記事一覧:特集 Part32549

  • 特集 Part3
    【謎解き 6】 物価目標の達成を左右する 消費者物価の全貌と問題点

    2013年04月06日号  

    雑誌「週刊ダイヤモンド」の値上げには意味がないが、「週刊文春」の値上げには意味がある。日本銀行が2%のインフレ目標を掲げたと言われても何となく実感が湧かないが、そう言われるとどうだろう。インフレ目標が達成できたかどうかを示す指標には「消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)」(以下、CPI)と呼ばれる尺度が使われる。だが、そんな重要指標にもかかわらず、その全貌はあまり知られていない。例えばこの指数のうち「週刊誌」の値段は、先の「週刊文春」の他、「女性セブン」「週刊少年ジャンプ」「ヤングマガジン」の4銘柄から成る。調査を所管、実施しているのは総務省統計局。その調査は膨大かつ困難を極める。全国167市町村を対象に、実に約600品目の商品価格が毎月、まさに人海戦術で調査されているのだ。

  • 特集 Part3
    【Break Time 2】 金銭的余裕と祝い事増加の象徴 すし代が増えると株価も上がる

    2013年04月06日号  

    すしといえば、日本を代表する料理である。今ではヘルシーな食事として、海外でも「すしバー」などが作られ、人気が高い。すしは、昔から、祝い事の際に食べられたりする。最近では、リーズナブルな価格の店も増え、気軽にすしが食べられるようになった。しかし、家族で外食するときや、職場の同僚と食事をするときに、すし屋に行こうというのは、やはり、よい出来事があった場合が多いだろう。このように伝統的な日本食であるすしは、日本人の食生活と深く関わりがある。その上、わが国の経済や株価と関係が強いものなのである。

  • 特集 Part3
    【Break Time 1】 動き始めた富裕層の高額消費 中間層の消費はいま一つ

    2013年04月06日号  

    3月といえば就職祝い、進学祝いの季節だ。お祝いに腕時計を贈るというのは定番の一つ。高島屋日本橋店では、お祝い用の腕時計の販売単価が上昇している。従来であれば、国産メーカーの数万円の商品がメインだったが、今年は十数万~二十数万円の腕時計を購入するケースが増えている。

  • 特集 Part3
    【謎解き 11】 白川体制との違いをアピール 「黒田日銀」の多難な船出

    2013年04月06日号  

    結論から言えば“巧みな”プレゼンテーションだった。3月21日に開催された、黒田東彦・日本銀行新総裁の就任会見のことだ。例えば「デフレの原因は何か」という質問に対し、考えられる複数の要因に言及した上で、「原因が何であるかにかかわらず、物価安定を確保する責務は中央銀行にある」と責任の所在を明確にした。また、「2年以内に2%のインフレ目標を達成すべきであるし、それは可能である」「できることは何でもやる」と繰り返し発言したことも印象的だった。

  • 特集 Part3
    【謎解き 10】 金融緩和の裏に潜むリスク 金利上昇の引き金は何か

    2013年04月06日号  

    「アベノミクスをレポートで批判しないように」──。ある大手証券のエコノミストは、安倍政権の経済政策に水を差さないよう社内に大号令がかかっていると明かす。証券会社にしてみれば、政治的な金融緩和圧力に基づく株高は、投資家の取引を活発化させ収益を拡大させる要因であり、大歓迎だからだ。だが、確実にリスクが高まりつつあることは指摘しておく必要があるだろう。財政赤字の拡大を尻目に、3月22日には10年国債の利回りは0.5%台と歴史的な低水準をつけたのだ。

  • 特集 Part3
    【謎解き 9】 2%物価目標は高いハードル 需要喚起だけでは難しい理由

    2013年04月06日号  

    消費者物価上昇率2%の物価目標を掲げる政府・日本銀行の取り組みは、これまでのところ財政出動や金融緩和の強化など、総需要の喚起策が中心となっている。日本のデフレには二つの重要な特徴がある。第1に、デフレが長期にわたっていること。1990年代半ば以降、15年以上にわたって物価下落が続いており、長期デフレといってよい状況にある。しかしデフレの速度という観点で見ると、マイナス幅は大きいときでも2%であり、均して見れば1%弱に過ぎない。その意味で日本のデフレは緩やかといえる。これが第2の特徴だ。世界におけるデフレの事例は極めて限られているが、米国の大恐慌期のデフレと比べると、この二つの特徴はより明らかとなる。31年から33年にかけて米国の物価水準は下落したが、その速度は年率8%超である。一方、デフレ自体は約2年で終息しており、継続期間は比較的短い。この二つの事例は国も違えば時代も違うので、デフレ率と継続期間の彼我の差が何に起因するのかを特定するのは容易ではないが、原因の一つと考えられるのが、メーカーや流通業者の価格設定行動の違いである。

  • 特集 Part3
    【謎解き 8】 大胆な金融緩和だけで デフレ脱却できるのか?

    2013年04月06日号  

    「経済政策というよりは、政治的ギャンブルだ」──。とある政府高官はアベノミクスをこう表現する。経済学的な理屈ではなく、ひたすら日本銀行に圧力をかけて“爆発的”に金融緩和すればデフレから脱却できると考えるのは、賭けのようなものだというのだ。「安倍晋三首相は1本目の矢(金融政策)しか頭にない」と、この政府高官の表情は暗い。 安倍首相をはじめ、日銀に一層の金融緩和を求める主張には、必ずしも明確な効果の波及経路が説明されていないことが多い。そこで、まずはその経路を改めて確認しておこう。いわゆる非伝統的金融政策の波及経路はおよそ図2‐5の通りだ。短期金利が長らくゼロ水準で推移する中、日銀は長期国債や社債、REIT(不動産投資信託)などリスク資産を購入し、自身のバランスシートを拡大し続けている。

  • 特集 Part3
    社会の実像をあぶり出す 「グラフ化」の技法

    2013年03月30日号  

    データを整理・分析・加工する代表的な手法であるグラフ化のコツを伝授する。

  • 特集 Part3
    樋口知之(統計数理研究所所長)インタビュー

    2013年03月30日号  

    日本には「統計学科」を持つ大学はない。唯一の統計学の専門研究機関が大学共同利用機関・統計数理研究所だ。日本の統計学の第一人者が、教育と経営における統計の課題を斬る。

  • 特集 Part3
    論理的に正しい意思決定を下す ビジネスマンの必須スキル

    2013年03月30日号  

    勘や経験ではなく、データに基づいた正しい意思決定を下す。そのために統計学はビジネスマンにとって必要不可欠なツールである。そんな統計学の基本中の基本を学ぼう。

  • 特集 Part3
    【文系でもできる】 住まい探しからプレゼンまで 人生を変えるエクセル統計術

    2013年03月30日号  

    使いやすくて役に立つ。いいとこ取りの統計分析手法、「回帰分析」を身につけて“武器”にしよう。エクセルがあれば誰でもカンタンにできるようになるので、ぜひお試しいただきたい。

  • 特集 Part3
    主要駅・路線別 不動産投資の東京裏情報マップ

    2013年03月23日号  

    いざ個人で不動産の現物投資にチャレンジするとなると、最も悩むのが場所選びだ。どの街の物件を買うのが得策なのか。数千万円から数億円もする一大投資であり、ハズレくじは絶対に避けたいところ。都心、駅近が鉄則なのはわかっているが、街ごとにその特性は大きく違ってくるらしい。

  • 特集 Part3
    【Column】 土地持ち富裕層が陥る 不動産活用の落とし穴

    2013年03月23日号  

    代々の土地持ち富裕層といえば、悠々自適の生活を送っていると思われがちだが、実は土地活用に失敗して没落する地主もいる。

  • 特集 Part3
    【Column】 玉石混交の海外不動産投資で 騙されないための5つの鉄則

    2013年03月23日号  

    マレーシアでコンドミニアムを購入したはずが、近くの野原を買わされていた。嘘のような本当の話だ。成長著しいアジアの不動産への投資熱が高まっている。が、詐欺が横行していたり、法整備が不十分だったりとまだまだハードルは高い。とはいえ、経済の成長余力が高く、先進国よりもはるかに高い収益が見込める投資チャンスを見逃すのももったいない話。そこで海外の不動産投資に詳しいファイナンシャル・マネジメントの山本俊成代表取締役に、その鉄則を伝授してもらった。

  • 特集 Part3
    業界のプロがこっそり伝授! アパート経営勝利の方程式

    2013年03月23日号  

    現物の不動産投資は大家としての知恵が必要となる。取れるリスク別に賢い投資の方法を学ぼう。

  • 特集 Part3
    【コンタクトレンズ】 1枚当たり原材料費は4~5円 コストの大半は設備の償却負担

    2013年03月16日号  

    コンタクトレンズの維持費は10年間で30万~58万円とレーシック治療費を上回る。原材料費は安いはずなのに、なぜコンタクトレンズ価格は下がらないのか。ビジネス構造から解き明かす。

  • 特集 Part3
    【Column】 痛みで仕事を辞め、自殺未遂も 日常が崩壊したレーシック難民

    2013年03月16日号  

    2月下旬、大阪市内の飲食店に、男女6人がひっそりと集まった。住所も年齢もばらばらの6人に共通するのは、レーシック手術の後遺症に苦しめられていることだ。「この目の痛みが一生続くならば、自殺しようと思いました」こう口を開いたのは石川県の大岡竜治さん(33歳)だ。大岡さんは2010年7月、愛知県内の大手クリニックでレーシック手術を受けた。術後、多少の乱視はあったものの、痛みはなかった。だが、6カ月後の検査で突然、再手術を告げられた。1回目の手術で、レーザーが目の中心からずれる偏心照射があり、乱視になっているというのが理由だった。再手術後、目の異変が始まった

  • 特集 Part3
    経営難で相次ぐレーシック撤退 月に手術100件が採算ライン

    2013年03月16日号  

    レーシック手術を行う医療機関の一部は芸能人を使った派手な広告宣伝を展開し、羽振りがいいように見える。しかし、総じて経営は厳しく、レーシックからの撤退が増えている。

  • 特集 Part3
    【レーシック】 主流はフェムト秒レーザーと ウェーブフロントの組み合わせ

    2013年03月16日号  

    メガネやコンタクトレンズの煩わしさから解放される「レーシック」手術。しかし、後遺症に苦しむレーシック難民の存在も気になるところだ。近視矯正の各術式を徹底検証した。

  • 特集 Part3
    【レーシック対応医療機関の選び方】 眼科専門医と“難民”が指南する医療機関選びの重要10項目

    2013年03月16日号  

    レーシック手術でトラブルを回避するために大切なのが医療機関選びだ。選ぶときのチェックポイントと共に、本誌が全国の医療機関を対象にしたアンケート結果をお届けする。

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記者の目

  • 編集委員 藤田章夫

    新NISAを追い風にする保険業界のしたたかさ

     新NISAが1月からスタートし、保険の販売には逆風かな?と思っていたら、「むしろ追い風になっていますよ」との声が多数。
     資産運用の相談に来た人に、「投資信託は資産が減ることもありますが、変額保険の死亡保険金額には最低保証があります」と言えば、「保険の方がいいか」となるようです。
     本来は、資産を運用したいのか保障が欲しいのか、目的に応じて使い分けたいところですが、これがかなり難しい。
     そこで、保険ジャーナリストの森田直子さんとファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに、保険と運用それぞれの立場から対談を行っていただきました。面白過ぎて、対談時間はあっという間に過ぎました。ぜひご一読ください。

  • 副編集長 名古屋和希

    “予定調和”の買収は今後減少?

     第一生命ホールディングスが3月に福利厚生代行のベネフィット・ワンを買収しました。この買収劇は異例の展開をたどりました。
     先に買収を表明したのは医療情報サイト運営のエムスリーでした。そこに第一生命が参戦したのです。結局、エムスリーよりも好条件を提示した第一生命が買収戦を制しました。大企業による対抗的な買収は極めて珍しいものです。
     従来、事業会社はイメージ悪化などを恐れ、「敵対的」な買収を控えてきました。ただ、近年はルール整備などを背景に「同意なき買収」が広がる機運が出ています。買収が活発になれば、企業・業界の新陳代謝も促せます。今後、“予定調和”の買収は減っていくかもしれません。

最新号の案内24年4月27日・5月4日合併特大号

表紙

特集保険vs新NISA 今「契約したい保険」は? 生保商品ベスト&ワーストランキング

保険とNISA、どちらに資金を振り向けるべきか──。新NISAをきっかけに投資熱が高まる中、多くの人が抱える悩みだ。そこで保険とNISAで迷ったときの考え方や保険の見直し方、保険のプロ29人が辛口採点した生命保険商品ランキングを、業界の深部…

特集2変局 岐路に立つNHK

NHKが大きな岐路に立たされている。今国会で放送法改正案が可決されれば、ネット視聴も受信料徴収の対象となる。一方で、今後、NHKの受信料収入は人口減やテレビ離れを背景に先細る可能性が高い。職員数1万人を誇る巨大公共放送機関は、「みなさまのN…