記事一覧:コラム2379件
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
世界が注視する日本の大問題 反ワクチン運動をめぐる暗闇
2018年5月26日号予防接種を打たせない、または否定する反ワクチン運動は、社会の病を何重にも示している。まず、科学対反科学。この世で人類が手にすることのできる最も確実な知識が、科学的知識である。私たちの健康がそこに基礎を置くのは当然だ。だが、複雑で高度な科学に基づく技術が現代社会で占める位置は、未開社会での呪術に近い。中身のよく分からない科学技術に、人は不安を感じやすい。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
身近に引寄せられる将来技術 仕事から広がる未来への視点
2018年5月26日号決済サービスの「ペイパル」やデータ分析会社「パランティア」の創業者で、米シリコンバレーで最も大きな影響力を持つ投資家集団「ペイパル・マフィア」の中心的人物であるピーター・ティールに迫った評伝が『ピーター・ティール』。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2018年5月19日号顕微鏡をのぞきながら極細の注射針で卵子に精子を直接注入する「胚培養士」。受精成功率が収入に直結する例もあり、腕次第では医師より稼げる──。今号の特集でそんな記事を読み、医療従事者の世界における需要変化とキャリアプランの多様化に驚かされました。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【マンガ】 幕末版ギャグマンガの快活 熟年マンガのファンタジー
2018年5月19日号子どものころに歴史の学習マンガを読んだが、歴史というのは年齢を重ねるとますます面白くなるようだ。『風雲児たち 幕末編(30)』は、ギャグマンガのスタイルで諧謔を弄しながらテンポよく激動の時代を活写する。西郷隆盛は島流しとなり、高杉晋作は上海を視察し、土佐藩を改革した吉田東洋は暗殺され、福沢諭吉らの遣欧使節団は日本オタクのフランス人青年に助けられながら任務を遂行する。ともすると歴史というのは陰惨で血なまぐさいものだが、『風雲児たち』は実に快活で愉快な雰囲気が漲っており、作者の呵々大笑が聞こえてきそうな作品である。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
覇権を握るプラットフォーム ビジネスモデルを解き明かす
2018年5月19日号フェイスブック、ウーバー、ペイパル等々。この10年であっという間にビジネスの覇権を握ったのが各種のプラットフォームビジネスで、それらの全貌を明らかにしているのが『プラットフォーム革命』です。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
英国人ジャーナリストが見た 被災地を取り巻く人間の物語
2018年5月19日号児童47人、教員・職員10人が亡くなった。本書は、2011年3月11日の東日本大震災直後の津波に襲われた石巻市立大川小学校(宮城県)の入念な取材に基づく記録である。
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Book Reviews 知を磨く読書
うつ状態を克服する道
2018年5月19日号うつ病で苦しんでいる人は年々増えている。マット・ヘイグ著『#生きていく理由』では、〈男女を問わず、もしあなたがなんらかの精神衛生上の問題をかかえているのなら、あなたは、きわめて大きな、今もふくらみつづける集団の一員だ。抜きんでて優秀でタフな人々のなかにも、うつ病に苦しむ人が少なくない。政治家、宇宙飛行士、詩人、画家、哲学者、科学者、数学者(こと数学者には恐ろしく多い)、役者、ボクサー、平和活動家、戦争指導者など、おびただしい人々がそれぞれの病と闘ってきた。/男であれ女であれ、がんや心臓病になる、あるいは交通事故に遭うのと同じように、うつ病になる可能性はある。/だとすれば、僕らは何をするべきだろうか。まずは誰かに語ることだ。そしてその話を聞くことだ〉との指摘がなされているが、その通りと思う。うつを発症したと思う人は、とにかく語ることが重要だ。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2018年5月12日号19世紀の生物学者トマス・ハクスリーは「あらゆる分野について何かを知っていると同時に、何らかの分野については全てを知っているよう心掛けよ」と説きました。まさに「理想の教養人」像ですが、スマホで何でも検索できる時代に、単なる博覧強記に価値はありません。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【酒・酒文化】 ウイスキーの知られざる世界 ビール、日本酒への熱き思い
2018年5月12日号最近の国産ウイスキーに対する海外での人気の高まりには驚くばかりだ。国産ウイスキーの魅力は日本の気候風土の中、長期の樽貯蔵によって生まれる芳醇な香味の世界だ。長年ウイスキーの熟成を研究してきた著者が、その知られざる世界を余すところなく解説したのが『最新 ウイスキーの科学』だ。時には専門用語も登場するが、独特の語り口で分かりやすく解き明かしてくれる。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
4月オープンの実験書店で 取り組むヒントをくれる書
2018年5月12日号おかげさまで4月24日に、池袋駅西口のエソラ池袋にビジネス書の専門店をオープンしました。単なる新店開店ではなく、天狼院書店のビジネスモデルの課題を突き詰め、進化させるための実験店でもあります。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
米兵のありのままが描かれた 実録・テロとの戦争の最前線
2018年5月12日号すでに、16年が経過した。2001年9月11日の米同時多発テロ事件を受けて始まった米国の「テロとの戦争」は、米国史上最長の戦争となっている。直接的な当事者でない日本人には、どうしても無関係な戦いのように感じられるが、今回、紹介する体験記は、そうした距離感を完全に吹き飛ばしてくれる。
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Book Reviews 知を磨く読書
現代神学の父の「捨てる勇気」
2018年5月12日号NHKスペシャル取材班『睡眠負債』は、睡眠不足がはらむ危険に警鐘を鳴らす好著だ。日本人の睡眠時間が短い理由について、〈基本は日本が農耕文化であることが影響していると思います。農業においてはたくさん働けば雑草が少なくなり、作物も多く採れるという考えがあります。欧米は狩猟文化ですから、頭がよく働いていないと獲物が獲れませんし、そのためには休養が必要です。農耕文化ではそれほど神経を研ぎ澄ませなくてもよいという違いがあります。/農耕文化の国では概して睡眠時間が短めです。それと儒教の影響もあると思います。「蛍の光、窓の雪」ではありませんが、長時間起きて努力を重ねて自分を磨くことが大事といったような部分が、睡眠時間を削る方向に働いているのではないでしょうか〉と解説する。説得力がある。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2018年4月28日号毎週、ダイヤモンド・オンラインの記事を本誌に転載していますが、今週は経済評論家の山崎元さんの「新社会人が絶対に手を出してはいけない『マネー三悪商品』」を選びました。この1週間で最も読まれ、フェイスブックで4桁の「いいね!」を集めた人気記事です。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【映画(DVD)】 懐かしの作品とそっくり? エンターテインメントの新流行
2018年4月28日号今年のアカデミー賞候補には懐かしやブラッドベリーの『火星年代記』からヒントを得たと思われるアニメもあり、だいたい去年の『ラ・ラ・ランド』はフレッド・アステアのミュージカルの良きコピーで、このくらい遠い過去から題材を持ってくるのが流行なのだ。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
どのコーナーに置こうか迷う 縦横無尽のクリエイター評伝
2018年4月28日号2020年は大阪万博から50年、この3月からは万博のシンボルとなった(正式なシンボルは別)「太陽の塔」の内部公開も始まりました。『「太陽の塔」新発見!』は、万博を知らない世代でも「絶対に見に行こう」となるに違いない著作です。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
世界中で食べられるトマト缶 消費者が知らない驚愕の事実
2018年4月28日号『トマト缶の黒い真実』は、著者が中国からイタリア、米国やアフリカの地を歩き回って、トマト加工産業の不透明な実態に迫るルポルタージュだ。本書で指摘されるように「ほのぼのとしたイメージ」に包まれているトマトは、実際には過去50年間で生産量が60倍に増え、それとともにグローバルな貿易の波に洗われ、巨万の富を生むようになった農産品なのだ。
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Book Reviews 知を磨く読書
投獄経験を描いた自伝の傑作
2018年4月28日号池上彰ほか著『宗教と暴力』は、2017年9月23日に行われたシンポジウムの記録に加筆修正し編集したものだ。池上氏は、〈自ら信じる宗教に命をかけることができる者は他人の命を奪うハードルが低くなるという傾向があることは前述の通り。であるならば、信じる宗教のために我が命を大切に扱い、他者の命もまた大事にする。その論理を普遍化することが、今後の課題なのではないか、という重い宿題をいただきました〉と指摘するが、その通りだ。宗教だけでなく、政治、学術でも自分が絶対に正しいことをしていると信じている人は、自らの暴力性に無自覚になる傾向があると思う。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2018年4月21日号「働きマン」「ドラゴン桜」「宇宙兄弟」など数々の大ヒットマンガを送り出した編集者で、現在は作家のエージェント会社、コルクの代表を務める佐渡島庸平氏によると、「時間当たりに摂取できる情報量が最も大きいのがマンガ」なのだとか。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【ミステリー】 期待のハードボイルド作家 デビュー作のヒロインの魅力
2018年4月21日号北原真理著『沸点桜』は、第21回日本ミステリー文学大賞新人賞の受賞作である。主人公は、東京・新宿の風俗店でセキュリティーを担当しているコウ。店の金を持ち逃げした美少女を連れ戻すよう命じられたこのヒロインが、追われる側になって物語が始まっていく。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
人生を生き抜く総合知の基盤 ゴーン氏の問題解決力の根底
2018年4月21日号『埼玉県立浦和高校』は、母校での学びの振り返りにとどまらず、人生を生き抜くために用意されている「知と教育」の在り方を示した好著です。後輩と保護者向けの2回の講演と質疑応答、校長との対談で構成されています。