記事一覧:コラム2379

  • 存命中には明かされなかった立志伝中の人が抱えた“苦悩”

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    存命中には明かされなかった立志伝中の人が抱えた“苦悩”

    2016年4月23日号  

    日本経済新聞の「私の履歴書」には、「当たり」と「はずれ」がある。「当たり」とは波乱万丈の人生の履歴書で、多くは創業経営者やスポーツ選手、芸術家のそれである。最近では、ニトリの似鳥昭雄氏、「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる氏の履歴書は私にとっての「当たり」だった。

  • 気負いから解き放たれた言葉

    Book Reviews 知を磨く読書
    気負いから解き放たれた言葉

    2016年4月23日号  

    米原万里著『偉くない「私」が一番自由』は、10年前に惜しまれつつ亡くなった米原氏のアンソロジーだ。米原氏は、学生時代に19世紀のロシア詩人ネクラソフの研究をした。その精神が彼女の中で生き続けていたことがよく分かる。

  • HICKEY FREEMAN春に映える、はき心地のいいパンツ

    This is.
    HICKEY FREEMAN 春に映える、はき心地のいいパンツ

    2016年4月23日号  

    19世紀の終わり頃、ニューヨークのファッションに新しい風を吹き込むブランドが誕生した。ジェイコブ・フリーマンとジェレミア・ヒッキーの2人が創業した「ヒッキー・フリーマン」。米国らしい自由なスタイルを持つそのコレクションは、ロンドンから入ってくる紳士服に飽き足りない思いを抱いていたニューヨーカーたちに、広く歓迎されたという。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2016年4月16日号  

    江戸時代、一生に一度はかなえたいと庶民が夢見たお伊勢参り。スペインでは今も、サンティアゴ巡礼という聖地巡りが続いています。最も主要な巡礼路になると全長約800キロメートル。キリスト教徒でなくても100キロメートル以上歩けば証明書がもらえることから、3年前の夏、一念発起して歩きました。

  • 【サイエンス】こんな手があったのか!工夫を楽しむ読書の醍醐味

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【サイエンス】 こんな手があったのか! 工夫を楽しむ読書の醍醐味

    2016年4月16日号  

    テーマの見せ方に工夫がある本は楽しいものだ。『自分では気づかない、ココロの盲点 完全版』は「こんな手があったのか!」と瞠目する一冊。人の認知バイアスを紹介した本なら多数あるが、それをクイズ形式に置き換えた構成の見事さには舌を巻く。

  • 埋もれている成功のヒント「視線転換」「反転」の大切さ

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    埋もれている成功のヒント 「視線転換」「反転」の大切さ

    2016年4月16日号  

    最近では世界最強の棋士との勝負で話題になった人工知能。ただ私自身は、既刊書は理系の内容先行で手に取りにくいと感じていました。しかし、『人工知能は私たちを滅ぼすのか』は、ゼロから学ぶにはお薦めの著作です。

  • 「安倍政権に勝てる」と提言“左派”が考える景気刺激策

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    「安倍政権に勝てる」と提言 “左派”が考える景気刺激策

    2016年4月16日号  

    政権交代により、アベノミクスが本格的に始動した2013年以降、安倍政権を批判する経済関連書が次々と出版されている。本書は、頭ごなしにアベノミクスを批判することなく、ケインズ経済学的な考えからアベノミクスの効果を認めており、それを上回る経済政策を左派・リベラル派に向けて提言する点が面白い。

  • 正真正銘の「地方創生」

    Book Reviews 知を磨く読書
    正真正銘の「地方創生」

    2016年4月16日号  

    大原悦子著『フードバンクという挑戦』を読むと、ラベルの印字ミスや規格に合わないなどの理由から大量に生まれる食品ロスを、困窮する人々に分配するフードバンク活動の重要性が分かる。〈日本のフードバンクは、どちらかと言えば「もったいない」、つまり食品ロス削減の立場からスタートすることが多かった。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2016年4月9日号  

    私にとって米大統領選の原体験は、ビル・クリントンが当選した1992年です。滞在していたワシントンD.C.で、世界最高の権力者がいかにして生まれるか、目の当たりにしました。

  • 【料理・食文化】基本の繰り返しと失敗に学んだ「料理の哲学書」の神髄

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【料理・食文化】 基本の繰り返しと失敗に学んだ「料理の哲学書」の神髄

    2016年4月9日号  

    宮川順子著『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』。この本は料理本ではあるが、正確にいえば料理の哲学書である。「人間のからだはすべて食べたものだけでできている」を命題に、何を調理するか、それをどう食べるかを、自分の家庭を見つめながら、じつに具体的に書いてある。

  • 新入社員から中高年まで世代別「関心事」に応える本

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    新入社員から中高年まで 世代別「関心事」に応える本

    2016年4月9日号  

    明らかに研修中の新入社員とおぼしきグループの姿が散見されるようになりました。彼らに、「まず、これを読んでみて」と薦めたいのが『働く力を君に』です。セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEOの言葉を、その神髄を知り尽くすジャーナリストが構成しています。仕事人としてのメッセージは実に多彩。

  • 地球上の生命の起源は火星?絶滅と繁栄を繰り返す進化史

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    地球上の生命の起源は火星? 絶滅と繁栄を繰り返す進化史

    2016年4月9日号  

    恐竜絶滅の原因が隕石の衝突だったとの説を耳にした読者は多いだろう。今日それは、定説となっている。約6500万年前、米テキサス州ほどの大きさの隕石がユカタン半島付近に衝突し、陸地に大火災を引き起こした。噴き上げた粉塵が太陽光線を遮断し、熱帯ですら氷点下近い低温になった。隕石やマグマが放出した硫黄が酸性雨となって全地球に降り注ぐ。全生物種の実に75%が絶滅したという。

  • 日本の政治エリートと「天佑」

    Book Reviews 知を磨く読書
    日本の政治エリートと「天佑」

    2016年4月9日号  

    波多野澄雄著『宰相鈴木貫太郎の決断』を読むと、硬直した日本政府が戦争を止めるためには、外圧が不可欠だったことがよく分かる。当時の首相・鈴木貫太郎は、原爆投下とソ連参戦を外圧として最大限に利用した。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2016年4月2日号  

    二匹目のどじょうとやゆされるのを覚悟で作りました。今号の「三井・住友 名門烈伝」は、大好評を博した1月30日号の「三菱最強伝説」を受けたものです。

  • 【健康・医療】いいかかりつけ医探しの手引き賢い患者になるための基礎知識

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【健康・医療】 いいかかりつけ医探しの手引き 賢い患者になるための基礎知識

    2016年4月2日号  

    「病気になったとき」「健康で長生きするために」「終末期の生き方」……人生いろいろではあるけれど、そこには常に医師の存在があるのが今日という時代。この中で終末期には「在宅医療」がクローズアップされている。

  • 衰退する企業と勝ち残る企業組織人が培うべき「実践知」

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    衰退する企業と勝ち残る企業 組織人が培うべき「実践知」

    2016年4月2日号  

    今月は、豊富な事例から実践知を培える好著がそろいました。まず一押しが『サイロ・エフェクト』。文化人類学者からフィナンシャル・タイムズ紙に転じたという著者がユニークな視点を導き出しています。

  • 現代社会にも共通点がある江戸時代の人事政策の“妙”

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    現代社会にも共通点がある 江戸時代の人事政策の“妙”

    2016年4月2日号  

    江戸幕府(1603~1867年)は、18世紀前半には2万人以上に上る1万石未満の直属武士から成る、“内部労働市場”を運営していた。17世紀末から18世紀初めにかけて、縁戚他藩から将軍となった徳川綱吉・家宣・吉宗が以前の藩士を幕臣として編入したため、幕臣の数は急増した。その一方で、彼らが就くことのできるポストは増えなかった。

  • ユダヤ人の歴史を学ぶ

    Book Reviews 知を磨く読書
    ユダヤ人の歴史を学ぶ

    2016年4月2日号  

    駒崎弘樹著『社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門』は、大金持ちになることは望まないが、名誉と尊厳を維持できるレベルの生活を確保しながら社会的に意義のある仕事をしたいと考えている人に向けた、実用性の高い内容が満載されている。駒崎氏は、ソーシャルビジネス型のNPO(民間非営利団体)や株式会社を成功させる重要な要素として人事を挙げる。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2016年3月26日号  

    がっかりした観光地はどこですか──。本誌読者にそう尋ねたところ、高知・はりまや橋、鳥取砂丘、大阪城が、「三大がっかり名所」として選ばれました。

  • DUNLOP飛びがさえるウレタンカバーボール

    This is.
    DUNLOP 飛びがさえるウレタンカバーボール

    2016年3月26日号  

    多くのゴルファーがボールに求めるのは、まず第一に「大きな飛び」だろう。その上で、アプローチショットでは、優れたスピン性能とソフトなフィーリングも欲しい。ダンロップスポーツの新商品「ゼクシオUX-AERO」は、そんなニーズに応えるべく開発された。これに代表されるウレタンカバー搭載のディスタンスボールは「第三のカテゴリー」と呼ばれ、飛んで止まる優れものである。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    〆切で積んでるエルデンリングDLC、早くクリアしなくちゃ

     大人になりゲームから離れていた私の元に結婚祝いとしてWiiが来たのは2008年のこと。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のとりこになり、エンディングでは床に崩れて大泣きし、それからずっとゲームが大好きです。今回「ゲーマーの平均年齢は37歳」と知って安堵したのは内緒です。
     生まれた子どもは知育ゲームとマインクラフト、Robloxに夢中。わが家の娯楽の真ん中にゲームはいます。
     今号の特集では、依存症の問題は取り上げませんでしたが、産業・文化・社会の中で重要性を増すゲームと、どう付き合うかを、多くの方が考えるきっかけになれば幸いです。さて、〆切終わったしそろそろエルデンリングDLCクリアしなくちゃ。

  • 編集部 片田江康男

    寒さに負けないゲームのコンテンツ力

     自宅近くの公園を通りかかった際に、小中学生5~6人が公園のベンチに下を向いて座っていました。手にしていたのはNintendo Switch。お菓子や飲み物まで用意して、寒空の下で没頭していました。
     私が子どもの頃は、ゲームを持っていて、家に上がっていい友人宅に集合したものでしたが、新型コロナウイルスのまん延を経て、そんな遊び方はなかなか実現しなくなったようです。
     それにしても、寒風吹きすさぶ中でも、子どもたちを夢中にさせるゲームのコンテンツ力には脱帽です。私も読者の皆さまが夢中になる特集をお届けできるよう、精進してまいります。2025年もよろしくお願いいたします。

最新号の案内2025年1月18日号

表紙

特集日本のゲーム

半導体や鉄鋼並みの外貨獲得力を持つ日本のコンテンツ産業。その中で最大規模を持ち、成長を続けるのがゲームだ。世界市場は2028年には50兆円にも届くといわれており、外貨獲得産業として国も支援に乗り出した。一方、業界の「ゲームシステム」は急速に…

特集2役所&日銀出身の社外取締役報酬ランキング

社外の客観的な目が企業経営にとって重みを増す中、社外取締役が役人の有望な再就職先となっている。「行政経験を積み、企業経営にも一定の理解がある官僚OB・OGは貴重」との見方がある一方、「形を変えた天下り」といった否定論も。彼らが高額報酬に見合…