『週刊ダイヤモンド』4月27日号・5月4日合併号は「保険 vs 新NISA」です。新NISAをきっかけに投資熱が高まる中、保険か新NISAかで迷う人も増えています。そこで、賢いお金の考え方や保険の見直し方、保険のプロ29人が辛口採点した生命保険商品ランキングを、業界の深部をえぐる独自レポートと共にお届けします。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)

保険か新NISAか…
あなたならどっちを選ぶ?

「新NISA(少額投資非課税制度)を始めたいがために、何も考えずに生命保険を解約しようとする人が増えています」。何人かのファイナンシャルプランナー(FP)は、そう言って苦笑いを浮かべる。

保険と新NISAに限らず、金融商品はそれぞれの役割と特徴を踏まえ、目的に合わせて選ぶべきものだ。では保険と新NISAで迷ったとき、具体的に何から検討を始めればよいか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 保険と新NISAに限らず、金融商品はそれぞれの役割と特徴を踏まえ、目的に合わせて選ぶべきものだ。お金のプロであるFPにとって、超基本的な考え方だ。

 では保険と新NISAで迷ったとき、具体的に何から検討を始めればよいか。

 まずはそれぞれの役割と特徴を理解することから始めよう。保険は、死亡や病気など万が一のときの経済的なダメージに備えるもの。何より、契約したらすぐに効力が発揮される点が特徴だ。

 例えば、万が一に備えて、3000万円の資金を確保したいと考えた場合、保険で備えれば、契約後すぐに不測の事態が起きたとしても、この金額を受け取ることができる。

 一方で、新NISAは長期で資産を形成することを前提とした制度であるため、この金額に到達するには長い時間がかかる。新NISAしかなければ、その間は備えが足らない状態になってしまう。

 もし既に万が一の際に困らないほどの備えがあれば、保険の必要性はぐっと下がる。だが、そんな人はまれだろう。まずは足らない額をしっかり把握して、保険で備えることが重要だ。その上で、余裕資金があれば新NISAなどに投じるようにしたい。

 新NISAを始めるにしても、その目的には注意したい。今の投資ブームの熱狂に影響されたのか、一部では子どもの教育資金を新NISAで備えるために、必死になって検討している人もいるという。これはお金のプロからすれば御法度。必要になったときに、資産価値が下がっていたらどうするのだろうか。

 必ず必要なお金で、必要になるタイミングも明確に分かっているのであれば、リスクが少なく定率の金融商品でコツコツ備えるのが定石だ。

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『週刊ダイヤモンド』4月27日・5月4日合併号は、「保険 vs 新NISA」です。保険と新NISAで迷った時に何から考えればよいか、自分に最適な資金の振り向け方の正解はどう導き出せばよいのか。多くの人が抱えるこうした悩みに答えるために、お金のプロによる対談や実際の契約例を題材にした見直し術を掲載しました。

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