記事一覧:コラム2379件
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
過去に直視を避けてきた現実 欧州リベラリズムの末期症状
2019年5月11日号現在、安倍晋三首相の主導により「出入国管理法(出入国管理及び難民認定法)」の改正が進む。外国人が就労する際の新たな在留資格に「特定技能」というカテゴリーが追加される。今後5年間で、最大34万人を受け入れるという。
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Book Reviews 知を磨く読書
税金による大学の生命維持考
2019年5月11日号『池上彰が聞く 韓国のホンネ』は、新聞報道ではなかなか知ることができない韓国人の生活実態が見事に描かれている。例えば、公務員試験をめぐる熾烈な競争だ。〈22歳の女性。大学を休学して、警察官採用試験の勉強をしているという。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2019年4月27日号「NETFLIXとナベツネ」特集(4月20日号)を読んだ。両社のビジネスモデルの根幹は、業態の新旧はあるにせよサブスクリプションであることに変わりはない。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【酒・酒文化】 人々の生活に深く根差した バイプレーヤーとの付き合い方
2019年4月27日号ウオツカは世界で最も広く飲用されている蒸留酒の一つだ。手ごろな価格でクセがないだけにカクテルとしての消費も多い。その誕生から発展の過程、多様化した商品や飲み方まで、幅広く解説したのが『ウオッカの歴史』だ。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
胸に迫る孤独死の現場ルポ 自由がもたらす知の刺激
2019年4月27日号国内では約1000万人が孤立状態にあり、年間約3万人が孤独死しているとか。これはもはやひとごとではありません。『超孤独死社会』は、副題にもある通り孤独死した人の家財を整理し、部屋の消毒なども行う特殊清掃の現場ルポルタージュ。取材時期は猛暑となった2018年夏で、それだけに発見が遅れた“現場”は凄惨を極めます。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
当代屈指の歴史家が取り組む 「世界を動かした男」の前半生
2019年4月27日号米国の政治家キッシンジャーといえば、1960年代後半から70年代後半にかけて、政権の中枢でベトナム和平協定や、米中接近などの外交を仕切り、最近でもトランプ大統領に助言する、泣く子も黙る世界的な人物だ。東西冷戦の真っ最中に大統領補佐官、次いで国務長官を務めた同氏は、キューブリック監督の映画「博士の異常な愛情」(64年)の主人公ストレンジ・ラブ博士のモデルにもなった。
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Book Reviews 知を磨く読書
誰にでもある孤独死の可能性
2019年4月27日号菅野久美子著『超孤独死社会』は、孤独死や自殺などの処理をする特殊清掃業者に焦点を絞って現下日本社会が抱える問題を掘り下げた意欲作だ。〈特殊清掃業者にとって、孤独死の最も多く発生する夏場はかき入れ時だ。中には現場から現場へ飛び回り、2ヵ月ほど不休でひっきりなしに働き続け、年間利益のほとんどを稼ぎ出す業者もいるぐらいだ。この特殊清掃需要の背景にあるのが、右肩上がりで増え続けている孤独死である。(中略)特殊清掃業者が手がけるのは、もちろん孤独死だけではない。
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This is.
みずほ銀行
2019年4月27日号QRコードを活用したスマホ決済サービスに本命が登場した。QRコード決済は、アプリをダウンロードしたスマートフォンのカメラでQRコードを読み取り、登録したクレジットカードやチャージしたお金で支払う仕組み。3月1日、決済の分野では圧倒的な信頼と実績を誇るみずほ銀行が「J-Coin Pay」アプリを公開した。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2019年4月20日号勤務先ではマーケティング部門に属している。部内には、文系出身者と理系出身者がおよそ半々だが、その出身によって調査方法の好みが異なる。私を含めて文系出身者の言い分は、回答者がいいかげんな回答しかよこさないアンケート調査など何の役にも立たないというもの。一方理系出身者は、アンケートなど統計調査を好む。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【音楽】 昭和の名歌謡曲の制作現場 ヒットの盛衰で振り返る平成
2019年4月20日号『現在ここで、ちゃんとやれ! そして、夢よ叫べ!』にはエンケンこと遠藤賢司の数々の言葉が、素直な思いが、あふれるほど詰め込まれている。1947年1月に茨城県ひたちなか市で生まれ、初めて木琴で作曲した中学生時代。
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Book Reviews 知を磨く読書
国民の税金で生存する階級
2019年4月20日号稲垣良典著『神とは何か』を読むと現代カトリシズムの内在的論理がよく分かる。〈本書を書いていた間中、つねに私の頭に去来していたのは、ここで述べているキリスト教的「神」理解と、日本的霊性・宗教性の形成に寄与し、またそれを表現した人物たちの「神」理解とはどのように関係づけられるか、という問題であった。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
読み手の向学心を刺激する 経営論とアルゴリズムの神髄
2019年4月20日号今月は向学心が刺激される〝素敵な本〟との出合いがありました。まずは、『すべては「好き嫌い」から始まる 仕事を自由にする思考法』。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
トランプ支持者の今を伝える 労働者の街を歩いた定点観測
2019年4月20日号日本の新聞社で、米ニューヨーク駐在を務める記者の担当領域は、本来なら国際連合本部などの取材である。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【子育て・教育】 安心の子育てを可能にする ねぎらいとつながりの在り方
2019年4月13日号日々、子育て真っ最中の親たちと接する私が、四半世紀に及ぶ現場経験でつかみ取った、子育ての最重要事項は、「親(特に母親)を、つながりの中に置くこと」だと考えている。頑張り精神で安らかな子育てはできない。
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Book Reviews 目利きのお気に入り
タイトルで手にしたくなる 運動とマネープランの入門書
2019年4月13日号最近、お腹のぽっこりが気になり始めたところに『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』が目に入れば、これはもう買わずにはいられません。
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Book Reviews 私の「イチオシ収穫本」
リベラルと保守の断絶を越え トランプ支持者の深奥に迫る
2019年4月13日号なぜ、米国の貧しい白人労働者は大きな政府のリベラル派ではなく、小さな政府の保守派を支持するのか。本書は、リベラル派の総本山、米カリフォルニア大学のバークレー校で研究する著名な社会学者が、保守派の牙城である南部のルイジアナ州の小さな町に乗り込み、5年間にわたる丹念な聞き取り調査を重ねたルポルタージュだ。
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Book Reviews 知を磨く読書
資本主義体制下での自己実現
2019年4月13日号橋本卓典著『未来の金融』を読むと現下日本の金融業界が抱えている構造的危機がよく分かる。〈確率と計測は、常に過去に引っ張られる。何度でもしつこく述べるが過去と異なるパラダイムシフトが始まる時、過去の確率と計測は意味を失う。未来が過去の延長線上にあると思い込むこと自体が危うい。
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From Readers From Editors
From Readers From Editors
2019年4月6日号今年は年初から手痛いロスカットのスタートとなった。
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Book Reviews オフタイムの楽しみ
【料理・食】 味わいのあるコーヒーエッセー 料理人が通い詰める店の意外
2019年4月6日号中学生のころ、親に隠れてこっそり飲んだ、琥珀色のエキゾチックな香りと味わい──。コーヒーに初めて魅了されたときの記憶が蘇ったのが、片岡義男著『珈琲が呼ぶ』である。エッセーだが、モカ、マンデリンといったコーヒーの種類やサイフォン、ネルドリップなどの淹れ方、ストレート、ブレンドの味わい方を詳しく深く説くにとどまらない。