記事一覧:マーケット・人物2504件
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商品市場 透視眼鏡
シェール生産が調整弁になり原油相場はボックス圏で推移
2017年7月8日号原油相場の下値不安が強まっている。米国産原油の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は、OPEC(石油輸出国機構)総会が開催された5月25日に1バレル=52.00ドルの高値を付けた後、2割近く下落し、40ドルの節目に迫る動きとなった。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 トランプ大統領の武器はキャッチーなフレーズ 疑惑への捜査を矮小化
2017年7月1日号「魔女狩り」という魑魅魍魎のような響きがある単語を、ドナルド・トランプ大統領が使い始めた。しかも、大文字で表記し、「あの~」というように特定の事象を指すものとして使っている。
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金融市場 異論百出
世界的な症候群と化した人手不足でも賃金は上がらず
2017年7月1日号失業率が低下しているが賃金の上昇が遅く、物価の上昇ペースも緩やか、という現象が日本だけでなく世界的に起きている。欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏の景気回復に自信を深めているが、賃金と物価が相互に影響を及ぼして上昇していく動きは、以前よりも弱いと首をかしげている。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 「欧州のゴミ箱」扱いに憤慨する東欧諸国 深まるEUの東西分裂
2017年7月1日号欧州を東西に分断した鉄のカーテンが開かれたとき、チェコやスロバキア(当時はチェコスロバキア)の国民は隣のオーストリアへなだれ込んだ。映画でしか見られなかった西欧の製品を手に取って買えるようになったからだ。
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短答直入
井上慎一(ピーチ・アビエーションCEO)
2017年7月1日号LCC(格安航空)の中でも好業績で知られる同社。この春からANAホールディングスの連結子会社になった影響について聞いた。
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金利市場 透視眼鏡
今後、米国の賃金伸び悩めば 米長期金利2%割れが視野に
2017年7月1日号FOMC(米連邦公開市場委員会)は6月13、14両日に定例会合を開き、FF(フェデラルファンド)金利誘導目標を引き上げた。FOMCメンバーによるFF金利見通し(ドットプロット)は、3月のFOMCとほぼ変わらず、2017年に3回、つまり、年内あと1回の利上げの見通しが示された。
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数字は語る
縦割り行政の弊害 人名や地名で増え過ぎた漢字
2017年7月1日号アルファベットが26文字なのに対して、日本の漢字はいったい幾つあるのだろうか。その答えは誰にも分からない。それでは漢字を電子的に扱うことができないため、漢字をコード化して整理したのがJIS第一水準と第二水準である。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 不法入国や薬物密輸を探知 国土安全保障省も注目する最先端IoTセキュリティ
2017年6月24日号シリコンバレーのIoT技術者が集結する最大のイベント「Internet of Things World」が5月に開かれた。今年の目玉はずばり「IoTセキュリティ技術」だ。中でも、米国政府の国土安全保障省(DHS)のブースは、お役所組織とIoT最先端の技術という異色の融合で、注目の的だった。
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World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 シンガポールは安全? 政府報告書ににじむテロ脅威への切迫感
2017年6月24日号各種調査により、シンガポールは世界で最も安全な国の一つとランク付けされてきた。世界中から集う外国人たちも、「シンガポールは安心して暮らせる国。こんな国は東南アジアには他にない」との認識を共有する。だが、この認識が揺らぎ始めている。
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短答直入
梅本武文(セゾン自動車火災保険社長)
2017年6月24日号損保ジャパン日本興亜の子会社で、40代、50代を主な対象にした「おとなの自動車保険」を手掛けるセゾン自動車火災保険。インターネットなどを通じて加入するダイレクト系市場全体が伸び悩む中、規模拡大に向けた青写真を聞いた。
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数字は語る
PB赤字の容認も債務残高の引き下げ目標に潜むリスク
2017年6月24日号今年6月9日に「骨太方針2017」が閣議決定された。財政再建の目標について、「2020年度までに基礎的財政収支(PB)を黒字化し、同時に債務残高(対GDP〈国内総生産〉比)の安定的な引き下げを目指す」とある。
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金融市場 異論百出
混迷する世界の政治は賭けの的 英総選挙の後は次期首相に焦点
2017年6月24日号英国のブックメーカー(賭け業者)は、何でも賭けの対象にしてしまう。それも気が早い。英国の総選挙は6月8日に終わったばかりだが、政治関連の新たな賭けが多数提示されている(以下、オッズは日本式の倍率で表記)。
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株式市場 透視眼鏡
日米金融政策動向を見つつ 国内中心の業績好転株に投資
2017年6月24日号前回の本欄(5月27日号)で筆者は、日経平均株価とドル円レートの乖離を指摘し、「世界の為替レートが世界の投資家のリスクへの志向をよりよく示していると考えているため、ドル円の動きをより重要視している」と述べた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 トランプ大統領弾劾で盛り上がる「抵抗運動」 クリントン氏も参加示唆
2017年6月17日号「議会の下院で過半数の賛成票を得ることができれば大統領は訴追され、裁判が上院で開かれます。そこで3分の2以上の議員が同意すれば、罷免できます」ここはニューヨークのマンハッタンにある某大学の一室。最近、弁護士が法律に関心のある市民を招待して研究会を開いた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 国際的な認知を獲得し 内陸部の拠点整備が進む 中国の「一帯一路」構想
2017年6月17日号2013年9月7日、習近平主席がカザフスタンで「シルクロード経済ベルト構想」を打ち出してから3年8カ月。5月14、15日に北京で「一帯一路」フォーラムが開催された。「一帯一路」とは、ユーラシア大陸の陸のシルクロードと、南シナ海からインド洋を通り欧州に繋がる海のシルクロードからなる交通・交流というのが表面的な解釈だが、実際には「政治、経済、文化の利益・責任・運命共同体の理念」のことである。
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数字は語る
人手不足を背景に高まる正社員への需要 労働の量も質も改善へ
2017年6月17日号正社員の有効求人倍率は、2017年4月に0.97倍と、比較可能な04年11月以降で、最も高い水準になった。リーマンショック後の09年以降、正社員の有効求人倍率は、ほぼ一貫して上昇しており、1倍目前にまで到達した。これは、正社員への労働需要が着実に増えており、数量に加えて、質の面でも雇用環境が改善していることを表しているといえる。
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為替市場 透視眼鏡
今年後半1ドル=115円超へ 米「名目」中長期金利が指針
2017年6月17日号ドル円相場は5月後半以降、どの材料も決め手を欠き、110円近くで一進一退を続けた。ただし、米国の景気堅調を背景にした金利上昇がドル円の方向を決めるとの基本観は変わらない。米景気が今後どう浮揚し得るかは、減税など財政刺激策の規模とタイミング次第。トランプ政権発足以来の議会との関係を見る限り、政策発動が公約通り一気に進む目はほぼ消えた。
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金融市場 異論百出
日英で台頭するステルス値上げ シュリンクフレーションの実態
2017年6月17日号6月3日に英ロンドンで、またテロが発生した。5月に出張した際、筆者もちょうど現場近くで食事をしてロンドン橋をぶらぶら歩いた。犠牲者には外国人も多いため、ひとごととは思えない気持ちになった。しかし、ロンドン在住の知人に話を聞くと、英国の人々は案外タフで、職場の同僚との会話の中でも大きな動揺は見られないという。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 領内で高まる独立機運 Brexitで失われる 英国の地政学的優位性
2017年6月10日号スコットランドの英国からの独立で最も大きな障害となっていたのは、独立後に欧州連合(EU)への加盟が阻止されることだった。阻止の動きの陣頭に立っていたのは、欧州内の独立運動に対して過敏になっていたスペインだった。カタルーニャ地方の分離独立派に頭を痛めるスペイン政府としては、欧州内のいかなる地域独立運動も容認しない姿勢を崩さなかった。
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短答直入
ベレン・ガリーホ(独メルクヘルスケア・ビジネスCEO)
2017年6月10日号さまざまながんで効果が期待される免疫チェックポイント阻害剤が医療財政を圧迫している。この薬を手掛ける独大手メルクのトップはコスト問題をどう考えるのか。