記事一覧:Inside1307

  • 黒田総裁続投で遠のく出口戦略日本銀行の財務悪化に拍車

    Inside
    黒田総裁続投で遠のく出口戦略 日本銀行の財務悪化に拍車

    2018年2月24日号  

    日本銀行の財務体質悪化に拍車が掛かりそうだ。3月に任期満了を迎える黒田東彦・日銀総裁が続投する見通しとなった。安倍晋三首相にとってアベノミクスを体現してきた黒田総裁を代える選択肢はなかった。

  • 日用品会社初の営利2000億円超え好調な花王が化粧品独り負け

    Inside
    日用品会社初の営利2000億円超え 好調な花王が化粧品独り負け

    2018年2月24日号  

    「中身はともかく、数字上は良い形で1年を過ごせた」。2017年12月期決算に対し花王の澤田道隆社長は満面の笑みだったが歯切れは悪かった。売上高1兆4894億円(前期比2.2%増)。営業利益2048億円(同10.4%増)で「日用品、化粧品会社で2000億円超えは初」の点は胸を張った。

  • 中国がLNG爆買いで世界2位目算狂った日本の調達戦略

    Inside
    中国がLNG爆買いで世界2位 目算狂った日本の調達戦略

    2018年2月17日号  

    エネルギー業界が、中国の予想を上回る“爆買い”に衝撃を受けている。2017年の中国のLNG(液化天然ガス)輸入量が、前年比46%増の約3800万トンとなり、韓国を抜いて世界2位に躍り出たのだ。約8300万トンで同1位の日本とはまだ差があるものの、「近い将来、確実に抜かれる」(経済産業省幹部)とみられている。

  • ソニー「平井改革」支えた立役者吉田新社長が秘めるビジョン

    Inside
    ソニー「平井改革」支えた立役者 吉田新社長が秘めるビジョン

    2018年2月17日号  

    「平井路線の継続が明確になった」。6年ぶりのソニーの社長交代について、関係者はそんな見方を示している。4月1日付で、平井一夫社長(57歳)に代わってトップに就任するのは、「不動のナンバー2」である副社長兼最高財務責任者(CFO)の吉田憲一郎氏(58歳)。

  • 富士フイルムHDがのみ込む“名門”ゼロックスの微妙な内情

    Inside
    富士フイルムHDがのみ込む “名門”ゼロックスの微妙な内情

    2018年2月10日号  

    アジアの合弁相手だった“子”が、米国の老舗名門の“親”を買収──そんな成功譚となるかどうか。富士フイルムホールディングス(HD)は1月31日、米ゼロックスを買収すると発表した。まず両社が出資する富士ゼロックスが、富士フイルムHDから富士ゼロックス株を6710億円で自社株買いする。

  • 役立たずの“天下り”を防げるか銀行に人材紹介業解禁

    Inside
    役立たずの“天下り”を防げるか 銀行に人材紹介業解禁

    2018年2月10日号  

    規制緩和によって、銀行に人材紹介業という新たなビジネスの道が開ける。1月23日、金融庁は銀行向け監督指針の改正案を公表。その中で、銀行が取引先企業に対して人材紹介業を手掛けることが可能であると明文化した。

  • JALついにトップ交代稲盛イズムを継承できるか

    Inside
    JALついにトップ交代 稲盛イズムを継承できるか

    2018年2月10日号  

    「全く“ノーマーク”の人物だった」。航空業界関係者がこう一様に驚くのが、日本航空(JAL)のトップ交代だ。4月1日から社長に昇格するのは、赤坂祐二常務執行役員(56歳)。入社以来、整備部門一筋で、現在は4000人の整備士が所属するグループ会社、JALエンジニアリングの社長も兼務する。

  • 放射線治療医の一斉退職で非常事態神奈川のがん医療を蝕む病巣

    Inside
    放射線治療医の一斉退職で非常事態 神奈川のがん医療を蝕む病巣

    2018年2月10日号  

    神奈川県議会の厚生常任委員会は1月29日、県立がんセンター(横浜市)の放射線治療が非常事態に陥っている問題を終日にわたり議論した。地域がん医療の拠点である同病院で放射線治療医が相次いで退職、がんの放射線治療に支障が生じているのだ。

  • 初のキャンセルより重大懸念MRJ300機受注に暗雲

    Inside
    初のキャンセルより重大懸念 MRJ300機受注に暗雲

    2018年2月10日号  

    三菱重工業傘下の三菱航空機で開発が進む国産初のジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」に、初のキャンセルが発生した。キャンセルとなったのは、米イースタン航空と契約を結んでいた40機(確定受注20機、予備受注20機)だ。これは、MRJの全受注数の約1割に当たる数である。

  • 量から質への転換進める中国経済天津がGDP水増しを“告白”

    Inside
    量から質への転換進める中国経済 天津がGDP水増しを“告白”

    2018年2月3日号  

    1月18日に発表された中国のGDPの数値を見て、SMBC日興証券の肖敏捷シニアエコノミストは一瞬目を疑った。全国の実質GDP成長率に対してではない。天津が3.6%と全国を大きく下回る成長率となっていたからだ。

  • 合理性よりも「勝者の論理」を優先JXTG、決済一本化の裏事情

    Inside
    合理性よりも「勝者の論理」を優先 JXTG、決済一本化の裏事情

    2018年2月3日号  

    業界トップというプライドが、合理的な判断を阻む結果につながったのだろうか。石油元売り業界首位のJXTGホールディングス(HD)は、セルフガソリンスタンド(GS)の新ブランド「エネジェット」を発表。その新しい決済ツールとして「エネキー」を2019年7月から展開することを決めた。

  • 社長交代でも体制変わらず岡藤社長が退けない事情

    Inside
    社長交代でも体制変わらず 岡藤社長が退けない事情

    2018年2月3日号  

    「従来のビジネスモデルでは3~5年後には行き詰まる危機感がある。新しい頭で新しいビジネスモデルを考えてもらう」(岡藤正広社長)伊藤忠商事は1月18日、社長交代の人事を発表した。CEO(最高経営責任者)とCOO(最高執行責任者)の肩書を新設し、今年4月に鈴木善久専務執行役員が社長COO、岡藤氏は会長CEOとなる。

  • 不人気の私大パイロット養成学科国が絡む秘策で逆転なるか

    Inside
    不人気の私大パイロット養成学科 国が絡む秘策で逆転なるか

    2018年1月27日号  

    高所得でステータスのある職業として医師、弁護士などと並び称されるパイロット。「養成校は複数あるが、学費が安く、就職実績も良い“航空大学校”を目指すのが一般的」と話すのは、航空大学校の受験指導に定評のあるパイロット予備校の谷誠代表だ。

  • 税収1000億円減の衝撃官邸に翻弄された小池都政

    Inside
    税収1000億円減の衝撃 官邸に翻弄された小池都政

    2018年1月27日号  

    「国はこれまで(中略)地方間の財源の奪い合いに終始するような、税制の本旨をゆがめる改正を繰り返してきた」「都民生活を脅かす、そして東京という日本の活力を削ぐことになりかねない暴挙だ」

  • 4年前の盛り上がりとは裏腹に…出足鈍い「つみたてNISA」

    Inside
    4年前の盛り上がりとは裏腹に… 出足鈍い「つみたてNISA」

    2018年1月27日号  

    「正直、相当少ないですね」。1月に買い付けが始まった積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」の申し込み状況をめぐり、ある投資信託会社の担当者は思わず落胆の声を漏らした。

  • 久々の“本格派”経団連会長日立・中西氏、電力改革に意欲

    Inside
    久々の“本格派”経団連会長 日立・中西氏、電力改革に意欲

    2018年1月27日号  

    経団連に久々の“本格派”会長が誕生する。同会長人事は近年、本命候補が固辞するなどして2番手以下が就任するケースが続いた。だが今回は違った。大本命だった日立製作所会長の中西宏明氏がそのまま会長就任を引き受けたのだ。

  • 資金流出下の意味深な全面広告苦境の毎月分配型投信

    Inside
    資金流出下の意味深な全面広告 苦境の毎月分配型投信

    2018年1月20日号  

    「選ぼう。あなたに合った投資信託がある」──。昨年12月下旬、フィデリティ投信が日本経済新聞の朝刊で、そううたった全面広告を展開した。興味深いのは、続く広告下段に示された「(分配せずに再投資する)『資産成長型』か(頻繁に分配金を出す)『分配型』か」という消費者への問い掛けだ。

  • グループ統治の欠如が露呈三菱マテと神戸製鋼の共通点

    Inside
    グループ統治の欠如が露呈 三菱マテと神戸製鋼の共通点

    2018年1月20日号  

    「三菱マテリアルグループを率いる能力は、当然ながら持っていると考えている。持っていないと考えるならこの席にいるべきではない」仕事納めだった人も多かったであろう、2017年12月28日。検査データ改ざん問題に対する特別調査委員会の中間報告会見の場で、竹内章・三菱マテリアル社長は、自身らについて大胆にもこう言ってのけた。だが、特別調査委によって明らかにされた不正の実態は深刻だった。

  • 三菱UFJが7000億大型買収3メガ銀、アジア争いの行方

    Inside
    三菱UFJが7000億大型買収 3メガ銀、アジア争いの行方

    2018年1月20日号  

    総額7000億円──。昨年12月、3メガバンクの一角である三菱東京UFJ銀行が、邦銀最大規模となる海外銀行の買収計画を打ち出した。買収先はインドネシアのダナモン銀行。同国の銀行業界において時価総額第5位を誇る商業銀行で、大企業や中小企業への融資に加え、自動車ローンも得意とする。

  • 10万円超の有機ELスマホ「iPhoneX」が失速

    Inside
    10万円超の有機ELスマホ 「iPhoneX」が失速

    2018年1月20日号  

    米アップルが初めて有機ELパネルを採用した「iPhoneX(テン)」が失速の兆しを見せている。一方で、液晶パネルの「iPhone8」の販売がじりじりと盛り返しており、初の有機ELモデルは曲がり角を迎えつつある。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 副編集長 千本木啓文

    農協から届いた「抗議文」を読んで、しばし感傷に浸る

     JA全中から毎年、抗議文をもらうのですが、今年は雑誌の発売前に届きました。特集の一部を「組合長165人が“辛口”評価 JA上部団体の通信簿」としてダイヤモンド・オンラインで先に配信したからです。
     抗議文は、「19万人の農協役職員の0.2%の意見で記事が構成されており、(中略)偏った先入観を植え付ける意図があった」として、続編の配信中止を求める内容でした。
     組合長ら幹部200人超を含む役職員434人の声には傾聴する価値があるはずです。抗議文を読み、自分は若いと思い込んでいる人が鏡に映った老いた姿を見て、こんなはずはないと怒っているような印象を持ちました。自戒を込めて、鏡のせいにしてはいけないと思いました。

  • 編集長 浅島亮子

    ロングセラー第9弾でも攻め続ける農業特集

     今年も人気企画「儲かる農業」特集の第9弾が刷り上がりました。身内ながら感心するのが、毎年新しいコンテンツを加えて特集構成を刷新していることです。今回の新ネタは農協役職員アンケート。ロングセラー企画の定番を変えるには勇気が必要ですが、果敢に新機軸を打ち出しているのです。
     昨年、千本木デスク率いる農協問題取材チームは、共済の自爆営業などJAグループの不正を暴いたことが評価され、報道実務家フォーラム「調査報道大賞」優秀賞を受賞しました。訴訟に屈することなく、問題の本質を突く取材活動を貫いた結果と受け止めています。今回の特集でも粘り強い取材は健在。取材チームの熱量を存分に感じていただければ幸いです。

最新号の案内2024年5月11日号

表紙

特集儲かる農業2024

いよいよ儲かる農業が実現するフェーズに入った。「台頭する豪農」と「欧米のテクノロジー」と「陰の仕掛け人」が”令和の農業維新”というムーブメントを起こしている。他方、農業を牛耳ってきた旧来勢力である農協と農水省は、存在意義を問われる”緊急事態…

特集2家計・住宅ローン・株が激変! 金利ある世界

日本銀行が17年ぶりの利上げで金融政策の正常化に踏み出した。”金利ゼロ”に慣れ切った家計や企業経営、財政はどうなるのか。日本は「成長期待が持てない経済」から抜け出せるのか。それとも低金利は続き、物や資本が余った経済への道を歩むのか。「金利あ…