記事一覧:コラム2379

  • 遊牧民は「野蛮」ではなかった俗説を覆すユーラシアの通史

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    遊牧民は「野蛮」ではなかった 俗説を覆すユーラシアの通史

    2017年7月15日号  

    米国のトランプ政権による失態が続く中で、中国は着実にユーラシア大陸における覇権の確立を目指す動きに出ている。その一例が、ロシアのプーチン大統領をはじめとする約30カ国の首脳を集めて開催した「一帯一路」に関するフォーラムや、上海協力機構の会合などだ。このような中で、いわば“全ユーラシア史”のような骨太の書籍が出版されたのは興味深い。

  • 保守派論客が見た明治憲法

    Book Reviews 知を磨く読書
    保守派論客が見た明治憲法

    2017年7月15日号  

    渡部昇一著『知的人生のための考え方』は、今年4月に亡くなった保守派の論客、渡部昇一氏のエッセー集だ。〈明治憲法はいまから見ると、さまざまな欠陥がある憲法だったのです。その代表例が、首相とか内閣総理大臣という言葉が明治憲法には一言も出てこないことです。/(中略)明治憲法の条文だけを絶対的に見るならば、首相の地位も権限もなく、それは実に頼りないものとなるのです。

  • 【子育て・教育】子の数理的思考力を伸ばす教師役となる新進気鋭の著書

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【子育て・教育】 子の数理的思考力を伸ばす教師役となる新進気鋭の著書

    2017年7月15日号  

    教育業界では、30歳前後のとても優秀な人材が育ってきた。神野元基氏もその一人で、AI(人工知能)を教育に活かす具体策で、目下先頭を走っている男だ。『人工知能時代を生き抜く子どもの育て方』は、子どもを育てる親に、立ち止まって考える機会を与えるだろう。

  • unico

    This is.
    unico

    2017年7月15日号  

    神奈川県川崎市から新しい刺激を発信する。その起爆剤となりそうなのが、JR川崎駅から徒歩10分の日進町にオープンする創造的複合施設「unico(ウニコ)」だ。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2017年7月8日号  

    1984年のユニクロ広島店(1号店)のオープンは、高校2年生のとき。広島育ちのため、リアルタイムで知っています。実際、オープン早々並びました。スポーツブランドが中心で、高校生にも優しい価格設定に興奮したのを覚えています。

  • 【料理・食】半世紀ぶりの新訳で味わう食とフランス文化のエッセンス

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【料理・食】 半世紀ぶりの新訳で味わう 食とフランス文化のエッセンス

    2017年7月8日号  

    築地市場が豊洲に移転することになったとき、東京の仲間たちからこぞって「築地へ連れていってほしい」と懇願された。東京人の一番身近にあって、これまで最も無関心だった場所が「築地」だったといえる。

  • より速く成果を出すメソッドゆっくり丹念な読書の効用

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    より速く成果を出すメソッド ゆっくり丹念な読書の効用

    2017年7月8日号  

    天狼院書店も東京、福岡、京都と店が増え、先日は合宿して「天狼院ワークルールズ」策定について議論しました。そのとき私の頭にあったのが『SPRINT 最速仕事術』。グーグル・ベンチャーズのデザイナーによって開発された手法だけに、特にウェブ制作に有効ですが、その枠を超えて商品やサービスの開発にも使えます。

  • 否応なきグローバル化の中でつながることの有用性を考察

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    否応なきグローバル化の中でつながることの有用性を考察

    2017年7月8日号  

    世界が注目した5月のフランス大統領選挙の最中、後に大統領に選出されるマクロン氏の行動が話題になった。工場の閉鎖に反対してピケを張る地元ウィルプール社の工場に赴き、「隣のプロクター&ギャンブル社は9割を海外で売り上げて雇用を守っている。グローバル化からは誰も逃れられない」と従業員に言ってのけたのである。

  • 象徴天皇制と生前退位問題

    Book Reviews 知を磨く読書
    象徴天皇制と生前退位問題

    2017年7月8日号  

    石川結貴著『スマホ廃人』を読むとネット社会の落とし穴がどこにあるかが分かる。〈就活生が利用する各種の就職情報サイトでは、「何気なくつぶやいた一言や、ウケをねらった写真が就活失敗の原因」、「NG投稿で人生を棒に振る」といった注意書きも散見される。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2017年7月1日号  

    「寝付けない」というのはつらいものです。深夜にまで及んだ編集会議の後とか、原稿がなかなか進まず「残りは朝起きてからにしよう」と区切りをつけた後とか、床には就くものの、頭がさえて眠れないことがあります。

  • 安倍首相の“積極的平和主義”は「許しがたい印象操作」である

    Book Reviews 著者のホンネ
    安倍首相の“積極的平和主義”は「許しがたい印象操作」である

    2017年7月1日号  

    過去58年間、「平和学」という道なき道を切り開いてきたノルウェーのガルトゥング博士。この6月に『日本人のための平和論』を書き下ろした。その根底にある、ベーシックな問題意識などを聞いた。

  • 【健康・医療】戦国武将たちの病の分析で違う歴史が見えてくる醍醐味

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【健康・医療】 戦国武将たちの病の分析で違う歴史が見えてくる醍醐味

    2017年7月1日号  

    人生は病に左右されるもの──。医療が進歩した今日でもいえることなので、戦国時代であれば、誰もがそう思っていたことは容易に理解できる。その病を正しく分析して歴史的人物を解析する学問がある。それが「病跡学(びょうせきがく)」。武将がかかっていた病気を解析すると、歴史の動きの疑問が解きほぐされる。

  • 業務改革阻む勢力への対処法チャレンジのための実践指南

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    業務改革阻む勢力への対処法 チャレンジのための実践指南

    2017年7月1日号  

    かつて、同じ本なのに帯の色が黄と青の2種類を用意して並べ、「黄色で引きつけ青を売る」を見事に実践した著作がありました。『# HOOKED』でそれを思い起こしました。本書は副題にもあるように、「つい、買ってしまった」の裏に潜むマーケティング技術、つまり消費者をフックする肝を心理学者が解説します。

  • ロックスターになれず経営者に読んで元気が出る自叙伝

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    ロックスターになれず経営者に 読んで元気が出る自叙伝

    2017年7月1日号  

    別に、文豪トルストイの箴言を真似るつもりはないが、「経営者の自叙伝はどれも似たり寄ったり」である。その中で、本書はかなりユニークな方だろう。全体で250ページと少しの短い分量の中で、著者が“仕事”を始めるのは、「ロックスターになる夢をあきらめて」以降、150ページ過ぎなのだから。

  • 情報を扱う仕事の最大の武器

    Book Reviews 知を磨く読書
    情報を扱う仕事の最大の武器

    2017年7月1日号  

    伊藤誠二著『痛覚のふしぎ』を読むと「痛み」という現象の意味がよく分かる。〈ヒトの場合はどうなのでしょう。痛みはどのような行動が自分に利益をもたらすのか、避けるべきなのかを判断する信号となります。痛みに関する学習とその罰は行動の意思決定に重要な影響を及ぼします。

  • カシオ「エクスワード ライズ」

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    カシオ「エクスワード ライズ」

    2017年7月1日号  

    「英会話を習得したい」と思っても、仕事が忙しすぎて英会話スクールに通う時間がない、あるいはスクールに通っても長続きしないという悩みを抱えるビジネスパーソンは多い。だがどんなに多忙でも、通勤や得意先への移動時間、昼の休憩など、毎日5分や10分は“隙間時間”をひねり出せるものだ。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2017年6月24日号  

    「私も不動産投資とか始めた方がいいのかな。低金利だし」──。初対面の30代半ばの独身女性は、しきりにこう口走っていました。 いくら高い知性を持つ人であっても、不動産業界に存在する独特のルールや習慣を知り、投資とリターンの関係について学ばなければ、成功を収めるのは難しいでしょう。

  • 【旅行・乗り物】赤字路線の存続問題に一石立て直しの具体策を大胆提言

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【旅行・乗り物】 赤字路線の存続問題に一石 立て直しの具体策を大胆提言

    2017年6月24日号  

    JR北海道の路線存続の問題は、いまだに明快な解決策を見いだせない状況である。そんな中『全国鉄道事情大研究 北海道篇』は、JR北海道の各路線の詳細な現状をレポートしつつ、立て直し策として大胆な提言を行っている。

  • 花巻の地元で愛された大食堂再オープンまでの奮闘物語

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    花巻の地元で愛された大食堂 再オープンまでの奮闘物語

    2017年6月24日号  

    私事ながら、故郷の岩手・花巻の老舗「マルカン百貨店」の大食堂は、帰省すると必ず立ち寄るほど大好きな食堂でした。おいしくて量があり安い。しかしマルカン百貨店は、耐震基準に不適合とされ再建がままならず、昨年6月に閉店。あの大食堂もなくなってしまいました。

  • “民主主義”が財政膨張を招く危機回避のための制度改革論

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    “民主主義”が財政膨張を招く 危機回避のための制度改革論

    2017年6月24日号  

    17世紀末の名誉革命後の英国では、王権は脆弱で、借り入れには議会の承認を必要とした。議会が監視することで、踏み倒されるリスクが低いと考えた民間から資金調達が可能となり、フランスとの戦いに勝利できたのは有名だ。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    〆切で積んでるエルデンリングDLC、早くクリアしなくちゃ

     大人になりゲームから離れていた私の元に結婚祝いとしてWiiが来たのは2008年のこと。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のとりこになり、エンディングでは床に崩れて大泣きし、それからずっとゲームが大好きです。今回「ゲーマーの平均年齢は37歳」と知って安堵したのは内緒です。
     生まれた子どもは知育ゲームとマインクラフト、Robloxに夢中。わが家の娯楽の真ん中にゲームはいます。
     今号の特集では、依存症の問題は取り上げませんでしたが、産業・文化・社会の中で重要性を増すゲームと、どう付き合うかを、多くの方が考えるきっかけになれば幸いです。さて、〆切終わったしそろそろエルデンリングDLCクリアしなくちゃ。

  • 編集部 片田江康男

    寒さに負けないゲームのコンテンツ力

     自宅近くの公園を通りかかった際に、小中学生5~6人が公園のベンチに下を向いて座っていました。手にしていたのはNintendo Switch。お菓子や飲み物まで用意して、寒空の下で没頭していました。
     私が子どもの頃は、ゲームを持っていて、家に上がっていい友人宅に集合したものでしたが、新型コロナウイルスのまん延を経て、そんな遊び方はなかなか実現しなくなったようです。
     それにしても、寒風吹きすさぶ中でも、子どもたちを夢中にさせるゲームのコンテンツ力には脱帽です。私も読者の皆さまが夢中になる特集をお届けできるよう、精進してまいります。2025年もよろしくお願いいたします。

最新号の案内2025年1月18日号

表紙

特集日本のゲーム

半導体や鉄鋼並みの外貨獲得力を持つ日本のコンテンツ産業。その中で最大規模を持ち、成長を続けるのがゲームだ。世界市場は2028年には50兆円にも届くといわれており、外貨獲得産業として国も支援に乗り出した。一方、業界の「ゲームシステム」は急速に…

特集2役所&日銀出身の社外取締役報酬ランキング

社外の客観的な目が企業経営にとって重みを増す中、社外取締役が役人の有望な再就職先となっている。「行政経験を積み、企業経営にも一定の理解がある官僚OB・OGは貴重」との見方がある一方、「形を変えた天下り」といった否定論も。彼らが高額報酬に見合…