記事一覧:コラム2379件
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Book Reviews 知を磨く読書
プーチンのメッセージ
2015年10月31日号評者はロシア専門家である。外交官時代は、クレムリン(ロシア大統領府)に対するロビー活動と北方領土交渉を主な仕事にしていた。現在、第一線で活躍している日本人のロシア専門記者の中で、評者は朝日新聞モスクワ支局長の駒木明義氏を最も信頼している。政治部出身で、過去20年の北方領土交渉の経緯について駒木氏は熟知している。
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This is.
BRIDGESTONE GOLF JOKER 高初速、強弾道、打感に手応え!
2015年10月31日号ゴルフボールの飛距離に影響を及ぼす要素は、主に三つある。「初速」と「打ち出し角」、それに「バックスピン量」だ。ドライバーの飛距離をアップするためには、「余分なバックスピンを抑える」方法と「高初速で飛ばす」方法の二つがある。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2015年10月24日号高齢者に集中している個人金融資産。これを若い世代に移転させようと、政府は、子や孫の住宅購入や、結婚や教育資金を理由とした贈与への課税を緩和する措置を取っています。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【健康・医療】 少女たちに重い副反応の悲劇 子宮頸がんワクチンの真実
2015年10月24日号医師と製薬会社との“癒着”が大きな社会問題として続いている。最近はノバルティスファーマの降圧薬「ディオバン」の事件がある。『新薬の罠』では、医学会と製薬会社との切れない関係がさまざまな問題を引き起こしていることを取材で浮き彫りにしている。そこには両者共に持っていなければならない“患者を救う”、その基本のハートが消えている。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
日本特有のコミュニケーション 世界のつながりを理解する
2015年10月24日号世の中には、自分が考えている以上の深い曰く因縁があるものだと実感させられたのが今月の3冊。『「正論バカ」が職場をダメにする』。タイトルだけで手にしてしまいますが、日本のビジネス現場特有のコミュニケーションのお作法を説きます。若いころは、正論に耳を貸さない上司に憤ったものですが、著者は、「コミュニケーションとは、日本では良好な関係をつくり維持する手段であり、欧米的な説得活動を意味しない」と指摘します。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
ユーロ圏危機の影響を分析 日本への波及も扱った好著
2015年10月24日号今年1月のギリシャ総選挙で、急進左派連合が政権を握って以来、同国の資金繰り支援をめぐって金融市場が混乱したことは記憶に新しい。こうした中で出版された『ユーロ圏危機と世界経済』の執筆者には、経済学者のみならず、EU法を専門とする法学者も加わっている。そして、ユーロ危機に対するEUの対応を、経済学的なアプローチと共に、法学的なアプローチからも考察している好著である。
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Book Reviews 知を磨く読書
日本からの分離運動の恐れ
2015年10月24日号翁長雄志ほか著『沖縄と本土』は、7月29日、朝日新聞東京本社で行われたシンポジウム「いま、沖縄と本土を考える」の記録に一部の参加者の追加インタビュー、関連資料を収録した、辺野古新基地建設問題に関する基本書だ。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2015年10月17日号最大の趣味は立ち読みです。企画ネタの仕入れという実益も兼ねて、休日は本屋をはしご。国内旅行なら旅先でも本屋で暇をつぶしています。気に入った本は買って帰りますが、実はそこから先はページをめくるのが苦痛でなりません。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【映画(DVD)】 2015年映画賞受賞作 実力派、異色作の醍醐味
2015年10月17日号今年度の賞レースを勝った映画のDVDが一斉リリースの季節となった。顔を覆う奇怪なマスクにマント姿で空を飛ぶヒーローを演じて、一躍スターとなった映画俳優がその後パッタリ売れず、今度は永年の夢だった演劇でと、ブロードウエー進出を試みる──。『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
人が成熟するための問いと答え 「労働」や「贈与」の意味
2015年10月17日号最近、「どうして?」と呆れるような事件や行動が多い気がしませんか。その疑問は、「まるで子どもだ」という驚きでもあります。『困難な成熟』は、そうした状況への思索です。「社会の中で生きる」「働く」「与える」「伝える」「この国で生きる」をテーマに、25の質問に著者が答えます(ご本人は「説教」と言う)。さすが、目からうろこの卓見が続きます。例えば「労働」。その本質は制御つまり管理であると言います。なぜか。例えば「贈与」。自然からでも人からでも、与えられたものを次の人に渡すサイクルにどのようなメッセージを読み解くか。その感性と理性的な理解こそが「市民的な成熟」であると言い、人が成熟できない時代における成熟の重要さを語ります。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
原爆開発戦争の全体像に迫る 科学と人間と政治の同時代史
2015年10月17日号通常の火薬を圧倒的に上回る破壊力を有する核兵器は、歴史を書き換えた。東西冷戦時代、その総量は地球上の全生物を何十回も殺すに足りるといわれた。今日でも、核拡散の恐怖は、人類を捉えて離さない。このような力を、人類はなぜ持ってしまったのか。発端は、物理学者の純粋な探究心だった。ウランに中性子線を照射すると原子核が分裂し、膨大なエネルギーを放出することがスウェーデンで解明されたのは、1938年のクリスマスだった。その発見は、直ちに全世界に伝わった。
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Book Reviews 知を磨く読書
現実の問題を解決する能力
2015年10月17日号NHKスペシャル取材班著『老後破産 長寿という悪夢』は、現在55歳の筆者にとって、ひとごとでない近未来の地獄絵を描いている。
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This is.
iQOS 煙や灰が出ない加熱式たばこ
2015年10月17日号これまで成人喫煙者は、正直肩身の狭い思いをしてきたに違いない。周囲を気にし、煙を手で払いのけながら、好きなたばこをゆっくりと味わうこともできなかった、という人も多いだろう。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2015年10月10日号「7~8倍なら誤差の範囲」「どこも試験走行のために調整している」。フォルクスワーゲンの排ガス不正問題で、ディーゼル車を造っているメーカーからこんな本音が漏れてきました。今回のスキャンダルは、最大で基準の40倍もの窒素酸化物を垂れ流していたにもかかわらず、不正ソフトで偽装していたわけですから論外。しかし、冒頭のような言葉を聞くと、業界の抱える問題の根深さがうかがい知れます。
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Book Reviews 著者のホンネ
難病を受け入れた 外食企業家の衝撃の告白
2015年10月10日号これは松村厚久さんの物語ですが、私が原稿を書くので松村さんには編集権はありません。つまり、作家に全てを委ねるだけです。ご自身が読書家で、文芸の世界を理解していないとできない決断だと思います。私は何度もライターを使った自著にした方がいいと勧めました。外食での成功物語にしたいならその方がいい。でも、パーキンソン病であることも含めてありのままを書いてほしいと。繰り返し言われ、スイッチが入りました。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【旅行・乗り物】 乗り鉄、廃線探訪、海外のSL 鉄道のさまざまな楽しみ方
2015年10月10日号長かった猛暑が終わり、ようやく秋の旅が楽しめる時季となってきた。それに合わせるように鉄道をさまざまな角度から楽しむ本が出版されたので紹介してみたい。『鉄道でめぐるゆるり京都ひとり旅』。晩秋の人気観光地といえば京都、紅葉狩りで国内のみならず海外からも訪問客が殺到する。道路は大渋滞必至なので、鉄道と徒歩で回るのがストレスなく快適だ。とはいえ、多くの鉄道会社が入り乱れてネットワークを形成しているので指南書が必要である。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
地ビール造りの苦難と魅力 全国人気地方産品のつくり方
2015年10月10日号地方創生の一つの鍵が、地方産品が全国で認められ、地方の活力へとつながる流れをつくれるかにあります。岩手県盛岡の地ビールといえば「ベアレンビール」。クラフトビールとして確固たる評価を得ていますが、そのビール造りの艱難辛苦をまとめたのが『つなぐビール』。事業の基本は、売上高ではなく岩手の人たちとビール文化を育む姿勢にあります。地域に根差し、町を幸せにする志はいかに実現されるのか。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
デジタル化社会の勝者は誰か 『機械との競争』の続編が登場
2015年10月10日号最近、仕事と社会のデジタル化は、すさまじい勢いで進行している。仕事のプロセスや組織の在り方に止まらず、産業構造から人間関係や価値観までじわじわと変えつつある。現在進行中の技術発展がどのような性格を持ち、その帰結がどうなるかについて、将来への不安もある。本書『ザ・セカンド・マシン・エイジ』は、前作『機械との競争』(原著は2011年。日本語版は13年5月18日号の書評欄で紹介)以降の研究成果を織り込んであり、論点が整理されている。
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Book Reviews 知を磨く読書
沖縄人のアイデンティティ
2015年10月10日号米海兵隊普天間飛行場の移設に伴う辺野古新基地建設をめぐって、中央政府と沖縄の緊張が高まっている。龍谷大学の松島泰勝教授の『琉球独立宣言』は、沖縄人のアイデンティティの変化を分かりやすく記している。松島氏は、〈琉球人がみずからを独自な歴史的主体として自覚する手段が、琉球人アイデンティティです。
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This is.
TOYOTA 新型ハイブリッドが富士スピードウェイを疾走
2015年10月3日号今年で4シーズン目を迎えたWEC(世界耐久選手権)。FIA(国際自動車連盟)と、ル・マン24時間耐久レースを主催するACO(フランス西部自動車クラブ)が協力して、2012年から始めた大会だ。シーズンは、4月の英国大会から11月のバーレーン大会まで、全8戦。6月の第3戦(フランスのル・マン24時間レース)以外は、6時間の耐久レースとなっている。