記事一覧:後藤謙次 永田町ライヴ!402件
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
強い対抗措置で緊張する日韓 “出口論”の鍵握る二階幹事長
2017年1月21日号「在釜山日本国総領事館に面した歩道に少女像が設置されたことは、日韓関係に好ましくない影響を与える」2017年の日本外交は6日午前の官房長官、菅義偉の発言で始まった。菅はいつもの通り淡々とした表情ながら、言葉には力がこもっていた。この後、韓国に対する強い外交上の対抗措置を発表した。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
2017年政局を動かす最大のテーマは 天皇陛下の退位問題か
2017年1月14日号穏やかな正月晴れに恵まれた2日、皇居に向かう人波が続いた。天皇陛下が新年に当たり人々から祝賀を受ける新年一般参賀が午前と午後、計5回行われたからだ。参賀に集まったのは平成に入って2番目に多い9万6700人。宮殿・長和殿のベランダに立たれた陛下は短くあいさつされた。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
カジノ解禁法がついに成立も 代償として公明党との間に溝
2016年12月24日号「永田町から“策士”が全くいなくなった」。長く自民党の国会対策に関わってきたベテラン職員はこう嘆いた。与野党共に行き当たりばったりの国会運営の果てに臨時国会は2度延長され、15日未明まで意味のない審議を続けた。その結果ようやく統合型リゾート施設(IR)を推進するカジノ解禁法が成立したが、代償はあまりに大きかった。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
絶妙のタイミングで決まった 歴史的な安倍首相の真珠湾訪問
2016年12月17日号「おめでとうございます」。首相の安倍晋三の前に出された白い皿にはチョコレートでお祝いのメッセージが書かれていた。5日午後7時すぎ。東京・銀座のステーキ店「銀座ひらやま」のカウンター席。安倍はこの日、第1次政権を含めて在任日数が1807日に到達した。元首相中曽根康弘を抜いて戦後の歴代首相では第4位になった記念日でもあった。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
競技場見直しで森元首相と激突 包囲される小池都知事の正念場
2016年12月10日号「まだ東京都知事選は続いている」──。その光景を見て、誰もがこんな感想を抱いたのではないか。「あとしばらくはお時間を頂戴したい。クリスマスまでに結論を出したい」「クリスマスまでに何をおやりになるんですか」東京都知事の小池百合子と元首相で東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗との間で再び激しい火花が散った。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
プーチンが突き付けた“挑戦状” 日本外交の戦略見直しは必至
2016年12月3日号「欧州情勢は複雑怪奇なり」。太平洋戦争突入の2年前、1939年8月、当時の首相、平沼騏一郎は歴史に残る言葉を口にして内閣総辞職した。日本が頼みとしたドイツが、日本にとって仮想敵国であった旧ソ連と「独ソ不可侵条約」を結んだことに強い衝撃を受けたからだ。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
安倍がトランプとトップ会談 TPP実現に日米新時代を模索
2016年11月26日号「あと1年をかけて(トランプを)説得してみようと思う」首相の安倍晋三は次期米大統領にドナルド・トランプが決まったことで、「風前のともしび」に見える環太平洋経済連携協定(TPP)の発効に向けて粘り強くトランプに働き掛ける考えを周辺に漏らしている。外務省幹部も「TPPは死んでいない」と語る。安倍が世界のリーダーの中で真っ先にトランプとのトップ会談を決めた背景にも、TPPの成就に対する強い執念があるようだ。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
トランプの地滑り的勝利で始まった未知なる対米外交
2016年11月19日号日本の選挙報道でいえば、「地滑り的勝利」ということになるだろう。米大統領選挙で大勝利を収めたのは実業家のドナルド・トランプ(共和党)。8日夜(日本時間9日午前)から始まった、米国からの開票速報を伝えるテレビ番組で使われている米国の地図が次々に共和党のカラーである赤に染まっていく。日本政府にとっては“悪夢”のような光景だったに違いない。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
脚光浴びる小池、ヒラリー、朴 3人が左右する日米韓の行方
2016年11月12日号国の内外を問わず、この1週間の「ニュースの主役」はいずれも女性だ。国内では引き続き東京都知事、小池百合子がメディアを独占した感がある。来年夏の東京都議会議員選挙をにらんで「希望の塾」を発足させた。10月30日の開講式に集まった受講生は2900人に上る。この日は都知事選で自民党本部の意向に逆らって小池支援に回った小池の地元の東京・豊島区議7人に通告された離党勧告への回答期限の日とも重なった。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
二階幹事長のシナリオ通り 二つの補選で自民党が完勝
2016年11月5日号それぞれに特色を持っていた衆院東京10区と福岡6区の補欠選挙が終わった。結果は自民党幹事長、二階俊博が描いたシナリオ通りの「負けない候補者選び」が奏功し、自民が“完勝”した。東京10区は東京都知事に転出した小池百合子が当選を重ねた選挙区。小池の支援なくして当選はおぼつかない。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
新潟県知事選の敗北で露呈した 電力会社と自民党の思わぬ苦境
2016年10月29日号「越後から政治が変わる」──。元首相の田中角栄の登場以来、新潟の選挙は数々のドラマを生み、国政に強い影響を与えてきた。古くは全国最強の後援会組織といわれた「越山会」を後ろ盾に、圧倒的な強さを誇った「角栄選挙」は今も永田町の語り草だ。中でも1983年12月のロッキード選挙は、日本の選挙史に特異な足跡を刻む。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
八面六臂の二階幹事長が投げた 新たな“爆弾”は本物なのか
2016年10月22日号自民党の幹事長に二階俊博が就任して約2カ月半。「八面六臂(はちめんろっぴ)」の言葉が浮かぶ。その意味を『広辞苑』で調べると、こう記述されている。「八つの顔と六つのひじ。転じて、一人で数人分の手腕を発揮するたとえ」まさに八面六臂の活躍を見せるのが二階だ。8月3日に77歳で政権与党の幹事長に就任してからの二階の言動は、確実に「安倍1強」といわれる政治構造を変えつつある。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
いよいよ始まるTPP承認審議 試される与野党幹事長の力量
2016年10月15日号東京都知事の小池百合子が次々と投げ込む“爆弾”がさく裂する「小池劇場」。そして東京工業大学栄誉教授、大隅良典のノーベル生理学・医学賞の受賞。その陰に隠れて存在感を失ったかに見える臨時国会。いつの間にか第2次補正予算案が衆院を通過し、予算成立が事実上確定した。いよいよ主役である環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案件と関連法案の審議が始まる。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
永田町で囁かれる1月解散説と 総裁任期延長問題を結ぶ点と線
2016年10月8日号「理屈は後から貨車で来る」──。永田町でしばしば使われる“政界用語”の一つ。政界には絶えず政治家や政党の思惑が渦巻く。根拠のない話にも屁理屈も含めて出所不明、真偽不明のさまざまな理由付けが行われ、やがて現実のものになることがある。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
北方領土が安倍外交の総仕上げ 問題の核心は国内の取りまとめ
2016年10月1日号首相の安倍晋三が自民党総裁に返り咲きを果たしてから満4年を迎えた。政権復帰を果たしてから今年7月の参院選まで衆参2回ずつ計4回の国政選挙を戦った。戦績は4戦全勝。9月15日夜、ホテルオークラで行った講演で安倍は胸を張った。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
終わらない小池百合子劇場の裏で 二階幹事長が老獪な「標的外し」
2016年9月24日号月31日の東京都知事選から始まった「小池百合子劇場」が終わらない。それどころか小池の「独り舞台」はさらに勢いを増す。新聞は連日1面で報じ、テレビのニュース番組で小池の映像を目にしない日がない。その大きなきっかけになったのが、築地市場の移転先である豊洲新市場で土壌汚染対策のために行われるはずだった「盛り土」がされておらず、新市場の主要施設の地下が大きな空洞になっていたのが発覚したことだ。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
築地市場の移転延期の決断が 小池都知事の手足を縛るリスク
2016年9月10日号「豊洲への移転については延期します。11月2日に予定されております築地市場の閉鎖、解体工事も延期とさせていただきます」東京都知事選で圧勝してからちょうど1カ月の8月31日。東京都知事の小池百合子が最初の政治決断を下した。賛否両論が渦巻く築地市場の江東区豊洲への移転を延期する方針を表明した。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
実現できた首相は歴代2人だけ どうなる安倍マリオの任期延長
2016年9月3日号日本人選手のメダルラッシュに沸いたリオ五輪。その最終日に行われた閉会式に出席した首相、安倍晋三のパフォーマンスには驚かされた。人気ゲームキャラクターのマリオに扮した安倍がゲームに出てくる土管の中をくぐって、ワープして登場したからだ。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
尖閣沖で事故、竹島に議員上陸 霧の中で神経戦が続く近隣外交
2016年8月27日号日本列島がリオ五輪での日本人選手のメダルラッシュに沸き返る中で迎えた戦後71年目の8月15日。しかし、いったん外に目を転じると、リオ五輪の熱狂の陰で、日米中韓4カ国による熾烈な外交戦が展開されるという厳しい現実があった。
-
後藤謙次 永田町ライヴ!
人事に透ける長期政権への意欲 隠れたテーマは総裁任期延長論
2016年8月13日号「来年のことを言うと鬼が笑う」といわれるが、政界は再来年、つまり2018年9月の自民党総裁選をにらんで動きだした。東京都知事選で小池百合子の圧勝が決まった7月31日深夜、自民党総務会長(当時)の二階俊博の携帯電話が鳴った。声の主は首相の安倍晋三だった。