記事一覧:コラム2379

  • 【スポーツ・ホビー】「孤高の天才」の悲壮な戦いと苦しみから解放される安堵感

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【スポーツ・ホビー】 「孤高の天才」の悲壮な戦いと 苦しみから解放される安堵感

    2014年7月12日号  

    武豊の騎乗姿勢は、なぜあんなに優雅で美しいのか? 馬群の中にあっても、彼の存在はすぐに分かる。それは彼の騎乗を見るたびに感じてきた素朴な疑問だった。『決断』を読み進めるうちに、その理由がどんどん明らかになっていく。「彼の体のなかを流れる時間の力が、彼だけが持つ強さにつながっているように感じられてならないのだ」と著者は、武豊のルーツをたどるところから、優雅な騎乗姿勢と強さの秘密に迫る。

  • 議論の本質は価値の創造意見を伝える三つの手法

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    議論の本質は価値の創造 意見を伝える三つの手法

    2014年7月12日号  

    「KYかな」「間違ってるかも」と意見をためらう。会議とは、ためらいの上に成立しているのかもしれません。しかし、『世界のエリートが学んできた自分の考えを「伝える力」の授業』は、ディスカッションの本質と伝える手法を分かりやすく説きます。議論とは、「勝ち負けを競うものではなく、テーマの内容を発展させ、価値を創造すること」と定義。その上で意見を伝えるための「シンプルな結論」「意見の絞り込み」「重要度の高いものから」という三つの手法を解説します。基礎的なレベルに寄り添った内容ながら、読後感の豊かさは、まさに伝わっているからなのです。

  • 労働時間は制度や環境で変わる日本人の働き方を多角的に分析

    Book Reviews 書林探索
    労働時間は制度や環境で変わる 日本人の働き方を多角的に分析

    2014年7月12日号  

    本書は日本人の労働時間をさまざまな側面から本格的に検討した初めての研究書だ。現在、政府の産業競争力会議では労働時間にかかわらず賃金が一定になる働き方、いわゆる「残業代ゼロ」社員をどこまで認めるべきかが論点になっている。

  • azabu tailorパターンオーダーシャツで個性を演出

    This is.
    azabu tailor パターンオーダーシャツで個性を演出

    2014年7月12日号  

    「頑張るビジネスマンやプロフェッショナルのためにベストな一着を届ける」これは、ビジネスウェアのセレクトショップ「麻布テーラー」が掲げる信条だ。麻布テーラーでは、オーダースーツを3万7000円(税別)から仕立てることができるが、まず入念なカウンセリングから始まる。顧客の希望や好みに経験豊富なスタッフが耳を傾け、しっかりとコミュニケーションを取りながら、出来上がりのイメージをつくっていく。もちろん生地やデザインも豊富に用意されているから、「自分だけのベストな一着」を手にすることができるだろう。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2014年7月5日号  

    私にとっての物流のイメージは、高速道路沿いにずらりと並ぶ巨大倉庫です。ここ数年、友人の不動産関係者から、「物流施設が熱い」と聞かされていただけに、注目していたのです。

  • 【ファッション】服を哲学し音楽を文学する定番を超える新しい価値

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【ファッション】 服を哲学し音楽を文学する 定番を超える新しい価値

    2014年7月5日号  

    定番を着こなすことが共感を呼ぶ時代である。『ドン小西のファッション哲学講義ノート』は、その現象を単に衣料品が売れているだけと嘆く。ファッションは着回しなどの小技でなくイデアだと訴え、ときに異端ともいえる哲学を探求し、服を通じてそれを表現することがファッションの本流だと説く。だからこそデザインは人を感動させ、未来を予見し、活力を与えてきたのだという。

  • 30歳は“脳の成人式”専門医が指南する脳の強化法

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    30歳は“脳の成人式” 専門医が指南する脳の強化法

    2014年7月5日号  

    売れ行きが好調で内容も面白い3冊を、と用意してみたら、いずれもユニークな指導者による著作集となりました。一押しが、『脳の強化書』。MRIの画像診断専門医が、大人になっても脳が成長し続けている人が居ることを発見し、「30歳は脳の成人式」と脳の強化法66を指南します。いわく「大好きなものを10日間断つ」「相手の口癖を探しながら聞く」など何げなくできることばかり。ちなみに本書は、2010年に実用書として刊行されたのですが鳴かず飛ばず。半年前からビジネス書として展開したら大ヒット。書店員も脳を鍛えておかないと機会ロスを増やします。

  • 雇用改革は正しく進んでいるか気鋭の法学者が分析した書

    Book Reviews 書林探索
    雇用改革は正しく進んでいるか 気鋭の法学者が分析した書

    2014年7月5日号  

    かつての労働立法は、会社に強く守られた男性を中心とする正社員の保護に重点が置かれた。派遣労働解禁の際に慎重な対応が取られたのも、正社員が派遣労働で代替されるのを回避するためだ。

  • Marlboro決断力アップこそが人生を切り開く!?

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    Marlboro 決断力アップこそが人生を切り開く!?

    2014年7月5日号  

    「常識を覆すか。常識に従うか。今動くか。一生動かないか。未来の選択肢にMAYBEはない。自分を信じろ。未来を決められるのは、自分だけだ」生き方に迷いを抱えていることを見透かされたような気がして、ドキリとした人もいるかもしれない。これは、マールボロが日本で始めた「BE Marlboro(ビー・マールボロ)」キャンペーンのマニフェストだ。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2014年6月28日号  

    ケミストリー(化学)の時代は終わった。いまはバイオの時代なんだ──。バイオ医薬の黎明期、武田薬品のある研究者は、当時の研究部門の幹部に対し、研究方針を改めるよう繰り返し主張したといいます。この研究者の見立て通り、ブロックバスターの主役は、低分子医薬からバイオ医薬に移りました。

  • イノベーションを生むには「枠の中」の制約で思考せよ

    Book Reviews 著者のホンネ
    イノベーションを生むには 「枠の中」の制約で思考せよ

    2014年6月28日号  

    従来は、独創的で革新的なイノベーションには、「枠の外(アウトサイドボックス)」で物事を考えなければならない、とされてきました。創造のプロセスは体系化できず、パターンにはめ込むことは無理だと考えられてきたのです。

  • 【料理・食文化】日本のフランス料理50年の歩みをたどる3冊

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【料理・食文化】 日本のフランス料理 50年の歩みをたどる3冊

    2014年6月28日号  

    日本のフランス料理の歩みを振り返るとき、忘れてはならないのが辻静雄である。1960年代、大阪の料理学校の校長に就任した彼は、本物のフランス料理の最前線を知ろうと貪欲にフランス中を食べ歩く。その見聞、体験が次々に本となり、若い料理人たちを刺激し続けた。

  • 自身に滋養をもたらす仕事との向き合い方

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    自身に滋養をもたらす 仕事との向き合い方

    2014年6月28日号  

    「情熱大陸」(TBS系)は、大阪・毎日放送の制作。その5代目プロデューサーが、番組作りや出演者から学んだ仕事術をまとめたのが『情熱の伝え方』です。

  • 途上国をいかに豊かにするか発展させたい思いが詰まった書

    Book Reviews 書林探索
    途上国をいかに豊かにするか 発展させたい思いが詰まった書

    2014年6月28日号  

    本書は、開発経済学に関して海外でも業績を上げている著者が、それを発展のために、どう役立てたらよいのかという観点からまとめたものである。貧しい国はどうしたら豊かになれるだろうか。

  • KIRIN大切な人にこそ、特別感と感動を贈りたい

    This is.
    KIRIN 大切な人にこそ、特別感と感動を贈りたい

    2014年6月28日号  

    そろそろ、夏のギフトが気になるシーズンだ。大切な人に何かを贈るなら、自分がもらってうれしいものを選びたい。加えて、他のギフトにはない特別感、包みを開けたときの感動があれば、言うことはない。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2014年6月21日号  

    軍需産業の特集ができないか──。ジャーナリストの秋山謙一郎氏と打ち合わせを始めたのが昨秋。当初、オンラインで連載の形にまとめようと思っていました。2人の間でのコードネームは「日本版軍産複合体」。軍人出身のアイゼンハワー米大統領が退任演説で、その存在と社会に及ぼす危険性を指摘した「military-industrial complex」から借用したものでした。

  • 在シンガポール統括拠点の役割(2)

    Global Survey グローバルサーベイ
    在シンガポール統括拠点の役割(2)

    2014年6月21日号  

    前回は、日系企業の在シンガポール統括拠点において、優秀人材の確保・活用が重要な人事課題になりつつあることを指摘した。では、いざ施策を実行する上でボトルネックになるものは何だろうか。

  • 【酒・酒文化】言葉の魔力に魅せられたコピーライター・開高健の苦闘

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【酒・酒文化】 言葉の魔力に魅せられた コピーライター・開高健の苦闘

    2014年6月21日号  

    「人間らしくやりたいナ」というコピーを覚えている方は多いだろう。サントリーの前身、壽屋の宣伝部員、開高健の作品である。『壽屋コピーライター開高健』には、開高がトリスのコピーを手掛けながら、小説家として大成していく過程が克明に描かれる。

  • 自由とプライバシーを重視し社会貢献する“ヒッピー文化”

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    自由とプライバシーを重視し 社会貢献する“ヒッピー文化”

    2014年6月21日号  

    今や、私の最も身近なツールであるツイッター。遠くに住む人たちとの意見や感想の交流は、思考の手掛かりとなっていますが、ツイッターの4人の創業者たちの奮闘を紹介する上質なノンフィクションが『ツイッター創業物語』。

  • 最先端の研究成果に触れられる行動経済学を平易に解説した書

    Book Reviews 書林探索
    最先端の研究成果に触れられる 行動経済学を平易に解説した書

    2014年6月21日号  

    本書は、「行動経済学」という経済学の新潮流を平易に解説した入門書である。伝統的な経済学では、「合理性」を前提に、「利己的」な経済人がいかなる行動を取るかを分析することが大半である。しかし、1980年代後半の日本のバブル経済や2008年の米国のリーマンショックの経験からも分かるように、人間行動は必ずしも合理的とは限らない。また、経済活動であっても、人々は、自らの利益のみを追求するのではなく、一定の社会規範に基づいて行動することも多い。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    〆切で積んでるエルデンリングDLC、早くクリアしなくちゃ

     大人になりゲームから離れていた私の元に結婚祝いとしてWiiが来たのは2008年のこと。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のとりこになり、エンディングでは床に崩れて大泣きし、それからずっとゲームが大好きです。今回「ゲーマーの平均年齢は37歳」と知って安堵したのは内緒です。
     生まれた子どもは知育ゲームとマインクラフト、Robloxに夢中。わが家の娯楽の真ん中にゲームはいます。
     今号の特集では、依存症の問題は取り上げませんでしたが、産業・文化・社会の中で重要性を増すゲームと、どう付き合うかを、多くの方が考えるきっかけになれば幸いです。さて、〆切終わったしそろそろエルデンリングDLCクリアしなくちゃ。

  • 編集部 片田江康男

    寒さに負けないゲームのコンテンツ力

     自宅近くの公園を通りかかった際に、小中学生5~6人が公園のベンチに下を向いて座っていました。手にしていたのはNintendo Switch。お菓子や飲み物まで用意して、寒空の下で没頭していました。
     私が子どもの頃は、ゲームを持っていて、家に上がっていい友人宅に集合したものでしたが、新型コロナウイルスのまん延を経て、そんな遊び方はなかなか実現しなくなったようです。
     それにしても、寒風吹きすさぶ中でも、子どもたちを夢中にさせるゲームのコンテンツ力には脱帽です。私も読者の皆さまが夢中になる特集をお届けできるよう、精進してまいります。2025年もよろしくお願いいたします。

最新号の案内2025年1月18日号

表紙

特集日本のゲーム

半導体や鉄鋼並みの外貨獲得力を持つ日本のコンテンツ産業。その中で最大規模を持ち、成長を続けるのがゲームだ。世界市場は2028年には50兆円にも届くといわれており、外貨獲得産業として国も支援に乗り出した。一方、業界の「ゲームシステム」は急速に…

特集2役所&日銀出身の社外取締役報酬ランキング

社外の客観的な目が企業経営にとって重みを増す中、社外取締役が役人の有望な再就職先となっている。「行政経験を積み、企業経営にも一定の理解がある官僚OB・OGは貴重」との見方がある一方、「形を変えた天下り」といった否定論も。彼らが高額報酬に見合…