記事一覧:コラム2379件
-
Book Reviews 著者のホンネ
企業小説の大御所が魅了された アサヒビール“中興の祖”のすごみ
2016年6月11日号調べるほどに、彼の強力なリーダーシップとトップダウン型経営に舌を巻き、会社という生き物はリーダー次第でかくも劇的に変わるのかと、思い知らされました。なぜこの小説を書いたかといえば、結局、一番大事なのはリーダーであり、リーダーはかくあるべき、と言いたかったからです。
-
Book Reviews オフタイムの楽しみ
【サイエンス】 心揺さぶる蘇生の現場と科学 老いること死ぬことを考える
2016年6月11日号『蘇生科学があなたの死に方を変える』はベストセラーになってしかるべき本だ。著者は大学教授だが、手だれの科学ノンフィクション作家かと目を見張るほどあちこちへ出掛けて蘇生と延命と不死の現場を描く。軽妙な筆致だが切り口は鋭く、科学的論拠もきちんと押さえ、終盤は読者の感情を揺さぶってくる。
-
Book Reviews 目利きのお気に入り
伝説の技術者、シェフの人生 「人に学ぶ」ことを楽しむ
2016年6月11日号「佐々木正」と聞いて、ピンとくる方はかなりの“電子立国通”。その特異な技術着想から「ロケット」と呼ばれ、日本をエレクトロニクス産業の先陣へと導いたシャープ元副社長です。「佐々木なくしてシャープの隆盛なし、佐々木をなくしてシャープは墜落した」ともいわれました。
-
Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
米国を理解するために役立つ 建国の全体像を描き出す好著
2016年6月11日号アメリカ合衆国は、革命によって産み落とされた。1776年の独立宣言から88年の合衆国憲法の発効に至る一連の過程で、文明の中心から遠く離れた無名の植民地が、連邦制の巨大な共和国に再編成された。文化も大きく変わった。誰もが「平等」だという信念が行き渡り、大志を抱いた青年が起業して金儲けをすることが称賛された。
-
Book Reviews 知を磨く読書
研究不正が起きるシステム
2016年6月11日号薮中三十二著『世界に負けない日本』は、元外務事務次官による優れた指南書だ。薮中氏は、〈ロジックというのは、世界共通語のようなものである。異なる文化、異なる社会の人々が話し合う時、共通の理解に達するためには世界共通語が必要であり、ここでいうロジックは、ものの考え方としての共通語である。
-
This is.
積水ハウス リノベーションで「すてきな暮らし」を取り戻す
2016年6月11日号分譲マンションは、60~80平方メートルの空間を細かく仕切り、2DK~3LDKなどの間取りにするのが一般的だ。子どもが成長し家を出るなどして人数が減ると、空いた部屋が納戸化してしまい、モノであふれかえってしまうことも少なくない。
-
From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年6月4日号今春、ある大手メーカーが外貨建て債券を発行し、M&Aに要したつなぎ融資の借り換えに充てるとともに、為替リスクも軽減するというニュースが流れました。一見するとハテナだらけのスキーム。しかし、財務部の有能さで名前が知られているこの企業が、下手を打つわけはないはずと思い直しました。
-
Book Reviews 著者のホンネ
小泉純一郎にオフレコなし 総理退任後10年、初めての独白
2016年6月4日号私は10年近く政治家の取材を続けていますが、小泉純一郎さん(以下、小泉さん)と面識はありませんでした。なので、具体的に、ある瞬間から意識し始めたというわけではないのですが、「コイズミ」という響きには愛憎相交じる、特別な感情を抱いていました。
-
Book Reviews オフタイムの楽しみ
【ファッション】 ファッションの「日本再考」 明治、大正、昭和を見詰め直す
2016年6月4日号日本の洋装は軍、警察、郵便、鉄道など、公的機関の制服から始まった。短期間に大量の制服を生産するノウハウや機能的なデザインは、その後の既製服業界に多大な影響を及ぼしたといえよう。
-
Book Reviews 目利きのお気に入り
若手経営者の人生観と本選び 昔も今も変わらぬ時間管理の要
2016年6月4日号今回は、既存本とはちょっと風情の異なるブックガイド『新世代CEOの本棚』から。ニューズピックスでの連載を書籍化したもので、森川亮、朝倉祐介、孫泰蔵、佐渡島庸平など10人の若手経営者が、選書を紹介しています。
-
Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
四半世紀以上読み継がれる 国際政治学の名著の新訳版
2016年6月4日号世界が危うく全面的核戦争に突入しかけた1962年10月の2週間。“キューバ”危機は、どのようにして回避されたのか。本書は、その過程を三つの枠組みから詳細に分析した国際政治学の古典だ。初版は71年だが、その後公開された公文書、当事者のメモや会議の録音などの追加資料により大幅に改訂されたのが第2版(99年)である。
-
Book Reviews 知を磨く読書
努力を楽しむ才能がある人
2016年6月4日号印南敦史著『遅読家のための読書術』は、ビジネスパーソンを想定した優れた読書の指南書だ。「遅読」とは、逆説的な表現で、基本となる本をゆっくり精読することで、多読が可能になり、読書の技法をストックからフローに転換することができる。
-
This is.
エプソン エコタンク搭載で手間激減、低コストを実現
2016年5月28日号急いでいるときに限ってプリンタのインクが切れ、交換に手間取ってイライラが募る……誰でも経験したことがあるだろう。インクは、できるだけ長持ちしてほしいものだ。そんな願望に応えてくれるインクジェットプリンタが、エプソンから新たに投入された。A4カラー複合機『EW-M660FT』、A4モノクロ複合機『PX-M160T』、A4モノクロプリンタ『PX-S160T』の3機種だ
-
From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年5月28日号「3人寄れば三田会」といわれるそうですが、30人超の編集部にも若手の慶應卒が2人います。うち1人はこの4月に加わったばかりのホヤホヤ。彼らが手を組めば結束力を欠く編集部でのし上がるのも時間の問題です。
-
Book Reviews オフタイムの楽しみ
【酒・酒文化】 クラフトビールへの思い 日本酒の製法と味わい
2016年5月28日号田中角栄元総理に関する出版物が再び注目されている。彼が愛した酒を通して、その人間像に迫ったのが『田中角栄の酒』だ。新潟から上京し総理にまで上りつめる過程、ロッキード事件後の苦悩の姿など、さまざまなエピソードが登場する。
-
Book Reviews 目利きのお気に入り
真の地方活性化に欠かせない 複眼視点とマネジャーの心構え
2016年5月28日号高松や福井のお店に勤務していたころには、商店街の再生や駅前再開発事業を目にし、増田寛也さんの『地方消滅』を厳しい顔つきで買い求めるお客さまにも接してきました。地域活性化は本当に可能なのか。東京勤務になった今も、その思いは消えません。
-
Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
英国の人気政治家が活写する チャーチルのリーダーシップ
2016年5月28日号現在、英国では、ボリス・ジョンソンという52歳の政治家が国民的な支持を集めている。キング・ジョージ2世の末裔で、最近までロンドン市長を2期務めた下院議員である。次期首相の最有力候補であり、「結果よければ全て良し」と、人格や動機をあげつらう風潮や論評を批判する現実主義者でもある。
-
Book Reviews 知を磨く読書
何が個性で、何が障害か
2016年5月28日号大隅典子著『脳からみた自閉症』は、脳の発達障害という観点から、自閉症について解説している。〈そもそも、身体であれ精神であれ、何をもって「障害」や「疾患」とするかは一般的にも難しい問題でしょう。人間の健康状態が正常なのか異常なのかは、そう簡単に線を引けることではありません。
-
From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年5月21日号「誠意と創意」。シャープの経営信条には、独創的な商品開発を通じて社会貢献し、信頼される企業を目指すという創業者・早川徳次の思いが込められています。 しかし、経営陣の一連のドタバタぶりを見ると、少なくとも前段の誠意という言葉はむなしく響きます。
-
Book Reviews 著者のホンネ
現役書店社長が実体験を基に 企業再生のノウハウを明かす
2016年5月21日号もともと、私は出版取次大手トーハン出身の人間です。地方書店の経営者とお会いすることが多かったのですが、中には決算書の読めない経営者も少なくありませんでした。そのため、銀行とはかなり不利な交渉をしているように感じていました。担保となる資産があれば別ですが、書店の経営環境が厳しい今の時代、書店が単に「お金を貸してくれ」と頼んでも、銀行は首を縦に振らないでしょう。