「いい会社」に入るか、「わるい会社」に入るか。その究極の選択で、その後の人生は天と地ほど変わってくる。しかし、その見分け方は至難の業だ。そこで本誌は大手口コミサイトと連携。47万件におよぶ社員の本音を基にして、公表数字から決してうかがい知ることのできなかった「本当にいい会社ランキング」をまとめた。

1位はリクルートマーケ、2位にグーグル…
口コミ47万件!公表数字からでは分からなかった
本当にいい会社ランキング

 「昭和の会社だなと思うことがあります」──。在籍社員による自社評価を基にした「本当にいい会社」ランキングで第1位を獲得した、結婚情報誌「ゼクシィ」などを手がけるリクルートマーケティングパートナーズ。同社の執行役員、山口文洋氏は自らの会社をそう表現した。

 彼の〝昭和的〟という発言は、今回のランキングから浮かび上がってきた、働きがいのある「いい会社」の〝ある特徴〟を象徴しており、就職活動中の学生にとっても、必ずや参考になるはずだ。

 4月1日の採用選考の解禁が目前に迫り、多くの学生が志望企業の絞り込みをしているだろうが、知名度の高さや表面的なイメージで企業を選んでいる学生が今なお多い。

 本誌は今回、公表されている経営数値や業績からだけではわからない、そこで働く社員の生の声にこだわって会社をランキング化した。

 社員の本音に迫るため、口コミ件数47万件を誇る大手口コミサイト「Vorkers(ヴォーカーズ)」と連携。働きがいに関する「風通しのよさ」「評価の適正さ」「人材の長期育成」「社員の士気」という外部からでは見えにくい4項目を5点満点で評価、その合計点で会社を格付けした(口コミが前提であるため、不適当な評価・コメントが投稿された結果、評価がぶれる場合もあるが、そうした投稿についてはヴォーカーズが随時削除している)。

 結果は意外なものになった。学生による就職人気企業ランキングでは、高給で知られ、経営も安定している総合商社やメガバンクが上位を独占するが、それとは明らかに一線を画し、上位に意外な顔触れが並んだ。

 ランキングの詳細は本誌を読んでもらいたいのだが、ここではランキング上位を見ていこう。1位のリクルートマーケティングパートナーズには、社風や評価制度を好感する以下のような口コミが寄せられている。

「1年目からでも仕事を任せてもらえる。実力主義で評価も公正に行われているように感じる」(営業、在籍3年未満、中途入社の女性)。

「モチベーションを上げるためのさまざまな制度、仕組みがある。社員の目標を明確にし、そこに動機づけを行うことで、個人の力を120%引き出そうとする社風」(営業、在籍3年未満、新卒入社の男性)。

  一方でもともと独立志向の強い社風だけあって、「よくも悪くも30代で辞める会社です」といった口コミも一部ではあった。 

 2位には高い技術力で急成長を遂げるグローバル企業のグーグルがランクイン。「フラットな組織体制で、一人ひとりがプレーヤー。ビジネスのスピードは世界一と思う」(営業、在籍3〜5年、中途入社の女性)。
 
「自由でありつつ、独立したプロフェッショナル。エンジニアオリエンテッド。開発のプロが一番偉い社風」(営業、在籍5〜10年、中途入社の男性)などの口コミがあり、開発重視のスピード感ある経営がうかがえる。

 3位には、一般には知られていない外資系の計測機器メーカー、アジレント・テクノロジー・インターナショナルが入った。4位の米系計測器メーカー、日本ナショナルインスツルメンツは本国の米国でも働きがいのある会社ランキングの常連だという。