記事一覧:連載4635件
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櫻井よしこ 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽
希望の党は議席への「欲望の党」 安倍首相は国の危機管理巡り論戦挑め
2017年10月7日号民進党が小池百合子氏の「希望の党」に吸収される。「しがらみのない政治」「日本をリセットする」「寛容な改革保守政党を目指す」と小池氏は語る。具体的に何を指すのか不明だが、その核心は民進党代表の前原誠司氏の「どんな手段を使っても、どんな知恵を絞ってでも安倍政権を終わらせる」という言葉に凝縮されているだろう。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
選挙戦の主導権握った小池新党 舞台裏は「細川劇場パート2」
2017年10月7日号衆院解散は時として当事者ですら制御できない政治的エネルギーを生み、暴走を始める。首相の安倍晋三の「奇襲解散」もそうだ。想定外に東京都知事の小池百合子が衆院選挙へ“乱入”、解散権を行使した安倍すら主導権を握れないまま本番に突入した。ドラマは9月25日午後の小池会見から始まった。小池は上野動物園で誕生したジャイアントパンダの名前を発表する記者会見を設定、各メディアに広報した。パンダの“集客力”はいつの時代も群を抜く。「人寄せパンダ」ならぬ「記者寄せパンダ」の効果はてきめんだった。都政担当や政治部記者だけではない。週刊誌、スポーツ紙、あらゆるジャンルの記者、テレビレポーターたちが東京都庁に集結した。
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ものつくるひと
「アーム式ピッチングマシン」 吉田 義(吉田加工所代表取締役社長)
2017年10月7日号「図面は頭の中にしかないよ」。野球用のピッチングマシンを自らの手で一から設計し、およそ50年にわたって造り続けてきた大職人、吉田義(72歳)は誇らしげに語る。千葉県内の小さな町工場で、今もせっせとマシン造りに励む日々だ。高い技術を誇る“ゴッドハンド”の職人芸は業界で名高く、阪神タイガースへの納入を手始めに、プロ球団とも長年の取引実績がある。これまで全12球団が吉田のマシンを活用してきたほか、数年前から米メジャー数球団にも製品を卸している。無論、プロのみならず高校や大学、少年野球までニッポン球界の幅広い需要に応える。
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野口悠紀雄「超」整理日記 経済・メディア・情報を捌く
ブロックチェーン活用が多分野に急速に広がる
2017年10月7日号ブロックチェーンは、最初、ビットコインの基盤技術として登場したが、その後、さまざまな分野への利用が広まっている。最近の進展が特に注目すべき分野を概観しよう。金融の重要な役割の一つはリスク対処だ。その手法がブロックチェーンを用いて進歩している。
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連載小説 ハゲタカ5 『シンドローム』
第六章 伸るか反るか[第95回]
2017年10月7日号午前三時半から始まった首都電力の門脇社長の緊急記者会見は、僅か一〇分で終了した。既に配達に回った暁光新聞朝刊一面に掲載された濱尾会長への独占インタビューの内容を、「事実無根」と断じるためだけの会見だった。未明にライバル社にとんでもないスクープ記事を飛ばされて怒り心頭の記者たちが門脇に詰め寄った。だが、当初から記者のリアクションを予想していた首都電は、警備員と社員がスクラムを組んで門脇を守った。
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夢の狭間で
外資系ゆえ英語力も不可欠 選手集めに打った一手とは
2017年10月7日号9月は各地で第43回社会人野球日本選手権大会の最終予選が実施され、22日の東海代表決定戦で出場32チームが出そろった。その中で、北信越代表として3年連続3回目の出場を果たしたフェデックスは、独自の形態で活動する企業チームだ。
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新日本酒紀行
七賢(SHICHIKEN)/山梨県北杜市白州町
2017年10月7日号日本酒の中で、今勢いがあるのはスパークリング酒だ。炭酸ガスが弾ける爽やかな風味は日本酒愛飲家のみならず幅広い層に支持される。その製法は様々で、現在出荷量が多いのは、できた酒に炭酸ガスを加えるガス混入製法。大量生産に向き、アルコール度数を低く調節できる。
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シリコンバレーの流儀
「謎」を解き明かすマイクロVC
2017年10月7日号「東証がITシステムに初採用した『謎の米ベンチャー企業』の正体」といった内容の記事が今年9月、「週刊ダイヤモンド」に掲載された。東京証券取引所という日本経済の中心舞台で、情報システムが次世代へ更改されるに当たり、その技術基盤が日本を代表するIT企業の手から米国企業に渡った。しかも、その米IT企業は、創業10年そこそこの「謎のベンチャー企業」だというものだ。
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Key Wordで世界を読む
Devil's Venom(悪魔の毒液)
2017年10月7日号「悪魔の毒液(Devil's Venom)」をご存じだろうか。8月29日に続いて9月15日に北朝鮮から発射され、日本上空を通過して太平洋に落下した弾道ミサイル(ballistic missile)。これに使われたとみられる液体燃料が「悪魔の毒液」だ。
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カラダご医見番 ライフスタイル編
秋の登山でも水分補給を 脱水係数で消費量を把握
2017年10月7日号紅葉を求めて、山へと足が向く季節だ。一時期頭打ちだった登山人口も、富士山の世界遺産登録を機に増加に転じている。ただし4割以上は60歳以上の中~高年齢者。高血圧や糖尿病など「登山リスク」を抱えている人も多い。侮れないのが脱水と熱中症だ──秋の山でも。
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深堀圭一郎のゴルフIQを高めよう!
アドレス時の体のバランスを整えよう
2017年10月7日号パー4の第2打。ピンを狙ったアイアンショットが会心の当たりとなり、打球はピンそばにピタリ。いわゆるベタピンショットになって、バーディーが取れたら最高ですよね。
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大人のための最先端理科
【宇宙論】 アインシュタインが指摘した 「ワームホール」の現実味
2017年10月7日号SF小説や映画にしばしば登場するアイデアに、「ワームホール」がある。空間のある場所から、離れた別の場所に直結するトンネルのような抜け道のことである。例えば、1997年公開の映画「コンタクト」では、こと座の星ベガの方向から届いたメッセージを解読し、そこに含まれていた設計図を基に建設された巨大装置で、地球からベガにつながるワームホールを作る。また、2014年に公開された映画「インターステラー」では、土星の近くに現れたワームホールの入り口が、ガルガンチュアと呼ばれるブラックホールとつながっていた。
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ダイヤモンド・オンライン発
金正恩は「側近による暗殺」を恐れ核ミサイルから手を引けない
2017年10月7日号挑発行動がエスカレートするばかりの北朝鮮に対し、日米韓をはじめとする国際社会の主要国の基本的な方針は、経済制裁を強化することによって、核ミサイル開発の資金を遮断し、北朝鮮が開発を続けられなくすることで「対話」の道に引きずり出そうというものである。しかし、こうした考えは、「実効性があるから」というよりは、「北朝鮮への有効な対応手段がないため、これに期待する」という“希望”が強いように思えてならない。
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世界遺産を撮る
テトゥアン旧市街(MEDINA OF TETOUAN(FORMERLY KNOWN AS TITAWIN))
2017年10月7日号2015年6月、念願かなってチュニジアのビザを取得した直後、観光客を狙ったテロが発生したため、渡航を諦めざるを得なかった。急きょモロッコのビザを申請し直し、安全を期するため日本人ガイドと現地人ガイドが付き添うツアーに参加した。
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櫻井よしこ 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽
自民党は憲法改正へ正面から問題提起を 長期の国家戦略を念頭に議論始めるべき
2017年9月30日号九月一九日、ドナルド・トランプ米大統領が初めての国連総会演説で拉致問題に言及した。「かわいらしい一三歳の日本の少女は古里の海岸からさらわれ、北朝鮮のスパイの日本語教師にさせられた」米国の大統領による思いがけない言及に、横田早紀江さんが笑顔で取材に応じていた。
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野口悠紀雄「超」整理日記 経済・メディア・情報を捌く
仮想通貨取引への課税体制確立が急務
2017年9月30日号仮想通貨に税が対応する必要性は、すでに現実のものとなっている。イニシャル・コイン・オファリング(ICO。仮想通貨を用いた資金調達)で数億円の巨利を得た人がいるといわれる中で、課税体制が万全でなく、このままでは大問題となる。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
前代未聞の「トランプ解散」へ 日程に伴う大きな北朝鮮リスク
2017年9月30日号「大きな賭けになると思う」──。首相の安倍晋三自身が周辺にこう漏らしたようだ。安倍が決断した衆院解散のことだ。安倍には2014年にも今回同様の「奇襲解散」に踏み切り大勝を収めた成功体験がある。ただ、このときは解散に向けたある程度の予兆があったが、今回は全くの不意打ちだ。おそらく安倍の決断を事前に知っていたのは10人を超えないだろう。「敵を欺くには味方から」。それほど極秘に進められた解散シナリオだった。
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ものつくるひと
「段ボール製函機『EVOL』」 仁内邦男(三菱重工印刷紙工機械 開発本部 技術部 部長) 波多野 治(三菱重工印刷紙工機械 開発本部 技術部 主幹)
2017年9月30日号大物流時代が到来し、社会に欠かせない“インフラ”となった段ボール箱。三菱重工業グループは、約60年の長きにわたって段ボール箱の製造機械の開発・生産を手掛けている。その中でも2003年にローンチされた「EVOL」シリーズは、世界23カ国で支持されるロングセラー。今も月間5台が世に送り出されている。
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連載小説 ハゲタカ5 『シンドローム』
第六章 伸るか反るか[第94回]
2017年9月30日号遅い夕食を摂っていると、鷲津の携帯電話が振動した。ディスプレイには“暁光新聞 北村”とある。会食相手に断って、個室の外で応答した。「濱尾会長は、奥羽、名古屋と首都電力を統合する話を進めています。ご存じでしたか」ふざけたデマを。「初めて聞きますね」電話の向こうで北村が、鷲津の言葉の真偽を測っている。「大株主としてのご意見を伺いたいのですが」「ナンセンスでしょう。というより、もし私が奥羽や名古屋電力の株主だったら、統合を進める経営陣に対して、株主代表訴訟を起こします」
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孫家の教え
孫泰蔵流の「働き方改革」
2017年9月30日号「皆さん、失敗を恐れずに新規事業にチャレンジしましょう!」会社の朝礼や会議において、社長がこのようなあいさつをすることがあるのではないでしょうか。これでは気持ちが盛り上がるどころか、おそらく多くの社員は白けてしまうことでしょう。失敗したら社長に怒られるのは目に見えていますし、評価が下がることも分かっているからです。