記事一覧:後藤謙次 永田町ライヴ!402件
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後藤謙次 永田町ライヴ!
3桁あれば逆転可能が経験則 政権奪取へ民主・維新が新党結成
2016年3月5日号「民・維、来月にも合流」(朝日新聞)、「民主・維新 来月新党」(毎日新聞)、「反安保法 野党連携が加速」(東京新聞)。2月24日、東京で発行される一般紙6紙のうち3紙が、民主党と維新の党が新党結成で基本合意したニュースを朝刊1面のトップ記事に据えた。政治記事の中でもいわゆる「野党モノ」が1面トップに載ったのは久しぶりだ。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
不祥事、問題発言、政策不信で自民党に吹く参院選の「逆風」
2016年2月27日号3年に1度必ず巡ってくる参院選はノルディックスキーのジャンプ競技に似ている。どんなに実力があってもジャンプの瞬間の風向きや強弱で、結果が大きく左右されるからだ。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
沸騰する北朝鮮の地政学リスク 瀬戸際外交に苦慮する安倍政権
2016年2月20日号オレンジ色の飛翔体が白煙を引きながら青空に向かって上昇する。2月7日午前9時半すぎ。テレビ朝日のカメラが捉えた映像が事態の深刻さを浮き彫りにした。北朝鮮が発射した事実上の長距離弾道ミサイル。1月6日の核実験に続き北朝鮮の軍事技術の進展を誇示しているかのようだった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
甘利氏辞任劇めぐる二つのなぜ 後任人事と直後のマイナス金利
2016年2月13日号「紙袋に入った菓子折りとのし袋」──。ほとんど忘れていた古典的な政治家への金品の受け渡し。それも大臣室でというのだから驚きだ。自他共に認める「アベノミクス」の司令塔だった甘利明は、自らの事務所の「政治とカネ」の問題をめぐる調査結果を明らかにした上で、経済再生担当相の辞任を表明、首相の安倍晋三に辞表を提出した。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
衆院解散と密接に絡み合う 甘利経済相の辞任と選挙改革
2016年2月6日号経済再生担当相、甘利明の「政治とカネ」をめぐる「週刊文春」報道をきっかけに国会の様相が一変した。衆参両院で開かれた代表質問は甘利の進退問題に集中。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉をけん引してきた甘利の進退は首相、安倍晋三の任命責任にも直結するからだ。このため、1月28日に発売された文春の続報には強い関心が集まった。発売前日の午前中には最新号のコピーが永田町に出回ったほどだ。それを読んだのだろうか。安倍は27日午前の参院代表質問の答弁で強気に転じた。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
自民の足すくう「甘利ショック」 通常国会は一転、視界不良に
2016年1月30日号永田町に妙な風が吹き始めた。まだ風力も風向きも不明だが、いつ猛烈な突風になるかも分からない。そのきっかけは1月21日発売の「週刊文春」が報じた、経済再生担当相の甘利明をめぐる「政治とカネ」の問題だ。文春によると、甘利と秘書が建設会社への口利きで多額の金を受け取ったというもの。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
国際情勢で株式市場が乱高下 急浮上する政権の不安定要因
2016年1月23日号安倍晋三内閣は「株価連動内閣」といわれる。確かに安倍復活の契機となった2012年11月16日の衆院解散時点の、東京株式市場の日経平均株価は9024円。ドル円相場は1ドル81円。それが政権発足3年後の昨年末の大納会では、終値が1万9033円。満3年で株価は約1万円上昇した計算だ。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
軽減税率と慰安婦の問題決着で完成した「官邸主導型政権」の形
2016年1月16日号「地域や世界の平和と繁栄のためにグローバルな視点に立って将来を見据え、最も適切な道筋を示すことにより世界をリードしていきたい」
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後藤謙次 永田町ライヴ!
安倍と橋下の会談で浮上する 自公+大阪維新という参院選戦略
2016年1月9日号2016(平成28)年は選挙の年だ。とりわけ首相の安倍晋三にとって夏に予定される参院選をどう乗り切るかが将来の自民党総裁としての任期延長問題に直結する。しかし、安倍にとって参院選は“鬼門”といってもいい過去がある。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
軽減税率のドタバタ劇で浮かぶ 「官邸・公明」vs「谷垣・財務省」
2015年12月19日号 -
後藤謙次 永田町ライヴ!
「衆参同日選挙論」が急浮上 露骨に透ける政治的な思惑
2015年12月12日号永田町に季節外れの“お化け”が出没している。来年夏の「衆参同日選挙論」のことだ。事の発端は自民党国会対策委員長の発言。11月28日、秋田県大仙市で行った講演で佐藤勉が話した。 「甘く見ないで、来年ダブル選挙があるかもしれない。皆さんのご協力をお願いしたい」 国対副委員長の御法川信英が主催した会合だけに、単なるリップサービスと見なされてもおかしくはない程度の話だった。現に新聞各紙は翌日の朝刊でベタ記事として小さく扱っただけ。ところが、幹事長の谷垣禎一が佐藤に追随したため騒ぎが大きくなった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
大阪ダブル選で大阪維新が圧勝 姿消す橋下の早晩復帰は確実か
2015年12月5日号「市長選の方は何とかいけるのではないか」──。大阪府知事、大阪市長のいわゆる「大阪ダブル選」を控えて自民党本部には「1勝1敗」という楽観的な空気が流れていた。1勝でもすれば、大阪市長の橋下徹が執念を燃やす「大阪都構想」はその時点で頓挫する。しかし、結果は想定をはるかに超える票差で橋下が率いる大阪維新の会の圧勝に終わった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
異例日程の「安倍カレンダー」に 欠かせないプーチン大統領来日
2015年11月28日号「来年のことを言うと鬼が笑う」──。来年のことを予測しても何が起こるか分からないから意味がないという例えだ。とりわけ政治の流れは「一寸先は闇」の言葉がある通り、予測不能。その来年のことをいち早く口にしたのが、ほかならぬ首相の安倍晋三だ。20カ国・地域首脳会議(G20)が開かれたトルコで同行記者団に来年の政治スケジュールを明確に語った。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
軽減税率の線引きをめぐって 自民と公明の税調が腕力勝負
2015年11月21日号「軽減税率を入れるのは面倒くさい」──。かつて副総理兼財務相の麻生太郎が語った本音が現実のものになりつつある。2017年4月1日、消費税率を現行の8%から10%に引き上げる際に軽減税率を導入する方針は決まったものの、具体的な制度設計に入ってからは堂々巡りが続く。早くも「本当に導入できるのか」(自民党幹部)という声すら漏れてくる。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
ベタ記事に透ける民主党の苦悩 細野政調会長は公然と代表批判
2015年11月14日号11月1日付「読売新聞」の政治面のベタ記事に目が引き寄せられた。 「参院合区 広田氏不出馬」こんな見出しが付いた記事はわずか12行。掲載を見送った新聞もあったが、この記事は奥が深い。野党第1党の地位を占めながら一向に主導権を握れないままズルズルと時間を空費する民主党の苦悩が凝縮されている。広田氏とは参院高知選挙区で2回連続当選し、来年夏に改選を迎える広田一(47)のこと。民主党参院議員の若手のホープとされるだけに党内に広がった衝撃は小さくなかった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
南シナ海で米中が一触即発 安倍もシルクロード外交で応戦
2015年11月7日号2000年に公開されたハリウッド映画のシーンがよみがえる。「Thirteen Days-A Memoir of the Cuban Missile Crisis」(邦題=「13デイズ」)映画のタイトル通り1962年、米ソ冷戦構造下で起こったキューバ危機に直面した米大統領、ジョン・F・ケネディと弟の司法長官、ロバート・ケネディの苦悩を描いた作品だ。社会主義国家のキューバにソ連がミサイル基地を建設していることが発覚。大統領ケネディは海と空から海上封鎖することを宣言した。ソ連の艦船はすでにミサイル基地建設のための機材を載せてキューバに向けて航行中。待ち受ける米艦船と一触即発の事態になった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
TPPシフトで安倍が自信満々 農政に最強の4人組を投入
2015年10月31日号「全国津々浦々に景気の好循環を届けていく」。首相の安倍晋三が自ら掲げるアベノミクスについて語るとき、必ずといっていいほど口にする常とう句。しかし、今や津々浦々に広がるのは活気というには程遠い荒涼とした光景だ。地方都市を訪ねれば、目に入るのは「シャッター街」と呼ばれる寂れた商店街。ひとたび市街地の外に出れば国道沿いに量販店や、ファストフード店が並ぶ。全国どこに行っても景観はほぼ同じ。少子高齢化の波が押し寄せ担い手が激減した限界集落。思わずこう叫びたくなる。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
第3次安倍内閣の“隠し味”に 透ける「ポスト安倍」の片りん
2015年10月24日号第3次安倍晋三内閣が発足したが、代わり映えがしない。自民党執行部は幹事長の谷垣禎一(70)以下全員が再任。閣僚人事も「骨格は維持する」という首相安倍の方針通り、副総理兼財務相の麻生太郎(75)、官房長官の菅義偉(66)、外相の岸田文雄(58)ら主要閣僚はほぼ留任、初入閣は全閣僚のほぼ半数に当たる8人だけ。安全第一の守りの布陣であるのは間違いない。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
懸案のTPP交渉が大筋合意 背後にちらつく中国の存在
2015年10月17日号「TPP」という耳慣れない言葉がメディアに頻繁に登場するようになったのは今から5年前。当時の首相、菅直人が「平成の開国」の言葉と共に政権の消長にも直結する重要テーマとして急浮上した。正式名称は環太平洋経済連携協定。その名が示す通り、太平洋をぐるりと取り囲む12カ国による新たな自由貿易圏を創設するという試みだ。究極のゴールである域内の「関税ゼロ」を目指す野心的な多国間交渉が、難航しないはずはなかった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
不可解な時期に石破派が発足 行方を占う試金石は内閣改造
2015年10月10日号東京・谷中の名刹「全生庵」が再び政治の舞台となった。開基は勝海舟、高橋泥舟と共に「幕末の三舟」と称され歴史に名を刻む山岡鉄舟。鉄舟に師事した一人に名人の名をほしいままにした落語家の初代三遊亭圓朝がおり、今も全生庵の墓地に眠る。「怪談牡丹灯籠」など多くの怪談ばなしの名作を残した圓朝は幽霊を描いた画幅の収集家でもあった。今もその圓朝にちなんで毎年1回、圓朝の命日に幽霊の掛け軸が公開される。