記事一覧:コラム2379件
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Book Reviews 知を磨く読書
沖縄を代表する詩人の作品
2016年7月9日号岩瀬昇著『原油暴落の謎を解く』は原油価格の動静を中長期視点から冷静に分析している。〈もし産油国が政治的判断に基づいた減産をしなくても、また世界中で石油供給を阻害する地政学リスクの暴発が起こらなくても、よほどの大不況がこないかぎり、時間の経過とともにリバランスは自然に進んでいく。いつか需要が供給を上回る時期が来る。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年7月2日号「数学なんて売れるわけありませんよ!」。忘れもしない今年1月、刷り上がったばかりの「使える! 数学」という特集号の表紙タイトルを目にした部員からこんな声を投げ掛けられました。確かにビジネス誌が組む特集としてはやや異質。しかしながら、常日頃、読者の知的好奇心の高まりを実感していたため、作り次第ではいけるとひそかに思っていました。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【健康・医療】 無理なく自分で血圧を下げる 生活習慣を改めるためのこつ
2016年7月2日号この5月に「生活習慣病関連疾患の患者の意識と行動」に関する調査結果が発表された。定期的に通院している人は87.1%に及ぶものの、生活習慣の改善では大幅に実施率は低下する。「食事の制限」は25.6%といった状況。生活習慣病の中で患者数4300万人といわれる高血圧は、生活習慣を改善することで薬の服用をなくせる疾患。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
データを基にしたビジネス めちゃくちゃ面白い確率戦略
2016年7月2日号易しい本ではない。数式もたくさん出てくる。しかし数式を読み飛ばしても、そのめちゃくちゃなまでの面白さにわれを忘れるでしょう。『確率思考の戦略論』は、「数学マーケティング」の実務的な専門書で、著者はUSJの劇的な業績回復に貢献したCMOとアナリスト。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
ドラマあり理論ありの銀行論 金融再編の20年間を描く好著
2016年7月2日号1980年代末のバブル期、評者は都市銀行マンとして、大阪・鶴見の街で顧客回りをしていた。都市銀行、地方銀行が集中する激戦区で、軽四輪車で地主を訪ねると、相続税対策の指南か、黒塗りのハイヤーから降りてくる信託銀行マンたちとバッティングすることもあった。
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Book Reviews 知を磨く読書
社会を分断させない制度設計
2016年7月2日号井手英策著『18歳からの格差論』は、格差が拡大しつつある日本の現状を真摯に見据え、社会の分断を引き起こさないような制度設計が必要なことについて、分かりやすく説く。井手氏は、〈つらい思いをする人を可能なかぎり少なくする。それは人間にしかできない努力、人間が振りしぼるべき知恵ではないでしょうか。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年6月25日号参院選か、衆参ダブル選か、それとも都知事選も加わるトリプル選か。今号の企画を特集化するに当たっては、選挙戦の行方を常に探ってきました。主役は公明党の支持母体である創価学会、そして日本共産党です。
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Book Reviews 著者のホンネ
日本で続く長期停滞の原因は 一貫性を損なった改革にある
2016年6月25日号やはり、「1980年代から日本の資本主義は何も変わっていない」という見方に対して、「決してそうではない」ということです。この点は、日本経済を研究する外国人の学者や、多くの日本人もそう思い込んでいるようですが、日本の資本主義は大きく変容しています。ただ、変化のスピードが漸進的であったために、これまでの概念ではうまく説明することができなかったのです。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【旅行・乗り物】 最近、愛好者が増えた「音鉄」 多様な鉄道趣味に応える書
2016年6月25日号乗ったり、撮ったりする以外にも鉄道趣味にはさまざまなジャンルがある。その中で、最近、愛好者が増えてきているのが『音鉄』であり、そのものずばりの本が出た。「音鉄」とは、文字通り、鉄道にまつわる音を対象とする趣味であるが、車両の走行音、車内放送、駅の発車メロディー、踏切の警報など想像以上に幅が広いことに驚く。録音機材も近年軽量かつコンパクトになってきたので、素人でも挑戦しやすい。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
未来学者による停滞日本批判 ジャーナリズムの構造変化
2016年6月25日号今月はいずれも主役級の面白さ。まず『未来化する社会』は、IoT、AI、ロボティクスなど六つの先端産業が、グローバル化の進行と合わせて社会をどのように変革していくかを説いた著作。著者はヒラリー・クリントン国務長官時代にイノベーション担当上級顧問を務めた未来学者です。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
米国の人気経済学者が教える “最適な組み合わせ”の入門書
2016年6月25日号評者の勤務するコンサルティング会社では、コンサルタントのプロジェクトへのアサイン(任命)は基本的に全て“公募制”にしている。そのマッチングのプロセスにおいては、コンサルタントの希望を叶えること、クライアントへのサービス水準を担保すること、稼働率の水準を確保することなどの多様な目的関数を考慮する必要がある。
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Book Reviews 知を磨く読書
ベストセラー候補の研究書
2016年6月25日号池上彰著『知らないと恥をかく世界の大問題7』は、新しい帝国主義時代の到来という切り口から、国際情勢を掘り下げて分析している。池上氏は、〈アメリカは銃社会でもあります。そして市民に銃を所持することについての権利を保護することを訴える「全米ライフル協会」(NRA)は、共和党右派とのつながりを強めています。
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This is.
NIKE GOLF 素足のような履き心地のゴルフ用フットウェア
2016年6月25日号どんなスポーツでも同じだろうが、ゴルフでもシューズのフィット感が大事だ。足元がルーズでは、当然、スイングも安定しない。6月下旬に発売予定の「ナイキ フライニット エリート」は、ランニングシューズで定評のあるナイキの技術を採用した、新しいスタイルのゴルフ用フットウェアだ。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年6月18日号医師の世界でも、出身大学の威力は抜群で、明確な序列があるそうです。ここまでは部外者も想像がつく話ですが、その序列は歴史や学閥によるところが多く、偏差値だけは測れないというからややこしい限り。
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Book Reviews 著者のホンネ
楽ちん執筆の鍵はメモにあり アイデアを即、音声で入力
2016年6月18日号思い付いたことをメモすることで仕事が楽にスタートします。ニュートンの慣性の法則ですね。「止まっている物体を動かすには力が必要」、しかし、「動きだせば楽に動く」ということです。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【スポーツ・ホビー】 「同志」のみが知り得た真実 プロ野球ファン必読の渾身作
2016年6月18日号会場のホテルには、江夏豊、権藤博、山田久志、東尾修の各氏、その他大勢の野球関係者が勢ぞろいした。発起人には福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長も名を連ねていた。本書『永谷脩の仕事』の著者、永谷脩氏をしのぶ会が今春行われた。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
東京の変化を見詰める都市論 ストーリーに着目した経営論
2016年6月18日号「クール・ジャパン」などクールが盛り上がっておりますが、そもそもなぜ「クール!」と感じるのかを、神経経済学と消費文化の関係で解き明かしているのが『クール』。本書の軸は、「人には地位を求めると同時に、反逆する二つの本能がある」です。その視点を実感できるのが米国の1950年代と90年代の若者行動の対比。50年代には既成の秩序への「反逆者としてのクールさ」が支持されます。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
「海と経済」の関係から読む ありそうでなかった入門書
2016年6月18日号南シナ海周辺で中国が軍事力を持って海洋進出を進めているだけでなく、海洋資源が集中するアラビア半島で「イスラム国」による武力活動やシリア政府と欧米政府の対立、サウジアラビアとイランの国交断絶など、世界経済は混迷を深める。
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Book Reviews 知を磨く読書
猫たちからもらう創作意欲
2016年6月18日号山根明弘著『ねこはすごい』は、猫研究の第一人者である山根氏にしか書けない、学術的知見に裏付けられた猫の魅力に関する作品だ。山根氏は、〈ねこと一緒に暮らすことによって、またノラねこのいる街に住むことによって、わたしたち人間は、知らず知らずのうちに、ねこから多くのものを受け取っています。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年6月11日号論文発表から10年。今号の特集では夢の技術とうたわれたiPS研究の今と未来を徹底解剖しました。科学技術は日進月歩といいますが、こと医療分野に関しては、安全面、倫理面での課題が多いのは事実。思ったほど進んでいないと感じられた方は、それが原因でしょう。