記事一覧:コラム2379

  • 【ミステリー】名画をめぐるサスペンスの力作熱く激しいフランスミステリー

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【ミステリー】 名画をめぐるサスペンスの力作 熱く激しいフランスミステリー

    2016年5月21日号  

    原田マハ『暗幕のゲルニカ』の主役は、ピカソの名画「ゲルニカ」。その実物は42年間もニューヨーク近代美術館に展示された後、スペインに返還されたが、その後も複製のタペストリー(複製とはいってもピカソ監修の下に制作されたもの)は国連安全保障理事会会議場のロビーに残された。

  • 好きこそものの上手なれ天職の発見、夢を実現する法

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    好きこそものの上手なれ 天職の発見、夢を実現する法

    2016年5月21日号  

    「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、はた目からは努力や苦労に見えても本人にとっては娯楽に等しい。人気の経営学者は『「好き嫌い」と才能』で、19人のプロフェッショナルたちにロングインタビューを試み、仕事の最強の論理は「努力の娯楽化」であることを証明します。

  • リーマンショック以降も続く現代資本主義の“因果的危機”

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    リーマンショック以降も続く現代資本主義の“因果的危機”

    2016年5月21日号  

    あえて俗っぽい紹介をすれば、ピケティ著『21世紀の資本』の“政治学版”ということになるだろうか。本書でいう「時間かせぎ」とは、持続的な成長と社会的な進歩との間の相互依存が解消されたことで、不安定化した資本主義の断続的な延命措置のことである。

  • 英才教育という神話

    Book Reviews 知を磨く読書
    英才教育という神話

    2016年5月21日号  

    橘玲著『言ってはいけない』は、人間の成長は遺伝と環境の双方の要因によってなされるということを、生物学的知見を援用しつつ興味深く物語っている。〈19世紀末は、どのような子どもでも正しい訓練によって天才に育てることができると信じられていた。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2016年5月14日号  

    約1年前、本誌は「鈴木敏文の破壊と創造」という特集を組み、セブン帝国の強さの全貌を描きました。私の最大の関心は、カリスマとして君臨している鈴木氏がいかにスムーズにバトンタッチするかであり、小欄でもどう継承していくのか目が離せないと書いた記憶があります。図らずも1年たたずして創業家を巻き込んだお家騒動が勃発、巨大流通帝国が揺らいでいます。

  • 【映画(DVD)】大仕掛けとアナログが同居007シリーズの「らしさ」

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【映画(DVD)】 大仕掛けとアナログが同居 007シリーズの「らしさ」

    2016年5月14日号  

    『007 スペクター』。最初の映画化からもう53年、24本目。ボンドがダニエル・クレイグに代わってからでも10年。さすがに今回は力が入って、アストン・マーティンはじめ腕時計などの小道具も主題曲も大事に扱われていて、懐かしい。それでも1回目の「ドクター・ノオ」の方に軍配が上がるのはショーン・コネリーにあった英国風のユーモアとやぼったさが薄くなったからだ。

  • 地方再生も経営戦略も分かる物語仕立てのビジネス書

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    地方再生も経営戦略も分かる物語仕立てのビジネス書

    2016年5月14日号  

    作家が書くと知識が乏しい。ビジネス人が書くと面白くない。物語仕立てのビジネス書は本当に難しいのですが、この人はうまい。『そうだ、星を売ろう』は、あの『100円コーラ』シリーズの著者の最新刊で、「日本でいちばん星がきれいな村」長野県阿智村での地域再生の取り組みに材を取った経営戦略物語。

  • 唯一の覇権国・米国の外交が“内向き”になる理由を詳述

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    唯一の覇権国・米国の外交が“内向き”になる理由を詳述

    2016年5月14日号  

    「週刊ダイヤモンド」は、4月9日号で44ページも使って“米大統領選挙”を特集していたが、今年後半の大統領選は日本でも関心が高いようだ。「ドナルド・トランプ現象」などもあり、非常にハイテンションな選挙戦が進行中である。

  • 資本主義の内在的論理

    Book Reviews 知を磨く読書
    資本主義の内在的論理

    2016年5月14日号  

    カビール・セガール著『貨幣の「新」世界史』は、古代貨幣から現代のビットコインに至るまでの知的刺激に富んだ貨幣史に関する作品だ。セガール氏は、〈デジタルな仮想通貨は、貨幣の将来の姿なのかもしれない。しかし広く社会に普及して、主要な基軸通貨を脅かす存在になるのは容易ではない。

  • Taylor Made高弾道でつかまりの良い飛びを

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    Taylor Made 高弾道でつかまりの良い飛びを

    2016年5月14日号  

    2012年の発売以来、テーラードメイドの「GLOIRE(グローレ)」シリーズは、基本コンセプトとして掲げる「やさしさ」と「飛び」をこれまで多くの日本のゴルファーに提供してきた。その基本をさらに進化させ、「プレミアム・ドリーム」という新たなコンセプトの下で開発されたのが、「GLOIRE G」シリーズだ。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2016年4月30日号  

    熊本地方を中心に九州を襲った大地震が、甚大な被害をもたらしています。犠牲となった方々には衷心より哀悼の意を表しますとともに、一刻も早く余震が収まり、被災された方々に平穏な生活が戻ることを祈るばかりです。そんな中、被災地支援のためにふるさと納税をしようという声がSNSで盛り上がっているそうです。自治体が返礼品で豪華さを競い合ったことで、「税金の無駄遣い」という悪評が広がりましたが、こうした動きなら大歓迎です。

  • 【子育て・教育】わが子に買い与えたい本「育成」のための最良の教科書

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【子育て・教育】 わが子に買い与えたい本 「育成」のための最良の教科書

    2016年4月30日号  

    子どもを持つ親として必ずぶつかる疑問の一つは、「わが子に、どの本を与えるべきか」というものである。情報が溢れ過ぎていて困る現代の悩みだ。質問されたら、私は『今、この本を子どもの手に』を薦めている。好評で感謝されることが多い。

  • 老いや死に正面から向き合い「生きる」を考える奮戦記

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    老いや死に正面から向き合い 「生きる」を考える奮戦記

    2016年4月30日号  

    大塚家具の経営騒動では、「親子げんか」の域を出ない報道もありましたが、『「理」と「情」の狭間』は、背景に企業統治やコンプライアンスをめぐる根深い対立があったことを明らかにします。そもそも一橋大学出身で富士銀行に勤めていた娘が入社したのは、その才覚を父自身が高く評価していたからでした。実際、娘は期待に応えて上場会社としての仕組みづくりをけん引します。

  • 社会がリスクを分担できない 欧州大陸から見た日本の危機

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    社会がリスクを分担できない 欧州大陸から見た日本の危機

    2016年4月30日号  

    日本経済の長期停滞は、新興国の台頭やIT革命などがもたらす大きな変化に適応できなかったから、というのが通説だ。多くの経済専門家が訓練を受けるアングロサクソン流の新古典派経済学は、聖域なき規制緩和で市場の機能を活性化させ、資源配分の効率化を図ることが“正しい処方箋”だと教える。

  • 格差問題、貧困問題の起源

    Book Reviews 知を磨く読書
    格差問題、貧困問題の起源

    2016年4月30日号  

    アンドリュー・クレピネヴィッチ、バリー・ワッツ著『帝国の参謀』は、2015年に93歳で現役を退くまで、米国の戦略策定に多大な影響を与えたアンドリュー・マーシャルについて詳しく紹介した本だ。〈マーシャルの知的貢献が十分理解されていないのは、彼が自己宣伝を極端に嫌うからだ。

  • DUNLOPヘッド軌道を自然に変え、飛距離を伸ばす

    This is.
    DUNLOP ヘッド軌道を自然に変え、飛距離を伸ばす

    2016年4月30日号  

    「ゼクシオ ナイン」の人気が止まらない。昨年12月の発売以来4カ月連続で店頭販売金額シェアナンバーワン(*)を記録した。「ゼクシオ ナイン」は、「やさしく打てて、大きく飛ばせる」という理想を追求して16年前より発売されたダンロップスポーツの「ゼクシオ」シリーズの9代目。7代目からは「振りやすさ」をテーマに加え、「ゼクシオ ナイン」はその路線の完成型ともいえるだろう。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2016年4月23日号  

    編集部では四半期に1度、優秀記事賞、優秀企画賞の表彰を行っています。スクープ記事や企画力に優れた記事などをデスクの合議で決めるものです。前期は、2月13日号で報じた「銀行窓販の手数料率開示」が該当作の一本。巨大市場となった銀行窓口での保険販売で、保険会社が銀行に支払う手数料率を開示するよう金融庁が求めていることをいち早く伝えました。

  • 世界史は人類5000年の歴史暗記ではなく“心”で楽しめ

    Book Reviews 著者のホンネ
    世界史は人類5000年の歴史 暗記ではなく“心”で楽しめ

    2016年4月23日号  

    世界史というと、学生時代の試験勉強なんかを連想してしまいますが、歴史は全て人間がつくってきたものです。そういう意味では、世界史とは、すなわち人類史なのです。年号や人物名を暗記する“作業”ではなく、生身の人間が懸命に生き抜いた“ロマン”として歴史を心で楽しむことが大切です。

  • 【音楽】音楽シーンに風を吹き込んだ濃厚なるインタビュー集

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【音楽】 音楽シーンに風を吹き込んだ濃厚なるインタビュー集

    2016年4月23日号  

    日本のフォークソングの3大レーベルといえば、URC、エレック、ベルウッドだが、ベルウッドはマイナーでもなくメジャーでもない特殊なレーベルだった。キングレコードというメジャーの中に1972年に設立されたからだ。その意味ではマイナーとメジャーの良さを併せ持っていたということだ。

  • 「観光立国」に欠けている生活空間の見直し、文化の継承

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    「観光立国」に欠けている生活空間の見直し、文化の継承

    2016年4月23日号  

    成長戦略の一つとして「観光立国」が掲げられていますが、根底のところで何かが欠けているのではないか。『国宝消滅』は、『新・観光立国論』に続く辛口提言の最新刊。国宝や重要文化財の補修会社の社長である著者の“本丸”からの提言です。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    〆切で積んでるエルデンリングDLC、早くクリアしなくちゃ

     大人になりゲームから離れていた私の元に結婚祝いとしてWiiが来たのは2008年のこと。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のとりこになり、エンディングでは床に崩れて大泣きし、それからずっとゲームが大好きです。今回「ゲーマーの平均年齢は37歳」と知って安堵したのは内緒です。
     生まれた子どもは知育ゲームとマインクラフト、Robloxに夢中。わが家の娯楽の真ん中にゲームはいます。
     今号の特集では、依存症の問題は取り上げませんでしたが、産業・文化・社会の中で重要性を増すゲームと、どう付き合うかを、多くの方が考えるきっかけになれば幸いです。さて、〆切終わったしそろそろエルデンリングDLCクリアしなくちゃ。

  • 編集部 片田江康男

    寒さに負けないゲームのコンテンツ力

     自宅近くの公園を通りかかった際に、小中学生5~6人が公園のベンチに下を向いて座っていました。手にしていたのはNintendo Switch。お菓子や飲み物まで用意して、寒空の下で没頭していました。
     私が子どもの頃は、ゲームを持っていて、家に上がっていい友人宅に集合したものでしたが、新型コロナウイルスのまん延を経て、そんな遊び方はなかなか実現しなくなったようです。
     それにしても、寒風吹きすさぶ中でも、子どもたちを夢中にさせるゲームのコンテンツ力には脱帽です。私も読者の皆さまが夢中になる特集をお届けできるよう、精進してまいります。2025年もよろしくお願いいたします。

最新号の案内2025年1月18日号

表紙

特集日本のゲーム

半導体や鉄鋼並みの外貨獲得力を持つ日本のコンテンツ産業。その中で最大規模を持ち、成長を続けるのがゲームだ。世界市場は2028年には50兆円にも届くといわれており、外貨獲得産業として国も支援に乗り出した。一方、業界の「ゲームシステム」は急速に…

特集2役所&日銀出身の社外取締役報酬ランキング

社外の客観的な目が企業経営にとって重みを増す中、社外取締役が役人の有望な再就職先となっている。「行政経験を積み、企業経営にも一定の理解がある官僚OB・OGは貴重」との見方がある一方、「形を変えた天下り」といった否定論も。彼らが高額報酬に見合…