記事一覧:コラム2379件
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From Readers From Editors
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2016年9月24日号歌舞伎座に月に1度、通うようになって2年ちょっと。ニナガワ・シェークスピアの「ヴェニスの商人」で市川猿之助を見たのがきっかけになりました。何度か見ているうちに、何人か好きな歌舞伎俳優ができたり、「前に見た!」と演目で内容が浮かぶようになったりして楽しくなってきました。もっとも、今も時々、居眠りしているし(汗)、初心者の域を出てはいませんが。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【サイエンス】 世界と心を結び付ける音楽 耳に聞こえる驚異の読書体験
2016年9月24日号宇宙開闢のビッグバンに「音」があったなら世界は音と共に始まったのだと謳う『138億年の音楽史』は、故小松左京氏の未完の傑作小説『虚無回廊』(徳間書店)の興奮をそのまま受け継いだような一冊だ。小松氏は全宇宙共通の普遍言語は存在するかという壮大な問いの下、遠宇宙へ旅立つ人類の未来とその体内に宿る音楽的歓喜を描き出そうとした。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
ストレスフルな宇宙で磨いた 仕事のスキルの説得力
2016年9月24日号2015年12月から企業にストレスチェックが義務付けられ、ストレス問題は今や重要な経営課題になってきました。『心が折れる職場』が静かに売れています。著者はメンタルヘルスケア研修の草分け。本書はまさに「心が折れる職場」「心が折れやすい人」について理由や背後関係を解説します。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
学界の権威に糾弾され続けた 行動経済学の波乱万丈の足跡
2016年9月24日号昨年、行動経済学の旗頭である、シカゴ大学教授のリチャード・セイラー氏が、米国最古のアメリカ経済学会の会長に選出された。行動経済学とは、消費者、家計、企業などの行動を観察し、心理学の知見なども援用して理論化する学問だ。
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Book Reviews 知を磨く読書
必然ではない労働力商品化
2016年9月24日号ゾーヤ・モルグン著『ウラジオストク』は、ロシア極東のウラジオストクに居留していた日本人に関する興味深い研究だ。1930年代、スターリンによる反宗教キャンペーンが吹き荒れたが、ウラジオストクの浄土真宗寺院が受けた被害は小さかった。〈ソ連では冷酷な反宗教キャンペーンが展開されていた。
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From Readers From Editors
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2016年9月17日号「天皇陛下だれになるの! また選挙? その選挙ならぜったい行く 大事よね天皇陛下わ(中略)象徴てやばくない? その人が日本だと思われるんだよデカイ!」NHKの生前退位のスクープ直後、ネットで話題となった若い女性のツイートです。ネタとは思いますが、というより、ネタであってほしいのですが、ひとしきり苦笑いした後、少し怖くもなりました。
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Book Reviews 著者のホンネ
なぜ零細企業の挑戦物語に リアリティを感じるのか?
2016年9月17日号小説の舞台は、埼玉県行田市にある足袋業者「こはぜ屋」。百年の歴史を持つ老舗だが、業績はジリ貧の零細企業だ。その現状を打破するために、足袋作りのノウハウを生かしたランニングシューズ「陸王」の開発という新規事業に挑むことを、社長の宮沢紘一が決心することから物語は始まる。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【映画(DVD)】 映画が教えてくれる金融の裏 執念と覚悟の映像の白眉
2016年9月17日号『マネー・ショート 華麗なる大逆転』。映画が何でも、社会や倫理もみんな教えてくれた時代があった。面白いドラマの形で──。映画(テレビも小説も)の教育効果が失われて久しい。この映画にはそれがある。教材は経済、銀行業務の隠された面。デリバティブの知識がなくても優れた脚本と演技(クリスチャン・ベール、ブラッド・ピットらが、最初はそうだと分からないぐらいイメージチェンジして出てくる)が見る方の知識を増やしてくれる。サブタイトルとは違う知的興奮。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
名プロデューサーの教え 感動的な会話、自己管理術
2016年9月17日号タイトルに「仕事術」とあるものの、べたべたな自己啓発本ではなく、むしろ感動的なエッセーと言った方がよいのが『自分を捨てる仕事術』。スタジオジブリの名プロデューサー鈴木敏夫氏の下で学んだ3年。鈴木氏は、「3年間は、自分を捨てて俺の真似だけをしていろ。どうしても真似できなかったところが君の個性だ」と諭します。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
「ヒラリーの夫」が成功させた “中道政治”の余波を振り返る
2016年9月17日号かつて、「新書を5冊書けば悠々食える」という時代があった。30年ほど前までは、新書を出せたのは大家だけで、書店の棚には清水幾太郎氏の『論文の書き方』や、岡崎久彦氏の『戦略的思考とは何か』などのロングセラーが並んでいた。今日では、毎月、膨大な点数が世に送り出され、片っ端から忘れ去られていく。
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Book Reviews 知を磨く読書
「21世紀の優生学」の危険
2016年9月17日号小林雅一著『ゲノム編集とは何か』は、最新のゲノム研究に関する状況を一般読者に分かりやすく説明している。〈19世紀に活躍した英国の人類学者フランシス・ゴールトン(進化論で有名なチャールズ・ダーウィンの従弟)らの研究に端を発する行動遺伝学は、人間の「知性」や「性格」などに代表される各種の個性が、遺伝的要因によって、どの程度まで、そしてどのように育まれるかを明らかにする学問だ。
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This is.
JT 広がる、フレッシュな香り
2016年9月17日号グローバルNo.1プレミアムブランドを目指し、「メビウス」が誕生してから3年。流線形のシンボルマークも含めて、「メビウス」の存在はすっかり市場に浸透した。その「メビウス」ブランドの進化を加速させるべくJTが送り出したのが、「メビウス・プレミアムメンソール・オプション・レッド」3銘柄だ。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年9月10日号今からおよそ20年前、私が大学を卒業したころは、金融業界は誰もが認める花形職種だった。外資系証券会社のアナリストなどが1億円を超える年俸を手にするなどといわれていたのをよく覚えている。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【スポーツ・ホビー】 親と高校野球の社会学 経済学から見るプロ野球
2016年9月10日号取材の中で以前から感じていたことだが、こんな本が出ることになったかと思うと、すっきりするやらがっかりするやら、複雑な気分である。『高校野球は親が9割』は、今の高校野球の実態を見事に映した社会学の書ともいえるだろう。著者の田尻賢誉氏は、長年の取材の中で高校野球における環境、とりわけ親が見せる態度の変化に違和感を覚えていた。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
経営トップの頭の中を理解 アドバイザー役となる良書
2016年9月10日号一社員といえどトップの思考や視野を想像しながら仕事に向き合う。そのためのアドバイザーになってくれる良著が相次いで出ています。『外資系トップの思考力』は、世界でも評価されている10人の日本法人トップの来歴や物の考え方を紹介します。共通するのが、感覚と経験を併せ持ったデータへの直観力、社内外の協力を得るための調整力、そして正確な自己認識力。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
「自由」こそが社会を危うくする 民主主義の再生に向けた洞察
2016年9月10日号いつからか、世界はポピュリズム政治の大舞台になってしまった。米国の大統領選挙ではトランプがまさかの共和党指名候補者となり、英国では大方の予想に反してEU離脱が国民投票で決まった。欧州大陸では、ずいぶん前から極右政治家がアジェンダセッターになっている。
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Book Reviews 知を磨く読書
「強制収容所文学」の傑作
2016年9月10日号西川賢著『ビル・クリントン』では、クリントン時代に関する優れた分析が展開されている。〈外交では冷戦後の地域紛争やテロなど、新しいリアリティの潮流を見極めつつ、柔軟に対処していった。/クリントンは「封じ込め戦略」のような原理原則に基づいて定式化されたのとは異なる、臨機応変の外交を展開することで、新たな国際社会のリアリティに対応しようと試みたのである。
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This is.
DUNLOP 力強い飛びを追求する新設計
2016年9月10日号今年6月の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップShishido Hills」は、プロ9年目の塚田陽亮がツアー初優勝を果たした。その塚田を支えたのが、スリクソン Zシリーズの新型ドライバーだ。この新しいドライバーは、丸みを帯びた安心感のある「Z565」、しっかりとたたけるヘッド形状の「Z765」、ハードヒッター向けの「Z765 リミテッドモデル」の3タイプ。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2016年9月3日号私が社会に出た1988年は、日本経済の絶頂期。中でも金融界はわが世の春を謳歌していました。大手銀行に職を得た同期たちからは、どこか誇らしげな雰囲気が漂っていました。ところが、バブル崩壊で状況は一変。不良債権問題で経営破綻が相次ぎ、生き残りのための再編を余儀なくされるなど銀行激動の時代が訪れました。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【ファッション】 古代服飾から明治の服制まで 人はなぜ装うのかを読み解く
2016年9月3日号人は何のために装うのだろう。根源的疑問にぶつかったとき、立ち戻るべき本が『美の考古学』である。著者は国立歴史民俗博物館の教授。古代の人々が暮らしの中で使用してきた石器や土器、あるいは古墳から出土した雑器類などから「無用の用」である「美」をいかに生み出してきたかを、皇国史観やマルクス史観にとらわれない新しい視点で解説してくれる。