本当に頼れる病院を徹底調査
1205病院を13指標でランキング
お役立ちリストも満載の一冊
選ぶ病院、医療に使えるカネ、住む地域によって、患者が受けられる医療には格差が生まれます。まず、病院間の医療機能には差があります。医師も設備も十分に確保した病院と、医師や設備を満足に整えられない病院の間では、提供される医療に差が生まれます。自腹で使える予算によって選択できる治療の範囲は変わります。住む街によっては、救急医療が崩壊寸前です。
『週刊ダイヤモンド』10月26日号の特集「頼れる病院ランキング」は全83ページの総力特集。医療格差時代に賢く病院を選ぶためのノウハウ、病院ランキング、お役立ちリストを満載しました。
病院の医療機能と経営上から総合的に評価した「頼れる病院ランキング」では、全国1205病院を都道府県別にランキング。あなたの住む街の頼れる病院をチェックしてください。
病気別にさらに機能をチェックしたいとき、役に立つのが「施設基準」というものです。厚生労働大臣が定めているもので、医師や設備の有無など医療機能の有無を知るモノサシになります。不足している病理医、麻酔医、放射線医、腫瘍内科医、緩和ケア医などの配置状況もチェックできます。本誌では三大疾病であるがん、脳卒中、心臓病について、全国200の病院の機能をリストにしました。
健康保険でカバーされない先進医療や自由診療のなかに、最適な治療法が見つかることもあります。ただし、治療費は自己負担となり、対応できる医療機関は限られ、保険診療とは異なる世界です。治療費負担の仕組みを解説し、主な治療法の費用や実施医療機関は一覧にまとめました。
予期せぬ急病やケガに襲われることへの備えも大切です。地域によって医師不足が深刻化し、救急医療の地域格差が生じています。2013年の年明けに埼玉県久喜市で起きたたらい回し事件は、問題が表面化した氷山の一角にすぎません。人口10万人あたりの医師数において全国ワーストの埼玉県、千葉県の実態から、国や自治体、病院、そして患者がなすべきことが見えてきます。救急車受け入れ件数全国病院ランキングも掲載しました。
さらに今回、高血圧症薬にかかわる不正論文があぶり出した製薬会社との癒着構造にも迫りました。2012年度に製薬会社が医療機関や医師らに支払った額は5000億円規模におよびます。提供される資金のなかでも、とくに不透明と指摘される「奨学寄附金」の受け取り額を病院別にランキングしました。
全国各地で無料開催される病院主催の市民講座の開催予定もまとめました。こうした講座を上手く利用するのも手です。賢い患者になるためには、情報力を持つことが欠かせません。
(「週刊ダイヤモンド」編集部副編集長 臼井真粧美)
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