『週刊ダイヤモンド』4月30日・5月7日合併号の第1特集は「お金の賢者と愚者」です。特集では小手先の節約術にとどまらない、骨太のお金のルール、賢者の哲学を紹介しています。76ページにわたる大特集ですが特別価格の670円。ここでは、特集冒頭で紹介している5000人アンケートのごく一部をお伝えします。お金持ちでも不幸な人がいることが分かりました。その特徴、気になりますよね。賢者と愚者の境目ははっきりしていました。

「今度、子供の大学受験のために教育ローンを組むことになりました。老後の資産ですか? そんなことまで考える余裕はありませんよ」

 高年収で知られる金融マンとして、日夜活躍している金田幸一さん(仮名、45歳)。世帯年収が1000万円を軽く超えるにもかかわらず、その表情はさえない。

 なにせ、受験を控えた子供が2人いる。しかも金田さん自身、仕事は朝が早く帰りも遅い。休日もゴルフとあって、家族と過ごす時間は限られている。飲み会や外食などの浪費癖もつき、気付けば財布が空になるというありさまだ。金田さんが「こんなに苦しいとはなぁ」とこぼすのも無理はないだろう。

 そもそも、厚生労働省の国民生活基礎調査によれば、世帯年収の平均は529万円であり、1000万円以上の高年収世帯は、全世帯の1割程度しかない。にもかかわらず、皆がうらやむ生活を送れているかというと、必ずしもそうではなさそうだ。

「高年収の金持ちだとしても、お金の使い方を間違えれば、幸せとはいえない。逆に平均的な年収の庶民でも、幸せだと思う人は少なくないのではないか」

 そう考えた本誌は今回、調査会社クロス・マーケティングの協力を得て、本誌で初めて全国約5000人を対象にした大規模な意識調査を実施した。

 そこから浮かび上がってきたのは、お金の「賢者」とお金の「愚者」との「分かれ道」が幾つも存在することであった。

あなたは賢者か?愚者か?5項目で人生の満足度を総合判定

 今回の調査において、まず注目したのが世帯年収である。調査では「300万円未満」「300万円台」……「1400万円台」「1500万円以上」と、14階級に分けて、それぞれ350人の回答を集めた。

 ただ、先にも述べたように年収別に結果を並べても、「賢者」と「愚者」の境目は見えにくい。

 そこで、人生の満足度を調べるために、「現在、幸せかどうか」について5項目で尋ねた。

 具体的には、「仕事」「資産」「家庭」「余暇・休暇」「社会貢献・地域活動」について、それぞれ0から10までの11段階で、現在の満足度を測ったのである。

 これによって、フローの収入を中心とした仕事の満足度だけでなく、資産というストックを加味したことになる。私生活でも、家庭や余暇の満足度に加えて、地域社会とのつながりも評価した。

 その5項目を加重平均し「総合満足度」を算出した。これが人生の満足度となると考えたからだ。

 そこで、総合満足度の中心となる値(中央値、5・2)を境目に、それ以上の人を「賢者」、未満の人を「愚者」と位置付けた。

 総合満足度に加えて、世帯年収が1000万円以上かどうかを見て、回答者を四つのタイプに分類した。平均的な姿を示すと次のようになる。

金持ち賢者

【平均世帯年収1305万円、総合満足度6・7】

庶民賢者

【平均世帯年収637万円、総合満足度6・4】

金持ち愚者

【平均世帯年収1270万円、総合満足度4・0】

庶民愚者

【平均世帯年収582万円、総合満足度3・6】

 平均世帯年収が近いにもかかわらず、最高10の総合満足度において3近く差が開くなど、賢者と愚者とには大きな違いがあるということだ(詳細は特集内の図版に掲載)。

 また、満足度において9、10という高い値の回答をした人を「充実している(かなり満足度の高い)人」として、その人数の割合を示した。

 すると、「家庭」において充実している人は、賢者が30%に達したのに対し、愚者は5%にとどまった。「余暇・休暇」においても、賢者の20%が幸福なのに対して、愚者は5%を切っている。

 つまり、世帯年収が同じだからといっても、人生の満足度には明らかな差が存在する。

(ここまで特集からの引用 『週刊ダイヤモンド』データ分析担当 小島健志)

小手先の節約術じゃないお金の哲学を伝授

『週刊ダイヤモンド』4月30日・5月7日合併号の第一特集は「お金の賢者と愚者 その境目はここにあった!」です。みなさんは、家族から「缶コーヒーを買う本数を2本に減らしたらどう?」とか、「もっと、スーパーの特売の日に買いにいったらどうだい?」などと言われたことはないでしょうか。

 そのような節約も大事だとは思います。しかし、毎日、節約ばかりでは息苦しく感じてしまって長続きしません。

 特集では小手先の節約術、家計術にとどまらない、もう少し骨太のルールや、世の中のカラクリ、企業の儲けの構造を明かしています。知っていれば中期、長期でお金の賢者となれる術を紹介しています。

 まず、冒頭の5000人アンケートでは、低い年収から年収1000万円以上までの人たちに、収入、資産、時間の使い方、幸福度など30問を聞き、驚くべき結果となりました。賢者と愚者の境目ははっきりしていました。

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 さらに、出口治明ライフネット生命会長、経済評論家の山崎元さんという二大賢人にお金の真実について語ってもらっています。

 私自身、取材するまで知らなかった儲けのカラクリや裏事情も多かったです。知っておけば、きっと役立つはずです。今回は76ページにわたる大特集ですが特別価格の670円となっています。その金額以上の価値があるのではないかと思います。ぜひ、ご一読くださいませ。