記事一覧:News & Analysis519

  • 阪急阪神ホテルズだけでない!メニュー表示偽装の構造問題

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    阪急阪神ホテルズだけでない! メニュー表示偽装の構造問題

    2013年10月30日

     阪急阪神ホテルズのメニューの虚偽表示問題がホテル業界を震撼させている。「うちも同じことをしていないか、お客さまに聞かれたときにきちんと根拠を示すことができるか、トップからの指令で見直しているところだ」と、大手ホテル幹部は声を潜める。阪急阪神ホテルズは新阪急ホテルで芝エビの料理にバナメイエビを使っていたなど、23ヵ所のレストランや宴会場で47品目にメニューと異なる食材を使っていたと公表。「偽装ではなく誤表示」と強調した出崎博社長(当時)は引責辞任に追い込まれた。

  • 医療用ロボで神戸を再活性化川崎重工

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    医療用ロボで神戸を再活性化 川崎重工"40年越し"の挑戦

    2013年10月29日

    世界的に見れば、遅きに失した感もあるが、川崎重工業にとっては、"40年越しの技術"がこれまでより一歩前に進むことになった。この10月21日より、川崎重工と医療検査機器製造・販売大手のシスメックス(兵庫県)は、"医療用ロボット"の共同開発に向けた活動を本格的にスタートさせた。準備に1年半を費やした新会社「メディカロイド」(メディカルとアンドロイドの造語)は、両社の得意分野を持ち寄る。医療現場における検査・診断、治療(手術)、患者の自立支援などを目指し、低コストかつ信頼性の高い国産医療用ロボットの事業化に乗り出す。

  • iPhone効果はまだ不発!利益据置が示すドコモの根深い苦境

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    iPhone効果はまだ不発! 利益据置が示すドコモの根深い苦境

    2013年10月29日

    一体いつ成果が出るのか――。市場関係者からは、ため息とも焦りともとれるような発言が相次ぎ出ている。iPhoneを導入した後、初めての決算発表を迎えたNTTドコモ。業績への影響が注目されたが、結局のところ「営業利益8400億円の目標は据え置き」と現状維持となった。もともとの計画ではiPhone効果を織り込んでいなかっただけに、低迷していたドコモの起爆剤になる見方もあった。だが、その効果が表れるのには、年明けから来春まで時間がかかりそうである。

  • 難航不落JALの扉をこじ開けた欧州エアバスCEOの“粘り腰”

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    難航不落JALの扉をこじ開けた 欧州エアバスCEOの“粘り腰”

    2013年10月24日

    来日した欧州航空大手エアバス社のファブリス・ブレジエCEOは意気揚々としていた。現在、日本におけるシェアは13%にも関わらず、「20年後には5割にしたい」と、掲げた目標の大きさが物語っている。それもそのはずだ。わずか3週間前に、ここ日本で“大金星”を収めたばかりなのだ。

  • 利益でもミシュラン超えが射程圏内ブリヂストンの「断トツ戦略」

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    利益でもミシュラン超えが射程圏内 ブリヂストンの「断トツ戦略」

    2013年10月24日

    世界のタイヤ市場でシェア首位のブリヂストンが、収益力強化に向けて動き出した。「業界において全てに断トツを目指す」とかねて宣言してきた津谷正明CEO。世界シェアでは仏ミシュランを抜きトップになって久しいものの、利益率ではずっと後塵を拝していた。ところが2013年1月~6月の業績では、ミシュランの営業利益率11.3%に対してブリヂストンは同11.2%と接近。13年12月期の営業利益は4000億円の過去最高益を見込んでおり、"ミシュラン越え"が射程圏内に入ってきた。

  • ブラジル造船大手への出資で透けて見える三菱重工の意図

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    ブラジル造船大手への出資で 透けて見える三菱重工の意図

    2013年10月24日

    円高修正で一息つけたことから、業界再編の機運が後退したかに見えた造船業界で、再び動きが出てきた。10月22日、三菱重工業、今治造船グループ、大島造船所、名村造船所、三菱商事の5社は、ブラジルで急成長する大手造船会社のエコビックス・エンジェビックスに資本参加することを発表した。

  • ソフトバンクの拡大戦略を財務で支えた笠井氏死去の損失

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    ソフトバンクの拡大戦略を 財務で支えた笠井氏死去の損失

    2013年10月23日

    ソフトバンクにとっては、大きな精神的な支えを失ったと言えよう。笠井和彦取締役が10月21日に死去した。享年76歳だった。笠井氏は、1959年に富士銀行(現みずほ銀行)に入行後、為替のスペシャリストとして名をはせた。同行副頭取や安田信託銀行(現みずほ信託銀行)会長を経て、2000年にソフトバンク取締役に就任。以後、「金庫番」として財務全般を担ってきた。

  • 快進撃続くソニーのカメラ事業遂にキヤノン、ニコンの牙城へ

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    快進撃続くソニーのカメラ事業 遂にキヤノン、ニコンの牙城へ

    2013年10月23日

    ソニーのデジタルカメラ事業が快進撃を続けている。それは、いまだかつて誰も崩したことのない、キヤノン・ニコンの牙城にまで迫るかもしれない。ソニーが10月16日に発売した新商品「α7R」と「α7」がその“刺客”だ。

  • ヤフー捨て身のEC無料化で問われる店舗の儲かる仕組み

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    ヤフー捨て身のEC無料化で 問われる店舗の儲かる仕組み

    2013年10月16日

    検索大手ヤフーがネット通販サイト「ヤフーショッピング」における新料金体系を明らかにした。その直後から、交流サイトのフェイスブック上では、あるグループが作られた。ネットショップ担当者やヤフー、楽天関係者などEコマースに関わるプロの面々が続々と集まり、なんと1週間で500人を超えるほどの活況を呈している。それもそのはずである。グループ名は「Yahooショッピング無料化について語る会」といい、今、関係者の間で最も熱いテーマを取り上げているからだ。

  • ほけんの窓口に悪夢が再来泣く子も黙る“料調”が税務調査へ

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    ほけんの窓口に悪夢が再来 泣く子も黙る“料調”が税務調査へ

    2013年10月11日

    前社長が自身の不動産取引に絡んで消費税の不正還付を受けた罪で在宅起訴された保険ショップ最大手、ほけんの窓口グループ。前社長が引責辞任し、いったんは落ち着きを取り戻したかにみえる窓口だが、再び同社を揺さぶる事態が訪れようとしている。

  • 暴力団融資で経営トップの関与が明らかにみずほ銀行頭取が語った会見の全容

    News & Analysis
    暴力団融資で経営トップの関与が明らかに みずほ銀行頭取が語った会見の全容

    2013年10月10日

    暴力団への融資を放置していた問題で、経営トップの関与が明らかになったみずほ銀行。「デイリー・ダイヤモンド」では、10月4日の岡部俊胤副頭取の記者会見に続き、10月8日の佐藤康博頭取による記者会見の全容を掲載し、説明が二転三転したその様子を余すところなくお伝えする。

  • 風力巻き返しに三菱重工が合弁会社設立欧州参入の”チケット”獲得後の勝算

    News & Analysis
    風力巻き返しに三菱重工が合弁会社設立 欧州参入の”チケット”獲得後の勝算

    2013年10月8日

    洋上風車の実績とノウハウ、欧州拠点が欲しかった三菱重工業と、資本が欲しかったデンマークの風力発電機メーカー、ヴェスタス。1年以上にわたって続いてきた提携交渉の着地点は、合弁会社の設立となった。両社は2014年3月末までに合弁会社を設立することで合意、互いの洋上風車の事業を切り出し、開発設計から製造、販売、アフターサービスまでを網羅する、洋上風車の専業会社をつくる。高成長が見込まれる欧州市場をメインターゲットと想定しているという。

  • 暴力団への融資問題で弁明みずほ銀行副頭取”紛糾会見”の全容

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    暴力団への融資問題で弁明 みずほ銀行副頭取”紛糾会見”の全容

    2013年10月7日

    暴力団への融資を知りながら放置していた問題で、9月27日に金融庁から業務改善命令を受けた、みずほ銀行。関係者へのおわび文書を公表するだけで、対外的な説明責任を果たしていないという批判の声が強まる中、10月4日に日銀本店でようやく記者会見を開いた。2013年10月19日号本誌「クローズアップ」でこの問題の深層に迫るのに先立ち、「デイリー・ダイヤモンド」では、1時間半近くに及び、紛糾した記者会見の全容を紹介する。

  • のれん代めぐる裁判で説明が二転三転オリンパスに迫る「今そこにある危機」

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    のれん代めぐる裁判で説明が二転三転 オリンパスに迫る「今そこにある危機」

    2013年10月7日

    オリンパスの損失隠し事件で英国の重大不正捜査局(SFO)が4日同社を訴追し、第2幕は音もなく上がった。SFOは日本の東京地検特捜部にあたるとされ、法人を訴追するのは初めてのことだから、判決が出るまでの期間や罰金の額などは予断を許さない。それだけに英国での訴追について、各種メディアは淡々と報じているだけだ。しかし意外な急展開を見せるかもしれないのは、むしろこれからだろう。

  • 羽田国際線枠配分でもANAに軍配国交省の不透明試算でJAL成田便にも打撃

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    羽田国際線枠配分でもANAに軍配 国交省の不透明試算でJAL成田便にも打撃

    2013年10月4日

    日本航空(JAL)には、極めて厳しい結果となった。来年3月の羽田空港国際線の発着枠増に伴う配分で、国土交通省は、国内航空会社に割り当てる16枠のうち、全日本空輸(ANA)に11枠、JALに5枠を配分することを決めた。

  • 欧州企業を約3800億円の大型買収LIXIL電光石火M&Aの行方

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    欧州企業を約3800億円の大型買収 LIXIL電光石火M&Aの行方

    2013年10月3日

    「住生活に関わる全ての製品で、世界で1位、2位のブランドを手に入れた」9月26日、LIXILグループは独住宅設備機器大手のGROHE(グローエ)を買収した。取得金額は約3800億円。日本企業による海外企業買収では今年2番目に高額な大型買収だ。夜8時から都内で緊急記者会見を行った藤森義明社長兼CEOは、「北米、中国、欧州を中心とした世界基盤を構築した」と胸を張った。

  • 不祥事続きJR北海道で囁かれる旧国鉄の“亡霊”労組の影

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    不祥事続きJR北海道で囁かれる 旧国鉄の“亡霊”労組の影

    2013年10月3日

    「誰もはっきりとは言わないが……」。北国の大動脈でありながら、レールの異常放置など前代未聞の不祥事を連発するJR北海道。事情をよく知る複数の関係者は、原因についてそう声を潜める。

  • SCOOP!!カネボウが11月にも美白化粧品を再発売被害拡大続く中での”蛮行”に他社もあきれ顔

    News & Analysis
    SCOOP!! カネボウが11月にも美白化粧品を再発売 被害拡大続く中での”蛮行”に他社もあきれ顔

    2013年10月2日

    美白化粧品で肌がまだらに白くなる白斑のトラブルを起こしているカネボウ化粧品が、11月にも美白化粧品の新製品を早くも投入することが分かった。被害者とみられる顧客は1万人を突破しており、なお増え続けている中での美白化粧品の投入は、業界他社から「信じられない蛮行だ」との批判が強い。さらに、発売するのは新規に厚生労働省の承認を得たものではなく、現在は発売中止になっている使い古した処方の製品だ。目先の売上高欲しさに使い古しの商品を投入したとなれば、カネボウへの批判がさらに強まるのは間違いない。

  • 暴力団との取引を2年放置みずほ銀のずさんな内部管理

    News & Analysis
    暴力団との取引を2年放置 みずほ銀のずさんな内部管理

    2013年9月27日

    「また、みずほですか」――。9月27日、反社会的勢力との取引をめぐって、金融庁がみずほ銀行に対し業務改善命令を下すと、大手銀行の間からは、やゆともため息ともつかない声が漏れた。

  • 勝ち組経営統合は“対等”なのか東エレ、米アプライドで気になる主導権

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    勝ち組経営統合は“対等”なのか 東エレ、米アプライドで気になる主導権

    2013年9月27日

    勝ち組同士が国境をまたいで経営統合する──。日本企業の絡む再編の珍しい形態に注目が集まっている。半導体製造装置大手で世界3位の東京エレクトロンと世界首位の米アプライドマテリアルズが手を握ることで、世界シェア約25%、時価総額約290億ドル(約2.8兆円)の巨大企業が誕生するのだ。

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記者の目

  • 副編集長 千本木啓文

    農協から届いた「抗議文」を読んで、しばし感傷に浸る

     JA全中から毎年、抗議文をもらうのですが、今年は雑誌の発売前に届きました。特集の一部を「組合長165人が“辛口”評価 JA上部団体の通信簿」としてダイヤモンド・オンラインで先に配信したからです。
     抗議文は、「19万人の農協役職員の0.2%の意見で記事が構成されており、(中略)偏った先入観を植え付ける意図があった」として、続編の配信中止を求める内容でした。
     組合長ら幹部200人超を含む役職員434人の声には傾聴する価値があるはずです。抗議文を読み、自分は若いと思い込んでいる人が鏡に映った老いた姿を見て、こんなはずはないと怒っているような印象を持ちました。自戒を込めて、鏡のせいにしてはいけないと思いました。

  • 編集長 浅島亮子

    ロングセラー第9弾でも攻め続ける農業特集

     今年も人気企画「儲かる農業」特集の第9弾が刷り上がりました。身内ながら感心するのが、毎年新しいコンテンツを加えて特集構成を刷新していることです。今回の新ネタは農協役職員アンケート。ロングセラー企画の定番を変えるには勇気が必要ですが、果敢に新機軸を打ち出しているのです。
     昨年、千本木デスク率いる農協問題取材チームは、共済の自爆営業などJAグループの不正を暴いたことが評価され、報道実務家フォーラム「調査報道大賞」優秀賞を受賞しました。訴訟に屈することなく、問題の本質を突く取材活動を貫いた結果と受け止めています。今回の特集でも粘り強い取材は健在。取材チームの熱量を存分に感じていただければ幸いです。

最新号の案内2024年5月11日号

表紙

特集儲かる農業2024

いよいよ儲かる農業が実現するフェーズに入った。「台頭する豪農」と「欧米のテクノロジー」と「陰の仕掛け人」が”令和の農業維新”というムーブメントを起こしている。他方、農業を牛耳ってきた旧来勢力である農協と農水省は、存在意義を問われる”緊急事態…

特集2家計・住宅ローン・株が激変! 金利ある世界

日本銀行が17年ぶりの利上げで金融政策の正常化に踏み出した。”金利ゼロ”に慣れ切った家計や企業経営、財政はどうなるのか。日本は「成長期待が持てない経済」から抜け出せるのか。それとも低金利は続き、物や資本が余った経済への道を歩むのか。「金利あ…