記事一覧:後藤謙次 永田町ライヴ!402件
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後藤謙次 永田町ライヴ!
中曽根政治の真骨頂は外交にあり 今も大きな意味持つ4原則とは
2019年12月14日号今も後悔と共に忘れられない光景がある。1982年11月30日夜、首相になった直後の中曽根康弘を、彼のブレーンで旧帝国陸軍参謀の瀬島龍三が訪ねてきたときのことだ。当時、中曽根は東京・世田谷にあった読売ジャイアンツの終身名誉監督、長嶋茂雄の家を借りていた。瀬島は紋付き羽織はかまの正装で現れた。首相番記者として質問を発した。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
「日本外交の勝利」に韓国反発 次のステージは日中韓首脳会談
2019年12月7日号「条件付きの延長になると思います」。青瓦台(韓国大統領府)に勤務経験のある韓国の外務省幹部OBの一人は一貫してこう語っていた。日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に関して韓国が表明していた破棄決定を巡る最終判断の行方のことだ。協定が効力を失う時刻は11月23日午前0時。日本政府関係者は、こぞって破棄は避けられないとみていた。新聞にも「失効不可避」など否定的な見出しが躍っていた。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
「桜を見る会」巡る公私混同疑惑 政権幹部が次々運用の問題指摘
2019年11月30日号首相官邸の玄関ホールで首相が記者団のインタビューを受けるようになったのは小泉純一郎のときからだ。それまでの旧官邸時代は、首相執務室のドアまで総理番記者が首相を取り囲むように移動しながら直接質問することができた。中曽根康弘はあまりの質問攻めに怒りをあらわにしたこともあった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
「政治日程の支配」が難しく、 相当厳しくなった任期中の改憲
2019年11月23日号「全く初めてのことを一つ一つ丁寧にやってきた。国民の心の中に残ることになればいい」天皇陛下の即位を披露する「祝賀御列(おんれつ)の儀」(パレード)を終えた翌日の11日、官房長官の菅義偉は周囲にこう語った。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
消えた自民党総裁の「安倍4選」 人事で失敗した首相の次の一手
2019年11月16日号「ニュースの核心はベタ記事にあり」。しばしば短い記事の陰に大きなニュースが隠れている。11月6日付の朝刊各紙の政治面に掲載された同じ内容のベタ記事もそれに当たる。 「自民党大会3月8日に」
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後藤謙次 永田町ライヴ!
問題続発で問われる任命責任 新閣僚にまだいる“失言予備軍”
2019年11月9日号10月26日土曜日の夕方、永田町に静かな衝撃が走った。元自民党の参議院幹事長吉田博美(享年70歳)の訃報だった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
五輪マラソンの札幌開催で対立 背景にある政治家同士の不信感
2019年11月2日号「日本4強ならず」──。10月21日付の東京発行の一般紙6紙のうち「朝日新聞」を除く5紙の1面に全く同じ見出しが躍った。ラグビーW杯で史上初めてベスト8入りしたラグビーの日本代表が敗れた対南アフリカ戦のテレビ視聴率は41.6%(NHK)を記録した。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
災害続発で公共事業問題が再燃 来年度予算編成の焦点に急浮上
2019年10月26日号ヘリコプターが捉えた地面に描かれた「水 食料」の文字──。宮城県丸森町の山間部で孤立した住民による「SOS」の発信。東日本を襲った台風19号が残した爪痕の深さを象徴した。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
“厄介な外交問題”が連続発生 日本海挟み複雑化する日朝関係
2019年10月19日号「日本海は波高し」(政権幹部)──。短期間に日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)内で北朝鮮を巡る「厄介な問題」(同)が連続的に発生した。
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関電の金品授受問題は 日本のエネルギー政策を変える公算も
2019年10月12日号今や電力業界で東京電力をしのぐ大きな影響力を持つ関西電力の経営陣に「原発マネー」を巡るスキャンダルが発覚した。関電の高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役、森山栄治(故人)から多額の金品を受け取っていたことが金沢国税局の調査で分かったというものだった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
首相はなお慎重な消費増税で 予期せぬ“化学変化”の公算も
2019年10月5日号消費税が税率3%で初めて導入されたのは、「平成元年」(1989年)。それから30年半、「令和元年」の10月1日から消費税は新たな領域に入る。税率が8%から10%に、さらに食料品などに軽減税率が適用され、初の複数税率が始まる。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
千葉の大規模停電が暗示した 安倍長期政権の「金属疲労」
2019年9月28日号「危機管理は初動が全て。ここで失敗すれば、あとは何をやっても後手後手に回る」長く警察庁で危機管理を担ってきた幹部OBは、台風15号による大規模停電を巡る政府の対応を厳しく批判する。猛烈な強風を伴う15号が千葉県に上陸したのは9月9日午前5時前。この日、メディアが大々的に報じたのはJRの計画運休など、公共交通機関が大混乱に陥ったニュースだった。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
お友達、派閥ベテラン、菅銘柄 三つに分類できる13人の新閣僚
2019年9月21日号「結果としてこれが最後の内閣改造・自民党役員人事になるのではないか」首相、安倍晋三の頭の片隅にはこんな思いがよぎっていたかもしれない。11日に発足した新内閣の顔触れを見ると、そうとしか考えられないからだ。19人の閣僚の内訳は初入閣が13人に及んだ。さらに新閣僚は三つのカテゴリーに分類できる。「安倍のお友達」「各派閥のベテラン」、そして官房長官の菅義偉(70)の意向が反映された「菅銘柄」だ。
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内閣改造・党役員人事を前に 首相と党幹事長が「神経戦」
2019年9月14日号内閣改造と自民党役員人事を目前にして、首相の安倍晋三と自民党幹事長、二階俊博との「神経戦」が続いた。安倍が二階を続投させるのかどうか。これが今回の人事を巡る最大の焦点といってよかった。二階の処遇が、安倍の自民党総裁としての残り任期2年における政権の行方を左右するからだ。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
日米首脳会談はトランプペース 均衡しない「バランスシート」
2019年9月7日号全ては5月に国賓として来日した米大統領のトランプと首相の安倍晋三との、東京で行われた日米首脳会談にさかのぼる。トランプは会談冒頭で安倍を前に“宣言”した。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
迫る内閣改造・党役員人事が 「守り」の布陣になる理由
2019年8月31日号「8月中に行うことはない。英気を養ってほしい」。首相の安倍晋三自身が“予告”した9月中旬の内閣改造と自民党役員人事が間近に迫ってきた。ところが自民党内は一向に機運が高まらない。最大の要因は安倍が改造後の政権で何を目指しているのかが見えてこないからだ。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
日韓対立巡る次なる注目点は 軍事協定更新と即位礼正殿の儀
2019年8月24日号その映像をテレビで見ない日はないかもしれない。首相の安倍晋三に向かって進む韓国大統領の文在寅。2人は握手を交わすが、それだけ。安倍は文の退席を促す。この映像ほど今の日韓関係を象徴するものはないだろう。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
東京都知事選でカウントダウン 小池再選巡り激しさ増す確執
2019年8月10日号テレビの報道・情報番組で来年の東京五輪・パラリンピックの関連行事が放送されない日はない。東京五輪の開会式まで1年を切った。開会式までちょうど1年となった7月24日には、東京駅前の丸の内中央広場に大型時計「カウントダウンクロック」が設置された。お披露目のイベントに登場した主役は東京都知事の小池百合子(67)だ。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
「勝利感なき勝利」の参院選 環境激変で混迷する安倍外交
2019年8月3日号「安定した政治基盤の上に、新しい令和時代の国造りを進めようとの力強い信任をいただいた」首相の安倍晋三は、参院選で与党過半数確保を受けて行った7月22日午後の記者会見で胸を張った。だが内実は「勝利感なき勝利」(自民党幹部)。比例代表では前回同様19議席を獲得したが、総有権者に対する得票率は17%にとどまった。野党多党化の“恩恵”に浴したにすぎない。
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後藤謙次 永田町ライヴ!
参院選後の内閣改造・役員人事 日程は「9月2日が最有力」
2019年7月27日号今年の参院選は、12年ごとに巡ってくる「亥年選挙」。統一地方選と参院選が同じ年に行われるため、各政党をはじめ有権者にも「選挙疲れ」が生じる。参院選史上最低の投票率を記録した1995年も亥年だった。44.45%という数字が、選挙への関心がいかに低かったかを物語る。