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  • 特集
    サムスン 日本を追いつめた “二番手商法”の限界

    2013年11月16日号  

    全体の売り上げは30兆円。サムスンは韓国最大の財閥企業グループだ。その中核を成すサムスン電子は、前を行くライバル企業を徹底的にキャッチアップすることで、急成長を遂げてきた。日本の家電メーカーのみならず、あのアップルですらその追撃をかわせず、世界各地でシェア逆転を許している。しかし今、逆に追われる立場になったことで、サムスンの戦略には大きな転機が訪れている。強欲な韓流企業が直面する「限界」に迫った。

  • 特集 Part1
    サムスン帝国がぶち当たる 三つの“限界”

    2013年11月16日号  

    サムスンといえば、真っ先に頭に思い浮かぶのがスマートフォン「ギャラクシー」だろう。今や米アップルを抜き去り、世界シェアナンバーワンとなった。

  • 特集 Part1
    【スクープ!】 カリスマの栄光と苦悩 極秘会談の20年史

    2013年11月16日号  

    9月25日の夜、東京都内にある高級ホテルの中華料理レストラン。そのVIPルームに、ある男が姿を現した。自らが主催してきた、ある秘密裏の食事会に出席するためだ。その名は、「イゴンヒ 友の会」──。通称「LJF会(LeeKunHee Japanese Friends会)」の存在は、これまで公に報じられたことがない、奇妙な日韓の親睦会だ。韓国を代表するサムスングループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長が、日本を代表する電子部品メーカー9社の“首領”たちと食卓を囲みながら、ざっくばらんに本音トークを交わす場になってきた。

  • 特集 Part2
    【Column】 アップルの社内事情を晒した サムスン弁護団の苛烈な闘い

    2013年11月16日号  

    アップルも、他社製品をマネしているのでは──? アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏(故人)が、自社製品を追随するサムスンに憤激して、2011年4月に始まった訴訟合戦。当初からiPhoneの模倣品を作る「コピーキャット」だと批判されたサムスンだが、大手法律事務所をバックに徹底抗戦し、アップルの企業イメージに手痛い傷を負わせた。

  • 特集 Part2
    アップルの城下町を侵攻! 研究所乱立の裏に野心と焦り

    2013年11月16日号  

    マイクロソフトにIBM、そして、アップルにグーグル……。窓外に見えるオフィス群のロゴは、いずれもわれわれが普段見慣れたものばかりだった。10月中旬。米カリフォルニア州の巨大都市サンフランシスコから幹線道路の101号を南に向けて車を走らせた。目的は一つ。名だたる企業たちが彩ってきたシリコンバレーの歴史に、今年になってサムスンが名を刻もうとしているとの情報を得たからだ。

  • 特集 Part3
    【Column】 情報戦で完敗したシャープ 液晶に続く標的はBtoB分野

    2013年11月16日号  

    シャープの社運を懸けた建設中の最新鋭工場。その全貌が記された設計図が、サムスンの手に渡るというあり得ない事態が起きた。シャープの亀山第1、第2工場の立ち上げに携わったある技術者は、業者が持ってきた図面を見て驚愕した。「サムスンが本物かどうか聞き回っている」というその図面は、紛れもなく当時建設中だった亀山工場の図面だったのだ。

  • 特集 Part2
    泉田良輔(GFリサーチ代表)インタビュー

    2013年11月16日号  

    ギャラクシーを中心にした高収益なスマートフォン事業の“寿命”は早ければあと1年──。業績は絶好調に見えるが、それがハイテク業界内での見方だ。

  • 特集 Part2
    【Column】 返品率3割超で“大ゴケ”か スマートウォッチの試練

    2013年11月16日号  

    それは、サムスンが満を持して投入した“未来端末”だった──。今秋、サムスンは腕時計型の新端末「ギャラクシー・ギア」をお披露目した。5色のカラフルな製品には通話やメール、カメラの機能が内蔵されている。

  • 特集 Part2
    過去最高益達成のサムスンを 悩ませる“中国のジョブズ”

    2013年11月16日号  

    9月5日、中国・北京市内の製品発表会場はまるで超人気ロックスターのコンサートのようだった。「皆さん、今日は小米(シャオミ)の発表会にようこそ!」舞台には、アップルの創業者、スティーブ・ジョブズをほうふつとさせる黒色のTシャツにジーンズ姿の男が登場した。彼こそ、中国でカリスマ的な人気を誇るスマートフォンメーカー、北京小米科技の創業者の雷軍氏だ。

  • 特集 Part3
    独占公開! サムスンが呑み込んだ日本の技術

    2013年11月16日号  

    「まるで“神隠し”のように姿を消してしまった」──。 2012年春、ハイテク業界で働く関係者たちの間で、ある有名エンジニアの退社が話題になった。それはキヤノンの開発センター室長を歴任した男で、デジタルカメラの“絵づくり”のノウハウが詰まった半導体を担当していることで知られていた。保有特許も数十個に及び、経歴書には「画像処理装置」「映像装置」「電子カメラ」などの文言が並ぶ。

  • 特集 Part3
    DNAに染み付く後追い戦略 極秘で進む自動車事業参入

    2013年11月16日号  

    三菱自動車、いすゞ自動車、三菱商事、東京電力、IHI、オリンパス──。 神奈川県川崎市のある施設に、さまざまな企業から集まった技術者たち30人ほどが詰める開発部屋があった。1年間と期間を限定して結成されたそのプロジェクトチームでは毎週、進捗状況が報告され、各社が持ち寄った最先端技術や試作段階の取り組みに対するフィードバックが行われていた。

  • 特集 Part4
    【Column】 国際映画祭でも話題沸騰! サムスン告発映画の行方

    2013年11月16日号  

    10月3日から10日間にわたって開催された釜山国際映画祭。日本では元AKB48の前田敦子さんが出席したとの話題が目立ったが、韓国内や海外メディアは、サムスン白血病被害者と家族の実話を描いた映画「Another Family(もう一つの家族)」に注目。監督のキム・テユン氏、被害者の黄柳美さん役を演じた主演女優のパク・ヒジョン氏、そして被害者の会(パンオルリム)代表のイ・ジョンナン氏が、本誌の単独インタビューに応じた。

  • 特集 Part4
    【Column】 誰にでも入社のチャンス! 門戸を開く採用制度の思惑

    2013年11月16日号  

    10月13日朝、首都ソウルのとある高校に、真剣な面持ちの韓国の大学生がぞろぞろと現れ始めた。サムスングループの2013年下期入社試験会場である。グループ全体で10万人超が応募、上期と合わせると約18万人に上った。新卒者の4人に1人が受けたことになる。

  • 特集 Part4
    カネで揉み消す“死の工場”  物言えぬ「財閥帝国」の歪み

    2013年11月16日号  

    「お父さん、サムスンを相手にして勝てるとでも思っているんですか」サムスンの半導体工場で働いていた娘を亡くした黄相起(ファン・サンギ)さんの脳裏には、今も同社幹部の一言が焼きついている。

  • 特集 Part4
    内憂外患に揺れる“世襲” 御曹司の力量に付く疑問符

    2013年11月16日号  

    サムスングループ最大のタブー、ひいては韓国最大のタブーともいわれる李健熙(イ・ゴンヒ)会長の長男、李在鎔(イ・ジェヨン)氏への世襲。これまで示してきた通り、グループの不透明な循環支配や相続税など問題はあるにせよ、最大の難問といえば、在鎔氏の“総帥”としての能力に他ならない。目下のところ、在鎔氏の能力については疑問符がついたままだ。というのも、在鎔氏は、これまでこれといって目立った実績を挙げてはいないからだ。

  • 特集 Part3
    バレたらクビ 現役日本人サムスンマン匿名座談会

    2013年11月16日号  

    Aさん 最初に確認ですが、これって名前も所属も出ませんよね? 実は最近、本社から「ダイヤモンドの記者に会ったらクビだ」と、わざわざくぎを刺されたんですよ。

  • 特集 Part4
    中核企業はテーマパーク!? 創業家支配のカラクリ

    2013年11月16日号  

    ソウルから高速道路と国道を走り、南西部に向かうこと約1時間。突如、緑に囲まれた広大な地に“夢の国”が現れる。故マイケル・ジャクソンの愛した「ネバーランド」ならぬ「エバーランド・リゾート」だ。韓国最大の屋外テーマパークであるエバーランド。その敷地面積は100万平方メートルを優に超え、東京ディズニーリゾートの約1.5倍の広さを誇るという。

  • 特集 Part3
    日本企業を倒した奥義5カ条 暗黒の技術流出40年史

    2013年11月16日号  

    「パナソニックのテレビのコストがわからないか」──。サムスンで働く日本人技術者はある日、事業部長がそう話すのを耳にした。そして、その約1カ月後、信じ難い光景を目の当たりにした。本当にパナソニック製テレビの原価情報が、サムスンの手元に届いたのだ。

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記者の目

  • 副編集長 千本木啓文

    10回目となる「儲かる農業」特集!記者冥利に尽きる「尖った農家」との出会い

     おかげさまで「儲かる農業」特集は今号で10年目となります。
     恒例企画の農協ランキングでは全国500JAの財務データと格闘しなければなりませんし(一番大変なのは私ではなくデータ分析担当ですが)、農協から6.9億円の損害賠償を求められたこともありました(出廷したのは証人尋問のみで、顧問弁護士と法務部に頼っていました。おかげさまで結果は完全勝訴)。
     そういった苦労があっても、特集を続けられたのは、読者の皆さまの励ましと、取材で出会う農家たちの魅力のおかげでした。農家は、東京・丸の内では会えない尖った人が多く、忘れられない、胸にぐっとくるゼリフをさらりと言います。今後も出会いを求めて取材を続けます。

  • 編集長 浅島亮子

    4月からの「新創刊」に寄せてご挨拶

     いよいよ4月より、創刊111周年のビジネス雑誌「週刊ダイヤモンド」は書店・コンビニエンスストアでの販売を終了し、定期購読を前提とした“サブスク雑誌”として生まれ変わります。
     2019年6月、弊社は経済メディアの先駆けとして、デジタルのサブスクリプション(継続課金)サービス、「ダイヤモンド・プレミアム」に参入。有料会員数を4.5万人まで順調に伸ばしてきました。今後は、雑誌とデジタルの双方でサブスク(会員)モデルへ大きく舵を切ります。
     市販最後の号では、どのような特集企画を組むかーー。創刊100周年や5000号記念の時もそうだったのですが、編集会議での結論は「一番のホットイシューを取り上げることこそ、ロイヤルユーザーの知的好奇心を満足させられる」というものでした。
     弊誌と共に111年の経済史を振り返るノスタルジー企画は却下。こうして決まったのが、人気特集「儲かる農業」です。農林中金の経営不振や令和のコメ騒動は、農協の二極化と農業従事者の世代交代を加速させます。次代の農業を切り開く主役にスポットを当てた特集を、自信を持ってお届けします。
     雑誌文化で育った世代ですので、市販停止に寂しさがないと言えば嘘になります。それでも、今回の決断は休刊ではなく「新創刊」です。今後も、産業界の未来に繋がる歴史の一ページを、読者の皆様と共に刻んでいければと思っています。新生・ダイヤモンド編集部が生み出すコンテンツにご期待ください。

最新号の案内25年4月5日号

表紙

特集儲かる農業2025

令和の米騒動で、国内農業の生産力が弱まっていることが明らかになった。米価が高止まりしているにもかかわらず、コメ農家の離農は過去最多となりそうだ。かつて農業の主役だったJAグループも混迷を深めている。だが、暗い話ばかりではない。農業の世代交代…