記事一覧:マーケット・人物2504件
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金融市場 異論百出
4時間後に紙幣が使えなくなる インド経済がまひした衝撃宣言
2017年7月29日号昨年11月8日の午後8時、インドのナレンドラ・モディ首相は衝撃的な宣言を行った。1000ルピー札と500ルピー札は4時間後(9日午前0時)に法的通用力を失うという宣言だ(1000ルピーは現在のレートで約1750円)。
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金利市場 透視眼鏡
米物価低迷で利上げだけでなくバランスシート縮小の停止も
2017年7月29日号世界経済が好調さを維持する中、FRB(米連邦準備制度理事会)による金融政策正常化への追い風が吹き続けている。中国の2017年第2四半期のGDP(国内総生産)は前年比6・9%増と市場予想を上回り、これが欧米の当局者の強気な経済見通しと出口政策進展のよりどころの一つとなっている格好だ。
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数字は語る
土地の有効活用を阻む「強い所有権」 民法(物権法)の見直しを
2017年7月22日号驚くべきことに、九州より広い面積の土地の所有者が分からないという。所有者がいないのではなく、相続時に登記がされておらず、登記簿から戸籍をたどって探さないと所有者が分からないという意味だ。所有者不明の土地というのは厄介だ。例えば、自治体の公共工事や地籍調査では地権者の了解が必要だが、所有者不明では事業が進められない。
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短答直入
木下嘉隆(マイクロンメモリジャパン社長)
2017年7月22日号日本唯一のDRAM専業メーカーだったエルピーダメモリが経営破綻し、2013年7月に米マイクロン・テクノロジー傘下に入って丸4年。マイクロンメモリジャパンの木下嘉隆社長に、傘下入り以降の経営について聞いた。
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株式市場 透視眼鏡
ボックス圏相場で買われる高PBR銘柄の売却も一法
2017年7月22日号日経平均株価は過去3カ月弱の間、1万9500円から2万0300円までの2万円前後のボックス圏相場を続けている。今年の日本株の売買の70%程度を占める海外投資家の動きを見ると、6月末現在わずかな買い越しにとどまっている。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 美に目覚めた中国人男性 女性向けより伸び代ある男性化粧品市場に期待
2017年7月22日号中国のとあるECサイトで、消費投資と市場価値を基にしたセグメント別のランキングが発表された。少女>児童>若い女性>老人>犬>男性という順番だ。なんと、男性のランキングは犬よりも下……。しかし、最近の動向を見る限り、男性市場も決してばかにはできない。
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金融市場 異論百出
「伝家の宝刀」を抜いた日銀 効果があると自己矛盾の皮肉
2017年7月22日号7月7日に日本銀行は、米欧の債券市場の動きにつられて上昇していた10年日本国債の金利を抑え込むため、「伝家の宝刀」とでもいうべき国債買い入れの「指し値オペレーション」を発動した。
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World Scope ワールドスコープ
【from 米国】 トランプ大統領就任と共和党・保守勢力拡大で後退する銃規制論議
2017年7月22日号6月30日午後。携帯電話に一報が届いた。「市内で乱射事件が起きた」──。場所は、ニューヨーク市北部にある、ブロンクス・レバノン病院。男が侵入し、無差別に発砲したという。名の通った大病院だ。近くには野球チーム、ニューヨーク・ヤンキースの本拠地であるヤンキー・スタジアムがある。
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World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 安価で優秀な労働力で外資を吸引するベトナム 国内企業育成が長期課題
2017年7月15日号このところのベトナムの輸出は、目覚ましい成長を遂げている。2005年には0.3%だった世界貿易に占めるベトナムの輸出シェアは、16年には1.2%に上り、ASEAN10カ国の中ではシンガポール、タイ、マレーシアに次ぐ4番手にまで躍進した。
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短答直入
紅村 康(京王電鉄社長)
2017年7月15日号私鉄の中でも“地味”な京王電鉄が今、投資を積極化している。2020年を見据え、インバウンドやホテル関連事業の強化を急ぐ。
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金融市場 異論百出
世界中の中央銀行幹部も関心大 「ロボットによる人類征服」
2017年7月15日号労働市場におけるロボカリプス(ロボットによる人類征服)はすでに始まっているのか。6月27日、欧州中央銀行(ECB)が開催したカンファレンスの主要テーマがそれだった。マリオ・ドラギECB総裁をはじめ、他国の中央銀行幹部も多数参加。ブノワ・クーレECB専務理事は「こうしたカンファレンスを催したという事実が、われわれの関心を示している」と語った。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 再生可能エネルギーの電力供給に占める比率が英国史上初めて5割超え
2017年7月15日号6月7日、英国では、電力供給に占める再生可能エネルギーの比率が短時間ながら史上初めて5割を超えた。この日は、全国的に強い風と日照に恵まれたことで風力発電と太陽光発電の稼働率が上昇し、正午前後に再生可能エネルギーによる発電量が全体の50.7%に達した。
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新社長 Who's Who
齋藤 充(さいとう・みつる)/日本通運
2017年7月15日号2016年の秋、現会長の渡邉健二から次期社長を告げられ、齋藤充は心底驚いた。というのも日本通運の社長は代々、労務畑出身。齋藤は財務畑で特に海外赴任が長く、いわば“傍流”であるからだ。一方で、そんな自分が指名されたのは、「会社が変わろうとするメッセージだと受け止めた」。
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数字は語る
高等教育の無償化はバラマキ的な政策 奨学金で対応せよ
2017年7月15日号人工知能(AI)やビッグデータ、IoT(モノのインターネット)といった第4次産業革命が進み、新たな知識や発想が経済成長の大きな源泉となる。教育は未来を担う次世代への投資であるとともに、貧困の連鎖を断ち切る鍵でもある。
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為替市場 透視眼鏡
米政策期待後退も世界経済改善 膠着相場の後1ドル115円超へ
2017年7月15日号市場は変動シグナルが引き続きまちまちで手詰まり感が強い。世界の成長見通しはまずまずで、株式市場も堅調である。一方、インフレ率は低下し、原油価格は下落気味である。これを景気の先行きを楽観できない兆候とする指摘も散見される。ドル円は、景気が良好で株価が堅調という控えめなリスクオン環境で、110円付近で底堅さを増しつつも一進一退だ。
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World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 1年半で80カ国が加盟 着実に影響力を高めるアジアインフラ投資銀行
2017年7月8日号「米国と日本はアジアインフラ投資銀行(AIIB)のメンバーではないが、米日の企業もプロジェクトに入札する際は、公平・公正に扱われる」6月16~18日、韓国・チェジュ島で開催されたAIIBの第2回理事会兼年会にて、同行の金立群初代総裁はそう語った。自国の戦略や利益を考慮してAIIBに加入していない、あるいはしようとしない日米に対して、中国の器の大きさを示そうとしているように筆者には聞こえた。
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短答直入
佐藤誠治(東京スター銀行頭取)
2017年7月8日号預金残高2兆円の中堅地方銀行である東京スター銀行は、自宅を担保にして老後資金を借りられる金融商品「リバースモーゲージ」に力を入れるなど独自路線を歩む。4月に頭取に就任した佐藤誠治氏に、今後の方針について聞いた。
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World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 世界経済を混乱に陥れる米国のパリ協定離脱に 批判を強める欧州産業界
2017年7月8日号6月1日に米トランプ大統領が、温室効果ガス削減のためのパリ協定を離脱する方針を発表したが、欧州では政界や学界だけでなく産業界からも、強い批判と懸念の声が上がっている。日本経団連に相当するドイツ産業連盟(BDI)のケンプ会長は、「トランプ氏の決定は、国際政治に対する大きな打撃だ。
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金融市場 異論百出
大隈重信が泣いている 痛みを覚悟できない日銀
2017年7月8日号大隈重信(1838~1922年)は、明治維新後の日本において、通貨制度の確立に大きな功績を残した人物である。当時の彼の奮闘が『イノベーターたちの日本史』(米倉誠一郎著)で解説されている。
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数字は語る
実感なき景気拡大 財政・金融政策だけで購買力は上がらない
2017年7月8日号景気の拡大は第2次安倍内閣発足時から続いているようだ。内閣府は2017年6月15日に景気の山・谷を判定する有識者会議を開き、12年12月に始まった現在の景気拡大期が戦後3番目の長さになったことを事実上確認した。景気拡大が17年8月まで続けば、戦後2番目に長い「いざなぎ景気」(1965~70年)に並ぶ。