記事一覧:コラム2379

  • 【旅行・乗り物】経営者が熱く語る鉄道の将来「競馬と鉄道」「空撮」の新発見

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【旅行・乗り物】 経営者が熱く語る鉄道の将来 「競馬と鉄道」「空撮」の新発見

    2018年6月16日号  

    『人口減少と鉄道』の著者は、JR九州(九州旅客鉄道)の初代社長である。国鉄時代からJRへと移り変わった半世紀にわたる歴史を、自己の人生にだぶらせながら仕事や体験を基に振り返りつつ、鉄道経営とはいかなるものかを熱く語っている。

  • 人物伝の快作のドラマチック起業家の半生記にヒットの予感

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    人物伝の快作のドラマチック 起業家の半生記にヒットの予感

    2018年6月16日号  

    リクルートの創業者にしてリクルート事件で会社を追われた男への毒や批判はひとまず置いて、起業家、ビジネスマンとしての一生を「よくぞここまで」と唸るほど丹念に取材しています。まずは一枚の死体検案書から始まるドラマは、「東大新聞」の創刊と後のリクルートに受け継がれる営業スタイルの創造へとつながり、当時としては画期的だった女性活用や適性検査商品の開発の背景へと進みます。江副氏が、成績が悪く心理学の中では傍流の教育心理学にしか進めなかったことが、後のビジネスと深く関わる鍵となります。

  • 思考の「小島」を作る法

    Book Reviews 知を磨く読書
    思考の「小島」を作る法

    2018年6月16日号  

    千葉雅也著『メイキング・オブ・勉強の哲学』からは思考術について多くの事柄を学ぶことができる。例えば、ネットとアナログの関係について、千葉氏は、〈現代においては、現代社会と直結した接続過剰的なツールと、そこから逃れるためのツールを区別して使いこなすのがいいと考えています。/SNSは前者の最たるもので、情報収集のために欠かせませんが、しかし、おそらく何かを作り出そうと欲望するためには、そこから自分を切断する、別の場所で自分を「有限化」するための別のツールが必要だと思うんです。それはデジタルツールでもできる。Evernoteやアウトライナーで、思考の「小島」を作るのでもいい。あるいは、紙のノートのように、ネットから完全に切断されたアナログなものを使ってみるのでもいい。/接続過剰なデジタルツールを使うのをやめて孤独になれ、というのは無理です。接続過剰状態がもたらすメリットはあまりに大きい。だから、そのなかに「小島」を作るしかない〉と述べる。評者はまさにこの方法を用いており、大学ノートとEvernoteによって過剰接続から逃れる「小島」を作っている。

  • 地に落ちた評価も回復できるネット時代の危機管理を詳述

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    地に落ちた評価も回復できる ネット時代の危機管理を詳述

    2018年6月16日号  

    企業にとっても、個人にとっても、レピュテーション(評価)は、極めて重要だ。高い評価を得て能力以上の成果を出す人もいるが、評価がいまひとつで能力に見合った成果を出せないという人もいる。

  • マスコットフーズ

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    マスコットフーズ

    2018年6月16日号  

    水と具を加えて煮込むだけで、本格的なインドスタイルのカレーが作れる濃縮タイプのカレーペースト。スパイス専門メーカーのマスコットフーズが開発した「印度の味」は、じっくりと炒めた玉ネギに香味豊かなオリジナルブレンドスパイスを加えたコクのある味で、多くのファンを獲得してきた。

  • 【サイエンス】ぼんやりする効用に陰の主役「脳」のイメージが改まる本

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【サイエンス】 ぼんやりする効用に陰の主役 「脳」のイメージが改まる本

    2018年6月9日号  

    『学ぶ脳』は人間の脳活動をネットワーク同士のつながりや揺らぎとして捉え、「基本系」「執行系」といった特徴的な各ネットワークの連携、特に「ぼんやり」しているときの働きが気付きや創造に生かされていることを説く。

  • やりたいことを成し遂げる組織と人への実践アドバイス

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    やりたいことを成し遂げる 組織と人への実践アドバイス

    2018年6月9日号  

    出版社の刊行予定表を見ると、今秋から「平成本」が多くなりそうで、その“初陣”を飾ったのが『平成史』。佐藤優さんと近代思想史の慶大教授にして音楽評論家としても著名な片山杜秀さんが、平成に起きたさまざまな出来事を思想史や文化史、政治史の文脈の中で整理していきます。

  • 日本の社会システムを変えるマーケットデザインの可能性

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    日本の社会システムを変える マーケットデザインの可能性

    2018年6月9日号  

    今から数年前に、海外で先行した「電波オークション」の導入を目的とする電波法改正案が国会に提出された。だが、政権がちょうど民主党から自民党に交代する時期に差し掛かり、当該法案は廃案となった。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2018年6月9日号  

    私が勤める会社は取り立てて規模が大きいわけではないが、一応欧州に子会社を持っている。だから間違いなくGDPRの適用対象である。ところが読み始めた途端にギブアップした。GDPRをはじめ、EEAにDMP、SCCなど普段見慣れない言葉のオンパレードに酔いそうになる。これでは横文字に弱い役員が多い当社では、対応が後手に回るはずだ。

  • 日本の教育の問題を深く知る

    Book Reviews 知を磨く読書
    日本の教育の問題を深く知る

    2018年6月9日号  

    筒井康隆著『誰にもわかるハイデガー』を読むと、筒井氏が哲学者としても優れていることが分かる。〈なぜ人間だけが、死を了解できるのか。それは、自分の経験の有限性を、「無限性の欠如」として捉えることができるからである。とすると、またしても疑問にぶつかる。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2018年6月2日号  

    個人データ保護の規則が随分厳しくなるらしい──。当初、GDPRにはその程度の認識だったのですが、内容を知るうちにその意味するところ、影響の大きさに衝撃を受けました。要するに、個人情報を集めてマネタイズに利用する「デジタル経済」そのものに再構築を迫る社会変革が始まるのだ、と。

  • 【スポーツ】メジャーファンの心をも掴む大谷翔平とは何者なのか

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【スポーツ】 メジャーファンの心をも掴む 大谷翔平とは何者なのか

    2018年6月2日号  

    気が付けば野球祭りのような3冊になってしまった。それもこれもこの人の活躍に影響されてのことだろう。『大谷翔平の素顔』は、いま読むのにぴったりの本だ。彼は何者なのか? どうして二刀流にこだわるのか? なぜメジャーリーグに挑戦するのか? 副題の「道ひらく、海わたる」の言葉通り、彼は誰もやっていないことに挑むことを最高の喜びにできる価値観とメンタリティーを持つ。論理的で強い目的意識を持ちながらも、メジャー挑戦への決断は、「やってみたいと思ったから」と極めて感覚的で身体的なところが興味深い。しかし、だからこそ彼の信念はブレないのだろう。著者は、両親をはじめ高校の佐々木監督、日本ハムの栗山監督や大渕スカウト等、大谷を知る人たちを丹念に取材している。各氏の評は、紛れもなく「時代を担う存在」で一致する。誰からも愛される素顔がそこにある。

  • 仮想通貨の最新アンチョコゴリラ研究第一人者の視点

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    仮想通貨の最新アンチョコ ゴリラ研究第一人者の視点

    2018年6月2日号  

    分かっているようで本当は分かっていないことがたくさんあります。今の私なら、まずはベーシックインカム。

  • 人口減少時代にある日本でも生産性の向上は可能だと説く

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    人口減少時代にある日本でも 生産性の向上は可能だと説く

    2018年6月2日号  

    本書は、人口減少で経済の常識が根本から変わったとし、労働者の質がトップレベルでも経営者が無能なことが問題だとする。また、生産性を向上させる具体的な方法を実践すれば、日本には労働者の黄金時代が訪れるとしている。

  • 東京の問題を解決する商品

    Book Reviews 知を磨く読書
    東京の問題を解決する商品

    2018年6月2日号  

    田中利典著『よく生き、よく死ぬための仏教入門』を読むと吉野山(奈良県)で今も大きな影響力を持つ修験道の論理がよく分かる。〈日本人にとって聖なるものは、和御霊と荒御霊のふたつの形をもちます。日本の神さまはどちらかのタイプなのです。生命のバランスが整っている和御霊、勢いが前面に出ているのが荒御霊。蔵王権現さまは、そのふたつの魂を融合しています。忿怒の形相という姿かたちはいわゆる荒御霊ですが、肌の色は和御霊の慈悲を表します。「青黒は慈悲をあらわす」の慈悲です。蔵王権現さまのなかに、和御霊と荒御霊が両方とも示されている点からしても、いかにも日本らしい尊像なのです〉と田中氏が指摘する通り、蔵王権現に明治初期に行われた神仏分離令より前の日本的宗教性の特徴が表れている。

  • JT

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    JT

    2018年6月2日号  

    4時間のボランティア活動をすると、有名アーティストの出演するライブイベントに参加できる──そんな社会貢献プロジェクト「RockCorps(ロックコープス)」の5年連続5回目の日本開催「RockCorps supported by JT 2018」(特別協賛・JT)がスタートした。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2018年5月26日号  

    「20世紀の宅配便は『送る人』と『受け取る人』の“想い”を繋ぐものであり、金銭的かつ感情的価値のあるモノが運ばれていた」元流通業界の証券アナリストで経営コンサルタントの松岡真宏氏が、ダイヤモンド・オンラインに寄せた記事の中で指摘しています。確かに学生時代、実家からの食料(時々は現金も)の詰まった小包はうれしかったものです。

  • ロシアがよく分かる小説家

    Book Reviews 知を磨く読書
    ロシアがよく分かる小説家

    2018年5月26日号  

    竹内政明著『竹内政明の「編集手帳」傑作選』は、読売新聞の名コラムニストの文字通り傑作を集めている。〈古代日本では言葉に神秘的な霊力が宿ると信じられ、それを言霊と呼んだ。言葉を伝える文明の利器である携帯電話に、昔の人が「あくがれいづる魂」に例えた蛍の瞬く光景は、それなりにつじつまが合っているのかも知れない。/記事の切り抜きを取り出しては読み返している。JR福知山線の脱線事故で、無残につぶれた車両のドアを切断して救助隊員が車内に入った時、折り重なる遺体の傍らには携帯電話が散乱していたという。/あちこちで光がともり、呼び出し音が鳴る。切れても、すぐにまた鳴り出す。着信表示に「自宅」の文字が浮かんでいるものもあった。肉親を捜し求め、一刻も早く無事の声を聞きたい家族からの電話である〉。携帯電話に言葉という魂が宿っていることが伝わってくる。

  • JR東海

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    JR東海

    2018年5月26日号  

    青もみじが生い茂る初夏の京都を舞台に、御朱印めぐりやライトアップされた情景を楽しむ──。これまで京都の四季折々の魅力を発信してきたJR東海の「そうだ 京都、行こう。」から、今回、初夏を満喫する二つのプランが登場した。

  • ソーシャルデザインこそ新しいファッション創造の道

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    ソーシャルデザインこそ 新しいファッション創造の道

    2018年5月26日号  

    ファッションごときで世界は変えられないと思うが、『僕たちはファッションの力で世界を変える』が読まれることでソーシャルアントレプレナー(社会起業家)への理解と賛同が増すことを感じた。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    〆切で積んでるエルデンリングDLC、早くクリアしなくちゃ

     大人になりゲームから離れていた私の元に結婚祝いとしてWiiが来たのは2008年のこと。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のとりこになり、エンディングでは床に崩れて大泣きし、それからずっとゲームが大好きです。今回「ゲーマーの平均年齢は37歳」と知って安堵したのは内緒です。
     生まれた子どもは知育ゲームとマインクラフト、Robloxに夢中。わが家の娯楽の真ん中にゲームはいます。
     今号の特集では、依存症の問題は取り上げませんでしたが、産業・文化・社会の中で重要性を増すゲームと、どう付き合うかを、多くの方が考えるきっかけになれば幸いです。さて、〆切終わったしそろそろエルデンリングDLCクリアしなくちゃ。

  • 編集部 片田江康男

    寒さに負けないゲームのコンテンツ力

     自宅近くの公園を通りかかった際に、小中学生5~6人が公園のベンチに下を向いて座っていました。手にしていたのはNintendo Switch。お菓子や飲み物まで用意して、寒空の下で没頭していました。
     私が子どもの頃は、ゲームを持っていて、家に上がっていい友人宅に集合したものでしたが、新型コロナウイルスのまん延を経て、そんな遊び方はなかなか実現しなくなったようです。
     それにしても、寒風吹きすさぶ中でも、子どもたちを夢中にさせるゲームのコンテンツ力には脱帽です。私も読者の皆さまが夢中になる特集をお届けできるよう、精進してまいります。2025年もよろしくお願いいたします。

最新号の案内2025年1月18日号

表紙

特集日本のゲーム

半導体や鉄鋼並みの外貨獲得力を持つ日本のコンテンツ産業。その中で最大規模を持ち、成長を続けるのがゲームだ。世界市場は2028年には50兆円にも届くといわれており、外貨獲得産業として国も支援に乗り出した。一方、業界の「ゲームシステム」は急速に…

特集2役所&日銀出身の社外取締役報酬ランキング

社外の客観的な目が企業経営にとって重みを増す中、社外取締役が役人の有望な再就職先となっている。「行政経験を積み、企業経営にも一定の理解がある官僚OB・OGは貴重」との見方がある一方、「形を変えた天下り」といった否定論も。彼らが高額報酬に見合…