『週刊ダイヤモンド』2月13日号の第一特集は「バブルでも失敗しない!不動産購入&節税術」です。異常なまでに値上がりするマンションと戸建て。そこに、住宅ローンの金利上昇の足音が忍び寄っています。もはや、現在は「史上最高に不動産購入が難しいタイミング」といってもいいと思います。しかし、きちんと情報武装すれば賢く買うことが可能なのです。特集では住宅価格だけではなく、ローンや税金にも対応した鉄板の購入術をお届けしています。中には活用すると1000万円もお得になる制度もあります。(ダイヤモンド編集部)

値下げの兆候が見え始めた!
狙い目はどういうマンション?

 憧れのマイホームを買うなら、その買い時を見極めたい。しかし、その見極めが難しい局面に突入している。

憧れのマイホームを買うなら、その買い時を見極めたい。しかし、その見極めが難しい局面に突入している(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 最大の焦点は、不動産バブルがはじけるのか否かである。日本銀行が昨年末、事実上の大規模金融緩和政策を修正し、長期金利が上昇。今年4月に任期満了を迎える黒田東彦総裁の後任がさらなる政策変更に踏み切る可能性もあり、市況の先行きに不透明感が漂う。

 もっとも新築と中古では、市況の行方が大きく異なる。

 まず新築のマンションと戸建ては、一般的なサラリーマン世帯では手が届かない「高根の花」の状態が続くだろう。

 マンションデベロッパーやハウスメーカーは高値を維持すべく、供給を絞っている。さらに高騰する土地の仕入れや建設費などのコストを物件に反映させるため、新築のマンションと戸建ては当面、価格が大崩れする可能性は低い。

 とりわけ新築マンションについて、デベロッパーが富裕層を中心とする購買力のある顧客層をターゲットに絞っていることも大きい。

 これに対し、中古市場はどうか。東京カンテイの高橋雅之主任研究員は「市場で売買される中古マンションの方が、新築より先に価格調整が入る可能性がある」と指摘する。つまり中古マンションは今後、狙い目といえる。

 上図の通り、新築マンションの価格高騰に引っ張られる形で、首都圏の中古マンションの平均価格(70平方㍍)は、7000万円近くまで上昇。その一方で、売買が成立しない物件も増えて在庫が積み上がっている。

 そして、値下げの兆候が見え始めた。

 市場に流通している東京23区の中古マンションのうち値下げをした物件の割合である「価格改定シェア」が、2021年1月から上昇傾向に入った。22年12月は44・1%で約10年ぶりの高水準。価格改定した物件がどれくらい値下げしたかを示す「値下げ率」も、じわじわ拡大し始めた。

 価格改定シェアと値下げ率が共に拡大するこの兆候は、08年のリーマンショックで不動産バブルが崩壊した頃と類似している。中古マンションは今後、さらに値下げが期待できるかもしれない。

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『週刊ダイヤモンド』2月13日号の第一特集は「バブルでも失敗しない!不動産購入&節税術」です。住宅購入の判断がかなり難しい局面ですが、きちんと情報を知れば、バブルでも失敗しないはずです。特集では、相場の行方や狙い目のエリアなど、不動産業界人が徹底的に暴露。

 さらに、全国62の銀行が登場する「住宅ローンランキング」にお得な団信リスト、330の中古マンションを騰落率と流通率で判断した住んでよし&売ってよしの「最強中古マンションランキング」、戸建てとマンションの40年間のコスパ徹底比較、「マンション管理会社126社ランキング」に、2030年の戸建ての将来価値がわかる独自試算など、お得に賢く購入するためのランキングとデータが満載です。

 そして、マイホーム選びのポイントは価格だけではありません。各種制度を活用すれば1000万円もお得になるなど、〝賢い買い方〟も重要となります。中には今年いっぱいで終了する制度もあるため、急いで知っておいたほうがよいかもしれません。最新の制度変更を反映した生前贈与と相続の活用方法や陥ってはいけない罠もわかりやすく解説しています。

 業界動向からランキング、ノウハウまで、「バブルでも失敗しない」不動産購入術と節税術をお届けします。