記事一覧:コラム2379件
-
Book Reviews 知を磨く読書
明治新政府の権力奪取法
2018年3月24日号五味洋治著『金正恩』は、北朝鮮の内在的論理に通暁する新聞記者が丹念な取材によって著した優れた作品だ。〈私は最近、米国政府に対して、長年北朝鮮問題のアドバイザーをしていた韓国系米国人の意見を聞いた。彼は米国には北朝鮮への軍事攻撃の選択肢はないと明言する。/予測しがたい犠牲が生まれる危険性が高いからだ。(中略)北朝鮮専門サイト「38ノース」は、北朝鮮がソウルと東京を核攻撃した場合、最大で210万人が死亡、770万人が負傷するとの試算を最近発表した。コンピュータを使った分析が基になっており北朝鮮が20~25発の核弾頭と、それを弾道ミサイルに装着する能力を持っていると想定している〉との指摘が重要だ。北朝鮮との戦争を回避するために、関係国が全力を尽くす必要がある。
-
Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
長期的停滞から脱出するには 歴史の視点から問い直すべき
2018年3月24日号昨年10月の衆議院解散・総選挙で自民党が大勝した。アベノミクスが継続される安心感もあり、外国人投資家の“買い”を中心に日本株は高パフォーマンスを挙げてきた。しかし、国内では、依然としてアベノミクスを批判する論調が絶えない。
-
From Readers From Editors
From Readers From Editors
2018年3月17日号WPW症候群という持病があります。心臓の拍動を促す電気信号の通り道が2経路あって、普段は静かなのですが、何かの弾みで副伝導路が動きだすと極端に脈が速くなるというものです。
-
Book Reviews オフタイムの楽しみ
【健康・医療】 ウソの健康情報から身を守り正しく病気を治す「心がけ」
2018年3月17日号情報化社会どころかすでに“過剰情報化社会”となり、間違った健康常識も乱れ飛んでいる。そのウソ健康情報を正すのが『実はこんなに間違っていた! 日本人の健康法』だ。
-
Book Reviews 目利きのお気に入り
風邪をひかない工夫と対策 心待ちにしていた本の答え
2018年3月17日号刊行案内があってから心待ちにしていたのが『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?』。昨春、育休を終えて職場に復帰してから、本当に悩ましいと感じていた問題に答えをもらえると思ったからです。
-
Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
不適任なトップをどうするか 組織システムの不全を考える
2018年3月17日号東芝は、粉飾決算を行ったことから、決算発表が遅れに遅れるという異常事態の連続に陥った。『東芝の悲劇』は、西室泰三以降、岡村正、西田厚聰、佐々木則夫、田中久雄、室町正志、綱川智の歴代社長を軸とした綿密な取材に基づく記録だ。著者の見立ては、「東芝は、リーダーに人を得ることができなかったのが悲劇の主因」となる。
-
Book Reviews 知を磨く読書
よりましなポピュリスト
2018年3月17日号筒井清忠著『戦前日本のポピュリズム』を読むと、ポピュリズムが普通選挙後の日本政治における主流であったことが分かる。〈政党政治は、議院内閣制においては、政党が政策を実現するために、議会における多数の獲得を目指し、政策を選挙民に訴えつつ、反対党と政争を行う政治である。
-
From Readers From Editors
From Readers From Editors
2018年3月10日号50歳を過ぎてから、友人と飲むたびにセカンドキャリアのことが話題に上るようになりました。大企業に勤める友人の中には、あと2年ほどで役職定年になり、給料が減って主要な業務から外れる人もいます。人生100年だとすれば、まだ折り返し地点なのにキャリアが終わってしまうのです。
-
Book Reviews オフタイムの楽しみ
【旅行・乗り物】 駆け足の旅行では分からない くつろぎの旅と食の味わい
2018年3月10日号海外旅行というと各地の観光名所巡りが主流だが、都市の由緒あるカフェ巡りも興味深い。とりわけオーストリアの首都ウィーンは、そのカフェ文化がユネスコの無形文化遺産に登録され趣深い。
-
Book Reviews 目利きのお気に入り
孤独の育み方の目からうろこ 心に刺さる「仕事の工夫」
2018年3月10日号残念ながら平昌五輪では「レジェンド」は不発でしたが、8回連続での五輪出場自体が驚愕かつ敬服すべき事実です。レジェンド自らが、その体と心の強さの秘密を明かしたのが『40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方』です。
-
Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
いかに“米中戦争”を避けるか 歴史から国際政治を類推する
2018年3月10日号この数年、国際政治の関係者の間で大きな関心を集めている疑問が一つある。それは、「米国と中国は本当に衝突するのか」というものだ。欧州ではロシアの脅威が増しているが、東アジアでは中長期的に米中衝突の可能性が取り沙汰されて久しい。その問題を正面から扱った決定版と言えるのが本書だ。
-
Book Reviews 知を磨く読書
精神科医と諜報工作員の共通点
2018年3月10日号マキアヴェリ著『君主論』は、国家元首を想定して書かれた書であるが、ビジネスパーソンにも大いに役に立つ。特に、へつらう者、おもねる者を避けよという以下のアドバイスが有益だ。
-
From Readers From Editors
From Readers From Editors
2018年3月3日号編集後記を書く2人は、お互い、事前に何を書くかは知りません。上の段担当の私は今回、下記のようなことを書こうと考えていました……。ダイヤモンド社の創業者である石山賢吉は1913年の「経済雑誌ダイヤモンド」創刊号で「本誌の主義は算盤の二字を以て尽きます。本誌は是とするも非とするも総て算盤に拠り、算盤を離れて何物も無い」と記しました。
-
Book Reviews オフタイムの楽しみ
【スポーツ】 内外の名監督が自在に登場 サッカーマネジメントの神髄
2018年3月3日号日本ではプロ野球監督のマネジメントに注目が集まる。古くは川上哲治氏であったり広岡達朗氏であったり、近年の人気は、その書籍の数からしても野村克也氏だろう。昔から野球人が好まれるのは、多くの人が野球に精通しているからか。
-
Book Reviews 目利きのお気に入り
日本のものづくりの活路 都市論で問い直す日本の変化
2018年3月3日号高い技術力を誇りながら競争優位を見いだせないでいる日本のものづくり。失敗学の畑村先生が、現場を訪ね、現場に触れ、現場の人と議論して活路を探ったのが『技術の街道をゆく』です。
-
Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
教育は技術習得のみにあらず 大学の現状に警鐘を鳴らす書
2018年3月3日号ある団体の調査によると、ここ15年で日本の大学教員の研究時間は約10%減り、全活動時間の50%を下回ったという。半面、国際競争力や教育サービスの向上、果ては入学試験の整備まで、大学に対する社会のニーズは高まる一方である。
-
Book Reviews 知を磨く読書
シンギュラリティ神話の脱構築
2018年3月3日号ボアズ・ガノール著『カウンター・テロリズム・パズル』は、日本のテロ研究の水準を底上げする。著者のガノール教授は、イスラエルのヘルツリヤ学際センター・国際カウンター・テロリズム政策研究所(ICT:International Institute Counter-Terrorism)の創設者で、テロ問題の国際的権威だ。本書は理論と実務において、テロ対策に関する世界最高レベルの教科書だ。
-
From Readers From Editors
From Readers From Editors
2018年2月24日号祖母が「初めてトマトを食べたときは、こんな臭い食べ物があるのかと驚いた」と話していたのを思い出します。確かにトマトには独特のにおいがあります。思えばセロリやピーマンなど、なぜメジャーになっているのか不思議な野菜は少なくありません。納豆やチーズなどの発酵食品もしかりです。
-
Book Reviews オフタイムの楽しみ
【映画(DVD)】 テレビのリーダーとなった 海外連続ドラマの制作姿勢
2018年2月24日号スピンオフという用語がある。人気番組の設定をそっくり借りたり、レギュラーの一部をそのまま引き抜いて新番組を作ったりする。『クリミナル・マインド』は毎回連続殺人犯による事件が起こる。心理分析官たちが心理分析の手法を使って犯人を絞り込み、あぶり出してゆく。
-
Book Reviews 目利きのお気に入り
四大文明の成り立ちと思考 絵画の背景をつかむ教養本
2018年2月24日号生産性向上の一つの壁になっているのが「日本的コミュニケーション」です。根回しや結論が出ない会議等々。『ラクして速いが一番すごい』は、このコミュニケーションを見据えて、ラクに、速く、正確に仕事を進める方法を分かりやすく説明します。