記事一覧:コラム2379件
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【映画(DVD)】 成功の鍵は主演・原田知世の 輝かしさと普通らしさ
2015年1月17日号なぜか、例年のおせち料理風娯楽大作が見当たらない。そのぶんは紹介し続けた『ブレイキング・バッド』や『ダウントン・アビー』、北欧推理もの等を、ごそっと借りてください。ここでは長くなく、辛かったり苦かったりする3篇を紹介。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
より少なく、しかしより良く 大事な仕事の見極め方
2015年1月17日号「仕事の山で新年から残業続き」とお嘆きの皆さんに、当店、法律経済書担当一同の一押しが『エッセンシャル思考』。ヒットの手応え十分の動きです。単なるタイムマネジメント本ではありません。仕事を抱え込んでしまいがちな人、仕事を断るのが苦手な人たちに、仕事を絞るシステマチックな方法を伝授します。キーワードは「より少なく、しかしより良く」。その上で要は三つ。「何でもやらなくてではなく、何をやるかを決める」「大事なものはめったにない」「何でもできるが全部はやらない」。まず仕事に対する見方を変え、さらに具体的な仕事を断る技術や大事な仕事を見極めるすべを説明しています。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
英ケインズと米ホワイトによる 「国際通貨制度」をめぐる攻防戦
2015年1月17日号G20首脳会議で、各国の蔵相や中央銀行の総裁が集まっても、長期的に実効性のある取り決めに至ることはまれだ。各国の利害調整は、相当に難しい。残るのは、参加者全員で撮影する記念写真くらいだろう。今から70年前、1944年7月に、計44カ国の代表が米国のブレトンウッズに集まり、戦間期の惨澹たるマクロ経済や不安定な金融情勢の反省に立ち、戦後の「国際通貨制度」の枠組みを構築した。
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Book Reviews 知を磨く読書
テロ国家「イスラム国」の脅威
2015年1月17日号ナポリオーニの『イスラム国』は、シリアとイラクを実効支配し、国際社会を大混乱に陥れている「イスラム国」について、現時点で、日本語で読める最も優れた本だ。〈「イスラム国」がイラクからシリアにまたがる広い地域で国家建設に成功するなら、その事実がもたらす脅威は、単にこの二カ国の政治体制を変えるという以上の意味を持つことになる。近代以降の歴史で初めて、武装組織がテロリズムの最終目的を実現することになるのだ。それは、既存国家の廃墟の中から自分たちの国をつくること、それも、たとえばイランがそうだったように革命によってではなく、昔ながらの征服戦争によって領土を獲得することである。ただし、その戦争で使われるのはテロ戦術だ。もしこれが実現するなら、「イスラム国」は正真正銘のテロリズム国家ということになる〉とナポリオーニは警鐘を鳴らす。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2015年1月10日号これまで、お金に関する特集に何度も参加してきました。そのたびに、ファイナンシャルプランナーに取材をしています。取材中には、目からうろこの家計術に何度もうなずき、先方の事務所を出た瞬間に、「自分も今日から家計を見直そう!」と思ったのは一度や二度ではありません。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【スポーツ・ホビー】 メジャーリーガーの“視力”も 経験の中で後天的に養われる
2015年1月10日号エリック・キャロス。『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』で彼に関する記述に出会い、私は思わず仕事場の本棚に飾ってある彼のサインボールを手にした。1992年、キャロスは、メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースで新人王に輝いている。ちなみに野茂英雄投手とバッテリーを組んで日本でも有名だったマイク・ピアッツァ(93年新人王)も登場する。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
資本主義の暴走を加速させる 「負の連鎖」を解明
2015年1月10日号格差問題に、あらためて関心が高まっています。一種、熱狂的に読まれているトマ・ピケティの『21世紀の資本』が、ビッグデータを駆使した統計学的な視点から書かれているのに対し、『ロバート・ライシュ 格差と民主主義』は、政治学的な立場で格差問題に斬り込みます。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
思考の引き出しの数を増やす 例外的に分かりやすい教科書
2015年1月10日号著者は、村上春樹ファンの間では“知る人ぞ知る人物”である。村上の米国滞在中の紀行『やがて哀しき外国語』(講談社)に登場するからだ。村上曰く「プリンストンでご近所だった経済学者カンドリ君の話によると、このようにアメリカの床屋では最初に交わされた話題が恒久的に定着してしまう傾向がある」。著者(神取道宏氏)はテキーラの話を最初にしたために、延々とテキーラの話をさせられるユーモラスな存在として描かれる。
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Book Reviews 知を磨く読書
日本社会を滅ぼすゲーム依存症
2015年1月10日号『インターネット・ゲーム依存症』は、臨床、理論の両面からこの問題に深く切り込んだ力作だ。〈インターネット・ゲーム依存症の人の脳内で起きていることは、覚醒剤依存症やコカイン依存症と、基本的に同じだったのである。/問題は、覚醒剤やコカインは、白昼の店先では売っていないが、インターネット・ゲームは、いつでも誰でも、子ども部屋からでも、ときには学校の教室からでもアクセスできるということだ。タバコやアルコールでさえ子どもには販売されないが、インターネット・ゲームは、小学生や中学生といった子どもでもプレイすることに何ら制限はない。/そうしたことが放置されているのも、その依存の恐ろしさと弊害を、まだほとんどの人が理解していないためである〉という岡田尊司氏の指摘を重く受け止めなくてはならない。インターネット・ゲーム依存症が、日本社会を滅ぼす危険があると実感した。
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This is.
CASIO GPSと標準電波、ハイブリッドで時刻を取得
2015年1月10日号カシオ計算機はGPS電波受信機能と世界6局の標準電波受信機能という最新の時刻取得システムを搭載した新型のG-SHOCK「GPW-1000」を昨年夏に発売し、好評を博した。それに続いてリリースされたのが今回紹介する「OCW-G1000」だ。「Elegance, Technology」をコンセプトにした電波ソーラーウオッチ「オシアナス」の新製品である。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2014年12月27日号年末恒例の「総予測」特集。担当者が膨大なページ数に追われ、駆けずり回る風景は、年の瀬を感じる風物詩となっています。編集長になってからのこの9カ月を振り返ると、各号の製作過程がよみがえってきます。でもなぜか、当て外れで構成をやり直したり、土壇場で原稿を差し替えたり、果ては病気で部員がダウンしたりと、トラブルの方が記憶に強く刻まれています。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【ファッション】 日本人ビジネスマンに効く デキる男の装いのスキル
2014年12月27日号ステッキといえば介護用か登山用を思い浮かべる方が多いが、大正から昭和のモダンな時代は誰もがステッキを片手に街を歩く流行があった。『ぼくのおかしなおかしなステッキ生活』の著者、坂崎重盛は、当時の雑誌に掲載されたモボ(モダンボーイ)の風俗画や文人の著作を通して、すてきで不敵なステッキの存在意味を掘り起こしていく。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
スキルだけでは課長失格 「社内政治」への処し方
2014年12月27日号新たな年の身の処し方に思いを巡らせる季節になりました。『社内政治の教科書』を手にしたときは、サブカル寄りの著作かと思いましたが、なんのなんの、正面から社内政治への処し方を示すリアルな著作で、ビジネス小説とは違う面白さがあります。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
具体的なモデルと実験により 現代マクロ経済学を咀嚼する
2014年12月27日号現代のマクロ経済学は、集計量としてのマクロ変数の背後にあるミクロ的基礎が明確にされてきたことや、集計量を扱う際に代表的個人が仮定されることはご承知の通り。日本の大学の学部教育ではさほど浸透していないものの、現代のマクロ経済学は、動学的一般均衡理論(DSGE)と経済成長理論が二つの大きな柱として構成されているのは確実で、特にDSGEモデルが日本でも行われている「リフレ政策」の根拠の一つになることからすれば、実務者もその対策が必須だろう。
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Book Reviews 知を磨く読書
戦争の時代としての21世紀
2014年12月27日号『キルギスの誘拐結婚』は、気鋭の写真家、林典子氏による衝撃的な写真集だ。〈約540万人が暮らすキルギスで、人口の7割を占めるクルグズ人。その女性の約3割が誘拐により結婚していると、地元の人権団体は推定している。以前からの知り合いの男に誘拐されることもあるが、2、3回会った程度の顔見知りや一度も見たことのない男から、突然誘拐されるケースもある。/(中略)誘拐結婚は、現在のキルギスでは違法とされているが、なかなかなくならない。警察や裁判官も単なる「親族間のもめ事」とし、犯罪として扱うことはほとんどないそうだ〉
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This is.
Audi 特設コースで独自の四輪駆動の醍醐味を体感
2014年12月27日号車の試乗といえば、販売店の営業マンと一緒に、公道を“ちょっと流す”というイメージではないだろうか。しかし、アウディ ジャパンが今年8月にオープンした「Audi driving experience quattro park(略称:アウディ クワトロパーク)」は、乗り心地を存分に楽しめる体験型試乗スペースとなっている。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2014年12月20日号「労基署特集をやるのに、労基署に入られたらしゃれにもならない。残業代をきっちりつけるように!」。編集長から、どこぞのブラック企業であるかのような指示が飛んできました。記者の評価は、成果物である記事でしかできなくて、過程が問われることはありません。ネタを取るのに要する時間が1分であろうと1カ月であろうと、関係ないのです。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【料理・食文化】 味わいの違いを 食べ方の流儀で説く3冊
2014年12月20日号この季節にうってつけの一冊が出版された。『間違いだらけの鍋奉行』がそれ。私は鍋を囲んで楽しむのは大好きだが、鍋を食べるのは苦手でもある。一緒に鍋を囲む人によって、味わい、楽しさが全く違ってきてしまうからである。本書に「鍋を囲む心得」があり、「最も大切なのは『人選』である」とある。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
言葉で商品の価値を上げる 広告コピーの仕事の神髄
2014年12月20日号学校や研修会ならば10万円ぐらいの授業料が掛かるものが、1000円ちょっとで学べる。内容が濃く、深い洞察に満ちた一冊に出会えるのが読書の楽しみです。『ここらで広告コピーの本当の話をします。』も、そんな著作。広告コピーの言葉をめぐる技術本ではありません。「コピーを書くのは締め切り日の前日でよい」という言葉に象徴されるように、コピーおよびコピーライターが、マーケティングで果たすべき役割と、そのための仕事への姿勢を語ります。特にメインコピーに寄り添うタグラインに込められる広告全体への思い入れに驚かされます。そして、コピーライターとは、「商品をいじらず、言葉を使って商品の価値を上げている人」という定義にたどり着きます。広告・宣伝はもちろん、マーケティング担当に一押しです。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
日本企業は過去を断ち切って G型企業に変わる必然を説く
2014年12月20日号変化のやまない今日の日本で、繁栄する企業と滅び去る企業の差は、どこから生じるのか。本書は、個々の企業の立場から、日本経済再生の処方箋を提示している。それには何より、G型、つまりグローバルな市場で競争する企業と、L型、すなわち主にローカルな需要に応える企業に分けて考えなければならない。それが、前著(『なぜローカル経済から日本は甦るのか』PHP新書、2014年)以来の著者の主張だ。前著がL型企業に焦点を当てていたのに対し、本書では、G型企業に焦点が当てられている。