付き合い方

    2014年4月19日号  

    先日、ツイキャスで人気のシンガーソングライターのライブを見てきました。音楽不況といわれながらも、チケットは即日完売。インターネットがリアルに大きな影響を与えていることを深く実感。

  • 子や孫の未来を食いつぶす社会保障危機「放置」の現実

    Book Reviews 書林探索
    子や孫の未来を食いつぶす 社会保障危機「放置」の現実

    2014年4月19日号  

    日本の社会保障は大丈夫かと、多くの人が不安に思っているだろう。「みんなの安心をもっと。ずっと。消費税は8%に。」と書かれたポスターが病院に張ってあるが、本書は、少しも安心ではないことを説得的に示している。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2014年4月19日号  

    SNSは嫌いです。ツイッターは触れたことがなく、フェイスブックは誰ともつながっていません。絵文字や「いいね!」で会話すること自体、信じられません。

  • 【Special Interview】Cindy L. Davis

    This is.
    【Special Interview】 Cindy L. Davis

    2014年4月19日号  

    今年2月に開催された「ジャパンゴルフフェア」では最大のブースを構え、連日多くのファンで盛況だったナイキゴルフ。CEOのシンディ・デービス氏は日本市場について、「米国に次ぐ世界第2位の市場であり、商品のパフォーマンスやクオリティ、デザインなどにこだわりを持つゴルファーが多い市場だと認識している。

  • 主要国の団体死亡保険の普及率

    Global Survey グローバルサーベイ
    主要国の団体死亡保険の普及率

    2014年4月19日号  

    日本は社員が業務上・業務外を問わず死亡した場合に、会社が支給する弔慰金制度を保険化した団体死亡保険の普及率が80%と、主要国の中で中位となっている。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2014年4月12日号  

    「居酒屋に入って、まずはビール! と頼むように、まずは日経平均ETF(上場投資信託)! という感じで買えばいい」──昨年5月、バブル景気を知るネット証券のある方がこう威勢よく話していました。その翌週、日経平均は1000円以上急落。その後も1日に何百円も上昇、急落する日は珍しくありません。

  • 主要国の所得補償制度の普及率

    Global Survey グローバルサーベイ
    主要国の所得補償制度の普及率

    2014年4月12日号  

     日本は社員の就業不能時に企業が一定の所得を補償する所得補償制度の普及率が低い。

  • AUSTIN REEDリゾート感漂うジャケットで、夏をクールに

    This is.
    AUSTIN REED リゾート感漂うジャケットで、夏をクールに

    2014年4月12日号  

    まばゆい日差しの中で、どこまでも続く海岸線。そして、肌に心地よい潮風──すでに、そんな夏の休日を思い描いている人も多いだろう。そろそろ心が躍る季節への準備を始めたい。夏のファッションで特に難しいのはジャケット。どんな素材でクールに着こなそうか、毎年のように悩む人も多いはずだ。

  • 【スポーツ・ホビー】五輪後の豊かさにつながる「おもてなし」の本質とは

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【スポーツ・ホビー】 五輪後の豊かさにつながる 「おもてなし」の本質とは

    2014年4月12日号  

    五輪招致活動で、滝川クリステルさんが世界に訴えた「おもてなし」。はたして、2020年の五輪パラリンピックが東京開催に決定したが、「おもてなし」とは、具体的に何をすることを意味するのだろうか? 狭義に解釈すれば、日本らしいホスピタリティ(歓待)ということになるだろうが、それだけでは寂しい。

  • 新たな社会的仕組みをつくる人間関係や働き方を考える

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    新たな社会的仕組みをつくる 人間関係や働き方を考える

    2014年4月12日号  

    3・11以降、新たな人間関係や働き方を模索する著作が増えています。意欲的な刊行が続くのは、それだけ問いかけが深く重いからなのでしょう。『Communication Shift』は、電通のクリエーティブディレクターによる自省の書。クライアントとの閉ざされた関係を軸に、大量生産・大量消費を促すだけの広告活動ではなく、社会に貢献できる広告活動とは何かを問います。東ティモールの学校にトイレを作るための製紙会社の広告活動、ユニセフの「世界手洗いの日」を支援する広告活動等々、実践例や識者たちの言葉を頼りに、広告世界の明日を考えます。

  • 大きく変容した金融システム日本の方策を小気味よく論じる

    Book Reviews 書林探索
    大きく変容した金融システム 日本の方策を小気味よく論じる

    2014年4月12日号  

    リーマンショックや欧州債務危機を契機に、最近の国際的な金融規制は、それまでの自由化・規制緩和の流れから危機回避に向けた監督強化へと大きく変容している。最近の国際金融システムはなぜ不安定化したのか。また、金融システムの安定性を確保するには、今日、どのような対応が必要なのだろうか。本書は、このような多くの人々が抱く疑問に対する解答を、1980年代以降に金融システムが変化した背景を概観しながら模索した優れた啓蒙書である。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2014年4月5日号  

    大学時代、保険のゼミに籍を置いていたこともあって、親友の多くは保険業界で働いています。今号は「保険を斬る!」、前回の保険特集タイトルは「もう騙されない保険選び」。保険業界に身を置く、わが莫逆の友たちからすれば、「心に逆らうこと莫(な)し」とはいかないでしょう。疎んじられても致し方ありません。しかし、保険という商品は、明らかに経済誌として取り扱うべきテーマです。なぜ、私たちの出番があるのか。特集をとくとご覧ください。

  • 【ファッション】実力派の若手テーラーが描くパリの仕立て屋の世界

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【ファッション】 実力派の若手テーラーが描く パリの仕立て屋の世界

    2014年4月5日号  

    タイユールとはフランス語で仕立て屋を意味する。『夢を叶える』の主人公鈴木健次郎は夫婦でパリに渡り、一流のタイユールで日本人として初のヘッドカッターに就任。その後独立を果たした実力派の若手テーラーである。

  • 他人からの承認はいらないシンプルな考え方で幸せに

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    他人からの承認はいらない シンプルな考え方で幸せに

    2014年4月5日号  

    フロイト、ユングと共に「心理学の三大巨頭」と称されるアルフレッド・アドラー。その日本における大家と、大家に心酔するライターによるアドラーの入門書が『嫌われる勇気』。刊行から週を追うごとに売り上げが伸びており、大ヒットの予感がする著作です。

  • ベアだけでは解決せぬ社会問題「子どもの貧困」への処方箋

    Book Reviews 書林探索
    ベアだけでは解決せぬ社会問題 「子どもの貧困」への処方箋

    2014年4月5日号  

    本書は、衝撃にも近い反響を呼んだ同著者による『子どもの貧困』(岩波新書)の続編である。この本は、今の日本に、「貧困」と呼ぶべき状態にある子どもが大勢いることを世に知らしめた。日本の社会政策に大きな反省を迫った同書は、橘木俊詔『日本の経済格差』(岩波新書)と共に、この分野の双璧を成す書物になった。本書はその後の検証を踏まえ、あらためて子どもの貧困の実情を伝えるとともに、前著よりも政策に踏み込んだ内容の議論を展開している。

  • M&A統合時に直面する課題

    Global Survey グローバルサーベイ
    M&A統合時に直面する課題

    2014年4月5日号  

    M&Aの成功には、それによって可能となるシナジーを具現化していくことが重要となる。その基盤となるのが、ビジネスプロセス、組織、インフラなどを、適切に統融合していく「統合プロセス」である。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2014年3月29日号  

    今号の特集「頼れるクスリ」は、患者にとってうれしい最新薬の動向を徹底解剖する一方、患者をなおざりにする製薬業界の旧態依然にも斬り込みます。1~2年ごとに酒を酌み交わす製薬会社の知人がいます。彼は徹底的なガラス張り主義。医療機関への資金提供額を公表するなどはごく当たり前で、「癒着の温床、旧習を洗いざらい廃していかないと、製薬業界に明日はない」。これは論文不正、奨学寄付金問題が燃え盛る前からの持論でした。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    〆切で積んでるエルデンリングDLC、早くクリアしなくちゃ

     大人になりゲームから離れていた私の元に結婚祝いとしてWiiが来たのは2008年のこと。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のとりこになり、エンディングでは床に崩れて大泣きし、それからずっとゲームが大好きです。今回「ゲーマーの平均年齢は37歳」と知って安堵したのは内緒です。
     生まれた子どもは知育ゲームとマインクラフト、Robloxに夢中。わが家の娯楽の真ん中にゲームはいます。
     今号の特集では、依存症の問題は取り上げませんでしたが、産業・文化・社会の中で重要性を増すゲームと、どう付き合うかを、多くの方が考えるきっかけになれば幸いです。さて、〆切終わったしそろそろエルデンリングDLCクリアしなくちゃ。

  • 編集部 片田江康男

    寒さに負けないゲームのコンテンツ力

     自宅近くの公園を通りかかった際に、小中学生5~6人が公園のベンチに下を向いて座っていました。手にしていたのはNintendo Switch。お菓子や飲み物まで用意して、寒空の下で没頭していました。
     私が子どもの頃は、ゲームを持っていて、家に上がっていい友人宅に集合したものでしたが、新型コロナウイルスのまん延を経て、そんな遊び方はなかなか実現しなくなったようです。
     それにしても、寒風吹きすさぶ中でも、子どもたちを夢中にさせるゲームのコンテンツ力には脱帽です。私も読者の皆さまが夢中になる特集をお届けできるよう、精進してまいります。2025年もよろしくお願いいたします。

最新号の案内2025年1月18日号

表紙

特集日本のゲーム

半導体や鉄鋼並みの外貨獲得力を持つ日本のコンテンツ産業。その中で最大規模を持ち、成長を続けるのがゲームだ。世界市場は2028年には50兆円にも届くといわれており、外貨獲得産業として国も支援に乗り出した。一方、業界の「ゲームシステム」は急速に…

特集2役所&日銀出身の社外取締役報酬ランキング

社外の客観的な目が企業経営にとって重みを増す中、社外取締役が役人の有望な再就職先となっている。「行政経験を積み、企業経営にも一定の理解がある官僚OB・OGは貴重」との見方がある一方、「形を変えた天下り」といった否定論も。彼らが高額報酬に見合…