記事一覧:コラム2379

  • 「小さな政府」だった室町幕府

    Book Reviews 知を磨く読書
    「小さな政府」だった室町幕府

    2018年7月14日号  

    久保田哲著『帝国議会』は、大日本帝国議会(国会)開設過程を実証的に分析した好著だ。国民の政治的熱狂から距離を置いた福沢諭吉の姿勢が興味深い。〈議会開設に対する福沢の「沈黙」は、彼なりの政治論であった。過度な政治熱は、やがて冷める。

  • 三協リール

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    三協リール

    2018年7月14日号  

    世の中には多種多様な「リール」がある。電源コードやホースなどを巻いて収納するリールは工場や農園などの必需品だ。そのリール製品の一流ブランドとして成長を続けている会社がある。1968年に創業し、今年50周年を迎えた三協リールだ。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2018年7月7日号  

    上海出身の知人によると、「銀座とか中国語を話せる店員が増えましたよね。でも、雇用主は全然分かってないなと思うことがある」。日本で働く中国人と話すと大体、どの辺の出身か分かるそうで、「例えば○×地方の出身者を接客業に就けちゃダメでしょ。サービス精神なんてないんだから」とその知人。

  • 【料理・食】最高のコーヒーへの鎮魂歌あたり前にやり続ける職人魂

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【料理・食】 最高のコーヒーへの鎮魂歌 あたり前にやり続ける職人魂

    2018年7月7日号  

    私が今までに飲んだコーヒーの最高峰は、「珈琲美美(びみ)」のモカの一杯である。ご主人の森光宗男さんが「滴一滴」心を静めて淹れてくださったモカは、琥珀色が澄み渡り、味わいは深遠で、余韻が静かにどこまでも長く続くのだった。

  • 言葉から浮かぶ経営者の実相刺さる片づけ法のアドバイス

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    言葉から浮かぶ経営者の実相 刺さる片づけ法のアドバイス

    2018年7月7日号  

    経済記者として文句なしのキャリアを積んだ著者が、取材ノートを振り返り、記事にできなかった経営者の言葉や実像をつづったのが『経営者』。

  • 極秘作戦の舞台裏を検証する通史として読める中東紛争史

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    極秘作戦の舞台裏を検証する 通史として読める中東紛争史

    2018年7月7日号  

    「日本は北朝鮮の核施設を破壊すべきであり、それには先制攻撃が必要だ」──。昨秋来日した米戦略国際問題研究所の戦略家、エドワード・ルトワック氏は、このような過激な主張をして一部で話題になった。その上で参考になるとしたのが、イスラエル軍のやり方であった。

  • 読解術の優れた参考書

    Book Reviews 知を磨く読書
    読解術の優れた参考書

    2018年7月7日号  

    池上彰著『知らないと恥をかく世界の大問題9』は、内外政事情の全体像を知るための最良の参考書だ。トランプ米政権がイラン核合意から離脱した件について、池上氏は〈イラン国内には、アフマディネジャド前大統領に代表される強硬派がいて、ロウハニ大統領のことを弱腰だと批判してきました。今回のアメリカの離脱で、再び批判が強まる可能性があり、核開発を再開させる恐れもあるわけです。/イスラエルはイランの核開発を許しませんから、武力を行使してでも阻止するという考え方です。また、イランと敵対するサウジアラビアも核武装に動く可能性もあるのです。イランをめぐる中東情勢は再びきな臭くなってきています〉とする。その通りと思う。イランとのビジネスは大きなリスクを伴うので、距離を置いた方がいい。

  • ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン

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    ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン

    2018年7月7日号  

    紙巻きたばこよりも副流煙やにおいが少なく、ニコチンなども低減できることで、普及の度合いを高める加熱式たばこ。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンの「glo(TM)」は、昨年10月から全国での販売が始まった加熱式たばこだ。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2018年6月30日号  

    根っからの文系の割に、「数の神秘」のような話は好きで、最近は巡回数「142857」というネタを本で読んで感動しました。とはいえ、もっぱら目に触れるのは近代数学の整数論の基礎である10進法に基づく話。きっと2進法にも12進法にもそれぞれの美しさがあるんだろうなと想像しますが、そこまで手が回りません。

  • 【映画(DVD)】種々雑多を光り輝かせる力量感動的な見せ物の変わり種作

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【映画(DVD)】 種々雑多を光り輝かせる力量 感動的な見せ物の変わり種作

    2018年6月30日号  

    この『シェイプ・オブ・ウォーター』が、優れた映画であることは間違いない。しかし、どう紹介したらいいだろう? SFか? 時はどうも1960年代。キューバ危機の時代らしい。怪物(クリーチャー)映画か? 違う。

  • 圧倒的な熱のこもった人生論ネガティブ成功法の説得力

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    圧倒的な熱のこもった人生論 ネガティブ成功法の説得力

    2018年6月30日号  

    名編集者にして幻冬舎社長による『読書という荒野』のタイトルから読書論かと思いがちですが、それは大間違い。読むという行為と言葉を軸にした圧倒的な熱量の人生論です。

  • 人間は合理主義では動かない政治とリアリズムを扱う古典

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    人間は合理主義では動かない 政治とリアリズムを扱う古典

    2018年6月30日号  

    国際政治学の泰斗で、米ケネディ大統領(1917~63年)のブレーンでもあった著者のモーゲンソーは、国際政治の分野で国家主権を重視し、理想主義を諫(いさ)める、いわゆる「リアリスト」(現実主義者)の祖として知られる。

  • 外務省主流派による画策

    Book Reviews 知を磨く読書
    外務省主流派による画策

    2018年6月30日号  

    白井聡著『増補「戦後」の墓碑銘』では、〈(二〇一六年)二月に訪露した、安倍首相の側近中の側近である谷内正太郎国家安全保障局長は、パトルシェフ安全保障会議書記が、日ソ共同宣言を履行して二島を引き渡したならば「島に米軍基地は置かれるのか」と問い掛けたのに対し、「可能性はある」と答えたという。

  • 東邦オート

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    東邦オート

    2018年6月30日号  

    ボルボの正規ディーラーとして販売とメンテナンスを手掛けている東邦オートは、千葉県の幕張を拠点に、同県内に5店舗、神奈川県内に2店舗を展開し、全国のボルボ正規ディーラーでトップクラスの新車登録台数を誇っている。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2018年6月23日号  

    「良い社長」といっても、誰にとってなのかで結果は変わってきます。相手は株主・投資家なのか、従業員なのか、あるいは顧客・取引先か。また、アンケート方式なら回答者の属性に左右されるでしょうし、複数の指標の積み上げならその“設計”がものをいいます。

  • 【健康・医療】10代に急増中のネット依存早期治療に導く家族の気付き

    Book Reviews オフタイムの楽しみ
    【健康・医療】 10代に急増中のネット依存 早期治療に導く家族の気付き

    2018年6月23日号  

    厚生労働省の調査によると成人の約420万人、中高生の約52万人にネット依存の疑いがある。『心と体を蝕む「ネット依存」から子どもたちをどう守るのか』は、ネット依存治療を2011年7月から行っている国立病院機構久里浜医療センターの樋口進院長が監修している。

  • 人口減少のピンチとチャンス自由と安心、寛容の大切さ

    Book Reviews 目利きのお気に入り
    人口減少のピンチとチャンス 自由と安心、寛容の大切さ

    2018年6月23日号  

    『宇宙兄弟』『君たちはどう生きるか』などを仕掛けた編集者の、コミュニティーとビジネスについての所感が、『WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE.』。ネットは、家庭や会社など既存のコミュニティーになじめなくとも、価値を共有する人々と新たなコミュニティーを創造できることを証明しました。

  • 辛口の投資家目線で徹底予測新興国ではどこに着目するか

    Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
    辛口の投資家目線で徹底予測 新興国ではどこに着目するか

    2018年6月23日号  

    ロシアのプーチン大統領もトルコのエルドアン大統領も、登場したばかりのころは「改革者」であった。ところが、長期政権となるうちに当初の志はどこかに行ってしまった──。結果として、ロシアやトルコは、投資対象としての魅力を失っている。成長する国と沈む国を分ける条件とは何だろうか。

  • 日本の政治エリートの本音

    Book Reviews 知を磨く読書
    日本の政治エリートの本音

    2018年6月23日号  

    青木美希著『地図から消される街』を読むと、日本政府が原子力発電を継続する理由が核抑止力の維持にあることがよく分かる。〈民主党政権で脱原発を議論していたときに、政治家や新聞、専門家が相次いで、核抑止力のためには原発や核燃料サイクルが必要、と訴えた。

  • From Readers From Editors

    From Readers From Editors
    From Readers From Editors

    2018年6月16日号  

    1990年代終盤に小売業界を担当していました。当時は小売り、不動産、ゼネコンが過剰債務業種の筆頭。ダイエーなどは営業利益と受取利息・配当金の合計を支払利息で除した「インタレスト・カバレッジ・レシオ」が1を切る年も。つまり本業の稼ぎでは借金返済どころか金利の支払いすらおぼつかない状況でした。

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記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    〆切で積んでるエルデンリングDLC、早くクリアしなくちゃ

     大人になりゲームから離れていた私の元に結婚祝いとしてWiiが来たのは2008年のこと。「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のとりこになり、エンディングでは床に崩れて大泣きし、それからずっとゲームが大好きです。今回「ゲーマーの平均年齢は37歳」と知って安堵したのは内緒です。
     生まれた子どもは知育ゲームとマインクラフト、Robloxに夢中。わが家の娯楽の真ん中にゲームはいます。
     今号の特集では、依存症の問題は取り上げませんでしたが、産業・文化・社会の中で重要性を増すゲームと、どう付き合うかを、多くの方が考えるきっかけになれば幸いです。さて、〆切終わったしそろそろエルデンリングDLCクリアしなくちゃ。

  • 編集部 片田江康男

    寒さに負けないゲームのコンテンツ力

     自宅近くの公園を通りかかった際に、小中学生5~6人が公園のベンチに下を向いて座っていました。手にしていたのはNintendo Switch。お菓子や飲み物まで用意して、寒空の下で没頭していました。
     私が子どもの頃は、ゲームを持っていて、家に上がっていい友人宅に集合したものでしたが、新型コロナウイルスのまん延を経て、そんな遊び方はなかなか実現しなくなったようです。
     それにしても、寒風吹きすさぶ中でも、子どもたちを夢中にさせるゲームのコンテンツ力には脱帽です。私も読者の皆さまが夢中になる特集をお届けできるよう、精進してまいります。2025年もよろしくお願いいたします。

最新号の案内2025年1月18日号

表紙

特集日本のゲーム

半導体や鉄鋼並みの外貨獲得力を持つ日本のコンテンツ産業。その中で最大規模を持ち、成長を続けるのがゲームだ。世界市場は2028年には50兆円にも届くといわれており、外貨獲得産業として国も支援に乗り出した。一方、業界の「ゲームシステム」は急速に…

特集2役所&日銀出身の社外取締役報酬ランキング

社外の客観的な目が企業経営にとって重みを増す中、社外取締役が役人の有望な再就職先となっている。「行政経験を積み、企業経営にも一定の理解がある官僚OB・OGは貴重」との見方がある一方、「形を変えた天下り」といった否定論も。彼らが高額報酬に見合…