記事一覧:コラム2379件
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2017年11月25日号1989年入社組なので、「バブル世代」と呼ばれるクチです。でも、確かに就職は超売り手市場だったものの、バブル景気を謳歌していたのは、もっと上の世代。ペーペー社員の私はほぼ、おこぼれにあずかっていません。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【スポーツ】 切なさと温かさが込み上げる濃密な時間と闘いの記録
2017年11月25日号新神戸の新幹線ホームで私が山中伸弥先生にご挨拶したのは、故平尾誠二氏の「感謝の集い」の直後だった。この会で山中先生は弔辞を述べられた。ノーベル生理・医学賞を受賞した山中先生は神戸大学医学部時代、実はラグビーの選手だった。そのキャリアもあって、平尾氏とは対談が縁で親交を深めていた。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
ドイツ、デンマーク発 見逃してはならない個性派本
2017年11月25日号今回は一風変わった3作をご紹介します。まず『マッドジャーマンズ』。狂ったドイツ人(?)の話ではなくドイツへの移民物語で、かつ本書はコミックノベルになっています。旧東ドイツ時代に同じく社会主義国であったモザンビークから移住した人たちは、東西ドイツの統一により帰国を強要されたり、残るにしても厳しい条件が課せられました。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
加工食品はどこから来たのか 軍隊と科学の密な関係を読む
2017年11月25日号爆薬、ミサイル、潜水艦、戦闘機──。「軍事研究」という言葉でわれわれが思い浮かべるのは、ふつう、そういうものだろう。だが、軍事研究の成果は、はるかに広く、深く、日常生活に浸透している。行軍中の兵士のためには、ポケットに入り、カロリーが十分で、他の栄養素も摂取できる食品が望まれた。
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Book Reviews 知を磨く読書
ホワイトカラーの労働者化
2017年11月25日号ライアン・エイヴェント著『デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか』は、優れた現状分析兼近未来予測の書だ。〈世界中の低スキル労働者を高学歴化するのは、おそらく低スキル労働者にとっては良いことだろう。
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This is.
HAMILTON
2017年11月25日号独創的な三角形のスタイルが揺るぎない存在感を示す「ベンチュラ」をはじめとして、ハミルトンはその歴史を通じて、常識を打ち破る革新的なタイムピースを世に送り出してきた。その卓越した創造性は、ハリウッドの映画人、音楽家、航空業界のパイオニアなどを魅了し続けている。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2017年11月18日号「資本主義」対「社会・共産主義」という冷戦時代の左右対立はもはや無意味となっていますが、右が保守、左が革新という区分けも、「何を守るのか」によって見方がガラリと変わります。若者にしてみれば、現状維持を求め既得権にしがみつく大人は全て「保守」だし、安全保障における考え方では、護憲という立場に固執し、その先の議論に進むことすらしない勢力が「保守」と映る。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【ファッション】 洋裁とスタイル画から始まった戦後日本のファッション文化
2017年11月18日号本年度ファッション編のベストワンに推したいのが『洋裁文化と日本のファッション』である。著者はかわいい、ロリータ、アバンギャルドをクールジャパンだとする風潮を批判。むしろ日本らしさの土台は、戦後から高度成長期直前までブームになった洋裁にある、とする視点が斬新だ。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
反響呼んだユニクロ潜入ルポ バフェットの右腕による投資本
2017年11月18日号自著と週刊誌記事をめぐり、ユニクロのファーストリテイリングとの名誉毀損訴訟に勝訴した著者(直接の訴訟対象は出版社)による“告発第2弾”が、『ユニクロ潜入一年』。柳井正会長兼社長が経済誌で、「ユニクロをブラック企業と批判する人は、現場を見ていない」と語っているのを自らへの“招待状”と受け取った著者は、ユニクロ3店への潜入取材と、下請け工場である香港のNGO取材などを敢行します。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
私たちの食卓はどうなるのか 工業化された食糧生産の脆さ
2017年11月18日号19世紀中盤のアイルランドでは、ジャガイモの作付けが壊滅したことで大飢饉が発生し、百万人単位の人が餓死したといわれる。なぜ、このような事態が発生したのだろうか。ジャガイモは、16世紀にスペイン人の征服者により、南米のアンデスから欧州大陸に持ち帰られた。
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Book Reviews 知を磨く読書
指導者たちの内在的論理を知る
2017年11月18日号木村誠著『大学大倒産時代』は、国公立、私立、都会、地方などさまざまな大学の将来について詳細に論じた良書だ。〈現在大学教育は、総じてPBL(課題解決型授業)や反転授業(全員予習を前提に発表や討論する)などアクティブ・ラーニングを重視している。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2017年11月11日号月曜日はサイゼでワイン飲み、火曜日はトリキでビール飲み。水曜日は田中でハイボール、木曜日は丸亀飲み放題。金曜日はいきなり!黒ウーロン、土日は原稿の山。これが私の一週間。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【酒・酒文化】 引き継がれたビール事業の夢 バーとワインを楽しむガイド
2017年11月11日号明治・大正年間にワインやウイスキーの国産化という難事業に挑んだ起業家、鳥井信治郎の生涯を克明に描いたのが『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』だ。ウイスキー事業に挑戦する過程でいったんは断念したビール事業への夢は、現在まで引き継がれている。題名の琥珀はビールの色を象徴するものだ。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
仕事の魅力と夢に取り憑かれ闘い続ける者たちの記録
2017年11月11日号最近、語彙やメール表現などの関連本がよく売れていますが、『校閲記者の目』はちょっと毛色が違います。書き言葉における間違いと、「毎日新聞」の校閲記者たちによるその見抜き方が紹介されています。「あるある」の間違いから、「知らなかった……」の正しい使い方まで日本語の奥深さに驚かされます。同時に、「間違い許すまじ」と校閲に憑かれた人々の静かな情熱が伝わってきます。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
前政権で解任、現政権は辞任 率直過ぎる米情報将校の直言
2017年11月11日号トランプ米政権が発足して早くも10カ月になるが、政権の発信するノイズがあまりにも大き過ぎるため、逆に慣れてきたような気がするから不思議である。ところが、政権発足当初にロシアとの関係を疑われて最初に辞任に追いこまれた人物を覚えているだろうか。それが、マイケル・フリン元米陸軍中将だ。
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Book Reviews 知を磨く読書
世界規模のポストモダン現象
2017年11月11日号亀山郁夫、沼野充義著『ロシア革命100年の謎』において亀山氏は、〈主として今の公式文化におけるポストモダンはイデオロギー的なものに規定されているけれども、非公式文化のほうはむしろ芸術手法的な側面で、それまでのモダン的なものを追求するというところから、過去にも意識が向かった。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2017年11月4日号とある連休、Airbnbを使って箱根で民泊をしました。某温泉テーマパークの近くにあるそのリゾートマンションは、家族3人2泊で2万6000円と、ホテルや旅館の半値以下です。
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Book Reviews 著者のホンネ
人生で成長するためには自分の目線より上を目指す
2017年11月4日号この講座は1987年にスタートしましたので、今年で31年目を迎えました。また、2年前の4月には、NHKラジオの語学講座の一つのテーマとして歴代最長記録を達成したそうです。とりわけうれしいのが、毎年4月に新しい年度の講座がスタートするのですが、その4月号の発行部数が少しずつ増えていること。これは珍しいことだそうです。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【ミステリー】 読み始めたらやめられない 奇想とミステリーの見事な融合
2017年11月4日号まず、第27回鮎川哲也賞を受賞した今村昌弘著『屍人荘の殺人』から。いやはや、面白い。読み始めたらやめられず、一気に読むのがホント、もったいなかった。では何が面白いのか。それを説明するのが難しい。なぜなら、この長編の基本設定を紹介しなければ面白さが伝わらないと思うのだが、それを知らずに読んだ方が絶対に面白いからだ。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
「ものづくりの力」を再定義 老舗足袋メーカーの物語に学ぶ
2017年11月4日号私事で恐縮ですが、11月にミステリー小説仕立てのマーケティング本を刊行します。その創作過程で思いを新たにしたのが、「コンテンツ主義の時代の到来」でした。真面目な商品を創造する力は、事業創造力と言い換えてもよく、これは書店の経営においても全てのスタッフに求められていると思います。