「マーケティング論」では、“近代マーケティングの父”と評されるフィリップ・コトラー・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院教授にご登場願いました。

「製品主導から顧客主導へ。そして今、価値主導のマーケティングの段階に移り、コンピュータやインターネット、ソーシャルメディアを活用できる若いマーケッターの時代になった」とコトラー教授は説きます。

 また、マーケティングとセールスの違いを解説してくれた上で、「ビジネススクールでも営業に関するコースを設けるべき」との提言をしてくれました。

神田昌典氏、齋藤孝氏
佐々木圭一氏、DaiGo氏……

 ITを用いながら、独自の営業スタイルをどう築き上げていくか。いわば「営業イノベーション論」を担当してくれたのは、経営コンサルタントの神田昌典氏です。

 アマゾン、楽天のビジネスモデルの違いから、営業マン個人として「アマゾン型」「楽天型」のどちらの営業スタイルを目指すべきかという、独自の視点からアドバイスをくれました。

 営業マンとして、社会人として必須の「コミュニケーション論」では、齋藤孝・明治大学教授の登場です。

 30秒で打ち解ける雑談力、相手のニーズを引き出す質問力、必要なことを完結に伝える要約力について、日頃の訓練の仕方とともに解説してくれました。

「表現学演習」としては、著書『伝え方が9割』でお馴染みのコピーライター、佐々木圭一氏が、「感情30%増のメール」の書き方について指導します。5つのメソッドさえ身につければ、相手に気持ちを最大限に伝えられるという、簡単便利な技術です。

 相手の心を読んで動かす「営業心理学」の講師は、メンタリストのDaiGoさんです。一見、難しそうな心理学の基本テクニックを易しく教えてくれました。

「認知的不協和」「ミラーリング」「マーキング」……中には聞いたことのあるテクニックもあるかもしれません。ところがDaiGoさんは「でも、やってみたことはありますか? 『それ知ってる』と『それやってる』とでは雲泥の差があります。知識は持っているだけでは役に立ちません」と釘を刺します。実際、読めばやってみたくなりますよ。

「ビジネスマナー論」では、プルデンシャル生命保険のトップセールスマンの川田修氏に講義してもらいました。『かばんはハンカチの上に置きなさい』という著書のある川田氏が、自身が営業の現場でやっているちょっとした気遣いと、その背景にある考え方について話してくれました。

 さらに、言い訳に聞こえない「謝罪学」、近江商人に学ぶ「営業史」など、営業学の授業は続きますが、その他にも記事は盛りだくさん。

「クラウド、ソーシャル、モバイルで変わる最新のチーム営業の現場」、「ヘッドハンターが明かす『即採用』&『ダメ営業マン』の条件」「外国人ビジネス接待術」など、新人営業マンも現役営業マンも、新入社員も就活生も、読めばきっと役に立つはずです!

(「週刊ダイヤモンド」副編集長 深澤 献)