記事一覧:コラム2379

  • 人類はいかなる過程を経て「協力する種」になったのか

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    人類はいかなる過程を経て「協力する種」になったのか

    2017年5月27日号  

    自己の損失を顧みずに他者の利益を図る──。人間の利他的行動は、どうして起きるのだろうか? この点を進化生物学者は、血族の命を救うために自らの命を危険に晒すことは結局、血族で共有されている自己の遺伝子を残す確率を高めることにつながり、遺伝子を永続させようとする行動なのだと言う。

  • 学習効果が上がる「入門書」

    Book Reviews 知を磨く読書
    学習効果が上がる「入門書」

    2017年5月27日号  

    千葉雅也著『勉強の哲学』で展開されている勉強術は、誰にでも実行でき、しかも効果が期待できる。特に入門書の効用に関する記述が秀逸だ。〈入門書によって、勉強の範囲を「仮に有限化する」のです。/専門分野に入る前提として、どのくらいのことを知っておけば「ざっと知っている」ことになるのか、という範囲を把握する。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2017年5月27日号  

    北関東の田舎に育ち、大学進学を機に上京して以来、東京に住んでいる。中学の修学旅行以外で関西に行ったのは、出張で2、3度くらいしかない。関西に親戚もおらず、縁もゆかりもない土地である。 「関西流企業の逆襲」特集(5月20日号)は、そんな私にとって、とても興味深い内容である。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2017年5月20日号  

    「1分間に1回は笑いを入れる」。ある関西地方出身のエンジニアの方は、真面目な学会の発表でも笑いを入れるのを忘れないそうです。確かに、私が参加した関西開催のイベントでも、登壇する関西人の皆さんは、しっかり笑いを取っていました。

  • 【酒・酒文化】バー名店の魅力を味わえる書愛にあふれたスナック指南

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【酒・酒文化】 バー名店の魅力を味わえる書 愛にあふれたスナック指南

    2017年5月20日号  

    各地の名店と呼ばれるバーの中から、5人のオーナーバーテンダーがその思いや経験を披歴したのが『5人のバーテンダーが語るもう一つのBar物語』だ。話は酒そのものからバーの楽しみ方、ノベルティーグッズにまで及ぶ。プロとしての矜持と、深い見識にあふれたエピソードや酒へのこだわりは興味深く、そのうんちくに脱帽だ。

  • リーダー必読の経営実践論モチベーションを高める技法

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    リーダー必読の経営実践論 モチベーションを高める技法

    2017年5月20日号  

    労働組合委員長を11年も務め、管理職に転じるとコストカッターとして辣腕を振るう。そんな人物が万年赤字会社の経営再建を託されて23年連続黒字を達成する。たどり着いた境地は、「社員のモチベーションが10割」でした。『ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み』は、レーザー機器の専門商社、日本レーザーの社長である著者による経営実践論。

  • 米国の元外交官が詳述する対アジア関与の論理と必然

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    米国の元外交官が詳述する対アジア関与の論理と必然

    2017年5月20日号  

    米国のトランプ政権は、どこに向かおうとしているのだろうか? シリアへの空爆を実行したことにより、米国は引き続き、中東への関与を余儀なくされそうな状況だが、前のオバマ政権はアジアへの関与を(口先だけかもしれないが)強力に打ち出していた。

  • 女性と話すのが怖くなる傑作

    Book Reviews 知を磨く読書
    女性と話すのが怖くなる傑作

    2017年5月20日号  

    柚木麻子著『BUTTER』は、木嶋佳苗事件をモデルにした傑作小説だ。〈何が嘘で何が真実か。そんなものに大した違いはない、だったら自分が美味しいと感じる方を選んで何がいけない? 苦い真実が一体全体、身体のどこを満たすんだ、と。殺伐として味気ないリアルに、溶かしたバターをたっぷりからめて、香辛料や調味料で味付けすることの何が悪なのか?

  • HICKEY FREEMAN

    This is.
    HICKEY FREEMAN

    2017年5月20日号  

    テクノロジーの進化は、さまざまな分野で従来の「常識」を覆している。ITや人工知能といった情報の世界に限った話ではない。マテリアルも急速な進化を遂げており、それによってファッションの常識が変わりつつある。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2017年5月13日号  

    「もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは本当に自分のやりたいことだろうか?」2011年に膵臓がんで亡くなったアップルの故スティーブ・ジョブズ氏が、スタンフォード大学でのスピーチで残した有名な言葉です。

  • 【ミステリー】読み始めたら止まらない魅力のヒロインと展開の意外

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【ミステリー】 読み始めたら止まらない 魅力のヒロインと展開の意外

    2017年5月13日号  

    長沢樹著『ダークナンバー』がすごい。読み始めたらやめられなくなるのは、ヒロイン土方玲衣の魅力に圧倒されるからである。テレビ局の版権デスクを仕切る女性だが、パワフルでひたすら前向きなのだ。

  • シリコンバレーで苦闘する若き起業家たちのリアル

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    シリコンバレーで苦闘する 若き起業家たちのリアル

    2017年5月13日号  

     レノンとマッカートニー、ジョブズとウォズニアック、キュリー夫妻等々。「孤高の天才」と評される人たちも、実は「クリエイティブ・ペア」でした。ペアはなぜ「1+1=無限」の力を発揮できたのか。

  • 米国で進行する“機会格差”を社会調査で描き出す骨太の書

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    米国で進行する“機会格差”を 社会調査で描き出す骨太の書

    2017年5月13日号  

    著者は、1990年代の前半に社会科学界や政策形成の現場で使われるようになった「社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)」の概念を広めた政治学者として有名だ。これは、人と人との間の信頼や互恵的な関係を指すものだ。

  • ヨーロッパ宗教改革の本質

    Book Reviews 知を磨く読書
    ヨーロッパ宗教改革の本質

    2017年5月13日号  

    大澤真幸著『〈世界史〉の哲学 近世篇』は、現代との連続性が高い15世紀のルネサンスから18世紀までを思想的に掘り下げた優れた作品だ。 岡田尊司著『子どものための発達トレーニング』には、大人にとっても有益な内容が多々書かれている。

  • 【音楽・演芸】誰もが知る名曲の制作秘話偉大な作詞・作曲家の足跡

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【音楽・演芸】 誰もが知る名曲の制作秘話 偉大な作詞・作曲家の足跡

    2017年4月29日号  

    「翼をください」は小学校や中学校で誰もが一度は歌ったことのある合唱曲の定番だ。ユーミン(松任谷由実)は誰もが認めるスーパースターだ。YMOは1980年代初頭にシンセサイザーとコンピューターを使ったテクノポップで日本だけでなく海外でも一世を風靡したユニットだ。

  • 職場のコミュニケーション新しい取締役会の実務指南

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    職場のコミュニケーション 新しい取締役会の実務指南

    2017年4月29日号  

    「人事部は、社員のスキルマッチングに疎くタレントマネジメントができていない」。日産自動車で競争優位を生み出す人材育成策の構築に力を尽くしてきた著者による『稼ぐ人財のつくり方』は、手厳しい問題意識から始まります。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2017年4月29日号  

    2006年に「週刊ダイヤモンド」編集部に異動になってからほぼ毎年、保険特集を作ってきました。今号を入れて、その数11本。

  • “米中関係”の淵源に踏み込む古参記者の掛け値なしの仕事

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    “米中関係”の淵源に踏み込む 古参記者の掛け値なしの仕事

    2017年4月29日号  

    日本人が米中関係を論じていると、時に三角形の頂点から斜辺を見下ろすような独善に陥りがちである。だが、日米関係よりも長い歴史を持つ米中の交流には、私たちの目に見えていない部分があまりに多いのではないか。

  • 正しかった「型」の教育

    Book Reviews 知を磨く読書
    正しかった「型」の教育

    2017年4月29日号  

    ポール・クルーグマン、ロビン・ウェルス著『クルーグマン ミクロ経済学』は、大学生だけでなく実務家にとっても役立つ生きた経済の教科書だ。〈市場には、分散可能なリスクや不確実性にともなうリスクを、うまく処理する機能がある。何が起こるのか、誰の家が洪水にあうのか、また誰が病気になるのか。

  • 日本マイクロソフト

    This is.
    日本マイクロソフト

    2017年4月29日号  

    情報があふれる世界では、人々の時間には限りがあり、情報を捉える注意力にも限界がある。日本マイクロソフトが提供を開始した「Microsoft Teams」は、どこにいても生産性を高めることを目指すチャットベースのワークスペースだ。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    〆切で積んでるエルデンリングDLC、早くクリアしなくちゃ

     大人になりゲームから離れていた私の元に結婚祝いとしてWiiが来たのは2008年のこと。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のとりこになり、エンディングでは床に崩れて大泣きし、それからずっとゲームが大好きです。今回「ゲーマーの平均年齢は37歳」と知って安堵したのは内緒です。
     生まれた子どもは知育ゲームとマインクラフト、Robloxに夢中。わが家の娯楽の真ん中にゲームはいます。
     今号の特集では、依存症の問題は取り上げませんでしたが、産業・文化・社会の中で重要性を増すゲームと、どう付き合うかを、多くの方が考えるきっかけになれば幸いです。さて、〆切終わったしそろそろエルデンリングDLCクリアしなくちゃ。

  • 編集部 片田江康男

    寒さに負けないゲームのコンテンツ力

     自宅近くの公園を通りかかった際に、小中学生5~6人が公園のベンチに下を向いて座っていました。手にしていたのはNintendo Switch。お菓子や飲み物まで用意して、寒空の下で没頭していました。
     私が子どもの頃は、ゲームを持っていて、家に上がっていい友人宅に集合したものでしたが、新型コロナウイルスのまん延を経て、そんな遊び方はなかなか実現しなくなったようです。
     それにしても、寒風吹きすさぶ中でも、子どもたちを夢中にさせるゲームのコンテンツ力には脱帽です。私も読者の皆さまが夢中になる特集をお届けできるよう、精進してまいります。2025年もよろしくお願いいたします。

最新号の案内2025年1月18日号

表紙

特集日本のゲーム

半導体や鉄鋼並みの外貨獲得力を持つ日本のコンテンツ産業。その中で最大規模を持ち、成長を続けるのがゲームだ。世界市場は2028年には50兆円にも届くといわれており、外貨獲得産業として国も支援に乗り出した。一方、業界の「ゲームシステム」は急速に…

特集2役所&日銀出身の社外取締役報酬ランキング

社外の客観的な目が企業経営にとって重みを増す中、社外取締役が役人の有望な再就職先となっている。「行政経験を積み、企業経営にも一定の理解がある官僚OB・OGは貴重」との見方がある一方、「形を変えた天下り」といった否定論も。彼らが高額報酬に見合…